「戦国BASARAのお館様ァ幸村ァ佐助ェは武田カワイイ」まとめ

法螺貝のなる頃に3(5-221)

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匿名ユーザー

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「……旦那こそ、オレに嘘や隠し事をしてないかな?」
「…………え。」
口調こそいつもと変わらなかったが、…佐助が初めて見せる表情だった。
とても佐助のそれとは思えない鋭い眼光に拙者の両目を射抜かれる。
「してないかな? 嘘や隠し事。……してないかな?」
してるよな。隠し事。

…佐助は口にこそ出さなかったが、…そう続けていた。
独眼龍殿とのサシ勝負や…………みんなから暑苦しいといわれる疎外感。
…拙者の胸に聞くまでもなく…拙者はいくつかのやましさを持っている…。


でも……独眼龍殿とのサシ勝負を佐助に知らせないのは……
気を使っているつもりだからでござる。
…佐助が拙者に気を使って団子屋が閉店した話を隠すように、
拙者だって隠すもん…。
なら…おあいこではないか…?!

「……してないでござる。…嘘も。隠し事も。」
「嘘だよ。」
即答され、拙者はぎょっとする。
佐助は食い入るように拙者を見つめていた。
その眼光は……まるで、飯を目の前で奪われた前田殿だ。

「……どうして嘘だって…、」
「真田の旦那、先週の田植え休みの日、
大将と竹中半兵衛のお見舞いに行ったって言ったよね
……オレは知っているよ。旦那はお見舞いになんか行かなかった。」

ごくりと唾を飲みこむ…。
それははったりなんかじゃなく…事実だからだ。
「矢文が来たんだよね? でも留守だった。蒼紅一騎打ちをしてたんだよね。
独眼龍と!」
佐助は……全部知っているのだ…。
拙者が独眼龍殿に誘われ、一騎打ちをしていたことも……全部?!

「誰と一騎打ちしていたの。」
「し、知らない人でござるよ…!」
「知らない人となんで旦那が一騎打ちするの。」
「せ、…拙者が知りたいでござる!」
「じゃあ何の話をしていたの!」
「佐助とは関係のない話だ…!」



「嘘だッ!!!」

佐助の叫びが木々の合間を木霊していった…。

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