たぶん素敵妄想集(爆@ ウィキ
今
最終更新:
Bot(ページ名リンク)
-
view
帰ろうと思ったら、美貴ちゃんに屋上に連れて行かれた。
フェンスにもたれかかまったまま、ちょっとの間無言が続いて、
「おめでとう」
って呟いた美貴ちゃんは笑ってなかった。
「って、言っていいのかなぁ?」
「わかんない」
それが素直なキモチ。
そしたら、美貴ちゃんはぴくりと眉を動かして、
「なにそれ」
だって。
だっても何もなんだけど…。
「実感…ないんだよね。まだ」
「…」
「だって、ののとあいぼんだってまだなのに。カオたんは半年先で、あたしは1年後なんだよ」
「…そうなんだよねぇ」
ぎしっ。
フェンスがきしんで、空を見上げる美貴ちゃんの横顔は、なんか拗ねてるような、さびしそうな…。
「おめでとう」
って呟いた美貴ちゃんは笑ってなかった。
「って、言っていいのかなぁ?」
「わかんない」
それが素直なキモチ。
そしたら、美貴ちゃんはぴくりと眉を動かして、
「なにそれ」
だって。
だっても何もなんだけど…。
「実感…ないんだよね。まだ」
「…」
「だって、ののとあいぼんだってまだなのに。カオたんは半年先で、あたしは1年後なんだよ」
「…そうなんだよねぇ」
ぎしっ。
フェンスがきしんで、空を見上げる美貴ちゃんの横顔は、なんか拗ねてるような、さびしそうな…。
空はなんとなく曇ってて、だけどヘンにあったかくて、じめっとしてて。
なんかあたし達にはあんまりあってない感じ。
「ねぇ。美貴ちゃん」
「ん?」
「キスしていいかな?」
フェンスから離れて向き直ったら、美貴ちゃんにぐって肩を引き寄せられた。
なんかあたし達にはあんまりあってない感じ。
「ねぇ。美貴ちゃん」
「ん?」
「キスしていいかな?」
フェンスから離れて向き直ったら、美貴ちゃんにぐって肩を引き寄せられた。
重なった唇は、なんかいつもと違ってちょっとだけ切なかった。
「断んなくていいから。梨華ちゃんがしたい時には、いつでもしてあげる」
なんて、ちょっとそっぽ向いて言う美貴ちゃんがかわいい。
「じゃあ、遠慮なく連絡するね」
「うん。遠慮しないで」
ようやく笑った美貴ちゃん。
奪われちゃったから、今度はちゃんと、あたしから。
なんて、ちょっとそっぽ向いて言う美貴ちゃんがかわいい。
「じゃあ、遠慮なく連絡するね」
「うん。遠慮しないで」
ようやく笑った美貴ちゃん。
奪われちゃったから、今度はちゃんと、あたしから。
少しせつない味付けの、だけど甘いキス。
見つめあって笑ったら、雲の隙間から見えた空の青がきれいだった。
戸惑いも強くて、だけど進むしかなくて、だから受け入れて。
目の前にはまだいろんなことがまっていて、まだあたしはしばらく娘。なのは事実。
「美貴ちゃん」
「ん?」
「これからもよろしくね」
「うん」
「娘。にいる間も、いなくなってからも」
「うん」
「娘。のことも、よろしくね」
「うん」
なんとなく握手をして、そのまま指を絡めて繋いだ。
美貴ちゃんはぼんやりと空を眺めたまま、
「けどさぁ…ハロモニやハローのライブでは会えるんだよね」
ぽつりと呟いた。
中沢さんも、ごっちんも、時々だけど保田さんにも会える。あべさんは司会だし。
あたしはどうなるかわかんないけど…。
「頑固一家が続いたら、つぼみちゃんと一緒だね」
「あっ。そうか。頑固一家は続くでしょ。っていうか続け」
目の前にはまだいろんなことがまっていて、まだあたしはしばらく娘。なのは事実。
「美貴ちゃん」
「ん?」
「これからもよろしくね」
「うん」
「娘。にいる間も、いなくなってからも」
「うん」
「娘。のことも、よろしくね」
「うん」
なんとなく握手をして、そのまま指を絡めて繋いだ。
美貴ちゃんはぼんやりと空を眺めたまま、
「けどさぁ…ハロモニやハローのライブでは会えるんだよね」
ぽつりと呟いた。
中沢さんも、ごっちんも、時々だけど保田さんにも会える。あべさんは司会だし。
あたしはどうなるかわかんないけど…。
「頑固一家が続いたら、つぼみちゃんと一緒だね」
「あっ。そうか。頑固一家は続くでしょ。っていうか続け」
なんだかんだと、ののとあいぼんがいない娘。って想像できないよ。
並んで見上げる空。
「なんか…でも、やっぱりまだ実感わかないよ」
「うん」
「なんか…でも、やっぱりまだ実感わかないよ」
「うん」
1年先の未来。
想像するのは簡単だけど、なんだかぼんやりと浮かんでは消えて…。
想像するのは簡単だけど、なんだかぼんやりと浮かんでは消えて…。
「今、そこにあることをがんばるよ」
って笑いかけたら、美貴ちゃんに抱きしめられた。
バシバシと背中を叩かれて、
「いたっ! 痛いって!」
「そうだよ。まだ娘。なんだから!」
怒られて、でも、励まされた。そんな感じ。
「うん…」
抱き返して、顔を首筋にうずめた。
「そばにいるから」
耳元で囁いてくれた言葉はやさしかった。
って笑いかけたら、美貴ちゃんに抱きしめられた。
バシバシと背中を叩かれて、
「いたっ! 痛いって!」
「そうだよ。まだ娘。なんだから!」
怒られて、でも、励まされた。そんな感じ。
「うん…」
抱き返して、顔を首筋にうずめた。
「そばにいるから」
耳元で囁いてくれた言葉はやさしかった。
いつだって突然で。
だけど、考えてみたらこんなことだってあるかもしれない。
ぽんと、美貴ちゃんが手を叩いた。
「ねぇ。もしかしたら美貴だってソロの仕事、またするかもしれないよね」
「あぁ…。そうだね。もともとソロと平行してってことだったし」
だけど、考えてみたらこんなことだってあるかもしれない。
ぽんと、美貴ちゃんが手を叩いた。
「ねぇ。もしかしたら美貴だってソロの仕事、またするかもしれないよね」
「あぁ…。そうだね。もともとソロと平行してってことだったし」
案外、悲観ばっかりしてもしょうがないのかも。
「そしたら、一緒に仕事できるかもしれないし、場合によっては来年の夏ごろには美貴も……」
「さぁ…。どうだろうねぇ」
「さぁ…。どうだろうねぇ」
人生なんて何があるかわかんないからおもしろい。
だけど、だからこそ、すっごい怖い。
でもね。
だけど、だからこそ、すっごい怖い。
でもね。
「なんてね」
って笑ってるこの人がいるなら、たぶん大丈夫。
って笑ってるこの人がいるなら、たぶん大丈夫。
娘。を卒業するからって、すぐに関係が切れるわけじゃないんだよね。
だって、関係が続くかどうかなんて、自分達次第なんだもん。
時間とかそんなことがあるとは言っても、たぶんだいたいは。
でも、この人となら大丈夫って、そんな気がする。
今よりはうんと減っちゃうけど、会えないわけじゃない。
だって、関係が続くかどうかなんて、自分達次第なんだもん。
時間とかそんなことがあるとは言っても、たぶんだいたいは。
でも、この人となら大丈夫って、そんな気がする。
今よりはうんと減っちゃうけど、会えないわけじゃない。
「おなかすいたからさ、ゴハン食べ行かない?」
「おっ。いいですねぇ」
「心配させられたから、梨華ちゃんのおごりね」
「えーーっ」
「ほら。行こう」
「おっ。いいですねぇ」
「心配させられたから、梨華ちゃんのおごりね」
「えーーっ」
「ほら。行こう」
持ち合わせあったっけ?
ちらりと掠めたささやかな心配事。
ちらりと掠めたささやかな心配事。
「会えない時間は今より増えるけど、大丈夫だよ」
不安そうなカオをちょっと勘違いした美貴ちゃん。
でも、そうだよね。
でも、そうだよね。
次から次から溢れるデートプラン。
実感わかなすぎ?
怖いぐらいノーテンキかもしれないけど、そのときになんなきゃわかんないもん。
だから、今をがんばって、今を楽しもう。
実感わかなすぎ?
怖いぐらいノーテンキかもしれないけど、そのときになんなきゃわかんないもん。
だから、今をがんばって、今を楽しもう。
今、こうやって、一緒に笑ってるこの人と…ね。
(2004/5/25)