GRAN TURISMO 4 & 大乱闘スマッシュブラザーズDX第三話

〜 第三話 軍隊 〜(ここからずっとツィオン視点) ツィオン「軍隊の方なんですか?」 軍人「ああ。今日は歓迎会だろ?」 と聞いてきた。確かに、歓迎会だ。僕は、その軍人が遊びに来るなんて、信じられない。 ツィオン「僕は、今日からこの町で暮らす事になったんです。」 軍人「レーサー希望者か。」 ツィオン「はい。」 軍人「軍隊になるより簡単だからな。」 ツィオン「へ?簡単?」 と、一瞬僕は、その軍人が答えた言葉を疑った。 軍人「どちらも、言えないほどの苦労をするけど、軍隊が一番辛いんだ。退役する人だって存在するほどだ。それに比べて、レーサーはレースの厳しさを学んだりするが、厳しい訓練とかはしなくていいからな。」 ツィオン「そういう貴方は…。」 軍人「階級は中佐だよ。今はまだ。」 ツィオン「そうですか。」 と返事をしたところで、カー坊が僕を探している。 ツィオン「そろそろ、歓迎会が始まります。客席にいて下さい。僕は、これから歓迎会の打ち明けに行ってきます。」 軍人「頑張れよ。」 ツィオン「はい!」 そして、走ってそのカー坊の元へ走り出した。 カー坊「来たか。かなり素晴らしい服装で来たな。」 ツィオン「僕の年齢を知っていて、それですか?」 カー坊「15でしょ?」 ツィオン「はい。」 カー坊「じゃ、来て。」 と連れて行かれたのだけど、そこは会議室ではなく、まるで芸能人や、演奏学部たちがいそうな空間だった。そこに連れてこられた僕は、不安を覚えた。 カー坊「安心して。自分の本心を告げればいいのよ。」 ツィオン「え?」 カー坊「本心を告げるのよ。逃げるために来ただけでは、おかしいわよね?」 ツィオン「…レーサーになって、稼ぎたい。それだけなんだ。本当は。」 カー坊「家族は?」 ツィオン「それは…流石に…。」 カー坊「そう。」 そして、僕は会場に視線を向けた。ようやく始まるようだ。そのファンファーレのような音と共に、その司会者…つまり、マリがやるようだ。 マリ「今日は歓迎会を行いたい。盛大な拍手の準備をお願いする。」 と、そう告げると、僕も、準備を整える。カー坊はすでに術で定位置に到着しているようだ。 ルイ「では、主役の登場だ!」 と告げたとき、僕は歩き出した。丁寧に、そして相手を意識して。盛大な拍手の中、僕は…一つの目的を果たす事を、考えていた。 マリ「本日より、この町で過ごす事になった、ヴォルケンクラッツァー・ツィオン=ペルフェクだ。以下、ツィオンだ。頼むぞ。サポートも忘れずに。」 ツィオン「初めまして。ツィオンです。よろしくお願いします。」 マリ「彼はやる事があるため、この町で住む事となった。彼の兄弟は、ほとんどのタイトルを総ナメにしたという。しかし、三つの大きな戦いが残っている。それは負担がかかるが、ツィオンにやらせるという話になった。」 ルイ「これ三つで完全に制覇となる。しかし、終わればどうなるか、それはわからない。」 マリ「では、その三つの大きな戦いを前に、意気込みは?」 と告げた。そして、僕は、本当の事を言えない事を初めて知った。 ツィオン「必ず、制覇します。2000GTを、他人に預けて。」 マリ「2000GTはレースカーでは無いのか?」 ツィオン「自らが選んだわけではないのです。兄が選んだからです。この車を、壊したくないからです。」 ルイ「では、一台贈呈されると聞いていませんでしたか?」 ツィオン「聞いてなかったよ。」 マリ「ホンダ社のレイブリッグ NSX(JGTC)(P.469)を贈呈する。」 ツィオン「ありがとうございます。」 ルイ「では、ツィオンの完全制覇に、夢を抱きつつ、楽しんでいただいてもらいたい!」 と宣言した瞬間、我先にと食料を食べていた。僕も、もちろん席で食べ物を食べるけど。だけど、一つ嘘を抱いていた。完全制覇してしまったら、元の家に戻らないといけないという事があったのだから。それは、家族が決めた事。だから、逃げたらダメだ。 ツィオン「…ありがとう。」 幸せな日が終わりを告げたくないと、本心思った日でした。

最終更新:2010年04月19日 03:11