GRAN TURISMO 4 & 大乱闘スマッシュブラザーズDX第五話

第五話 事故 (ここからは標準で。) ルイ「何だ?あれじゃ邪魔だよ。」 しかし見覚えの無い車が、そのまま壁に、否、民家に突っ込んで止まっている。だが、見た目があのランエボ?を見つめたのだ。 マリ「ちょっと待て!すぐに引き剥がすぞ!」 その事故を起こした人物は、この町を通過しようとして自損事故を起こしたというのが後での見解だったのだが、マリルイブラザーズが発見したすぐ後に救急車などが到着したのだ。実は、カー坊が第一発見者だったのだが、ツィオンは不安そうにその現場を見ていたという。ただ、その人は生還したというのだ。そして翌日、某レース場にて。 カー坊「やはり、嫌な予感は当たるのか…。」 ルイ「まぁ、あの二人も乱戦してくれるし、黒の王よりも強いからなぁ…。」 カー坊「意外な結果だ。だが、これはツィオンの強敵となるようだ。」 ツィオンはその一言に表情をこわばらせたのだ。だが、既にコース場では、その二人がいたのに気が付いていなかったのだ。 ツィオン「…さて、ここからは初心者レースだ。」 カー坊「ええ。でも、ついでにあの二人はコース場にいると思うわ。」 ツィオン「どんな人だろう…。」 と、ツィオン。その二人は顔を布か何かで隠しているためか、あまりわかりにくいのだ。だが、カービィが間違って風の威力が強まったその突風が吹き付けると、ふわりとその覆っていたものを吹っ飛ばすかのように布がとんだように見えたのだ。彼らは黒いコートを着ていたためか、本当に吹っ飛ぶ事は無いのだ。だが、その姿は明らかに、この近辺では見かけない服装でもあるのだ。そして、車が何台か接近してきたのだ。そして停車する車たち。そして、そのうちの一台から、人が出てきたのだ。それがカー坊である。 カー坊「ようこそ、夢の渦巻く最強の舞台へ。」 ゴクウ「…ここが最大の舞台か。ワクワクするぜ。」 と、車の運転席の窓からの声。カー坊はくすりと笑ったのだ。 カー坊「そうね、そなたの車は…」 ルイ「いきなり言うか、それは。」 カー坊「そうだったわね。」 ルイ「まだいいさ。カー坊、まさかあの二人が黒の王よりも強い事が判明したのは。」 カー坊「でも、言わせてもらうわ。今ここで。車の…。それに、その実力は残酷すぎる。少しのミスが、全ての負けに繋がるんだから。」 ルイ「ゴクウはともかく、なぜベジータがベントレー R8レースカー(P.380)に…。」 カー坊「それは予備でしょ?アウディ スピード8レースカー(P.373)に乗車しているんだから、余裕ではないでしょ?」 ルイ「ゴクウまで予備が一緒ってのは…。」 ヨッシー「ベジータがベントレー R8レースカーと、そしてアウディ スピード8レースカーだから、手強いよね。」 と、ヨッシー。カー坊はくすりと笑うと、すぐに空へ視線を向ける。 マリ「ゴクウがベントレー R8レースカー、ギレ ベルティゴレースカー(P.429)だな。」 カー坊「まぁ、あいつを使えば楽勝だけど?」 ルイ「夢を壊すな。」 カー坊「というか、ベジータも例のエンジンを使っているから、確実に狂うわよ。計算。」 ヨッシー「そうだったね。」 マリオ「全部外車だ。」 ルイ「何を言う。彼らは黒の王より強いが、なぜかあのGT−ONEに敗北するってどうなんだ?これもお前の策略か?」 カー坊「さぁね。」 カー坊はさらにその自分の愛車の予備へ視線を向けた。それは、きらりと太陽に照らされ、そしてそのレースカーが反射をする。相当綺麗なのだろう。 カー坊「まだいいわよ。だって、あの人は、私より早いから。しかも同車になりそうだし。」 ルイ「あいつか。」 コウ「僕は未成年だけど、まさかベジータたちをもぶち抜く力があるなんて思わなかったよ。でも、彼が強いなんて認めていないから。」 「ミノルタを出されて悔しいのですか?」※シュルツです。 ルイ「―――――――――――!!」 その言葉が突然後ろから投げかけられたが故に、ルイは振り向いたのだ。それは、 マリ「ルーフ参謀長よりも早く進出しなかったくせに、最後にはお前が生き残っているという現状には驚いたよ。」 ルイ「兄さん、止めておきなよ。彼の愛車は間違いなく…。」 マリオ「ミノルタぁ!」 ルイージ「トヨタ ミノルタ トヨタ 88C−Vレースカー…。」 カー坊「少しのミスが、負けに…なる可能性があるわね…。」 カー坊が驚くにも無理は無い。そのミノルタという車はフルチューンされているのだが、その速度にも問題があったのだ。その速度を甘く見たレーサーたちが次々と撃沈されていっているが故に、付いたあだ名が、『爆走の悪夢』である。そしてカー坊よりも速いのだが、カー坊は以前所持していた(過去形なのは何故?byマリオ)フォードGTで戦おうと考えていたのだが、事故で失っているのだ。 カー坊「フォードGTの後釜に、フォードファルコンでやりたいくらいだ。だが、シュルツの車には及ばない。トヨタ7辺りがいいくらいだ。」 ヨッシー「暴言になってます。」 カー坊「しかし、フォードGTはいずれ蘇るかもしれない。それまでの間に…。」 カー坊はそう告げたのだ。そして、ツィオンの姿を見て、苦笑したのだ。しかし、その苦笑は、あの事故を物語るかのような笑みでもあったのだ。 ルイ「?」 様子を見に行くルイを見たカー坊が様子を見に行くと、そこには、一台の車が止まっていたのだ。完全に一台の車が停車している。 ルイ「不調か?珍しいな。何も不調を体験した事が無いお前が?」 その言葉を聞いた一人の人物は、視線を向けたのだ。その車は、フォードGT(P.425)でもあるのだが、様子を見て呆れたのだ。 誰か「…。」 カー坊「可愛そうな話を出すわけではないから。」 その人物は、ツィオンのライバルでもあるのだ。名はモルディブ・ラファールである。そのラファールは不安そうに車を見つめていたのだ。 カー坊「フォードGTと、そして…日産 GT−R コンセプト(TokyoShow’01)(P.563)の二台が使用という、変わった車よね。」 ルイ「お前は?」 その人物―――アウディは呆れたようにするが、カー坊に視線を向ける。 アウディ「別に、今回のトラブルは…俺の範囲外だった。」 レダ「見学者が多い。ただ、今回、特別者もいる。」 ツィオンがじっとその方へ視線を向けていたのだが、車に乗り込み、向かっていく。そして、ツィオンも到着する。そして、様子を見て、笑ったのだ。 ツィオン「ただのエンジンブローだと、僕は思いますが…。」 カー坊「そちらの見解は?」 レダ「同じ意見だよ。」 ツィオン「何なら、J●Fでも呼びますか?」 アウディ「…結構だ。原因がわかれば、あとは何とかなる。」 レダ「ダメだ。ちゃんとした整備士を用意して、そして確認してくれ。」 カー坊「言う事を聞いたら?」 アウディはその車を修理専門の人物へ託すと、そのまま視線を空へ向ける。その空は綺麗な空で、そして鳥も飛んでいなかった。 カー坊「…でも、悲劇が起きそうで怖いわ…。」 ツィオン「悲劇…?」 アウディ「ああ、最近車乗りの奴ら、狂ったかのような感じだそうだ。」 ツィオン「そうでしたね…。」 ただ、その空は…悲劇を感じさせるようだとカー坊は告げたのだった。 ツィオン「大丈夫ですよ。絶対に、大丈夫ですから。」 その言葉とは裏腹に、カー坊はただ、寂しそうな表情を浮かべた。 ラファール「人には事情があるのだよ。」 ツィオン「…そう、ですね…。」 それも、寂しげな感じだった。 そして、夜の首都高。かなりの速度を出す車たち。実は、彼らに粛清をさせようと、装備させたものがあった。それが、オービスである。最初はアナログみたく、フィルム式であり、しかも30枚しか撮影できないのだった。それでも、進化してもまだアナログだった。それでも、まだフィルム式であった。運がよければフィルム切れで逃れられる…のだった。しかし、次のタイプは…デジタルでもあり、これは湾○の千○君(“岸”と”葉”をどうぞ)も引っかかったタイプのものが登場したのだ。史上最強のオービスと言っても大げさではないオービスまで出ているが、それらにそっくりな、ナンバーを撮影するものもあるのだ。 暴走族かと思える装備をした車たちが爆走する。そのまま、一台の車に張り付くように走っている。だが、その人物の車に、ある装置が装備されていた。それは…。 ファルコン「…。」※一応首都高用もある。湾岸ミッドナイト風にブラックバード? その装置を使うと、何かを何処かへ発信するものでもあるのだが、それは種族へ、電波を発信しているのだ。何かがあった時にも使える為、装備してあるのだ。しかも、使用者以外が使おうとドアに触れた時にも、その装置は作動する、しかも防犯も作動するのだ。 その発信を確認したカー坊は、ただ中里に視線を向ける。 カー坊「中里…。向かうなよ。」 と、カー坊が注意をする。無論、向かわせるのを止める為である。 カー坊「犠牲者を出さない為に、軍隊を出さねばならない時もある…。たとえ、それが種族の一員であろうとも…。行くぞ、軍人たちよ!今こそ我の出番なり!出撃!発信源を特定後、攻撃を用意!必要ならば攻撃を許可する!」 ルイージ「ほ、本格的だね…。」 ツィオン「…。」マリオ「…どうしろと…。」 カー坊はすぐにヘリなどを出すよう連絡を出すのだ。 その一方、高速道路では、封鎖が行われていた。※ヘリ数機登場〜。Byカー坊 暴走族の様な奴「オラオラ!勝負しようぜ!!!」アパッチ改「…草レース(ヲイ)?」 その瞬間、俊足か、かなりの速度を上げる。無論付いていくのだが、付いていけないのか、離されて行くばかりである(作者注:書いていなかったので、場を借りて説明しよう。数名の車に、幻とされるエンジンは装備されている。主にカー坊、ファルコンなどと言った者たちだが、まれに珍しいケースもある。その一つが中里になるのだ)のだが、敵たち…否、暴走族のような奴らは必死に追いかけていく。そして、一番広々とした場所で、その一台は停止、それと同時に危険壁団も封鎖する。そして、警察官たちもそこを封鎖する。 ファルコン「…。」アパッチ改「よし、封鎖完了!」コマンチ改「封鎖完了!攻撃用意!」 それに続いて、軍隊たちも、その暴走族のような奴らの退路を防ぐよう、壁を作る。無論、例のトゲトゲまで設置され、もはや逃げられは出来ない。しかも、軍人たちが銃を構えているのを見ると、本気のようだ。が、ここで数名降りる。住民も、である。 暴走族のような奴「兄ちゃんか、こいつはよ…。」アパッチ改「…こいつ、本気(マジ)だ…。」 住民「…君、下がりたまえ…。」コマンチ改「…けっ。」 ファルコン「…断る。」※銃を出す。愛用の銃かどうか不明。 言うや否や、銃を出す。無論、一人の人物へ向けられる。が、それで一人が銃を向けた。 暴力団「最強師団の暴力団員をナメんなよ!!!」 ドォォォン!!※銃声。と同時に警報鳴り響く。 アパッチ改「!攻撃用意!!」コマンチ改「F−16(渾名からこう考えたようだ)!!」 一斉に狙いを定める。無論目の前で銃撃事件は起きている。警察官側へ弾丸は飛んでいるが、向こうへ飛んできていない。そう、危険壁団の、魔力によるものである。 住民「君!!!」ルイ「来たぜ!」コマンチ改「いかん!攻撃…」 ファルコン(軽傷)「…一度死ね!!」※殺意を持って銃口を完全に向ける。 再び銃声が鳴り響く。急所は予め外してあるようだが、無視すれば死ぬほどの一撃だ。 ファルコン(軽傷)「…。」※痛みに耐える。 住民「…君…。」 暴力団「…これでどない」 ルイ「待て、お前ら!俺を倒してからにしろ!」 コマンチ改「軍人たち!攻撃用意!間違っても、あの住民、そして…あいつに当てるな!!絶対に当てるなよ!もう一度言うが、あの住民、そしてファルコンに当てるなよ!!!!」 そして、軍人たちが、一斉にその敵たちを狙う。救急車の音を、後ろに響かせながら。そして、それに混じって、後方から、警察官までもやってきていた事を、ほとんどはわかっていない。が、種族などはわかっていたのだ。 カー坊「ついでに言うが、こっちも準備完了!いつでもどうぞ!」 マリ「こっちも、だ。」 既に上空からでも狙っていたのだ。そして、さらに迫る二種類の音。 ルイ「…どうする?警察署までドライブしようぜ?」※ネタありかぁ?byカー坊 カー坊「奈落に落としてもいいぞ。」「アヴァロンのいる世界もアリだが。」 マリ「マジで勘弁したらどうだ、それ…。」 カー坊「死にたいのなら、今聞いてやるが。」 アパッチ改「降参なら、離脱しますよ?」 と、冗談めいた話を出すが、それでも冗談ではないのだろうか、敵…否、悪そうな者たちは震え上がっていた。そして、カー坊は銃を向けた。 カー坊「種族の一員負傷、殺人未遂、スピード超過(作者注:種族とそれに関わる者はあまり法律を無視できるようですが、無視できないように、種族法律は作られる。ただ、スピードといった、車関係は不可能のようである…)と、銃刀法違反などといった法律違反の容疑で、逮捕する。」 と、カー坊が高々に、そして冷静に宣言したのだ。 ルイ「メタナイト卿も、来るかもしれないな。」 マリ「それは無い。あの気高き剣士だ、車には乗らない。カービィを、除いては…だ。」 カー坊「…どうする?まだやるなら、今度は此方が相手だ。負傷者は行動不可能故に、私も参加し、舞い上がろう。そして、上空からの弾幕も用意できる。どうする?」 そして、周りは緊迫した空気に包まれる。ただ、警察官たちが、その者たちを逮捕するまでは。そして、負傷者を応急手当しようと走るルイたちを除いては。 住民「だ、大丈夫かね?本当に、彼は…。」 ルイ「ああ、急所は外してある。失血量からしても、安心とは言えないが、種族病院から救急車が一台此方へ向かっているとの情報を手に入れている。多分、例の発信源を考え、一台だけにしたのだろうと推測する。」 そう言う間にも、迫るパトカーたちと、救急車一台(何故わかる。Byマリオ)の音。 カー坊「…結着だ。諦めよ、罪は重い。種族法律でも裁かせていただくぞ。」 ファルコン(軽傷)「…当然だ…くっ!!!」※痛み走り、耐える。 ルイ「ファルっち!!!」 カー坊「話させるな。血が止まっていないし、痛みもある。」 マリ「…しかし、奴ら抵抗しないな…って、言えないよな。あれ見れば。」 カー坊「ええ。軍隊までいるもの。」 カー坊が呼んだのは、種族軍隊、特殊暗殺部隊、通称は“消す側”となる、種族消滅部隊などである。それらを配備するのを、普通暴走族などに配備しないのだが、そこは種族と言った感じだろう。それでも、カー坊は怒りを抑えていない。 カー坊「…すまなかったな。遅れてしまって…。」 ファルコン(一応軽傷)「…気に、するな…。」 ルイ「…さて、こっちは…っと、俺側に警察のご到着だ。」 ようやく警察と、救急車が到着する。すぐに道を作る、軍隊たち。連行される、悪い者たち。そして、負傷者を乗せ、道を作った危険壁団側へと抜ける、救急車。危険壁団は、すぐにその道を封鎖する。ただ、残された血だけが、出来事を物語っているようである。 カー坊「…レッカー車だね。こういう事だけはちゃっかりだな。この者たちも。」 レッカーされる、悪い者たちの車。カー坊は、ついでに、負傷者の車を持ち帰る事は不可能と考え、レッカーしてもらう事を提案したのだ。 カー坊「っと、待って。えーと、こいつで…。」 発信していた電波を止めておいたのだ。迷惑になる可能性があるかもしれないからである。そして、ただ暗き首都高、その闇の中で起きる前に発信した電波を完全に停止させた。それでも、カー坊は、この車をレッカーしてもらうことにしたのだ。 ルイ「…いいのか?」 カー坊「所有者が負傷者だ、無理は言えない。それに、別の人で事故ってもらっても…。」 マリ「あ゙。」 カー坊「だろ?所有者が泣かれたら此方が困る。だから、レッカーしてもらう。」 そう告げるカー坊は、やってきていたツィオンにとっても辛く感じたのだった。 それから、翌日。のレース場。 カー坊「…ふむ。」 マリオ「ああ、昨日は疲れたか?」 カー坊「いや、普通だ。それにしても、事件があったのに、あの者たちはまだ言い訳しているのだろうか心配だ。」 マリ「いや、それについては種族軍隊が言ったよ。証拠にもなるし、負傷者も意識が戻ったばかりだけど、既に彼から、全ての出来事の証言をもらっている。もう言い逃れは出来ていないようだ。それで、一人を除いて自白。」 ルイ「その自白しない奴を、種族軍隊が脅しに。因みに、そいつ負傷者を撃った奴な。」 カー坊「ご愁傷様。シュルツやメディック、コロッセオだったら死ぬよ。」 マリオ「撃たれるぞ…普通。」 カー坊「それはどうかな?」 ルイージ「心優しいからね。」 そして、警察官たちが処理をしている間、カー坊は戻っていくことにしたのだ。その夜、そのカー坊は自室でじっと資料を見つめているが、ノックをする音でふと顔を上げる。 カー坊「…どうぞ。」 その言葉と同時に、マリルイブラザーズが部屋へ入る。 マリ「カー坊。」 カー坊「…で、どう?」 ルイ「一応自白したそうだ、犯人全員。それと、あの場所でのドンパチが原因で今規制中だそうだ。暴走族も出た関係上、此方も第一種警察警戒態勢へと移行中…いや、作動中だ。」 マリ「…種族軍隊は第一種軍隊警戒態勢から通常体制へ移行。以上だ。」 カー坊「ならば、それに便乗して、“消す側”と危険壁団に通達。第一種特殊警戒態勢、第一種壁団警戒態勢へ移行。後、安全が確認されるまで通常体制へ移行しない。判断はトップに任せ、それ以後は種族の命令でなくても移行は許可する。」 マリ「…。」 カー坊「ただし、通常体制から第一種警戒態勢へ移行するときの条件はそのままとする。」 マリルイブラザーズ「了解…!!」 二人が部屋から出ると、写真立てに視線を向けた。そこには、笑顔で映る、何人かの人物。一番前に移っているカー坊。その写真立てから、その一枚の写真を取り出す。そこの裏に文字が書かれていて、日付も書かれていた。 カー坊「…『もうこれを見ているときは、この世にいないけど…墓の前で泣かないで。そこに私は眠っていません。いつも私はそばで見守っていよう。君が頑張り、ヴォルケンクラッツァー・ルフィグルス=ペルフェクの息子に負けるまで、ずっと見守ろう。』……か。」 この写真の裏に書かれた名は、ツィオンの父親で、悲惨な最期を遂げた。カー坊はそれを目撃して、仇討ちはすると決意したのだ。そして、あの日の事件で、それは達成した―――…。 カー坊「…まだ父親の事を言っていなかったな…。」 と、立ち上がるカー坊。写真立てに隠すように入れる。そして外へと出る。日差しはまだ出ていない。月が天高く上るかのように、空に見える。 カー坊「ツィオン…すまない…。純粋な思考を壊す事になる…。」 その不安だけが、彼女を苦しめているが、真実を告げることに抵抗はなかった。

最終更新:2010年04月19日 03:11