『木葉の如く 〜 其の疾き事風の如く 〜』

※視点系で参ります! ※できれば…というもので頑張ります。

『木葉の如く 〜 其の疾き事風の如く 〜』

これはまだ、スマブラ寮へ来る前体験した話。 でも、それでも私は思い出として残っている。 …それはいつも風が吹き付ける。 秋の葉が舞う。それは光の如く。 「…もう秋ですね。」 私が言うと、彼が現れたのだ。 まるで俊足の如く。 あの日偶然に会ってから会う事が増えているのだ。…それだけの話。 「…カー坊か。」 「ええ。…見なさい。もう、秋の様子を見せていますよ。ほら、落葉も…。」 私が秋を好むのも理由がある。秋は私を好きにさせる。 秋…。秋、私は罪を起こしていた。 でも、“彼”は許してくれた。 「…そうだな。」 秋の落葉…。昔はこれで焼き芋も作ったね。 今はもう叶わないのかな…。 「…あの時はごめんね。」 「気にするなよ。」 私は笑った。彼につられて。 戦いの時以外見せてくれるモノ。それは私を驚かせる。 「でも…。私は…そなたのように生きたいと思ったわよ…。目標としてね。」 私の言葉に、彼は驚いていた。 でも、私の本当の本音は隠れている。 それは…過去の扉を封じた事。 惨劇と悲しさ…それが彼の今の心の許容範囲を超える程のレベルの扉。 惨劇とルイージが涙を流した悲劇の、まだ軽いレベルの扉。 一つはもう大丈夫。だからもう解放してしまった。 ただ、後から聞いて、もう一つも解き放とうとした。 だが、彼は倒れた。無論、感情の渦によるものであろうと推測できる。 それを、デュアリスとエルグランドによって助けられる。 もしあのままならば、心の感情が一気に変化してしまう。 それを防いでくれた。 でも、もっと辛かったのは…彼を身も心も傷つけた事。 「秋の葉のように…なりたくないですけどね…。」 私は…不老不死。だから…。 「秋はいいですね。運動、食欲、読書…。いろいろありますから。」 「そうだな。」 「さて、私はこれからが大変だ。」 「おい、待てよ。少しは俺達に頼れよ。無理して全部背負おうとするなよ。」 思わぬ言葉―――。私は思わず返答に困った。 そして流れる涙。知らない間に、流れていく。 秋の葉が舞っている。私はそれに視線を向けた。 まるで自然が私に答えてくれるように。 「…そうですね、これからはそうします。では、また暇があるなら…。」 ―――そう、秋の木葉の如く。 「ああ、またな。」 彼はスマブラ寮へ去って行った。それを私は見送った。 彼はまるで風林火山のように、そして其の疾き事風の如く、去って行った。 …そして私は待ちましょう。 絶対に、そしてずっと秋のように会えたらいいと願って…。 私も帰路に着く。また会える時を信じて。

※キャラ「 カー坊 」 この過去はもう書きたかった過去ですので、やっと書けました。 ※他キャラ「 ファルコン 」 カー坊にもまた関わっているキャラです。

過去に関する疑問がありそうですがそれはもう言わないで下さい。 因みに秋にしたのは単純。 ※枯葉(かれは)からして秋とわかったらO.K. 春では出会いと別れ、夏は暑そうで冬は寒そうだったから。 因みにカー坊が本当にスマブラ寮へ入った季節は春の設定です。

最終更新:2010年04月19日 03:11