長編番外編 〜 長門に意思があったら 〜

長編番外編 〜 長門に意思があったら 〜1

作られた時はかなりみんな凄い目で見ていたもんな。 そんな目で見ないでくれよ。 わーわー騒いでいるみたいじゃないか。 それに、設計図ってのがあるじゃないか。 それで作る形を決定していくんだ。 それで俺は作られた。 俺は…戦艦。 俺は…長門。 俺は…国の為に戦う戦艦だ。 だから、逃げてはいけない。 己の運命に逃れる術は無いのだから。 それから、親友の大和も作られた。 大和は優しすぎる。 大和は、どこか寂しげだった。 それからだ。 激戦区へ飛び込むのは。
何があったのかわからない。 次々と倒れていく仲間。 悲鳴を上げる仲間。 けれど、倒されていく。 主砲を向け、そして狙う。 長門「ちきしょう…!!!」 泣こうがなんだろうが、これが戦場だ。 そして、俺だって傷ついていく。 けれど、倒れようがなんだろうが、仲間は戻ってこない。 何でこうなったんだ…。 長門「…消え去れ!」 敵は連合軍だ。つまり、俺の敵…。 相手が悪すぎたと自覚しても、手遅れだった。 もう、負けは決まっていたのかもしれない。 相手が悪い。アメリカは、悪夢の国だと聞かされていた。 それで、何故―――…。 泣きたかった。 死にたかった。 でも、死んだら無駄になる。 だから、俺は戦い続ける。

長編番外編 〜 長門に意思があったら 〜2

そして、終戦へ迫ってきている中、燃料はもはや無かった。 燃料が無いため、対空だけの攻撃になるかもしれない。 そして、敵機がやってくる。 機銃を撃つなど、抵抗はする。 とにかく、敵機がいなくなるまで抵抗はした。 死者が出ようがなんだろうが、戦っていく。



そして…終戦。 唯一浮いている戦艦。 そして、唯一浮いていた仲間がいると聞いた。 その時はまだわからなかった。 あの敵が迫っているなど…。 それに、大和も、陸奥とやらも…みんな沈んだ。 何でこんな悲しい事が起きたんだ…。
そして、ただ悪魔の戦いがまだ待っていた。 死んでも死に切れない、悪魔…。 その悪魔が、襲いかかろうとしている。 そして、ある日…それは、襲い掛かってきた。 そこに浮いていると、他の仲間もいた。 何が起きるか…。 そう思っていた。 戦闘機が持ってきた『原爆』に、恐怖を覚えた。 そして、投下され、爆発を起こした。 長門「…!!!」 その灼熱の炎…それが襲った。 塗料がはげただげだが、他の戦艦たちは沈んだのだ。 多少軽い痛みがあるが…いいだろう。 そして、その次の実験…。 水中だ。 あの一撃でも受けたからな…。

長編番外編 〜 長門に意思があったら 〜3

そして、前回の実験…空辺りの爆弾…ではない事。 水中での爆発実験が行われようとしていた。 長門「…。」 他の空母たちは不安を隠しきれていない。 …駆逐艦の雪風はこんな実験をしないのだ。 俺がなぜこんな目に…。 その矢先だった。 突然水中からの爆発があった。 長門「!」 この一撃が、かなり効果があった。 一気にどれほどか沈んでいるようだ。 ただ…痛む…かな…。 まだ沈むわけには…。 海水が入り込んでくる。 でも、負けたくは無い…。
完全に痛む…。 それで沈むわけにはいかないんだ…。 そうだ、戦艦として…。 大日本帝国として…。 ―――負けたくないんだ…!!! 長門「…海水が…意外と…辛く感じる…。」 海水が入り込んでいくのはわかっている。 でも、それでも…見られている中で沈んでたまるか。



そして、かなり後の夜…に感じる。 長門「…良き夜だ…。」 既に浸水度は多かった。 でも幸せ…だったな…。 長門「…長かったな…。」 沈もうとしているのはわかっている。 …今の事を思えば、平和だったのか…? 平和など訴えていない、ような…。 でも、それでも…。 これからの時代が、変化するだろう…。 そして…その海へ、沈んでいく。 長門「…大和…。」 ―――今、行くからな…。 平和への架け橋へ、作れるというなら…。 その願いが、先走った…。 ―――ありがとう。



END

長編番外編 〜 長門に意思があったら 〜4(感想)

えーっと、折角なので感想を。 戦艦「長門」に意思があったら、というifの世界を書いてみました。 書いた場所は?…今頃無いと思います。はい。 あはははは…。 えー、シンプルイズベストみたいな感じ。 長門は好きだったので書いていて違和感は無かったですね。 こんごう、標的ミサイル破壊により気に入りに入ってきていますがね…。 今後書くかもしれないのは…大和と零戦と雪風。 でも長門はいい! 長門ぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉおおおお!!! すいませんでした。 そして何かと迎撃可能な奴もいるんじゃ…。 F-ZEROとハイオクタンは迎撃に苦戦しそうだが。 って、何を書いたんだ私www テラヤバイwww 将軍ヘイホーの短編も予定してたり。 でも長門、本当にあの時痛かったんじゃ…。 本当にそう思いながら書きました。 意思があったら、と思うと…。 今度は、どんなキャラになるか未定…かも。 では、また。

最終更新:2010年04月19日 03:17