【名前】五代雄介
【出典】仮面ライダークウガ
【性別】男性
【年齢】25歳
【初期支給品】ブルーアイズマウンテン@遊戯王 各種コーヒー豆セット@現実
【スタンス】対主催→暴走マーダー
【台詞】
「大丈夫(サムズアップしながら)」
「だから見ていてください、俺の!変身!」
「ありがとう…剣崎さん…後は頼みます…」
【人物】
自称「夢を追う男」「2000の技を持つ男」。
定職につかず気ままに世界中を旅する冒険家。
笑顔と恩師から授かったサムズアップがトレードマークで、好きなものは青空。
殺戮を繰り返し、人々から笑顔を奪うグロンギから人々を守るために闘っていたが、彼自身は暴力を嫌っており、
常に「守るために暴力を振るう」痛みと苦しみを抱えながら闘い続けた。
特にグロンギ最強の存在ン・ダグバ・ゼバとの戦いでは仮面の下の彼が描かれており、必見である。
【ロワ内での行動】
九郎ヶ丘遺跡においてン・ダグバ・ゼバとの血みどろの殴り合いの果てに勝利した直後の参戦と思われる。
当然心優しき彼にとって殺し合いは否定すべきことであり、打破すべく対主催の道へと選んだ。
しかし、ダグバやグロンギとの長き戦いの終結後で心の傷が癒えていなかったことが、後々に悲劇を生み出すこととなる。
ヒーロー同士惹かれあうものなのか、五代と同じく人を守るために仮面ライダーになった
剣崎一真、
哀しみを背負いながらも闘う北斗神拳伝承者ケンシロウ、
そして人々に恐れ裏切られても人を助けるために英雄になった男
アーチャーと出会い、情報交換だけではなく己の在り方について語り合う。
剣崎「俺は助けたい。1人でも多くの人を。人を、誰かを守るために、俺は……仮面ライダーになったから」
アーチャー「綺麗事、絵空事、理想論……どれがお好みかね?」
五代「いいじゃないですか! せっかく理想を思い描くなら、綺麗な方が絶対にいい!」
ケンシロウ「久し振りに、人間に会った気がする。たとえ、その肉体が人のもので無くとも」
アーチャー「……その通り、だな。眩しいな、君達は。羨ましいよ」
正義の味方同士の「正義と理想」議論、考えの違いはあれど静かにお互いを認め合う姿があった。
しかし彼らは単独行動が性に合っていたから、話し合いの後に非戦闘員の保護、他の対主催との遭遇を目的として、
いずれ再会することを誓って敢えてバラバラになった。
それが永遠の別れとも知らずに。
そして五代は単独行動中に
アーカードの襲撃を受ける綿月姉妹を発見する。
本物の神様であり、原作においては霊夢やレミリアといった強豪を一蹴する強さを持つ依姫と、その姉である豊姫。
本来ならばアーカードを返り討ちにする実力があるが、主催によって制限が課せられており苦戦する。
当然人(神だけど)の笑顔を奪う行動をとるアーカードを見過ごせるはずはなく、五代は綿月姉妹を助けるべくアーカードに挑む。
豊姫「あなたは…危険よ!逃げなさい!」
依姫「貴方のような人間が適う相手ではない!私達に任せて、逃げなさい!」
五代「大丈夫です!こんな奴の為に、これ以上誰かの涙は見たくない!笑顔でいて欲しいんです!だから見ていて下さい!俺の!変身!!」
〝邪悪なる者あらば 希望の霊石を身に付け 炎の如く邪悪を倒す戦士あり〝
仮面ライダークウガに変身しアーカードと対峙する五代。
アーカードも自身の嫌う神々よりも人である五代の方を御敵と認め、ここに仮面ライダーと吸血鬼の戦いが幕を開けた。
制限のお陰で各種ライジング、アメイジングマイティ、アルティメットにこそなれないが、マイティ、ドラゴン、ペガサス、タイタンとフォームを変えアーカードと闘う。
激闘の末、自身も五代にも制限がかけられていることを察したアーカードは戦闘をやめ、
「制限解除されたらいずれ相見えよう人間よ」と自身が焦がれる人間を認め去った。
助けられたことに礼を言う綿月姉妹。姉妹は人々の笑顔を守るというある種滑稽な理想論を翳すも、穢れのない輝きを持つ魂、
すなわち「聖なる泉」を抱く五代に興味を示し、特に豊姫は五代に好意を抱く。
騒ぎを聞きつけたのか坂上覇吐、久雅竜胆、マルグリットのトリオとも遭遇、さらに
涼宮ハルヒ率いる当時最大勢力を誇った
対主催連合「SOS団」に(ハルヒの強引な誘いで)加わることになる。
そこで各対主催達と情報交換する傍ら、喫茶店ポレポレに居候していた頃に作った五代雄介ブレンドを支給されたコーヒー豆で
皆に振舞い喜ばせた。
そんな中、五代に興味と好意を抱く豊姫が助けてくれたお礼に一緒に如何?と、月の桃を五代に渡し、一緒に食べる。
食べながら、クウガに興味を持つ豊姫に五代は語る。グロンギとの戦い、クウガのこと、自分の夢……。
豊姫「さっきから聞いているけど、貴方の言っていることは綺麗事ばかりね」
五代「だからこそ現実にしたいじゃないですか、本当は綺麗事の方が一番いい」
豊姫「そう、貴方の言う通り、ね…」
五代「そうですよ、あ、豊姫さん桃美味しかったです」
豊姫「そうでしょ、月の都の桃も他のとは違うわ」
二人は殺し合いの最中とは思えないほど穏やかな時を過ごしていた。
それが後に災厄と悲劇をもたらすことも知らずに。
語り合う二人を除き見、面白い玩具を見つけたと笑みを浮かべる男がいた。
男の名前は
ジョーカー、人であり続けながらも狂ったヴィランとしてゴッサムシティとバットマンを幾度となく窮地に陥れた男。
ロワ開始直後からマリィをつけ狙っていたが、SOS団の層の厚さに加え影の守護者である
天魔・夜刀が存在する以上迂闊に手を
出せない状態だったので、とりあえず彼は支給された詳細名簿を見て目についたヒーロー4人組を遊び相手の玩具としていた。
彼にとってバットマンのような甘ちゃんヒーローは格好の餌食であったが、ガチガチの鋼メンタルを持っているケンシロウと
アーチャーを揺さぶることは出来ず、むしろ顔を合わせた時点で二人から危険視され危うく殺されそうになった。
剣崎ならと思ったが彼は原作最終話後の参戦で人間と言うよりはアンデットであったため、興味を失くした。
しかし、五代は別だった。
一見頑丈そうな柱だが土台は不安定、押せばあっさり倒れ、そして彼の傍には彼を信じる自分の大嫌いな神様がいる。
そして彼は一時SOS団から単独行動をとっていた五代と接触しその心を揺さぶる。
「笑顔を守ると言いながら守れずにグロンギのゲゲルに死んでいった人達、お前はそれに目を背け逃げているだけ。綺麗事を言うのはその表れじゃないか…」
五代のトラウマを抉りだすように淡々と告げるジョーカー、違うと五代は否定するがジョーカーはその否定を逆に攻め続ける。
「おいおい正義の味方さんよ、笑顔を守るんじゃないのかよ?俺は今笑顔だぜ?その笑顔を奪うのか?」
非道。まさしくその一語に尽きる相手であるが、グロンギとは違う「ただの人間」であるからこそ五代は力を振るうことが出来ず、徐々に摩耗し……聖なる泉が穢れていった。
不穏な空気を察した豊姫が近づいてきたのを感知したのか、「楔」を打ち込んだことに満足したジョーカーはその場を去った。
「そう遠くないうちにあいつは壊れる」
「もっと楽しむのもいいが、まだこのグランギニョルは始まったばかり」
「マリィのこともある、遊ぶことに夢中になりすぎてここで退場する気はないからな」
彼は笑っていた。
「なんで、あんたが生きているんだ?綺麗事ばかり言っているのに俺を助けてくれなかったんだ?」
「返してよ!息子を返してよ!なんで息子が死ななければいけないのよ!」
「なんで…お母さんを助けてくれなかったの?」
「守るって言ったんだろ?笑顔のためって言ったんだろ?じゃあなんで俺は泣いているんだ?お前が妻を助けなかったからだろ!」
「なぜ、守るべきもののないお前が生きて俺が死ななくてはならない?」
「おとーさんをかえせ!」
なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?
五代は悪夢に魘される。
救えなかった人達、大切な人を失った人達からの罵声と怨嗟の声、それが彼の心を抉ってゆく。
それだけではない。
「どうしたの?君は僕と一緒の存在だよ、委ねればいいじゃない…そうしたらまたさぁ…」
自分の手で倒し、トラウマとなった最強最悪の宿敵ン・ダグバ・ゼバ。
死んだはずの彼は笑顔のまま五代に近づき語りかける、君は僕と一緒と。
違うと五代はその幻に拒絶するように、あの時と同じくその拳をダグバに放った……
豊姫「カハッ…五代さん…どう…して…」
五代「はぁはぁ…あ、豊…姫…さん…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!!!!」
その拳は苦しむ彼を助けようとやってきた豊姫を貫いていた。
絶叫する五代。そして……
〝聖なる泉枯れ果てし時 凄まじき戦士 雷の如く出で 太陽は闇に葬られん〝
制限は解除された。
今、再び五代は仮面ライダークウガ最強の姿「アルティメットフォーム」になる。
だが、その瞳の色はかつて伝説を塗り替えた優しさの「赤」ではなく、怒りや憎しみに塗りつぶされた「黒」。
五代は「究極の闇をもたらすもの」ン・ダグバ・ゼバと等しい存在となったのだ。
その頃、五代が豊姫を殺す様を見てほくそ笑む女がいた。
八雲紫。幻想郷を作り上げた古き境界の妖怪にして、二度に渡る月戦争において綿月姉妹に屈辱を受けた身。
彼女は今ロワでその仕返しのために五代に悪夢を見せたのだ。
思いのほか上手くいった、自分に屈辱を与えた存在に自分の策略で屈辱を返した。
五代という男にも憐れみはなかった。所詮人間は妖怪のための道具であり復讐のための道具。
豊姫を殺し、強力な力を持って変身したなら好都合。豊姫が死んだとなれば依姫も動くだろう、そして潰し合わせればいい。
どちらが勝っても構わないし、依姫が勝っても消耗するその隙を突けばいい。
五代の叫び声を聞きつけたのかSOS団が現場にやってくる。
五代は辛うじて残っていた良心から自分の手で殺してしまった豊姫と家族を失った依姫に内心詫びながら静かにその場を立ち去る。
それが、彼が「五代雄介」であった最後の瞬間であった。
やがて、ある参加者から黒い怪物が暴れていると聞いたアーチャーとケンシロウがそれを止めるべく現れる。
二人はその怪物が五代であることを察し、必死に戻るように説得した。しかし五代はただ破壊衝動に突き動かされたまま二人に
襲いかかる。不本意ながら説得を続けつつも迎え撃つ二人。
アーチャーが宝具を投影したように手首のコントロールリングからライジングタイタンソード、ライジングペガサスボウガン、
ライジングドラゴンロッドを産み出し互角以上に斬り結び、撃ち合う。
ケンシロウの攻撃も次々といなし、ケンシロウが体勢を崩した隙を突き、タイタンソードを振り下ろす。
その時、五代に人を殺させまいとするアーチャーがケンシロウを庇った。
柄にでもないことをしたと自嘲しながらも五代にこれ以上はやめろと投げかけるアーチャー、しかしその言葉は五代に届くことはない。
消滅するアーチャー。ケンシロウは五代を救うため、ついに北斗神拳究極奥義無想転生を発動する。
タイタンソードやドラゴンロッドの刃を折り、必ず当たるはずのペガサスボウガンの弾ですらケンシロウは避けた。
そしてケンシロウの拳は五代を救うために放たれ……
突如ケンシロウの腕が吹き飛んだ。アルティメットクウガとン・ダグバ・ゼバだけが持つ超発火能力だ。
そして五代の拳はケンシロウを貫いた。
ただ破壊衝動に突き動かされるがまま放浪する五代。そして奇しくもかつてダグバと決着をつけたような雪原でお互い
仮面ライダーとして友情を結んだ剣崎一真が五代の凶報を聞いて彼の前に現れる。
剣崎「なんでだ…五代さん…どうしてこんな…」
愕然とする剣崎に、最後に残された五代の心は剣崎に自分を倒すよう嘆願する。
かつてアンデットとの戦いでジョーカーが生き残ったために世界は滅びに向かい、ジョーカーであり親友でもあった相川始を
封印することでの解決を拒み、自分をジョーカー化させることで滅びを回避し、世界と親友を救った彼にとってあまりに残酷な
言葉であった。
五代「剣崎さん…俺は…もう…誰かの泣き顔はみたくないんだ…」
剣崎「五代さん…わかりました…俺が貴方を止めます…だから見ていて下さい!俺の!変身!」
覚悟を決めたと同時に剣崎の制限は解除され、浸食によるジョーカー化のリスクにも関わらず仮面ライダーブレイド・
キング
フォームに変身する。
かくして平成最強ライダーと呼ばれる仮面ライダークウガ・アルティメットフォームと仮面ライダーブレイド・キングフォームによる「二人だけのライダー大戦」が
始まった。
前述の超発火能力や3種の武器に対し、剣崎は各種ラウズカードを駆使した戦いで互角に渡り合う。
そして一時二人は武器なしの殴り合いを演じる。
二人は仮面の下で泣いていた。五代は笑顔を奪う自分に対する嫌悪と剣崎を悲しませたことに対する罪悪感から無意識の悲しみの涙、
剣崎は友の凶行を止められずそしてその友を殺すことを決断した自分自身に……。
そして、クウガアルティメットのアルティメットキック、ブレイドキングのロイヤルストレートフラッシュ、互いの最強技がぶつかり合い……
ロイヤルストレートフラッシュがクウガ変身の要のアークルを粉砕し、剣崎が五代を倒した。倒れた五代に駆けよる剣崎。
剣崎「五代さん…俺は…」
五代「ごめんなさい、剣崎さん…貴方にこんな役目を負わせて…」
剣崎「でも俺がやらなきゃいけなかった…それが俺の意志だから…」
五代「俺、良かったと思います、だって…剣崎さん達と会えたから…だから…」
剣崎「…ああ、貴方の意志は俺が引き受けます!みんなの笑顔の為に、人を守る為に、俺は必ずこの殺し合いを阻止します!」
五代「ありがとう…剣崎さん、後は頼みます…」
人の笑顔のために戦った心優しきリントの戦士、仮面ライダークウガは果てた。
そして剣崎はしばし五代に寄り添い泣き……五代の意思とサムズアップを継ぐ決意を固めるのだった。
最強格の仮面ライダーとして活躍が期待された彼であったが、結果は暴走マーダーとして有力な対主催3人を討ち取り、
その騒動の結果、最終的に最大の対主催組織SOS団は壊滅という結果に。
もし彼がダグバ戦からしばらく経って精神が落ち着いた状態で参加していたら、もし彼が単独行動を取らずに豊姫や依姫と一緒にいたら、
あるいは彼が別の対主催組であるチームサティスファクションに所属したらと色々なIFが考えられたが……
考えられた故にその悲劇はあまりに大きかった。
しかし悲劇の言葉だけで片付けられるはずはなく、彼の死は決して無駄ではなかった。
そしてクウガの
エピローグでは藤井連の流出の影響か残存したグロンギの力がほとんど失われ、ゲゲルに関しても、
一条薫らの尽力によって阻止されたようである。
最終更新:2016年07月17日 11:12