GRAN TURISMO 4 & 大乱闘スマッシュブラザーズDX第四話

〜 第四話 レダと過去と… 僕は、その日の夜、電話があった。家族からだ。兄からだった。 やっぱり、言い訳するわけにはいかなかった。だけど、住みたかった。 その事を兄に告げると、笑ってくれた。 それで、約束を変えるくらいの思いが伝わったのか、両親に言ってみるって。 それで電話は終わった。 ツィオン「…初めての、夜だね…。」 と軽く呟くと、ここで暮らす事になった料理人、じゃなかった、一人の人物の声が聞こえた。実は、昼ごろ、レダの住む場所が火災になった。フォードGTはここに移動していたけど。それからここで暮らす事になったんだ。工具がいっぱい来たけどね。 レダ「料理とか、お前は不得意だろ?家族から教えられたからな。」 ツィオン「でも、家が無くなったからって、家族は?」 レダ「…。」 ―――余計な事、聞いたかな? と一瞬思いがよぎった。 レダ「お前の家族は生きているのなら、わからないまでもない。」 ツィオン「じいちゃんとばあちゃんが亡くなっただけだよ。」 レダ「悲しみはわかるようだな。」 とレダ。僕は、レダの事を心配してしまった。 レダ「家族は殺されたよ。憎しみを持つ、槍の所持者に。」 ツィオン「え?呂布さん?」 と、聞いてみた。しかし、見た限り、レダの表情は重く感じられた。 レダ「それは教えられないが、化け物に近かった。そいつが槍を振るうごとに、家族は剣などを持って離れていく。だが、あいつは早い。しかも、弓矢で攻撃しても防がれる。間違いなく相手が悪すぎた。」 ツィオン「逃げ切れたの?」 レダ「逃がしてくれたからな。地下から。種族が通りかかったからよかったが、一般人は慌てていた。そして、そいつが去っていった後、死者を確認してくれたよ。」 ツィオン「そうだったんだ…。僕はその家族を殺したその人を探しながら、途方に暮れていたらこの町に到着したんだ。」 レダ「そういう事だ。…さっさと夕食をやっておけよ。」 と、そこで話を終えた。 翌日。僕は車探しを行った。2000GTは壊したくないため、贈呈された一台の車を扱うのではなく、別の簡単すぎる車を探す。でも、僕は贈呈された車で練習する事にした。 ヨッシー「あ、来たね。」 とヨッシー。 ヨッシー「コンセプト君だよ。三連戦じゃないけど、三つの大きな戦いの後は、僕たちだからね。」 と、付け加えてくれた。だけど、上級者向けは、他の人がやる事になったので、二つの大きな戦いをする事にした。 ヨッシー「あ、そうか。二つだったね。」 マリオ「お前の兄弟はいい奴だ。」 と話していると、颯爽に爆走する車がいた。真っ黒の車で、まるで遅いとは思わせられない。それは、悪魔の刃みたいで、僕にとっては、恐怖に見えた。 マリオ「またか。」 マリ「練習か?」 ルイ「ファルっち速ぇ〜。」 と次々と会話が飛ぶ。しかし、僕は二つの戦いの後、彼とも戦う事になる。 ルイ「…ツィオン。あのGT−ONEは真っ黒だと知らなかったか?」 ツィオン「…本で、見ましたが…。」 と返事を出す。すると、ルイが笑ってくれたのだ。 ルイ「夜には注意しろよ!わかりにくいから!」 ツィオン「…黒いですからね。」 カー坊「レースをするなら、風になれ。それだけだ。」 と告げたのがカー坊である。カー坊はこれを教えにして爆走しているのだ。無論、教えたとされたのが、彼女の親で、今は亡き父親のリー坊と、今は亡き母親のルー坊であるのだが。そして、二人ともある事故で命を落としているのだが、そこで一台の車、そう、三菱社の車が大破し、今のGT−ONEに乗る事になった事故があったのだ。それは、数年前となるのだが、ツィオンも現場で見ていたのだ。 ツィオン「レダさん…。」 レダ「あの事故だけは忘れたくないからな。」 その事故には、悲惨さが含まれていたのだ。


その事故は、いつもレダが使う道路で起きた。生々しい事故である事は間違いなかった。そして、レダは慌ててリー坊とルー坊を救助し、そして救急車に乗せたのだ。だが、一台の車は架空送電線、つまり電信柱に張り付くように大破した車があったのだ。 レダ「…っ!?」 中には誰かがいるが、血が飛び散っている。レダはその閉じ込められた人物を助けるために、工具で何とかドアをこじ開けていくが、その人物の体がハンドルと座席にはさまれていたのだ。だが、それでレダが諦めるわけではなかった。座席を強引に引き剥がすと、その一人の人物を助け出した。その後で、応急処置をしたのだ。 レダ「まだ、生きているのか…!?」 ツィオン「今入り口を封鎖してみたけど、どうかな…?」 レダ「…とはいえ、救急車がいらないわけでは無い。」 数秒してやってきた救急車に乗せたのだが、レダは大破した三菱社…ランエボ?を見つめた。 レダ「酷いものだな…。ここまで大破するものなのか…?」 ツィオン「それは…わかりません…。」 あとで知ったのが、二人死亡、一人重傷、もしくは重体だったという。軽傷ではなかったものの、応急処置のおかげで一命を取り留めたというのだ。 レダ「…生還したのか。」 ツィオン「だけど、なぜ…?」 レダ「それはわからん。」 ツィオン「だけど、どうしてこんな事になってしまったのでしょうか…。」 と、ツィオンが告げると、聞いていたらしいヨッシーが顔をのぞかせる。 ヨッシー「後ろから追突された可能性はあります。一番後ろだった車は。生存者はほとんどですが、二名だけ死亡しただけですので、まだよかったですよ。最悪な結果かもしれませんけどね。こちらにとっては。」 ツィオン「ヨッシーさん!」 ヨッシー「だけど、重傷者は一名だけだったんだ。あとは無傷。外車だったのと、硬かったのが運のよさだったみたい。日本車だった三名は死傷してしまったから、あとで法律に裁かれます。」 レダ「あいつだけは…助けてやってくれ。」 と、レダが告げた。 その天気は、雨が降りそうな状態だったという。


そして今に至るというのだが、まだツィオンは不安が抜けていなかった。 ツィオン「…どうして…。」 犯人は逮捕され、そして犯人自らが宣言したという。「自分が衝突した」と―――。 レダ「あの事故だけは許されないな。」 カー坊「あ、あの事故を思い出していたのか。」 と、カー坊が言うと、レダとツィオンはいつの間にか来ていたカー坊に視線を向ける。 ツィオン「ランエボさんは修理できそうにない…」 カー坊「今やってもらってる。フォードGTを修理しているっていう話を風の知らせで聞いたから、こっちの修理班に任せる事にしたんだ。」 レダ「…わざわざ気遣いをありがとうございます。」 カー坊「だけど、私も怖く感じる。特に今日は。」 と、カー坊が告げたのだ。その一言は、あたりの空間を止めるのには十分だった。 カー坊「車を操るのにも修行がいるのだからな。」 だが、カー坊は余計に不安が募った。そして、その日の昼。偶然にも通りかかった一台の車の進路を塞ぐ車を見つけたのだ。

最終更新:2010年04月19日 03:11