ロクノベ小説保管庫内検索 / 「第6章~魔女と悪魔と戦士達~」で検索した結果

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    ...mory~(2) 第6章~魔女と悪魔と戦士達~(1) 第6章~魔女と悪魔と戦士達~(2) 第6章~魔女と悪魔と戦士達~(3) 第6章~魔女と悪魔と戦士達~(4) 5章、6章は文字数制限の都合上分けています。 双星深海 作:コブンのおばけ 双星深海(後編) 双星深海(エピローグ) 文字数制限の都合上後編とエピローグを分かれています。 ロックマンDASH・R外伝 おもちゃのチャチャチャ 作:コブンのおばけ ロックマンDASH・R外伝 おもちゃのチャチャチャ(2) 文字制限の都合上分けています。 DASH前史 FIRST SAGA~Last menace~ 作:青龍 DASH前史 FIRST SAGA ~THE CLOSS FIRE~ DASH前史 FIRST SAGA~THE FALL DAY~
  • 第6章~魔女と悪魔と戦士達~
    「こいつぁひでぇ・・・」 「なんという事を・・・」 町の状況を見、愕然とするガルドとジュノ。 町は、完全に修羅場と化していた。 突然現れたカルムナバッシュに炎を浴びせられ、焼け落ちる家々。 爆発するガスタンク。乗用車。為す術もなく逃げまどう人々。 それを追い回す、無数のリーバード達。相手は、1体だけではなかった。 早速ハーレーを見つけ、襲おうと追い始める小型の狼型リーバード・オルフォン。 最高75km/時と移動速度はカルムナバッシュに劣るが、牙の鋭さはシャレにならない。 だが、その牙が効果を発揮する前に、オルフォンはジュノの赤い光によって鉄屑にされた。 十字路を右に曲がると、住宅地。 灰色のカルムナバッシュが家々に火を放ち、逃げまどう人々を爪や牙の餌食にしていた。 道ばたに、犠牲となってバラバラにされた死体が、血と炎にまみれ、幾つも転がっている。...
  • 第6章~魔女と悪魔と戦士達~(2)
    後に残されたのは、炎を失ったウォージーガイロンの亡骸だけだった。 火花や炎を散らす事もなく、完全に沈黙している。 その亡骸を見つめながら、ジェイスフォンがため息と共に呟いた。 「やっと終わったわね・・・」 「そう・・・ですね」 ガフムスも、完全に沈黙した亡骸を見て、安心したように言った。 亡骸の方から、ガルドを乗せたハーレーが走ってくる。 グッと親指を立て、さも嬉しそうだった。 だが、沈黙は、続かなかった。 …フィリュリーリラー・・・リファーリラリュー・・・ ビルの間に、突如フルートの音色が響き渡る。 それを聞き取り、周囲に気を配る一行。 突然、ジェイスフォンが亡骸の方を指さし、「アッ!」と声を上げた。 ガフムスとフレッドも亡骸の方を見、絶句した。 沈黙していた亡骸が宙に浮かび、再び青い炎をまとって、破壊された身体を再構築してい た...
  • 第6章~魔女と悪魔と戦士達~(3)
    ジェイスフォンとジェノ、メビウスが一行の隣に降り立ったのは、その直後だった。 風で煙が切れる。 すると、煙の中からメディアの上半身だけが現れた。 腰から下はもう無く、腕も右手だけしか残されていない。 血も流さず、ただ宙に浮いていた。 フルートを前に出し、シールドを解く。 「まったく・・・手加減してあげればこれだもの・・・」 赤い瞳が皆を見下ろす。 血のような光で濁った、邪悪な瞳で。 「もう手加減しないわ・・・今までの事、あの世で後悔なさい!」 そういって、唇にフルートをあてる。 フィルリラールーファーーラーー・・・ フルートの音が辺りに響き渡る。 遙か遠くで、再び青い炎が上がった。 ウォージーガイロンの残骸が、再び青い炎をまとい、メディアのもとへ集まってくる。 残骸はさっきとは異なる形で組み上がっていった。 長く細い腕。背骨を剥き出し...
  • 第6章~魔女と悪魔と戦士達~(4)
    悪魔は消えた。島は元通りとなり、けが人や死人もあの事件の起こる前と全く変わらない生活を送っている。 ガルド、ガフムス、ジェイスフォンの3人は今、町の喫茶店に来ている。 お昼前という事もあり、客はそれ程多くない。 「それにしても・・・なんか、夢を見ていたみたいですね」 「誰も覚えてないんだものね」 ガフムスとジェイスフォンが誰にともなく言う。 コーヒーを飲みつつ、ガルドも「そうだな・・・」と呟いた。 あの事件は新聞やニュースに取り上げられる事はなかった。 そればかりか、あの7人以外、誰の記憶にも残っていない。 カルムナバッシュに襲われた人も、商店街でシャルクルスに店を叩き潰された人も、まるで何も覚えていない。 殺されたはずの人も生き返り、ごく平凡な生活を送っている。 7人には不思議で仕方のない事だ。 「まぁ、いいんじゃないか?世の中一つや二つ謎があっ...
  • X
    シリーズ別:X ロックマンX5 第1章 滅びの始まり 作:H.M  第2章 第一次作戦開始(前編)  第2章 第一次作戦開始(中編)  第2章 第一次作戦開始(中編)(2)  第2章 第一次作戦開始(後編)  第2章 第一次作戦開始(後編)(2) 容量制限の都合上、中編と後編を二つに分けています。 RockmanX~Lumie´re Princesse~ chapitre1 光の王女、覚醒 作:エイル  RockmanX~Lumie´re Princesse~ chapitre2 禍々しき焔の罠  RockmanX~Lumie´re Princesse~ chapitre3 正義の悪戯  RockmanX~Lumie´re Princesse~ chapitre4 消えぬわだかまり ロックマンXセイヴァーⅠ 第壱章~誕生~作: 浅倉健一  ロックマンXセイヴ...
  • 最終章~闇への扉 明日への鍵/嵐の前/嵐へ
    最終章~闇への扉 明日への鍵 蛍火のごとく、蒼い光が雨の弓から立ち昇る。 それは暗闇を溶かし、どこから差すともしれない、扉を照らす白い光と交じり合う。 まるで、スローモーションのかかった、青色の炎。 ピン!と、どこかで何か金属質のものがはぜる音がして、 巨大な一枚岩のような黄色い扉が身震いした。弓と扉が交信しているんだ。 ―――あれはこの鍵で開く唯一の扉。これはあの扉を開く唯一の鍵。――― 記憶されている信号が、扉と雨の弓の間で交わされる。 「俺は、ヘヴンからいらないといわれたけれど、消されることは無かった。  アリアも居てくれた。だけど、この島の実験体のデコイたちは?  少しでも『人間』と違う数値がでれば、地上の建物ごと焼きつくされる。  それをするのは俺と、アリアだ。もう何回滅ぼしただろう。  地下で実験を行っている新種のリーバードたちをこの際とばかりに放ってデータを取った。...
  • 最終章~紅き落日 オレンジの黄昏時/黄色い月がやがて昇る
    最終章~紅き落日 オレンジ色の黄昏時 『ロック!6時の方向・・・真後ろ!!』 ロールの叫びが暗闇を貫いた。 《赤は紅蓮。逆巻く炎》 暗闇の通路を真紅に塗り替えて、瞬時に振り向いたロックの右腕から炎がほとばしる。 火炎放射と言うヤツだ。 炎と同じ色をした巨蛇が身をのけぞらせ、怒りに全身の棘を逆立てる。 まるで怒ったハリネズミだ! 無数の針はその全てが10mも伸びてロックを床を天井を何もかもを襲いまくった。 その一見まるで避ける隙など無いような針の間を、ロックはどうやってか生き延びる。 光の放射のような針の一本一本を、背をしならせ、足先で回転し、潜り抜け。 炎の残滓で赤く輝く奇妙な空間を、エンテとロックが死のダンスを踊っている。 踊り負けた方が、死ぬダンスを。 《橙は広がりゆく熱。四散し猛る強き爆炎》 ヒュン、と無造作に振り回されたロックの右手から鋭く何かが飛んだ。 寸前まで装着さ...
  • 緑の梢を揺らし渡る風/青き夜空夜明けは遠く
    最終章~緑の梢を揺らし渡る風 《緑は波動。全てを切り裂く力の刃》 例のとおり、ロックが特殊武器を付け替えるのは数秒。 ざっ!と振るわれたその右腕に、ぶぅん・・と鈍い振動音をさせて、光の刃が生まれた。 周囲を薄緑色の光に包まれたエネルギーブレード。 それはたとえ人知の及ばない材質のリーバードの装甲とて難なく切り裂く、強力なものなんだそうだ。 俺は思わず、読みかじった『ディグアウター・その工夫と武器』のあるページを思い出してしまう。 タッ、と軽い靴音を残して、ロックが突進する。 単純で直線的な動きながらいつでも左右どちらへでもよけることができる、バランスのいい足運び。 バスターを連射してエンテの気をそらすことも忘れていない。 エンテの体から飛び出した槍状の突起が雨や嵐のごとくロックを襲い、 振り回した尾の先端を凶悪な棘の塊にして叩きつける。 隙あらば大きく空気を口から取り入れ、青く揺ら...
  • 最終章~嘘/双藍/Ultimate Blue/とどかぬあなたに
    最終章~嘘 エンテの残骸の前に、金色のカードキーがどこからともなく現れた。 俺はそれを取って通路を歩き始めた。ロックが遅れてついてくる。 「その鍵は?」 俺は指先でひらっとキーをまわして見せた。 「君が地上に帰る鍵」 ぴたっと後ろで足音が止まり、一拍後駆け足でロックが前に立ち塞がった。 「グランド、それどういう意味?」 俺は一瞬ぽかんとして、それから思い当たった。…そうだ、説明していなかった。 「忘れてた。説明してなかったよ。ほら、虹色のディフレクターってデカイだろ」 ロックが戸惑いながら頷く。 虹色のディフレクターは…ほかはどうか知らないけど、 ここのは高さだけでも軽く3、4mはあったはずだ。 「地上から引っ張りあげてもらわないと出せないんだよ。  俺はこの先のコントロールルームに行って天井を開く操作をするからさ、  ロックは外で…あの…君らの飛行船」 「フラッター号?」 「へえ、そん...
  • ロックマンコードⅡ 第伍章~輝き~
    ロックマンコードⅡ 第伍章~輝き~  私がいるから・・・あなたは傷ついてしまう それは違う・・!  今だって・・私がいなければ・・あなたは・・・ 違う!違うんだっ!僕は・・!  そうやっていつも・・自分の身を犠牲にするんだね 違う!俺は君がいるから闘ってるんじゃないんだっ!  ・・来ないで・・もう・・ 俺は!俺が闘うのは!!  ・・お願い・・だからっ・・ 俺が闘うのは・・俺が闘う理由・・それは・・・ 君が・・・・ 君が俺の諦めない理由だからっ!! 第一話  頬を掠めた光の線。 そんなモノを気にも留めずに。ロックマン・コードは振り向きざまに、それを放ったトーチカを撃ち抜いた。  蒼色の光弾を受けたトーチカは、その場で爆裂し、その機能を失う。 周りを見ると、それと同じ運命を辿ったメカニロイド、そして設置型砲台の姿が、一面に広がっていた。  一つ息をついて、コードは...
  • ロックマンコードⅡ 第壱章~発端~
    プロローグ    何故・・人類とレプリロイドは闘う運命になったと思う? ・・・さぁね・・   わからないか?『心を持ったロボット』が生まれたからだよ ・・・どう言うこと・・?   最初に大規模な『ロボット犯罪』を起こした者がいたからだよ ・・・上手く話が呑み込めない・・   そして・・その人物をその行為に走らせた者がいるからだよ ・・・・・・・   その人物の行為を・・止めようとする者が現れたからだよ ロックマンコードⅡ~新たなる決意~ 第壱章~発端~  最近はやたらと雨天が続くな。  自室の窓から見える、薄暗い空を見上げて、松浦 輝-ロックマン・コードはボンヤリと思った。  いつからだろうか・・。随分前からだったと思う。 随分前から・・輝く太陽の姿を見ていない。  天気予報も、今週はずっと雨マーク。  最近はイレギュラーも発生していないため、別に問題は無いが。 「...
  • ロックマンコードⅡ 第弐章~激戦~
       貴様が殺したんだ。 違う!!  貴様の《甘さ》が・・この人間共を殺したのだ! 違う・・違う!! 僕は・・俺はただ護りたかっただけなんだ!!  フハハハハハ!! 黙ってくれ・・! その笑い声を浴びせないでくれ・・!!  貴様ガ殺シタンダ 俺はただ・・・もう誰も死なせたくなかっただけなんだ!! ロックマンコードⅡ 第弐章~激戦~  輝が帰還してから、経った時間は二十時間ほどだ。  輝自身のダメージも深刻では無く、回復するのにはたったそれだけの時間しかかからなかったのだ。  現状からして、一任務に一人と言う形で出撃するが、 それでも三人全員が全快の状態で出撃するのが理想で、 余程の事が無い限り、その方針は貫くことになっている。  気持ちが逸るのもわかっているが、それによって三人全員が全滅してしまわない様、敢えて、だ。  それに、現在の状態を維持するのならば、地球の...
  • ロックマンXセイヴァーⅡ 第弐章~脅威~
     ロックマン・セイヴァーは、片手に繋がれた様々なコード類を見詰め、ゴクリと喉を鳴らした。  傍らでは、懸命にPC画面と睨めっこしつつ、ウィド・ラグナークがキーボードを叩いていた。 目的はそう、突如として変化を遂げたセイアのバスターのデータを解析することだ。  クリアレッドと変わったセイアのバスター。 その出力は元の姿の比ではなかった。先程の試し撃ちでは、的どころか、そこら一帯を完全に吹き飛ばす程の威力を見せている。 フルチャージですらない射撃で、だ。 まだフルチャージ・ショットの試し撃ちはしていない。が、もしフルチャージで放つことになったら、 果たしてこの正体不明のバスターはどれ程の威力を暴走させるのか。 考えただけでもゾッとした。  そもそもバスターの変化は、あのストーム・フクロウルの残骸から出現した謎のメカニロイドとの接触にあると考えたウィドは、 セイアにバスターの解析を勧めた。セイア...
  • ロックマンコードⅠ 第伍章~対峙~
    第一話  正面から狙撃されたエネルギー弾を、オルティーガによって地面に叩き付けたあと、 ロックマン・コードは姿勢を屈めると共に、自らを狙うメカニロイドに、バスターの光弾を数発叩き込み、爆裂させた。  間髪入れずに地面を蹴り、真っ直ぐに道を駆け抜ける。 そんな彼の一瞬前の姿を、四方八方から降り注ぐエネルギーが、次々と撃ち抜いていった。 「・・っ!」  人型をした中型メカニロイド。 武装はバルカンとハンマー。恐らく、ついこの前ヴェルカノ火山のふもとで遭遇した物と、同じ系統のものだろう。  背後のシャッターが閉まった。後ずさりする事は出来ない。 だが代わりに、休みなく自分を狙ってくるトーチカ達の攻撃は完全に遮断された。  ジャキリと、メカニロイドのバルカンが自分をターゲットした瞬間に真横へと跳ぶ。  一瞬遅れて、散まかれたメカニロイドの弾丸が、 今までコードが足っていた位置の床を蜂の巣へと変え...
  • ロックマンコードⅠ 第参章~記憶~
    第一話  少し全身がキリキリと痛む。  幸い闘いでの傷や打撲は服の下なので、目の前の少女には気付かれていないのだが。  なるべく普通に見えるように、松浦 輝-ロックマン・コードはテーブルに頬杖を付いていた。  端から見れば、眠たそうに考えごとをしている図式が成り立ちそうだ。 事実上眠い。疲れているからだ。 出来ればこのまま眠ってしまいたいが。 「あの・・・輝君?」  唐突に声を掛けられて、輝はゆっくりと首を巡らせた。  疑問符を声で表そうとしたが、情けない疑問系の音だけが出てしまって、 輝は内心で苦笑いした。 「えと・・・なに?」  頬杖を外して、もう一度-今度はちゃんと声で聞き返す。 「この間のことで、街が壊れちゃったじゃない。 それで・・隣町まで買い物に行きたいんだけど・・・。」  隣町まで占拠されてたらどうするつもりなんだろう。この娘は・・。 輝は心で冷や汗を流した。  まぁ・・知...
  • ロックマンXセイヴァーⅡ 第壱章~暗躍~(2)
     街から少し離れ、人気が多少少なくってきた小規模の街。 第十七精鋭部隊が派遣されたのは、その一角だった。  首都から較べれば大分静かなところだが、それでも街としては充分過ぎる程に活気づいている筈のその街は、 健次郎――彼はアディオンに乗り込むさいにアーマーを装備し、セイアとなっている――達が到着した時には、 既に建造物の殆どが破壊された、廃墟と化していた。  辺りを見回しつつ、セイアは部隊員達に指示を送る。 建造物の破片の下には、まだ多くの市民たちが埋まっている。既に息絶えている者も少なくないが、 それでもまだ微かに生命反応が残っている場所もある。  この街をこんな姿にしたイレギュラーの所在が気にかかるが、それよりもまずは住民たちの命を優先しなければならない。 きっと兄・エックスなら同じ判断をするだろう。もう一人の兄のゼロは、救出と共に敵の殲滅をも熟してしまうだろうが。 ...
  • ロックマンコードⅠ 第弐章~激闘~
    メラメラと燃え盛る炎の中、二人の男が対峙していた。 青年・・と言うよりも、まだ少年の、蒼い鎧を身に纏った男。 そして、少年から青年になったばかりと言う印象を持つ、紅い鎧に金の美しい長髪の男。 --やめろ・・!君と闘う理由なんかない・・!! 次々と繰り出せる、青年の攻撃を受け流しながら、少年は叫んでいた。 青年と攻防を繰り広げる、その圧倒的な力など、微塵も思わせないほどの困惑の表情。 --うるさい・・!!オレは・・オレは貴様を倒す!それだけの為に生まれたんだ!! --くっ・・! 更に表情を歪めながらも、少年は、青年の攻撃を屈んで避け、突き上げる形で蹴りを放ち、 一瞬の隙を目掛けて、右手のバスターを撃ち込んだ。 しかし、青年は殆どダメージが無いに等しい笑みを作り、叫んだ。 --フハハハ!嬉しいぜ・・ロックマン!! --もう止めろ・・・止めてくれ!ゼロ!! 少年-ロックマンの悲痛の叫びも届かず、...
  • ロックマンコードⅡ 第参章~心~
    ロックマンコードⅡ 第参章~心~  殺シテ、ヤル・・ 誰を・・・?  ミンナ、ミンナ殺シテヤル・・・ 何故・・?  モウ何モカモ消シテヤル ソウスレバ・・・ それを本当に望んでいるの・・?  ミンナ消シテヤルンダ、ソウスレバ、ソウスレバ・・! それが終わったら、独りぼっちだね  ・・・・僕ハ・・・ 哀しくて哀しくて、苦しい   ・・・嫌ダ・・・ 独りぼっちになるのは嫌だよ・・・  ・・・僕ハ、僕ハ・・・ 僕はみんなの所に・・・  ミンナノ所ニ・・・・  還りたい 第一話  ミュートがハイウェイで宣言した重要拠点も、現在捜索中の物で最後となった。  次の拠点を破壊すれば、遂にフェルマータ達との直接的な闘いが始まる。 彼等の目的は判らないが、地球の運命を左右する闘いが。  そんな緊張の為か、ハンターベース・司令部の面々の顔付きは強張っていた。  しんと静...
  • ロックマンXセイヴァーⅠ 第壱章~誕生~
    第一話 時は21XX年・・心を持ったロボット「レプリロイド」と、人類の共存する世界。 ナイトメア事件から、既に三年の月日が過ぎていた。 事件の張本人「ゲイト」は、改心し、今ではイレギュラ-・ハンタ-専門の研究員になり、 その才能を十分に発揮していた。 そして・・ある日のこと・・。 「エックス!起きて!!」 そう言いながら、「第十七精鋭部隊隊長ロックマン・エックス」とペイントされた部屋のドアを開ける、 金髪の女性型レプリロイド「エイリア」 部屋の中では、ベッドの上で、多少幼さを残す、蒼い髪の少年。 「う~ん・・どうしたんだ!?エイリア。」 眠い目を擦りながらも、流石は隊長。 すぐにイレギュラ-・ハンタ-の顔になった。 だが・・ 「ゲイトが呼んでたわよ?なにか大事な用事があるみたい。」 サラリと言うエイリア。 エックスは、「そんな事で起こさない...
  • ロックマンXセイヴァーⅠ 第参章~過去~
    第一話 「よし・・行くぞ!」 エックスは、掛け声と共に目の前の扉を、 問答無用のチャ-ジ・ショットで破壊した。 そして、そのまま煙に紛れてのダッシュで内部に突入する。 エックスは屈んでバスタ-を、 セイアは直立してサ-ベルを構えた。 ゆっくりと晴れていく煙の先から、確かな人影が見えた。 そして、数秒後には、その人影は完全に二人の視界に入った。 「・・!」 「なっ・・。」 白衣を着用し、頭髪は白髪。 白衣には”W”の文字を入れた、老人型レプリロイド。 そして、老人の隣には、頭一つ分ほどの小さなカプセルが設置されている。 カプセルは、何かの液体で満たされており、コポコポと泡が立ち上がっている。 中には、何やら脂ぎった豆腐の様な物体が浮かんでいる。 「フフフ・・待っていたぞ、ROCKMAN。」 驚愕する二人を尻目に、老人は静かに口を開いた。 「お前・・か...
  • ロックマンコードⅠ 第四章~約束~
    第一話  視線の先には漆黒の闇が広がっている。  照明も何も無い。本来なら煌めいている筈の星々の姿も無い。  そんな夜空を、ロックマン・コード-松浦 輝は窓枠に頬杖をついて眺めていた。  ロックマン・フラットから、地球の運命を左右するまであと一週間だと宣告されてから、 僅か数時間しか経っていない。  後一週間。あとそれだけしかない。  後一週間で、ガイア・リカバリーズとの闘いが終わる。泣いても笑っても-だ。 いや、泣いても笑っても・・などと生優しい言葉は通用しない。 負ければ地球上の生命全てを失うことになる。 それを避けるためには、たった一つ、そう自分が勝つしか無い。  初めて闘った時、一撃すら入れることが出来なかったロックマン・フラット。  あれから少しは強くなったつもりだが・・・。  しかし負けるわけにはいかない。負ければ全て失ってしまう。  かくなる上は、自分の命で実力差を埋める。...
  • 星を映す海の藍/揺れる菫だけが朝を知る
    最終章~星を映す海の藍 「グランドッ!!」 はっと気付くとエンテの鋭い牙が目前にあった。 しまった、思いにふけり過ぎたっ! 瞬間、鮮烈な青に煌めいた矢は一条の光線めいて超至近距離からエンテの身体を貫いた! 大きく開いた口蓋の鋭い牙がことごとく砕け散り、矢は喉の奥を突き破る。 生き物で言うなら延髄の部分を爆発するように貫いて、しかしなお勢いは止まらない。 青い光条は天井にぶち当たり、それを深々とえぐり抜いた。 轟音と共に、遺跡全体がごうっと揺れる音がした。…ような。 ――矢を受けたなら…もう、エンテは終わり―― 記憶の彼方、いつものカフェオレ色の肌色を紙のようにして、彼女は震える唇で言った。 哀しみと自己嫌悪に眉を曇らせていてなお、美しく。 ――最初に定められた通りに。…そう。ヘヴンの誰かが決めたとおりに。エンテは炎を吐いて―― 《藍は力。彼の放つ無類の技なり》 あちこちショ...
  • 第3章~解き放たれし封印~
    遺跡の中は暗く、思ったより涼しかった。地下にあるのに、湿った空気などかけらもない。 どうやら、空調が働いているらしい。かなり遠くで風のうなるような音がする・・・ 「えっと・・・これだったかな?」 入り口の近くの壁にフレッドが手を当てた。 と、突然「ポッ」という音と共に、壁の少し高い位置に明かりがついた。 壁に無数にはめ込まれた半球形クリスタルが、闇を照らしている。 炎とも電気とも違う。言うなればその中間のような、不思議な明かりだった。 その明かりに照らされる石壁には、複雑な幾何学模様が彫り込まれ、とても高い天井は、 闇に閉ざされて全く見えない。 床に幾何学模様はない。ごく普通の石床だった。 ジュノは、不思議な感覚にとらわれていた。 初めて来るはずなのに、なんだか、昔来たような気が・・・ …なんだか、懐かしい・・・ 「ジュノ、どうしたの?行くよ!」 ...
  • 第2章~争いの序曲~
    1時間近い説教(訊問)の末、フレッドはようやく自分の部屋に戻る事を許された。 (「転んだだけだってば」という声が、この1時間の間に何度も聞こえていた) いつもだったらもの凄い速さで1段とばししていく階段も、この日はゆっくりと上って行くしかなかった。 「・・・フレッド」 部屋に入った瞬間、フレッドは背筋が凍り付くかと思った。 ジュノの視線が、恐ろしい程にフレッドに突き刺さる。 今まで見たことも無い程恐かった。 「ジュ・・・」 「さぁ、話してもらいますよ!普通、転んだだけでこんな傷は負いません!何があったの か、全て話してもらいますからね!」 ビシッとフレッドを指さす。さながら、探偵が犯人を言い当てる時のようだ。 「・・・で、何があったんです?」 2段ベットの下段に座りつつ、ジュノが訊いた。 フレッドは、顔をうつむけたまま、静かに話し出した。 「・・・町...
  • ロックマンコードⅠ 第壱章~目覚め~
    第一話 念入りに色々な機械と現実を見比べながら、一人の調査員は立っていた。 同じ動作を、今までどれくらい繰り返しただろうか? 考えるだけでも疲労は溜まる・・。 そんなこんなの繰り返しが、既に一週間は経過していた。 数年前から議論されていた「ROCKMAN復活計画」。 何年も、何百年も前に、何度も地球を救ったという、伝説の英雄ROCKMAN。 彼の再来を願っての計画だとか。 今のハンターベースに残っている、伝説のROCKMANのデータは、 数えて三つ。『ロックマン・エックス』『ゼロ』『ロックマン・セイヴァー』。 彼らの身体は、未だこの地球上に存在している・・と、後の捜査で発覚し、 妖しいと思われる地点に、彼のような調査員が送り込まれているのだ。 あ~あ・・疲れた・・と、左手で肩をトントンと叩く。 深い溜め息をつきながら、首を軽く回すと、かなりの疲れがたまっているのか、ボキボキと音がした。 ...
  • ロックマンコードⅡ 第四章~破壊と守護~
    ロックマンコードⅡ第四章~破壊と守護~  君が私に勝つ事など不可能だ ・・・・・  幾ら頑張ったところで この差は埋められない ・・・・俺は  さぁ どうする。ロックマン ロックマンはもう死んだんだ・・・!  ほぉ? ・・・ここにいるのは・・・!! 第一話  破壊された街並み。 辺り一面に満遍なく転がっている、血染めの人形達。  手を伸ばしたまま死んでいる、青年。 我が子をしっかりと抱き締めたまま息絶えている、母親。 驚いたように目を見開いたまま、胸にぽっかりと穴を空けた子供。  彼は、小さな男の子を抱き締めていた。まだ息がある。鮮血と埃で顔が汚れているが。 「飛鳥・・飛鳥!!」  必死に男の子の名を叫ぶ。 と、男の子はゆっくりと眼を開いた。  その仕草に、心のどこかがホッとする。 しかし、そんなものは一瞬の幻想でしか、無かった。 「・・ロックマ・・」  男の子が、ゆ...
  • ロックマンXセイヴァーⅠ 第弐章~突入~
    第一話 Z-Y13地点 蒼い閃光と共に降り立ったセイア。 その身体には、燃えるような真っ赤なア-マ-が搭載されている。 そう・・烈火を思わせる赤い紅いア-マ-。 「ここ・・か・・。」 そう呟き、辺りを見回す。 辺り一面森林地帯だ。 木々の間から見える太陽が、暖かい輝きを放っている。 「・・・・!」 セイアの眼に、一際異様なモノが映った。 なんと、目の前の岩場に、いかにも人工的な洞窟が掘られているのだ。 恐らく・・敵は中にいるのだろう。 そう判断したセイアは、走り出そうとしたが・・。 「ガ・・カガ・・イア・・?セイア聞える?」 突然、ヘルメットに搭載されている通信機から、女性オペレ-タの声が響いた。 「こちらロックマン・セイヴァ-。エイリアさんですか?」 「ガ・・ふぅ~・・やっと繋がったわ。電波障害が酷くて。 それより大変。エックスが・・。」 「さ...
  • ロックマンコードⅡ 最終章~護りたいから~
    ロックマンコードⅡ 最終章~護りたいから~  奴を倒さなければ、地球が墜ちる くっ・・・  地球を護りたいなら、奴を斬るしかないんだ ・・・・・・っ僕は・・・・っ  さぁ・・どうする? ・・・・俺は・・!俺は君を・・・!! 護りたいから! 第一話  掌の中で、ビーム・セイバーの柄が派手な音を立てて爆裂した。  その爆風が、更に彼等の身体を痛めつける。 直接握っていた掌は、もう使い物にはならないだろう。  思わず片腕でそれを庇う。視線の先には、いつ果てるとも分からない、敵の大軍勢。 一体全体何体いると言うのか。既に数時間分も戦闘を繰り返していると言うのに、 その数は一向に減りを見せなかった。  牽制として、バスターの銃口を正面に向ける。 だが、死を恐れない機械兵器達は、そんな事など気にも留めずに、 次々と彼等に押し寄せては、小さな、それでいて確実なダメージを喰らわせてい...
  • 輪廻-ただ友のために 3章
     その場の状況をただ一言で表すとするならば、『異常』の文字しかなかっただろう。  床や壁に人形のようにぐったりと寄りかかっている武装した屈強なる水兵達。  システム内でも五つの指に入る実力者、マザー二人と各々のガーディアンが捕縛されている事実。  更に不可思議としか思えぬ謎のジェルかスライムに似た物体が部屋中に張り巡らされている状況。  極めつけに・・・そんな『異常』の中心にいる人物の・・・・  「う~~ん・・・こう見てるとクモの巣に引っかかったチョウチョとトンボさんね~~。  ・・・じゃあ、私はジョウロウグモのメス?キャーー!何だかイヤーンな展開に私ドッキドキ~~♪」  ・・・見事なまでにシリアスぶっ潰しな発言。見ていて腰が砕けるというか、気が抜けるというか。  「・・ねぇロック?この人、敵なんだよね?私なんだかどう対応していいやら・・・」  「そんな事より、あんなのがホン...
  • ロックマンコードⅠ 最終章~決着~
    第一話  一瞬、何が起こったのか判らなかった。少年の表情が笑みから理解不能の文字へと変わり、 その細い体躯を頑強な床に叩き付ける。  ロックマン・コードがようやく今の自分の状態を理解したのは、それから一瞬の後のこと。 彼自身が口から鮮血を吐き出してからだった。 「フラット・・っ」  未だに出血の止まらない右胸に掌で蓋をして、コードはこほっと咽せ混じりに彼の名を呼ぶ。 撃った本人であるフラットは、自身の右腕のバスターから立ち昇る煙に呆けたように目を見開いている。 そこからは明らかに彼の意思は感じられない――輝は直感で理解した。 もはや立ってなどいられないほどに傷ついた身体をもう一度持ち上げながら、コードはかすみ始めた視界でフラットを睨み付ける。 「何を・・」  囁きのようなフラットの悲鳴に、コードはジャキリとバスターをフラットへと向けた。 出来れば撃ちたくは無い。しかし、もし仮に戦闘が再開...
  • 最終章~Over The Rainbow/大地と光と空気と
    最終章~Over The Rainbow いつかどこかの遺跡の深部で・・・ 私はやけくそになりながら、空になったライフボトルを床へ向かって投げつけた。 「ええい、呪われろっ!」 跳ね返る堅い音がして、とたん、がっしゃがっしゃとリーバードの足音だけがしばし乱れて響いた。 姿の見えない透明シャルクルスの一団体さんがそこに居座ってくれちゃっている。 シャルクルスってのは、人間のように手足があるタイプのリーバードで物凄く好戦的。 大きさは2m前後。ハサミみたいになった両腕を洗練された動きで振り回し、死角からいきなり突進してくるし、 耐久力もバツグン。それの種類のうちに透明で視覚でとらえることができない種類がいる。 最高にやっかいで強力なので有名なリーバード。そいつらがそこでてぐすね引いて待っているってわけ。 ここは、広くて平らなフロアーのほぼ中央にある、一段高い台みたいな場所。 奴らは上っ...
  • ロックマンXセイヴァーⅡ 最終章~君を忘れない~
     ありがとう 兄さんへ――  あなたは沢山のことを教えてくれました 沢山のものをくれました  ありがとう 兄さんへ――  あなたは強い心をくれました あなたは僕に剣をくれました  ありがとう――友人達へ  あなた達は僕を受け入れてくれました あなた達は僕に笑顔をくれました  ありがとう――みなさんへ  あなた達がいてくれたから 僕は楽しかったです  とてもとても楽しかったです  暖かな人生を歩めました 全てが僕の想い出です  ごめんなさい――親友へ  あなたを置いていく僕をどうか許してください  あなたと過ごした時間は 僕の宝物だから...  さようなら――親友へ  君を忘れない ロックマンXセイヴァーⅡ 最終章~君を忘れない~ 「なあ、セイア」  ウィド・ラグナークがふとロックマン・セイヴァーに声をかけたのはいつだったか。 確かウィドが忙しく...
  • 第4章~ターゲットは…~
    『・・・次のニュースです。 昨夜11時頃、バルク州ビーノタウンで子供が何者かに襲われ、重傷を負うという事件 がありました。 襲われたのは、ビーノタウンに住む会社員ウォルク・キャットさん(45)の長男 ガフムス・キャット君(15)です。  ガフムス君は全身を鋭利な刃物で斬りつけられていますが、意識ははっきりしていると いうことです。 現場は自宅から2kmほど離れた丘で、大きな引っ掻き傷が幾つも見つかっています。 なぜガフムス君がその時間にそこにいたのかは不明ということです。  状況や手口が似ている事から、地元警察は同一犯の可能性が極めて高いとしています。 夜中に子供ばかりが襲われる謎の傷害事件の犠牲者数は14人となり、周辺住民からは 不安の声が・・・』 「ガフムス・・・」 朝から何度も流れるニュースを聞いていたジュノは、被害者の名を再び思い浮かべていた。 それと...
  • Friend 第1章~出会い~
    暗く荒れる海、空を覆う暗雲、時折光る稲光、うなりを上げる風、全てを呑み込む夜の闇。 普段は訪れる者のいない嵐の海へ、この日は珍しく訪問者があった。 海と空、二つの黒の間を滑るように飛ぶ何か。 時折光る稲光に浮かぶ平たいシルエットは、まるで「エイ」のようだ。 「エイ」はだんだんと高度を下げ、海面から1mくらいまで近づいた。 突然、「エイ」の腹部が下向きに開く。格納ハッチらしい。 ハッチの奥は光に包まれている。 その光の中に、何かを抱きかかえた1人の人影が浮かび上がった。 逆光で顔はおろか、性別すら分からない。 「**************」 何かを言ったようだが、風のうなりにかき消されてしまって、何を言ったのか分からない。 人影は、抱きかかえていた物を前に出し、手を放した。 光に照らされて、紫色の髪が闇の中に浮かび上がり、海へと消えた。 それを追うよう...
  • 第5章~Mind & Lost Memory~(2)
    真っ暗で、何もない空間。 音も明かりも触れる物もない、空っぽの空間。 ただあるのは、「寒さ」と「失望」と「孤独」。 今彼はそれらだけに包まれ、目を伏せていた。 自分の名前すら覚えていない彼の目の前に、記憶の断片が現れては、闇の中へ消えて行く。 3人組にいじめられる。 3人組の率いる集団にボコボコにされる。 止めろと言っても聞かない。 相談しようにも、誰にも相談できない。 相談しても、自分の周りが危険になるだけ。 相談しても、悪化するだけ。 自分一人で、全て片付けなければ・・・ 『・・・憎い相手がおるのだな?・・・』 …うん・・・ 『・・・自分が受けた痛みを、返してやろうと思うのだな?・・・』 …うん・・・ 『・・・殺してしまおうとさえ、思った事があるのだな?・・・』 …いや、それは・・・ ...
  • ロックマンXセイヴァーⅠ 最終章~別れ…そして…~(2)
    第十話 突発的に、洞くつ全体を激しい振動が襲った。 余りにも激しすぎた激闘。 つまり、エックスとセイアとワイリーの闘いが、洞窟を崩壊させ始めたのだ。 もう泣いている時間は無い。 セイアは直ぐ様、エックスの亡骸を抱え込むと、自分達が入ってきた巨大な扉を、ゼット・セイバーで斬り裂き、 そのまま出口に向かって走った。 ハッキリ言って、出口までの道順など覚えてはいなかった。 ただ、ただガムシャラに足を進めた。 ようやく光が見えた。 出口だ・・!! しかし、セイアがほんの少しだけ安堵を覚えた瞬間、目の前を再び暗闇が支配した。 落盤が発生したのだ。 バスターで一気に活路を開きたいところだが、既にそんな事の出来る余裕は無かった。 頼みの綱のゼット・セイバーにも亀裂が走り、何度展開させようとしても、全く反応を示さない。 「そんな・・嘘だ・・くそぉ!!」 兄さん...
  • ロックマンXセイヴァーⅡ 第参章~交差する力~
    『第五階層へ降りるルートはその先だ。急げセイア』 「了解。このまま突っ切る!」  おおよそ現実空間では再現出来そうもないサイバーチックな空間の中、 ロックマン・セイヴァーはそれを楽しむ様子もなく走り続けていた。  辺りには電脳世界独特の光のラインが多々見える。 何を模したのか判らない、言葉では言い表しにくい建造物に囲まれたそこは、現実から離れたもう一つの戦場だった。  これが現実ならば敵機の接近は気配で判るというものを。この世界ではそんな常識が全く通じない。 三百六十度好きな方向から突然姿を現わし、攻撃を仕掛けてくる敵機達は、個々の戦闘力とは裏腹に手強い。 セイアはここに来るまでに、既に幾度かのダメージを負ってしまっていた。慣れない戦場で、上手く実力が発揮出来なかったからだ。  所々に被弾したアーマーを気にかけつつも、セイアはウィドの声に指令されたルートを急ぐ。 が、そんな侵入者の進行を止...
  • 第5章~Mind & Lost Memory~
    翌朝、いつもより遅めに起きたジュノは、2階の洗面所で顔を洗っていた。 顔を拭き、鏡の向こうにいる気分の悪そうな自分の顔を見る。 昨日の夢は凄かった。 カルムナバッシュに乗った、紺色のマントを羽織った数人のおじさんに追い回され、集団火炎放射で灰にされる夢だった。 ああ、何でこんな夢を・・・ 「ジュノ・・・どうしたの?」 不意に、横からフレッドの声が飛んできた。 「あ、いえ。別に・・・」 そう言いつつ、フレッドの方へと目を向ける。 包帯を巻いた右手に白いタオルを持ったフレッドが、そこに立っていた。 「フレッドこそどうしたんです?その腕は・・・」 「ん、ちょっとね・・・」 軽く受け流し、洗面台の前へと進むフレッド。 マーガレッドの「朝食コール」が来たのは、その直後だった。 「ふぅ・・・」 誰もいないフレッドの部屋で、一人くつろぐジュノ。 フ...
  • ロックマンXセイヴァーⅡ 第壱章~暗躍~
    プロローグ  カチャカチャと暗闇の中で休みなく響くキーボードの音。 他に照明の無い、ボンヤリと光るモニターを見詰めて、少年はふぅと息をつく。  ふと視線を投げた場所にあるのは、解析に当てられた何かの塊。 殆どそのままの形で残されているそれは、暗がりでも一体のレプリロイドのボディだと判る。  少年は、そっと椅子から立ち上がり、レプリロイドのボディに掌を当てる。 一箇所を強烈な一撃で貫かれている跡が残っているが、それ以外の部位は殆ど無傷。 その為に、近くに寄るとますますその姿が浮き彫りにされ、全容が確認出来た。  人型ではない。足と呼べるパーツが何ヶ所にも搭載されていて、フェイスパーツもかなり特殊な形をしている。 前身よりも後身の部分が大きく形作られているそれは、人間の目で云うと『蜘蛛』と呼ぶに相応しいものだった。  少年は、再びレプリロイドの全身のあらゆる部分を模...
  • ロックマンXセイヴァーⅠ 最終章~別れ…そして…~
    第一話 「やっ・・た・・。」 蒼い閃光が、ワイリ-・マシンを完全に包み込んだのを確認すると、 セイアはその場に膝を突いた。 急に疲れてしまった気がする。 もうエネルギ-も体力も殆ど残っていない。 「あぁ・・。」 そう言うセイアに、エックスはやんわりと頬笑むと、握りしめていたセイバ-を、 ゆっくりとした動作で肩ア-マ-の内部に収納した。 闘いは・・終わった。 「さぁ・・帰ろう・・みんなの所へ。」 「うん!・・・っ!?」 ニコッと笑い、兄の手を借りて立ち上がった瞬間、 セイアのメットを、絶対零度の凍結弾が掠めた。 幸い、掠った程度で済んだ為、外傷は無いが、 掠った部分から、除々にメットが凍結し始めたので、セイアはすぐにメットを外し、 地面に叩きつけた。 確かめるように振り返ったセイアとエックスは、思わず驚愕した。 「ま・・さか・・。」 閃光の煙が、ま...
  • ロック。風邪を引く
    1話  -ヨーションカの町- 「じゃ、ロック、行って来るね」 「うん。気をつけてね、ロールちゃん」 何とかヘブンから地上に戻り、数ヶ月が経とうとしていたとき。 連休が始まったので、(ディグアウターには関係ないが)少し休みをとることにした。 最近店で引いたくじが運良く当たり、高級ホテルの招待券を手に入れたのである。 しかし招待券は2名分。ロックはロールにバレル博士と行って来るよう薦めた。 「老人だからたまの休養、娯楽もいいだろう」 ・・と。 バレルは迷ったようだったが、人の善意を否定することは返って失礼に当たると 結論づけたらしい、嬉しそうに頷いた。 データは「ペット」ということで、招待券無しで行けると騒いでいた。 そのホテルはヨーションカの町の、以前は空族連合と戦って以来閉鎖されていた 線路の奥の町「ショット・グラス」にあるという。 かなり遠いのだが、ロックがヘブンにいる間に列車の運...
  • 3章 始まりの終わりか終わりの始まりか
    三十話『Fear&Dark』 ロックがあたりを見回す。 敵の気配はもうしないのだが異様な感じである。 とても建造物という無機的なものの中にいるとは思えないのだ。 黒色の壁と床に囲まれた薄暗い空間、そこを赤い光の線が駆け巡っているのだが その光が一定のリズムで暗くなったり明るくなったりするのを見ると 生命の中身を見せ付けられているようである。 空気がのしかかってくる、薄暗い空間が押し込んだ恐怖を無理やり引き出してくる。 そして響くのは自分たちの足音だけ。 緊張感が胸を締め付けていく…辛い。 「なんか嫌な空気だ…ねぇガガさん、後どのくらいで分岐点につくの?」 「急いで走ればものの数分とかかりませんよ。 ですが、突然の奇襲があれば対応が遅れますし、走れば気持ちが昂ぶります。 精神上良くありません、ここは我慢しましょう。確かに嫌な空気ではありますがね…」 知っての通り...
  • 追憶の夜
    第1話 終わること無い喧噪と、消えることのないネオンの明かりと。 夜が更けてもクーロンの街の姿が変わることはない。 亜熱帯の蒸し暑さの中、往来をゆく1人の少年に、露店の店主が声をかけた。 「よう、兄ちゃん。ナイフ買わない?ナイフ。良く斬れるぜ~」 「え?い、いいです。」 「まあ、そう言わずにさあ~。アンタみたいなヤサ男、 ナイフぐらいもってないとクーロンは歩けないって。」 確かに、この街は治安が良いとは言えない。夜は特に。 タンクトップ姿で、右腕に青い装甲らしきものを付けただけの少年の姿は、 店主からみれば余りにも無防備なものに見えたのだろう。 ヤサ男と言われたことに対して腹をたてる様子もない少年は、右手を 突き出してこう言った。 「僕には、これがありますから。」 その途端、少年の右手がバスターへと姿を変えた。 バスターを向けられても露店の店主は驚くことも...
  • 月夜同盟
    ☆はじめに  まず、これから始まる物語が舞台とする世界について、説明したい。  時は、今から数千年、あるいは数万年の後の未来。  世界のほとんどは、海に沈んでいる。  世界が沈む前の時代に存在した文明は、地球の周りに、 機械の衛星をひとつ作って、そこに移り住んでいた。  進みつづける地球の汚染に、たまらず逃げ出したのだ。  人類は、その衛星で、ディフレクターを開発した。 エネルギーそのものを、ひし形の立体に結晶させた物体である。  そして、ディフレクターを動力とする機械――リーバードと呼ばれる――を、 地球の再生にあたらしめた。  世界の、残り少ない陸地に、 環境の再生のための施設が、雨のふるような勢いで立ち並んでいった。  リーバードたちを操る人類が、時の流れとともに少なくなってくると、 彼らは地球を再生する作業を受けつぐプログラムを開発した。  そのプログラムの、最終の目的は、衛星に...
  • 聖なる夜にまた逢いましょう
    1話 カトルオックス島での事件から一ヶ月… ロック達はよみがえったフラッター号で、 ディグアウト活動を再開していた。 ここはバレルの部屋である。 「バレル博士次はどこに行くつもりなんです?」 博士はさっきから古代文明に関っている文献を読みあさっているみたいだ。 ぼくがコーヒーを博士の机の傍らに置くと博士は顔を上げた。 「おお、ロック。次のディグアウト場所か?それを知りたいなら ここを見るとええ。」 博士の指差したところを見ると…そこには1つの新聞記事がある。 「えっと、なになに?」 そこにはソーン島という島がケルベロスと呼ばれるリーバードに襲われた事、 そしてそのリーバードの上に乗っていた銀髪、そして赤い目をした少年の事 が書いてあった。 「博士、これは一体どういう事です?」 博士は今開いていた本を閉じるとぼくの入れたコーヒーを飲み始めた。 「さぁのう、わしも長いこと遺跡の研究やら何や...
  • ロックマンX5 第1章 滅びの始まり
    プロローグ 月のラグランジュ・ポイントに浮かぶコロニー群。その中でも注目すべきは、何といっても 最大質量をもつ巨大コロニー「ユーラシア」である。その名の通り、ユーラシア大陸の 技術者の総力を結して造られた、世紀の一大芸術品である。いつもは地上の風景と 何ら変わることのない中の空間が、今日は見る影もなく廃墟と化していた。それだけなら まだ芸術的価値はあったかもしれない。が、そんな程度で済まされるほどの事態では なかった。倒壊し、粉々になった建造物の瓦礫の下敷きになるように死体がところどころに 放置されている。それも人間だけではない。レプリロイドの死骸も散乱していた。その どれもが大量の体液を撒き散らし、死の匂いを充満させながら倒れている。普通の人間なら まずこの光景を見ただけで戦慄と強烈な嘔吐感を覚え、一秒間もここに存在することは できないだろう。...
  • ロックマンDASHアナザーストーリー~ロックへの試練 第1章<心>
    1話 ロックがヘヴンから帰ってきてから1年程たったある日、その事件は起きた 「トリッガ-、どこにいるの? トリッガ-」慌てているようなそうでないような 感じでユーナがロックを探していた 「どうしたんですか、ユーナさん」部屋からロックが出てきて答える 「あ、いたいた どうしたもこうしたもないわよ また『古き神々』が目覚めたのよ  しかも今回のはなんか変なのよ」 「またですか・・・・・ 今回で何回目だろう・・・・・」ロックが疲れたように言う しかしそう言うのも無理はない。ヘヴンから帰ってきて間もない頃は、2週間に ひとつぐらいのペースで目覚めていた『古き神々』がここ一週間では毎日目覚め、 昨日と一昨日は2ケ所も目覚めた為かなりハードだったのだ。 今日はまだそういった事もなく、 ロック自身「昨日一昨日とあれだけ頑張ったんだから今日ぐらいはないだろう」と思っていた しかし現実は甘くない為こうである...
  • DASH前史 FIRST SAGA ~THE CLOSS FIRE~
    Prologue.... 古代人が建造したと言われる星、ヘヴン。 その全管理を務めるマザー・セラが地上に封印され、勢力、武力共に落ちていた。 そこに残って忠実に職務を務める者は、脳の大半を地上でのマザーの戦いについてで占めていた。 しかし、最近起こったその重大事件に紛れ、職員の間ではある伝説が語り継がれている。 それは過去に起こったヘヴンの歴史的事件でも、最強を名乗る歴代のロックマンでもない。 その頃には何でもない、何処にでもいそうな一人のロックマンの伝説である。 それが伝説である以上、事実かどうかは解らない。 しかし、今もストーリーは続いている・・・。 1話 「ハァ・・・」 リッジは溜息を吐いた。 窮屈な椅子と席につき、かれこれ5時間はこのコンピュータ・ディスプレイと向かい合っている。 画面 -と言っても空中に映し出される3D映像だが- では複雑な緑の線が渦を巻き、 赤や青の点...
  • 第2章 第一次作戦開始(中編)
    V.S.クレッセント・グリズリー⑨ ゼットセイバー越しに伝わって来る、確かな感触に手応えを感じて、ゼロはセイバーを 引き抜いた。 と─── 「こんの・・・・野郎ぉおおおっ!」 先程まで雷神撃で貫いていた辺りの壁が砕け飛んで、その中から進み出てきた グリズリーが、ゼロに覆い被さるように両腕を大きく振りかぶった。 が、その勢いも空しく、グリズリーの爪は空を斬っていた。 グリズリーが気付いた頃には、ゼロは素早く後方に振り返ってダッシュしている。 直後、ゼロのバスターが光った。 「んぐわあああっ!」 直撃したゼロのチャージショットに一際大きい悲鳴をあげるグリズリー。 その後、辺りはチャージショットによって巻き上げられた砂塵やら破片やらで包まれ、 かなり見通しが悪くなっていた。グリズリーの姿はさっきの壁には見当たらなかった。 それはこの部屋内も同様である。 だがゼロはほ...
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