短編集『空色の中に』(視点系:フルート)
その空は青く、あの日、あの時の悲劇とは違う。
あの時、まさに命を絶った時の空は…青かった。
フルーレ「あ、フルート…。」
フルート「悲劇を見てきた空を、俺は見ていたんだろうな…。」
スカイアイ「そうかね。」
と、隣に居たスカイアイが告げる。
フルート「スカイアイさんや、サンダーヘッドさんよりも辛い思いしている人はいます。」
カー坊さんを思い浮かべて、言葉を失ってしまった。
でも、カー坊さんは…カー坊さんは…。
あの時、もう自暴自棄で誰も信用できなかった。
けれど、カー坊さんは優しく包み込んでくれた。
だから、カー坊の盾になりたくて…。
今は種族軍隊に所属。
実は一時交戦を体験後、軍隊に入ったのです。
なので種族との関わりは間接的です。
フルーレ「銃使いだぜ。」
フルート「ナイフ投げなら何とか。」
スカイアイ「個性的だな。」
スカイ「そうだな。」
フルーレ「そうなの。」
それでも、まだまだ悲しみなんて結構出ていた。
けれど、辛い事は多かった。
信用できるようになったのも、カー坊のおかげだったのだ。
スカイ「祈ろうではないか。」
そう告げたのはスカイイーグルさん。
…彼よりも辛い事…。
それはすぐにわかる。
そう、誰かってのは…。
フルーレ「あ、また撃墜数で戦おう?」
フルート「わかった。ユジーン、今回の任務は何だ?」
ユジーン「弱そうな敵が大量に☆」
フルート「お前も酷いな…。」
ユジーン「ええと、とにかく…。敵が大量に出ますので、大半は…。」
フルート「サンダーヘッドの餌食になるな。こりゃまあ…。」
無論戦争が無ければ俺達は守りだけの部隊になる。
それはわかっていても、まだ吹っ切れていない。
…でも、戦争が有る限り戦い続ける。
俺達はそうなんだ…。
平和の為に、人間の盾になろうとも…。
俺は、戦い続けよう。
終わり。
フルートの視点です。
フルートはまさしく刃の如く戦います。
フルーレも凄いんですが…。