元ネタ:バンプオブチキン「K」
荒れ果てた戦場を忍びが独り歩く
ご自慢の手裏剣を腰に下げ、少しとぼとぼと
その仕事から彼は忌み嫌われていた
闇に溶けるその体目がけて、槍を投げられた
ご自慢の手裏剣を腰に下げ、少しとぼとぼと
その仕事から彼は忌み嫌われていた
闇に溶けるその体目がけて、槍を投げられた
孤独には慣れていた むしろ望んでいた
誰かを思いやる事なんて煩わしくて
そんな彼を雇いたがる若い武人がいて
「こんばんは、素敵な忍びさん。俺と共に行こう」
誰かを思いやる事なんて煩わしくて
そんな彼を雇いたがる若い武人がいて
「こんばんは、素敵な忍びさん。俺と共に行こう」
腕の中もがいて、必死で斬り付けて
孤独と言う名の逃げ道を
走った 潜った 生まれて初めての
優しさが ぬくもりが まだ信じられなくて
どれだけ逃げたって、変り者はついてきた……
孤独と言う名の逃げ道を
走った 潜った 生まれて初めての
優しさが ぬくもりが まだ信じられなくて
どれだけ逃げたって、変り者はついてきた……
それから彼は武人と、二度目の冬を過ごす
武人は忍びに名前をやった。「猿飛佐助」と
彼の二つの槍はほとんど赤ずくめ
忍びも初めての雇い主を、くっついて守りたかった
武人は忍びに名前をやった。「猿飛佐助」と
彼の二つの槍はほとんど赤ずくめ
忍びも初めての雇い主を、くっついて守りたかった
激しい合戦に 倒れる雇い主
折れた槍を手渡すと彼はこう言った
走って、走って、こいつを届けてくれ
任を受け、飛び出した、俺を待つお館様へ
折れた槍を手渡すと彼はこう言った
走って、走って、こいつを届けてくれ
任を受け、飛び出した、俺を待つお館様へ
不吉な烏を使う忍びを雇った
それでも旦那は俺を信じた
守れず旦那は冷たくなった
この槍は確かに受け取った
それでも旦那は俺を信じた
守れず旦那は冷たくなった
この槍は確かに受け取った
雪が降る山道を独りの忍びが走る
今は亡き親友との約束をその手に握って
「見ろよ、武田の忍びだ」弓で狙う敵兵
何度でも邪魔するがいいさ、俺には真田の旦那がいるから
今は亡き親友との約束をその手に握って
「見ろよ、武田の忍びだ」弓で狙う敵兵
何度でも邪魔するがいいさ、俺には真田の旦那がいるから
大事な者と言ってくれた
優しさもぬくもりも全て詰め込んで、呼んでくれた
優しさもぬくもりも全て詰め込んで、呼んでくれた
忌み嫌われた俺にも意味があるとするならば
この日のために生まれてきたんだ、どこまでも走るぜ
この日のために生まれてきたんだ、どこまでも走るぜ
彼は辿り着いた 親友の故郷に
武田の館まであと一山だ
走った 転んだ すでに満身創痍だ
立ち上がる暇もなく 襲い来る敵の兵士が
負けるか、俺様は佐助だ ちぎれそうな手足を
引きずりながら走った 見つけたこの館だ
武田の館まであと一山だ
走った 転んだ すでに満身創痍だ
立ち上がる暇もなく 襲い来る敵の兵士が
負けるか、俺様は佐助だ ちぎれそうな手足を
引きずりながら走った 見つけたこの館だ
折れた槍を見た虎は一筋涙を流して
笑顔で倒れた真田の忍びを埋めてやった
猿飛佐助を埋めてやった
笑顔で倒れた真田の忍びを埋めてやった
猿飛佐助を埋めてやった