【名前】安藤潤也
【出典】漫画ロワ
【性別】男性
【年齢】16
【支給品】ウェザー・リポートのスタンドDISC、および記憶DISC

【本編での行動】
死亡話の一つ前の話から呼び出される。
先ほどまでいた殺し合いとは別の殺し合いに連れてこられ混乱するが、漫画波平と出会い平静を取り戻す。
両親を早くに喪った潤也にとって初めて感じる父性の存在であった。
洋式便所を前に混乱する波平に使い方を教えたり、
波平に支給された学園長のブロマイドを見てなんだこれと笑ったり
和やかな交流を交わす。
状況を確認しようという波平の提案に従い名簿を確認するが、そこには一人の名前が。


蜂屋あい。


兄貴の仇。この手で殺したはずの白い少女。

死んだ人間の名があることに驚愕するが、一抹の希望が浮いて出た。

もし仮に死者が生き返ってこの名簿に名があるとしたら、兄貴も生き返っているんじゃないか?

だが穴が開くほど名簿を見ても、兄の名前はどこにもなかった。
ふと潤也の口から乾いた笑いが漏れていた

「蜂屋あい…は、はははは」

(兄貴が死んでいるのに、なんでお前が生きてるんだ)

(俺がこの手で殺してやったのに)

(ふざけるな。ふざけるな。ふざけるな)

(…だったらこの手でもう一度殺してやる。何度だって、お前が生きている限り)


波平が使えそうな道具を探しに分かれている間に、潤也はその場を立ち去った。
そして弟は一つの決意をする。
仇を殺し、78人の参加者を殺し、その果てにたった一人の兄を取り戻す。


ある殺し屋はこう述べた。この世で最も強い力は自然の力であると。
安藤潤也に新たに与えられた能力はまさしくそれであった。
ウェザー・リポート。天候を、自然を操る能力。
同じ弟の身である関係性もあったのか、ウェザー・リポートの力が込められたDISCは
すんなりと潤也に適合した。

スタンド操作の練習と体力消耗を狙い広範囲にわたって雨を降らせ続けた。
このとき、雨が降っているエリアに立ち寄ると高確率で死者が出たため、
雨=死亡フラグの説が浮上した。


優勝狙いを決めた潤也が出会ったのは変態糞親父だった。
いちぢく浣腸を手に糞まみれでやり合おうと誘う親父を前に、
変態への嫌悪感からかそれとも前ロワの死因ゆえか(時間軸の関係上経験していないが)
潤也は返事を返すことなく雷を落とし変態糞親父を殺害、糞ごと死体を雨で川に洗い流した。


変態糞親父を殺害し支給品を回収したら即刻その場を立ち去ろうとするが、苗木誠らアンテナ組に死体を処理する様子を目撃される。
さらにアンテナ組の一員にはロワでの知り合いである左門召介の姿もあった
左門には蜂屋あいを追い詰める手助けをしてもらった恩があった
しかし恩人であろうとも、殺さねばならないひとりには変わりはなかった

潤也「ごめん…左門さん。死んでくれ」
左門「なにがごめんだよ。どうせならもっと醜く汚く見苦しく欲を叫んだらどうだい、安藤さん」

左門がサモナーであることを知っていた潤也は左門が用意した魔法陣を雨で洗い流し攻撃を封じようとするが、
プロジェクターにより雨に魔法陣を投影され、反撃を受けてしまう。
その隙に沖田に接近されるが暴風により決して間合いに入れないように攻撃。
3対1の不利な状況の中でも一進一退の攻防に持ち込む。

互いに決め手の欠ける状況の中、波平が間に入り戦いを止めるように叫んだ
血と雨に汚れた自分を前にしても怖がることなく接する波平のやさしさに潤也は胸がいっぱいになった

波平「潤也君!大勢の人を犠牲にしてお兄さんを蘇らせて喜ぶと思いになる…か…」

そして潤也は差し出された波平の手を、

潤也「…そうですね。俺の姿を見たらきっと兄貴も怖がるだろうね」
   「それでも俺は勝つ。勝って兄貴を取り返す…対決だ。」

二度ととることなく、ウェザー・リポートの腕で波平の胴を貫いた。

波平を殺したのは、もう戻ろうとしないという決意の表明だった。
拳銃を構えて潤也の思いを間違っていると叫ぶ苗木に潤也は告げた。
「一つ言っておくけれど、その銃で俺を撃とうとしたらあんた死ぬよ。賭けてもいい」と。
攻撃に迷いを与えて隙を作る潤也の策であった。
その忠告を耳にした苗木は撃たないという選択をした。
射撃を渋った苗木に作戦通りだと思った潤也は落雷を落とした。
苗木の死を確信した潤也だったが、煙の中立ち上がる苗木を見て驚愕した
苗木に支給されていた拳銃は安全装置をオンにすると障壁を張って防御できる魔法の銃、ミオリ・輝式@オリロワ5であった 

雨も雷も今の状況では有効打になりえないと判断した潤也は、霧を張りその場から逃走した。


アンテナ組から撤退後、今の状態では優勝には程遠いと悟り、スタンド能力の精度を高めるために同封されていたウェザー・リポートの
記憶DISCを挿入し、スタンドのイメージを高めようとする

そのDISCに刻まれていたのはある兄弟の物語。
妹は真実を知らぬまま弟に恋し、兄は妹を間接的に死に追いやってしまい、弟は憎しみを兄にぶつけた

元々のスタンドの所持者が自分と同じく大切な家族(兄/妹)を喪ったことを潤也は知る
同じ瑕を持つ人間であると心情を重ねる一方で、スタンドDISCの深淵に残されていたウェザーの最期の感情、
自分は救われたんだという気持ちに疑問を感じる

潤也(ウェザー・リポート…あんたも俺と同じ家族を、失った男なのか。
    だのにどうしてあんたは最後に救われてた気持ちになれたんだ?)

ウェザー・リポートは自分と近い境遇にある人間だ。だが決定的に違うことがある
彼は最後に救われたと思えたが、自分は決して誰にも救われないだろうということだ。

記憶DISCを抜き取ったのちに、周囲を双眼鏡で除く中で潤也は宿命の少女を見つけ出す。


「蜂屋あい・・・!」

兄を死に追いやった不倶戴天の仇。
一度彼岸を渡りながら再び甦った魍魎。
潤也の瞳に漆黒の光が宿り、雨は心情を現すかのように槍のように鋭く降り続いた。
さらに偶然なのか、それとも神様のレシピなのだろうか。あるいは潤也の幸運ゆえか。
夜刀神十香とカーズが蜂屋あいの一行に襲撃を掛け、あいの同行者であるアンパンマンとカズマが迎え撃つこととなり
あいの元から一時離れていった。
独りきりとなった空白の瞬間。この機を逃すわけがない。
降り頻る雨の中、遂に潤也はあいと再会を果たす。


潤也「蜂屋あい…!」
あい「潤也さん…」


会話と呼べるようなものはそれきりだった。
潤也がウェザー・リポートの腕を振り上げ、拳が目前まで迫ったとき、あいは笑みを浮かべた。
それは潤也の色が前の死の時に見た時よりも一層黒く美しかったからか、あるいは…。


カズマとアンパンマンが戻ってきたときには全てが終わっていた。
冷たい雨があいの骸から流れる血だまりに小さな波紋を描いていた。

あいが物言わぬ死体になったことにアンパンマンは言葉を失う。
さらに雪泉も運命にみちびかれたのか潤也の前に現れる
あいを純真な少女だと信じる雪泉は潤也を非難するが、理由になっていないと冷たく言い捨てる
そして兄貴を取り戻すためにあんたたちも殺させてもらうとウェザーリポートを発動した。

ウェザーリポートのコントロールを掴み、状況は潤也が有利だった

アンパンマンは雨に濡れて力が出せない。
雪泉は激高の隙をついてダメージを与えられた。
だが、カズマにだけは決定的な致命傷を与えられなかった。

兄貴を取り戻すためなら、なんだってできる。ほかの参加者だって殺して見せる。
その物言いがカズマには気に入らなかった
死んだ人間にもう一度会いたい。理解できる。だが気に入らない。
殺す覚悟は済ませた?結局は主催者の言いなりになってる只の人形だ。
根っからの反逆者カズマにとって潤也は一から十まで気に入らなかった。

雨に打たれても、風に切り刻まれても、雷を落とされても。
カズマは何度でも立ち上がり自慢の拳を放った。
その姿に潤也は兄の姿を思い出した。

絶望的な状況でも、一人きりの戦いでも。
決して諦めない。考えることを止めない。意思を捨てない。
カズマの視線はまるで兄の様だった。

カズマの覚悟に潤也も同じく腹をくくった。
自らの死を覚悟してでもカズマを殺すことを。
シェルブリットを受けると同時に、最大級の雷を自分諸共カズマに落とした。

煙が燻る中、やけどを負いながらも潤也は息を吹き返した。
カズマとの意思のぶつかり合いを僅かな差だが制したのか。
そして力が出ない中でもカズマを庇い、潤也にも手を伸ばそうとするアンパンマンに止めの雷を浴びせようとした時だった。

安藤「またおまえか、苗木誠!!」
苗木「安藤潤也!今度こそおまえを止める!」


あと少しでアンパンマンを殺せる瞬間に、再び苗木が現れてミオリ・輝式の障壁で雷を防いだのだ。

カズマとの戦いによるダメージがまだ抜けきらない状況、アンテナ組の再開は喜ばしいものではなかった。
さらに潤也にとって悪い知らせがあった。

カズマはまだ死んではいなかった。
夢の中で大門と再会し発破を掛けられ、カズマは再び目を覚ました。

戦局は逆転し、潤也は詰みに陥っていることに絶望した。

潤也(だめだ、まだ終われるか!ウェザー・リポート!俺と同じ、大切な家族を喪ったお前ならわかるだろう!?
   もう一度、大事な兄/妹に会いたい気持ちが!だったら俺に力をくれ!!)

そしてカズマの拳が潤也の目前まで迫った時だった。


虹が昇った。


虹に触れた瞬間カズマの体は形を保てなくなり、蝸牛の様に変化していった。
それはウェザー・リポートの秘められていたもう一つの能力。
ヘビー・ウェザー。悪魔の虹。

蝸牛化しまともに拳を握れなくなっても反逆しようとするカズマに潤也は言葉を投げかけた。

潤也「あばよ。あんたの眼つき、割と嫌いじゃなかったよ」
カズマ「…!? ざけ、ん、ナ、 てメ…ッ」

カズマの罵りを受けながら、潤也は静かにカズマの頭を踏み潰した
その所業を目にし激高する苗木たちだったが、虹に触れてしまい蝸牛化が進行しまともに戦えなくなってしまう。
苗木たちに止めを刺そうと構えた時だった。突如息が詰まりまともに呼吸が出来なくなった。

膝をついてこの発作の理由を考えた時、一つの理由に行きついてしまった。
スタンド能力の暴走。
ヘビー・ウェザーは元の本体であるウェザー本人にさえ制御できない能力だった。
記憶と共に封印されていた能力を負傷を押して無理やり引き出した。
そんな悪魔の能力を、果たして何の副作用もなしに制御できるのだろうか。

呼吸困難の中、ウェザー・リポートで殺そうとするが、左門の召喚した悪魔たちに阻害される。
撤退も雪泉により足を凍結され逃げ道を奪われてしまった。
沖田とアンパンマンに支えられ、蝸牛化した腕の中で苗木が銃口を向けていた。
そして潤也も同時に懐から拳銃を取り出し苗木に向け構えた。

雨音の中に銃声が一発だけ響いた。

潤也が所持していた拳銃はカズマとの戦いの中で破損し弾丸が発射できなかった。
苗木の弾は潤也の足を貫き、水溜まりの中仰向けに沈んだ。

豪雨が潤也の元に降り注ぐ。精神も肉体も擦り切れ、スタンドを制御する力も残っていなかった。
雨を降り止ませることもできず、潤也は雨の中溺れ死んだ。
奇しくも兄と同じく自分の能力の副作用によって死ぬ最期であった。



    ☆ ☆ ☆



(体が動かない。…雨が冷たいや)
(兄貴…俺のやりかたじゃ、兄貴は喜ばないし悲しむってわかっていたよ)
(それでも俺はもう一度兄貴に会いたかった。誰にも理解されなくても許されなくても、もう一度、もう一度…)

意識が薄れゆくなかで潤也はふとウェザーがなぜ救われたのか、その理由がわかったような気がした。
ウェザーは復讐も果たせずプッチに殺されてしまった。
だがウェザーは仲間に自分の意志を託すことが出来た。
何かを成し遂げられた。一人じゃなかった。
苗木たちを見ていてそれがわかった。
彼らもまた一人じゃなかったからだ。

そして安藤もそうだ。
潤也の決して存じぬことだが安藤もまた、自分の意志を貫いて悔いを残さず対決できた。
弟に贈り物をすることができた。

ならば潤也は?
兄を取り戻せなかった。思いを遺せる相手もいなかった。
どうして潤也が救われるのだろうか。

群衆に流されない一本の木。魔王。
だが魔王はいつだって孤独だ。

「兄貴…」

涙が頬を伝い、雨粒に交じって消えていった。
潤也は最後に独り、空を仰いだ。


だが弟の目に映ったのは兄が見た晴天とは違い、鉛色の雨空だった。







二人の兄弟が仰向けになって空を見たとさ
兄は青空を見た
弟は雨空を見た
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最終更新:2024年01月23日 17:24