【名前】月元 昭司
【出典】オリロワ5
【性別】男性
【年齢】17

【キャラ設定】
一言で表すならニチアサヒーローっぽい高校生ヒーロー。
設定的にもなんだか力の二号らしさが滲み出ている。
サボテンの植物魔人『魔拳士カクタス』に変身できる高校生で、同僚の朝之光希に片想いをしており、彼女を守れる力を求めているとのこと。
詳細なキャラ設定はこちら

【あらすじ】
ヒーローの一人らしく対主催として行動をするが、光希を守りたいがために力を求めるあまりトーテンタンツァに騙されて怪しい薬を渡されたり、合流した幼馴染である秦織江が故あれば月元を切り捨てる気満々だったりと序盤から危うい先行きを暗示させていた。
そして同行者の奏によって光希が怪しいことを吹き込まれたり、トーテンタンツァの光希洗脳によるお膳立てによって、月元と光希は戦いを始めてしまった。
戦いの中で光希を救うために前述のトーテンタンツァによって渡された薬を使うが、実はその薬は莫大な力と同時に使用者を怪物へと変える魔の薬であった。
怪物と化した月元は暴走し、挙句に光希を殺害してしまう。
光希を殺したことで正気に戻った月元だったが、直後に怪物化した彼を家族の仇と勘違いした昴によって失意と絶望の中で命を落とした……

脱落自体は中盤であったが彼の死後も不幸は続いた(詳細は後述)。
余談だが物語の本筋でもメタ的な意味でも救いのない点からミラスや勇斗に並ぶオリロワ5トップクラスの不幸キャラに認定されている。


【本ロワの動向】
彼はゲーム開始直後から前ロワで守りたかった想い人を自分の手で殺めてしまったのが原因で自暴自棄になっていた。
柊汀(トーテンタンツァ)より渡された薬の影響で半分は本能、残り半分は狂乱状態の怪物と化した月元はロワそっちのけで周囲に破壊をもたらした。
ただの八つ当たりで意味のない行動であったが、そうでもしないと彼が負った心の傷の痛みを紛らわすことができなかった。
まだ犠牲者は出ていないとはいえ、月元の破壊行為を牙なき人々を守る存在である葉隠覚悟が見過ごせるわけもなく、両者は戦闘状態に入った。
辛くもヒーローとヒーローになれなかった正義失格者との戦いである。

元々、パワー押しの戦いが主流であった月元であり、怪物化したことでそのパワーは倍増し、欠点であったスピードも解消されていたが、それだけで零式防衛術の使い手であり戦闘経験は圧倒的に上手である覚悟の戦闘技術に勝てる道理はなく、針の一本も届かないまま敗北する。
だが覚悟側も拳を混じらせる中で、月元があくまで自暴自棄になって暴徒化しているだけだと見抜き、月元も本質は牙なき人であるとわかると無力化だけに止めてトドメは刺さなかった。
この後に月元への説得や、可能なら怪物化を解く方法も探すつもり故の判断であった。
しかし覚悟の思惑とは裏腹に、主催が会場に放っていた原生の巨人達が襲来。
うなじを破壊しない限り無限の再生を繰り返す巨人の前に足を取られてしまい、その隙に月元の逃走を許してしまった。

覚悟から負傷しながらも離脱した月元であったが、覚悟の言ったとおり自分は自棄になっていただけだとわかっており、殺し合いに乗る気はないのも確かだった。
更に今まで開いてなかった名簿を確認すると自分が片想いをし、守りたかった少女である光希の名前があることを確認し、自分だけでなく光希も生きていたことに喜びを覚える。

――あの時は彼女を救えなかった。だが今度はどうだ?
――やり直すなら今しかないんじゃないか?

そう思った月元は光希を今度こそ救えるように、行動をしようとする。
手始めにさっきまで戦っていた覚悟と合流して暴挙の謝罪をし、光希捜索に協力してもらおうとし、元の場所に戻ろうとする。

だが、月元が次に出会ったのは覚悟ではなく、白面の分身であるジエメイの偽物であった。
遠くから月元と覚悟の戦いを観戦していた白面の者は、月元の負の感情と体内に宿す魔界植物に気づいていた。
更に負の力を増大させられるポテンシャル及び将来性、いずれはその力を自ら喰って取り込むためにニセジエメイに自分では使えない支給品と月元を確実に絶望させる支給品を持たせて送り込んだのだ。
月元を駒にするために、正義の側に戻させないために。

あからさまに怪しく、首輪もついていないジエメイに警戒する月元。
ジエメイは自分に首輪が無いのは殺し合いを面白くするために主催から遣わされた者であるからと説明する。(もちろん嘘だが)
主催の差金ならば尚更危険であると臨戦状態に入る月元だったが、そんな殺気立っている彼に対してジエメイは交戦の意思は見せず、ただ『オリロワ5まとめ』と書かれた一冊の本を渡した。
恐る恐る読んでみた月元であるが、その本は読んで字のごとくオリロワ5の全容が書かれた内容であった。

そこには自分が光希を殺してしまった事件の顛末も書かれていた。
……それだけでなく、月元の死後の出来事、自分が光希と守りたかった日常の一端である九条学園の正体や、各参加者が何を考えて行動していたかまで事細かに書かれていた。
九条学園こそオリロワ5の主催であるシェイクスピアが作り上げた悪の温床であり、自分を騙した柊先生(トーテンタンツァ)もその一人であったこと。
幼馴染として信じていた織江が自分を利用するためだけに同行し、光希という驚異の排除のために嘘までつき、使えないと見なせば幼馴染の月元を切り捨てる気だったこと。
更には自分の死後に体内にあった魔界植物が織江に寄生して植物魔人化させ、開き直った彼女が死ぬまでの間に多くの参加者を血祭りに上げたこと。
その多くが月元に衝撃を与え、戦慄させた。
最終的には対主催達が勝利し、人の力で運命を変えたとあるが、それならば悲劇的な運命を変えられなかった自分はなんなのか。ということも月元に更なる絶望を与えていた。
ジエメイは揺れる月元の心を更に闇に落とし込むために唆す。

「利用するためだけに寄り添い、価値がなくなれば捨てる。人間の信頼など所詮はその程度のもの」
「あなたに力がなかったから運命を変えられなかった」と。

織江の件で人間不信となり、自分を含めた何もかもが信じられなくなった月元。
それでも月元は自分の憧れであり、想いを寄せる光希だけは頑なに信じる。
しかしジエメイは月元の中にある光希という一筋の光に気づき、逆に利用することにする。

「ならばあなた自身が彼女を守るのですよ。他人は誰も信用してはなりません。
あなた自身の手で守るのですよ――朝之光希を優勝させることができれば彼女の身柄は保証しましょう。
あなたの愛する人に手を汚させる必要はなく、彼女以外の参加者をあなたが殺せば良いのです」

月元には想い人の光希は殺せない。
ならば彼女を優勝させることで生還させる奉仕マーダーとしての道を示したのだ。
月元がもし、オリロワ5に参加する前だったらジエメイの提案を受け入れなかっただろう。
しかしロワでの悲劇と全容を知ってしまったがために、彼は光希以外への人間不信に陥っていた。
闇の力を司る魔界植物に体と心を侵されていたことも月元の情緒を不安定にさせていたこともある。
そこへ光希を守りたいという気持ちが合わさった時、彼の心は闇に堕ちた。
月元はジエメイの提案を受け入れて光希の奉仕マーダーと化したのだ。

内心ほくそ笑むジエメイは更に月元に一本のベルトを渡す。
そのベルトの名前は『アークル』。
混沌ロワにて正義の味方でありながら究極の闇の戦士と化してしまった男が身につけていた装備。
主である白面の者はこのベルトに内蔵されたアマダムとの相性が悪く体格の問題もあって装備できなかったので、絶大な潜在能力を秘めたベルトを闇落ちした月元に装備させることを思いついたのである。

光希を守るための力を欲した月元はベルトを身に付ける。
すると神経の融合で腹部にとてつもない痛みが襲いかかったが、これは自分が悲惨な運命を変えられるだけの強者に生まれ変わるために必要な痛みであると受け入れた。


――そして月元の望み通り、正義の味方『魔拳士カクタス』は悪の戦士に生まれ変わった。

クウガの外見に身体中に刺が生えた姿をもち、腕にパイルバンカーを持った異形の戦士

その名も仮面ライダーカクタス・クウガ!!


アマダムによって自分の力が大幅に増大したことを月元は感じた。
ついでにアマダムによって暴走気味であった体内の魔界植物の力も取り込まれ、非変身時の姿も怪物そのものから比較的元の月元に近い姿になった。

そんなカクタス・クウガとなった彼の初戦の相手はソルジャーレギオンの一集団。
さながら蹴散らされる特撮戦闘員の如く、レギオンの群れをちぎっては投げていく。
元となったクウガとの大きな違いは魔拳士カクタス由来のパイルバンカー(菩薩掌)であり、これで多くのレギオンに風穴を開けた。
レギオンの一団を全滅させた後に自信をつけた月元はジエメイと別れ、光希を優勝させるための旅に出た。
なお、この時彼がポイ捨てした『オリロワ5まとめ』本を後にニューソンが拾い、巡り巡ってセリュー@アニロワ3の手に渡って、とあるオリロワ5生還組に惨劇をもたらすが、それはまた別のお話。


月元が次に遭遇したのは、リグル、ハート、メルエムによって構成された虫組と呼ばれる対主催集団であった。
この頃の月元は全く殺人に迷いがなかったわけではなかったが、虫組の外見は彼がヒーロー活動していた時に敵対していた魔族そのものであり、人を襲うこいつらなら殺しても罪悪感はないと思い、襲撃を決行する。

ところが現在の月元はクウガでも最弱の形態であるグローイングフォーム(白い形態)であり、確かにカクタスだった頃よりは強化されているが、多勢に無勢。
元ロワでたけしよりリーダーバッチと意思を受け継いだリグル、ロイミュードの指導者であるハートの二人による弾幕と重加速の連携で窮地に陥る。
一方キメラアントの王であるメルエムもいたが自分が出ずとも勝てると思って加勢しなかった……仮に加勢して本気を出されていたら月元はものの数秒でミンチになっていた可能性がある。

「弱いな。俺の知っている仮面ライダーはもっと強かったぞ」

苦戦する中でハートに蔑まれた月元だが、光希への想いと自分の弱さを認めたくない感情、そして負の感情を餌にする魔界植物の影響によってアマダムの力が引き出された。
もう少しで虫組が倒せると思っていたところで、カクタス・クウガは白から赤の姿『マイティフォーム』へと変わる。
これだけで能力はグローイング時の約二倍となり、押されるだけだった月元に押し返し始められ、突然の火事場の馬鹿力に困惑する二人。
続けて青の形態『ドラゴンフォーム』へと超変身することでパワーと引き換えにスピードを手に入れることでリグルの弾幕をくぐり抜けて、棒のように長くなったパイルバンカーの針で弾幕を打ち払う。
スピード勝負ならばと重加速を使って相手を上回る超スピードでハートは月元を討ち取らんとするが、月元は今度は緑の形態『ペガサスフォーム』へと姿を変えた。
圧倒的超スピードで動き回る敵に対して、感覚に特化した形態で捉えようとしているのだ。
そしてボウガン状に変化したパイルバンカーがハートに向き……

月元はハートの拳により遠くへ吹き飛ばされ、負傷から撤退を余儀なくされた。
だがハートの胸にも月元が放った針が刺さり、相討ちであった。
幸いにも針は致命傷に至るほどは深くは刺さっておらず、ハートは一命をとりとめていた。
しかしロイミュードの長であるハートに手傷を負わせ、体内の成長した魔界植物によって異常の早さで進化していく月元もといカクタス・クウガの危険性をメルエムは気づいていた。
本当ならすぐにでも追跡して討伐すべきなのだがハートの負傷により、虫組は追撃は断念せざるおえなかった……

虫組に敗北を喫した月元だったが、収穫はあった。
クウガにはフォームチェンジ能力によって戦い方を変えられる強みがあるのを学習できたのだ。
とはいえ敗北による苛立ちと怒りは覚えており、「自分にはまだ力が足りないのか!」と憤っていた。
そんな月元に鎧の巨人(原生のNPCであり中身はライナーではない)が襲いかかってきたが、月元はウサ晴らしも兼ねて戦闘に入る。
しかし高い防御力を誇る鎧の巨人にはマイティ、ドラゴン、ペガサス、どの形態の攻撃でもダメージをほとんど与えられなかった……が。

「もっと力だ! 力をくれえええええ!」

戦闘の途中で月元は新たなる力、紫の形態『タイタン・フォーム』を発現する。
その鎧じみた体には鎧の巨人の攻撃もビクともせず、逆に剣状に変化したパイルバンカーは絶大なパワーと合わさって鎧の巨人の装甲を易易と切り裂いていく。
最後に鎧の巨人のうなじを首ごと切断し、月元は勝利の咆哮を上げた。


殺し合いも中盤に差し掛かる頃、月元は単独行動をとっていたクレアと遭遇する。
クレアは虫組と違って真人間であり、殺すことに多少のためらいはあったが、一人で行動している絶好のチャンスを見逃すわけにもいかず、襲撃する。
相手を確実に殺すために先ほど手に入れた力であるタイタンフォームでクレアに挑んだ。
銃弾もグレネードも跳ね返す月元に追い詰められるクレア。
月元は今度こそ参加者を殺して光希の優勝に前進できると思い、仮面の下で笑った。

だが、月元の喜びは糠喜びに変わる。
クレアは様々なゾンビや怪生物と戦ってきた女であった。
物理攻撃が効果がない相手ならば科学的な攻撃で攻めれば良いとクレアは答えを出したのだ。
そしてクレアは建物の発電機がある場所まで敵を誘導し、トラップによる高圧電流によって月元を感電させたのだ。
電撃の前ではタイタンの重装甲も意味をなさない。
やがて月元は絶叫を上げて変身が解除されると同時に地面に倒れた。
クレアは月元の心臓が止まっているところから彼が死んだとみなし、建物を脱出した。


まさかこの直後、進化を続けるアマダムと魔界植物によって月元が自力で心肺蘇生し、更に進化してしまったことに気づかぬまま……



殺し合いが後半に差し掛かったところで月元は目覚めた。
周囲は巨大な赤ん坊によく似た怪物(赤さん)に囲まれていた。

気絶していたので状況からがよくわからないが、自分を喰らう満々であったので月元はカクタス・クウガに変身して対抗する。
しかし今回の変身は今までと違っていた。
体には金色のラインが入り、力は気絶前より明らかに増大している。
一体何が起きているんだ? と思いつつ、戦闘に移る。
赤さんは無限に進化するSTAP細胞とウロボロスウィルスによって、ソルジャーレギオンや巨人よりも遥かに強い力を秘めていた。
しかし月元はこれらの攻撃を簡単に躱し、パイルバンカーで次々と風穴を開けていった。
終わった頃には無傷の月元と、穴の空いた赤さんの死体の山が出来上がっていた。

アークルの本来の持ち主である五代雄介はある時強敵に敗れた際、電気ショックによって蘇生したが、同時にアマダムの力が電撃によって引き出されてライジングフォームへの変身を可能にしたのだ。
それと同じようにクレアが電撃を浴びせたことによって皮肉にも月元に同じ進化を促してしまったのである。

赤さんとの戦闘後、建物を出て遠くを見てみると巨大な裸体の女らしき物体(小保方マザー)が見えた。
何が何だかわからず困惑する月元だったが、そこへ再びジエメイが現れる。

月元はNPC以外の敵に負け続けたことで返って負の力を増大させており、白面の者の餌としてはなかなかに育っていた。
しかし、まだまだ駒としての利用価値や負の力を成長させられると思い、ジエメイを派遣したのである。

ジエメイは月元に小保方マザーは参加者を減らすために用意した舞台装置であると嘘の説明した。(後に嘘から出た誠になるのだが、それは別の話)
それによって光希が死んだらどうするんだと月元は憤慨したが、光希は小保方マザーより遠い位置にある戦艦に乗っているので今のところは大丈夫らしい。
光希の情報をもたらしたことを引き換えに、自分達は小保方マザーを使って参加者を減らすので小保方マザーと白面の者には危害を加えないで欲しいと月元に約束させ、ジエメイは姿を消した。

ジエメイが姿を消した直後、サブミッション系魔法少女であるぷにえとマッチョになったパチュリーによって構成された肉体言語タッグが現れる。
主催の一員らしいジエメイと内通していた月元をシバき倒して情報を吐かせるつもりなのだ。
襲いかかるタッグに月元はライジング・タイタンに超変身して対抗する。

せめてライジングへの進化前だったら二人の圧勝だっただろうが、月元の装甲の前には二人の打撃や弾幕ではとかすり傷一つかなかった。
ならば関節攻撃だと、ぷにえは得意のサブミッションを仕掛けるが、本来のクウガの持ち得ないサボテンの植物魔人として力として全身から針を出してぷにえを串刺しにして倒す。
これを見たパチュリーは接近戦は不利だと本来の魔女の本分を思い出し、遠距離からの魔法攻撃を試みるが、この隙に月元はライジング・ペガサスに超変身してパチュリーを狙撃する。
パチュリーはギリギリで防御結界で防いだが、針の威力はそれは上回っており結界を打ち破って脳天に直撃し、彼女の頭が対物ライフルが直撃したかの如く粉々に吹き飛んだ。

初めて月元が参加者に勝利し殺害に成功した瞬間であった。
勝利の余韻に浸る月元だったが、そこへ水を差すように瀕死のぷにえの腕が月元の足に絡みつく。
彼女は串刺しにされて重傷だったが闘志は鈍っておらず、勝機は無いとわかっていながらも戦友を殺した月元を倒そうと足を掴んでいた。
そんな彼女の足掻きに対して月元は冷たい視線で見下ろし――

「どけよ。弱い奴は大人しく死んでれば良いんだ」

――ぷにえの背中から心臓に向けて針を打ち出し、殺害した。
彼は悪党でもない存在に向けて容赦なく命を奪った。
人を殺しても罪悪感に打ち震えることもなく、むしろ勝利と蹂躙による高揚感すら感じていた。
もはや正義のヒーローであった月元はどこにもいない。
光希以外なら誰であれ殺害する修羅へと月元は変貌していた。

殺害した肉体言語タッグから空を飛べる支給品にしてクウガ専用アイテムであるゴウラムを手に入れた月元は、光希を探すために空から探索をする。
眼下では対主催軍団と小保方マザー及び白面一派が戦っていたが、形成は対主催側の方が不利であった。
中には参加者から月元へ助けを請う声も聞こえたが、正義の味方でなくなった月元は聞き入れない。
月元としてはこのまま対主催軍団が敗北して全滅してくれた方が都合が良いのである。
そしてヒーローや救いを求める声を無視する度に、月元の心と体は成長し続けるアマダムと魔界植物と狂気に冒されていった……



空の旅の果てに月元はとうとう光希がいる戦艦ハルバートにたどり着き、さっそく乗り込む。
艦内で最初に出会ったのはちゃぶ台のある船室で小休憩を取っていたメトロン星人であった。

「君は確か、光希くんの言っていた友人の月元くんだね?」

友好的に、悪く言えば馴れ馴れしく月元に接触するメトロン星人。

「安心してくれ、私は光希くんの仲間だ。光希くんが君のことを――」

メトロン星人が言葉を言い切る前に月元はクウガに変身し、月元は両の手でメトロン星人の大きな頭を挟み込み、怪力で果実のように握りつぶした。
月元の手が殺害したメトロン星人の血で濡れる。
宇宙人であるメトロン星人は明らかに人間離れした異形の持ち主だった。
異形は魔族であり、魔族は自分や光希を植物魔人にした元凶。
殺されても仕方のない連中だ……それが光希の仲間を騙っていたことには怒りを覚えたのだ。
ついでに白スク水姿が自分が嫌いだった変態のロリカイザー二世を思い出させたため、余計に癇に触ったのである。

しばらくすると騒ぎを聞きつけて戦艦に乗っていた光希が駆けつける。
漸く会えた光希との再開、そして異形の排除をして彼女の生存に貢献できたことに月元を喜んだ。
そして歪んだ笑顔をし、血まみれの手を伸ばして迎えに来たよと口にして……

だが光希の表情は悲しみと恐怖がごちゃまぜになっており、信じられないものを見るように月元を見ていた。
そして頭のなくなったメトロン星人に寄り添い、絶叫と嗚咽を上げた。
魔族の仲間を殺したのに彼女は喜ぶどころか泣いていた。なぜだ?――『人』と『ヒーロー』をやめて怪物に成り果てた『今の』月元には理解できなかった。

そして、遅れて光希の仲間であるセリュー@混沌ロワ2、ネシンバラとシェイクスピア(皮肉にも元ロワの主催と同じ名前)も惨劇の船室に駆けつけた。
三人がメトロン星人の死に悲しみ、彼を殺した月元に非難の言葉を浴びせる。
メトロン星人は確かに地球人に対して侵略行為をしたこともある宇宙人だが、少なくとも月元が殺した個体は同じ宇宙人でありながら地球人類の作り上げた缶コーヒーとろくでもない世界を愛するジョーンズとの交流や、彼を架橋にした参加者との交流によって人類に友好的な存在になっていた。
このロワにおいても殺し合いの打破に尽力し、高い知能で技術的な貢献や、独特のユーモアとフレンドリーさで仲間の心のケアすらも行っていた光希ら四人の友人とも言える存在だった。
そんなメトロン星人を殺されれば怒りや悲しみを覚えないハズはなかった。

しかし、事情を知っても月元の態度が変わることがなかった。
元々彼は、メトロン星人が善人だろうと悪人だろうと殺す気ではいたことを暴露する。
セリュー達は光希経由で月元の人物像を聞いてはいたが、悪びれる様子もない目の前の少年は、まるで聞いていたものと違う別人のようだった。

光希「月元くん、どうして・・・・・・?」
月元「気づいたんだよ。僕は正義の味方になりたかったんじゃない。
本当は平和を守るとかどうでもいい。
僕は光希さんだけの味方になりたかったんだよ」

月元は自分が知ったオリロワ5の真実を教え、光希以外の他者を信用できなくなったことや、自分が唯一信頼している光希を生還させるため奉仕マーダーになったことを暴露する。
「僕と一緒に来れば、君を優勝させて生還させられる。
君を守る力は手に入れたよ。だから僕と一緒にきてくれ」と光希を誘う月元。
だがセリュー達は光希を触れさせないように前に立ち、月元にありったけの怒声を浴びせる。

セリュー「ふざけるな! 優勝だと? 光希さんはそんなこと望んじゃいない!
貴様のことを心底心配していた彼女の気持ちを踏みにじって何が『守る』だ!」
ネシンバラ「jud. セリューさんの言うとおりだ。
君が本当に彼女のことを想うヤンデレだったらまだ理解できたよ。
だが君は自己満足を押し付けるただの迷惑なメンヘラじゃないか」
シェイクスピア「君の言う強さは壊れた車と同じ……ブレーキが壊れて加速が止まらないことを強さだと誤解しているだけだよ。
そんな君に光希を守れるとは到底思えないね」

光希は元ロワにて自分のせいで月元を怪物に変えてしまったことを悔いて自殺未遂をしたほど自分を責めていたことをセリューは知っている。
だからこそ光希は月元の身を案じていたのに、その気持ちを踏みにじった月元をセリューは許すことができなかった。
ネシンバラとシェイクスピアは自分の行いが誰よりも光希を傷つけているのだと気づいていない上に、戦闘力はともかく精神的な強さが全く伴っていない月元の危険性を指摘、そんな彼に光希を任せられないと頑なに拒絶する。

しかし光希は非難する三人を抑えて、涙を流しながら月元に手を差し出す。
月元の願い通り優勝を目指す……ことはできないが、今まで殺めてしまった人達へ罪を償うことはできる。
だから殺し合いなんてもうやめて二人で罪を償おう。と光希は月元に懇願する。

だが、月元は光希の願いを払い除け、空に待機していたゴウラムにセリュー達に向けて突撃させた。
船室の壁をぶち破るほどの突進力でゴウラムは襲いかかってきたが、ネシンバラが事前に仕掛けた術式でこれを防ぐも、これによってハルバート組と月元の対立は決定的なものとなった。

月元はセリューらはおろか、光希の言葉すら聞き入れなかった。
せっかく光希のために頑張ってきたのに、自分のことを受け入れない光希の事が信じられなかった。
これに対して月元は光希がトーテンタンツァの時と同じく、セリュー達に毒されたのだと勝手に解釈。
セリュー達を皆殺しにすることを決意する。
そして哀れな光希を守るために……二度と離れないようにするために彼女を傷つけて最悪四肢をもいでダルマにして自由を奪ってでも連れていくことに決める。
それは時間さえあればきっと自分の考えや強さを理解してくれるという狂った判断によるものであった。

戦いの舞台は狭い船室から甲板に移る。
セリューは仮面ライダーイクサに変身し、ネシンバラとシェイクスピアは術式を構える。
光希も元はと言えば月元の暴走は弱い自分がトーテンタンツァに操られるという形で撒いた種だから自分が月元を止めなくたは、と思い魔闘士ロージィに変身する。
更にハルバートのデッキで戦いが始まった際、その戦いに乱入する影が……

藤岡弘だ!? 本郷猛だ!? いや、せがた三四郎(とロールパンナ)だ!

せがたロールと呼ばれる二人の対主催コンビもハルバートに駆けつけたのである。
メタ的には平成シリーズ第一号の仮面ライダー・クウガ(厳密には魔改造だが)と初代仮面ライダー一号の本郷猛と中の人が同じ藤岡弘、との対決である。
1VS4から1VS6の対決になったが月元は数の不利を恐れることもなく、むしろ獲物を探す手間が省けたと思い、戦闘を開始した。

戦いは月元が有利であった。
月元は成長を続けるアマダムと魔界植物によって大幅に戦闘力が上昇していることに加えて、敵を止めるために戦う者と(一名を除いて)敵を殺すために戦う者では攻撃性にどうしても差が出てしまう。
敵を殺さないように倒すより殺す方が遥かに簡単なのだから。
だがハルバート組も一筋縄でいかなかった。
数の多さを利用し、光希とセリュー、せがたロール、ネシンバラとシェイクスピアの三組の息のあった連携が重なり、月元の攻勢を阻む。
また、近距離、遠距離、支援担当と役割分担され、これがクウガの特性である超変身能力を殺すのだ。
具体的にはスピードに特化するドラゴンになれば攻撃力が低くなる弱点をスピードに長けた魔闘士ロージィ・光希と近接格闘戦に強いせがたが突き、力に優れたタイタンになれば鈍重で遠距離では無力な欠点を狙って銃撃戦に強いセリューと自在に空を飛べてリボンの使い手であるロールパンナが前進を妨げ、超感覚を持つペガサスはネシンバラとシェイクスピアの術式の支援で攻撃させず高すぎる聴力と視覚を利用して月元を消耗させる。
圧倒的な力を手に入れているのに、敵を蹂躙できないことが月元を苛立たせる。
そして元になったカクタスの影響で、カクタス・クウガのメインウエポンになっていたパイルバンカーが破壊された瞬間、ハルバート組に勝機が見えた。
主力武器を破壊されて呆気にとられる月元に対して懐に入って一気に勝負を決めるべく、総攻撃が始まる。

月元の脳裏に敗北の二文字が浮かぶ。
敗北即ち光希を救えないということ、自分の今までの戦いが否定されるということ、
そして運命を変えられる力を自分が持っていないということを意味していた。

――認められるか!

光希への歪んだ愛、光希以外の者への猜疑、力への渇望、敗北への恐怖……それら月元の負の感情が爆発し、アークルの中にあるアマダムと体内の魔界植物が呼応したその時――不思議なことが起こった。


究極に最も近い黒の形態・アメイジングマイティになったのだ。


本来はライジングマイティに電撃を与えることでなる形態だが、月元は己の負の感情を魔界植物に食わせ、魔界植物のエネルギーをアマダムに注ぐことで代替わりし、なし得たのである。
そのパワーはライジングフォームを凌駕し、再生能力が働いたのか壊されたパイルバンカーも再生していた。

月元のアメイジング発現によりハルバート組は一気に総崩れになる。
まず月元の魔界植物の急成長にロールパンナの体内にある『ばいきん草』のエキスが共鳴してしまう。
せがたによって心を鍛えられたことによって悪の心によりハルバート組の敵に回る惨事は回避されたが、それによってロールパンナの動きが止まった瞬間を狙ってゴウラムによって撃墜されてしまう。
その次はパワーとスピードでせがたに急接近し、パイルバンカーを打ち込んだ。
せがたは咄嗟に防御するが、防御した片腕があまりの威力に粉々に砕け散ってしまった。
そのままトドメを刺そうとするがネシンバラとシェイクスピアの術式による妨害が入るも、魔力のせいか術式の効きが悪く、せがたの巨体を投げ込まれ直撃、二人はダメージで気絶してしまう。
それと同時に魔力が切れたのか、月元のアメイジングフォームも解除される。
僅か数十秒の変身であったが、その僅かな間にハルバート組の六人中四人が戦闘不能に追い込まれてしまった。
残るは光希とセリューのみであり、これならばライジングフォームでも十分に倒せる。
五人を抹殺して光希を手中に収めるのもあと少しであった。

最悪の強敵と化した月元の前に光希の脳裏に自身の暴走形態の『ブラックロージィ』が思い浮かぶ。
魔界植物の力をフルに発揮できるあの形態になれば今の月元と互角に戦えるだろうが、暴走すれば当然被害が仲間のセリュー達にも及ぶ。
いったいどうすれば・・・・・・?
思い悩む光希であったが彼女が決断するより早く、月元は襲いかかってくる。

セリューは光希に触れさせまいと庇うが、それによって月元に頭部を掴まれてしまう。
怪物そのものである握力によってイクサのヘルメットが粉々に砕け散ったが、月元はそれだけに飽き足らずセリューの頭を先に殺したメトロン星人と同じように握り潰そうとする。
しかも一息に殺さず、光希をそそのかした人物として拷問のようにジワジワと殺そうと言うのだ。

激痛に悶えるセリューだったが味方が近くにいるので自爆すらできなかった。
そんな彼女を嘲笑う月元に光希の感情はとうとう爆発する。
仲間を傷つけられた怒り、かけがえのない仲間が奪われるかもしれない焦り、もう自分の知る月元はいないという嘆きにより、光希は激昂し『ブラックロージィ』への変身を始めてしまう。
暴走すれば仲間にも被害が及ぶと先に述べたが、よもや怒り狂える光希には感情を制御できる術はなかった。

光希の魔力の増大を月元は肌で感じて振り返った。
ライジングフォームに並べるかもしれぬパワーを持つ暴走形態に姿を変えていく変身ヒーローが目に入った……が、月元の視界には更に別のものが映っていた。
それは戦艦ハルバートに迫る、浮遊要塞ダモクレスからの砲弾だった。
それは甲鈑への直撃コースであったが、怒りに駆られている光希は背後から迫る砲弾に全く気づいていない。

光希の変身が終わりかけた頃、砲弾が直前まで迫った瞬間。
月元は殺しかけたセリューをその辺に投げ捨てて、光希の下へと一直線に走った。
そして飛び込む。

「危ない、光希さん!」


ハルバートの甲鈑が爆ぜ、ダメージにより戦艦は一時挫傷する。
いきなりの爆発に、何が起こったのかわからない光希は爆発によるショックで暴走形態への変身が解除された。
爆煙が晴れた瞬間、光希が見たのは自分に覆いかぶさる……半身の大部分が失くなった月元であった。
月元は光希のピンチに対して、お互いに戦っていたことも忘れて彼女を庇ったのだ。
バラバラになった彼女の亡骸を見たくないと思った時には体が勝手に動いていた。
打算も何もない心からの行動であったが、代償は半身を失う致命傷であった。
アマダムによって辛うじて延命しているが息が耐えるのも時間の問題だろう。
月元が身を挺して自分を守ってくれたのだとわかると直前の憎しみも忘れて光希は涙を流す。
ボロボロだが死を回避できたセリュー達も二人の側に寄ってきた。

今にも死にそうな月元は光希の涙を見て心が抉られる感覚を味わう。
彼女を守るつもりが傷つけ悲しませてしまった。
自分の求めた強さは最後に光希を泣かせただけであり、自分の死と共に失われるだけ。
結局、何も成しえず全部がマイナス方向にだけ働いたことに月元は無情感を覚えた。
月元は彼女の泣き顔を見ながら後悔の中で意識が消えていくのを感じた……


【称号:不幸悪堕ち少年】














不幸はまだ終わらない。

月元が死ぬより早く、死にゆく宿主の体内から魔界植物が飛び出し、光希に飛びついた。
それは皮肉にもオリロワ5にて織江に寄生した瞬間と全く同じであった。
悲しみも束の間、光希の体内に侵入しようとする魔界植物、セリュー達が必死に引き剥がそうとするも寄生を阻止できず、寄生阻止をできそうな術式を行えるネシンバラとシェイクスピアは未だに気絶中だった。
元々魔界植物に侵されている光希がこれ以上寄生されれば、魔界植物に体を乗っ取られるのは自明の理。
そうなれば対主催や善人にも襲いかかる殺人マシーンになる。
自分がヒーローどころか悪魔の手先になってしまうことを恐れた光希は泣き叫び、助けを求めた。
しかし植物は少女の声や仲間の抵抗もお構いなしに光希の体に入り込んでいく。

まだ死んでいなかった月元は光希の助けを呼ぶ声を聞いていた。
自分のせいで光希が望まぬ悪魔にされようとしていることに月元は焦る。
自分は間違いなくもうすぐ死ぬが彼女を魔界植物の手から守る術はないかと脳をフル回転させる。

そこで月元は思いついた。
ジエメイから渡されたアークル、月元はその中にあるアマダムで暴走気味であった体内の魔界植物の力が飲み込まれて抑えられたことを思い出したのだ。
もしかすれば同じ植物魔人である光希の魔界植物も同じように抑え込める作用のでは?
確証はない。だが死にゆく月元に迷っている暇はなかった。
完全に賭けであったが他に方法もなく、もたつけば光希は植物に乗っ取られてしまう。
そしてどうせ死ぬぐらいなら、黙って死ぬより守りたかった彼女殉じることにした。

織江の時は死んでいてので止められなかった。
だが今度は月元がまだ生きていたのだ。
彼によって運命は分岐した。

月元は渾身の力を持ってアークルを自分の体から引き剥がす。
神経と繋がっているソレは剥がそうとすると気が飛びそうなほどの激痛が走ったが、月元は根性で堪えて強引に引き剥がした。
そして死に体を引きずりながら最後の力を持ってしてアークルを光希の腰にはめ込んだ。

次の瞬間、光希の体を蝕んでいた魔界植物の勢いはアマダムによって削がれ、光希の暴走は収まった。
その際、光希の顔が苦痛に歪んでいたものから安らかな寝顔に変わったのを見て月元は安堵し、どこか満足して逝ったのであった……


その後、気絶から覚めた光希は自分を救ってくれた月元をメトロン星人と共に手厚く葬った。
悲しみに暮れる光希に対し埋葬を手伝っていたせがたは言った。

「彼は確かに許されないことをいくつもしてきた。
だが、彼は君に尽くすために真剣に命がけで打ち込んだ。
やり方は間違っていたが志は本物だったのだ。
その志を引き継いだ君は、彼の気持ちを無駄にしないでくれ」

せがたは片腕を奪い、最前線で戦えなくなったが、それでも月元を評価した。
もし巡り合いの不幸さえなければ道を違えることなく同じ対主催やヒーローとして肩を並べて戦えただろう。
月元の悪事は許せなかったが、自分の命を投げ捨ててでも愛する少女を守りたいと言う気持ちに嘘偽りはなかったからだ。
それを教えられた光希は月元の気持ちを受け入れ、彼を埋める前に告白した。
今までの自分は魔界植物のせいで人間でなくなっていくことに恐怖するだけだったが、月元が与えてくれたアマダムと勇気のおかげでヒーローとして再出発できると喜びを伝えた。。
月元の願いのために生きて殺し合いを打破し、生き延びることを告げ、頬にキスをしてお別れを告げるのだった。


この後、ロワも終盤に差し掛かり光希は残ったハルバートの面子と一緒にダモクレスへ向かった。
月元によってもたらされたアークルは彼女を新たなる戦士クウガ・ロージィにかえ、とある戦いにおいて悪を討ち遊矢ら対主催集団と友を救い、生還まで果たした。
月元の彼女に生きてほしい願いは叶ったのである。

月元は元ロワの不幸が原因とはいえ力と猜疑心に溺れて三名もの参加者を殺した悪漢であり、そういった意味では『弱い』少年だったと言える。
だが悪に堕ちながらも光希を守りたい気持ちだけは一貫しており、狂気に染まってもそれだけはブレることも折れることもなかった。
目的のために他者を犠牲にすることは簡単だが不幸を顧みず己をも犠牲にできることは、『強さ』とも言えるのではないだろうか?

そして少年はその強さで悪党でありながら彼女の救いのヒーローになれた。それはこんなお話。


【称号:あの娘限定のピカレスクヒーロー】
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  • 何気に唯一、光希に好意を伝えられた月元
最終更新:2024年01月16日 13:01