【名前】トランクス
【出典】ブロリーMADシリーズ
【性別】男
【年齢】17~18
【キャラ解説】
ドラゴンボールに登場するZ戦士の一人、未来トランクス……のブロリーMAD版。
MADにおいて他のキャラからスルーされることが多く、他のキャラの気を引くために自分を「僕イケメン」と自己主張するウザキャラ化することもある。
いちおうフォローすると腐ってもスーパーサイヤ人であり、悟空ですらスーパーサイヤ人に覚醒するまで苦労した戦闘力53万のフリーザをあっさりと切り捨て、それより強いコルド大王を文字通りの意味でズガンした戦闘力も有する剣士である。
顔立ちに関してもDB世界においては実質イケメンの部類である。
名前はパンツの一種だけど。
【あらすじ】
名簿にすら名前載ってなくて完全空気、知り合いですら参戦に気づいてもらえないトランクスルー状態に。
そしてごく最初はトランクスルーの運命から逃れるために優勝狙おうと考えたが、似たような境遇のJOKER姉貴との出会いで踏みとどまる。
JOKERと「誰?タッグ」を組み、ガチ空気だったことを逆に利用することで首輪考察や会場探索を安全に行い、ニコニコ本社のパソコンを通じて接続かけて主催の情報集め、首輪解除の条件である「動画をニコ動にアップして製作者の人に100コメ以上コメを打ち込んでもらう」という有力情報を手に入れた。
こいつら普通に有能ですね……
と思ったら、動画タイトルが「イケメントランクスのかっこいい活躍」という地雷臭がする内容だったため、なかなかコメがたまらず、また掲示板に情報ばら撒いたのは良いがパラガスや今田ベジタブル耕司大先輩(というかベジータ)の一部を除いてスルーされまくるトランクスルークオリティー。
なんやかんやで空気だったのが功をなし、野獣邸にれやっとの思いで首輪解除に成功。
その際対主催たちと同時にマーダーの今田神・ブロリーと戦う事になるが
「ブロリー!……20年後の未来に、お前は存在しちゃいない!」
「今日ここで……倒されてしまうからなぁぁぁ!!」
ブロリー「……」(スルー)
トランクス「ハァ☆」
JOKER姉貴「(もうこいつに付き合うのやめよ)」
敵からも無視される空気っぷりに嫌気がさしたJOKER姉貴に見限られてしまい、距離を置かれるがこの後にJOKERは罠によって命を落とすので結果的にトランクスが生き延びることに。
そして始まった主催戦……主催の一人であるゆうきと主催の軍門に下った豊田に敗れて悶絶調教を受けるハンターを幽龍・ピッコロと共に助け出す。
ピッコロ「……いままでドコに隠れていやがった? ……トランクス」
トランクス「……あの、ずっとみんなと一緒に宝島にいましたよ」
豊田「ぎざまぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
トランクス「教えてやろう、オレは超絶にして至高、究極にして頂点!」
「伝説の超☆イケメン☆サイヤ人、スーパートランクスD☆A!」
安定のトランクスルーと発言のダサさはともかく、いくらチートを得たとは言え、戦闘技術がゴリ押すだけしかない豊田に対しMADでは不遇なものの、仮にも歴戦のサイヤ人であるトランクスとの実力差は歴然であり、撃破する。
トランクス「ライト・ザ・ライトニング!」
豊田「ぎぃぃぃぃぃぃあ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
なお、上記の技は声優ネタ。(本来はギルティギアのカイ・キスクの技)
そして事実上のラスボスであるGOの口から殺し合いを終わらせたいのなら元凶であるニコ動視聴者を皆殺しにするしかないと教えられるが、視聴者は殺し合いをMADか何かと誤解しているだけであり、皆殺しにすれば罪のない視聴者まで巻き込んでしまう。
そこで古龍を取り込んだことで対主催に転じた今田神とトランクスが密かに生前のJOKERと調査の傍ら集めてたドラゴンボールの力によって参加者と犠牲者の意志を電子ドラックに変換させて生放送に流し、生放送視聴者から「殺し合いを見たい」という狂気を奪うことで殺し合いを終わらせる。
だがこれは視聴者の狂気によって生を受けていた虚空の存在である
例のアレロワ参加者を全員消滅させる行為でもあった。
それでもトランクスは「正しい未来に辿り着く」視聴者もいると信じた。
GO戦で傷ついた今田神から不意打ちで力を奪って電子ドラックで自分の信者を大増量させることもできただろうが、その邪念を振り払って「そんなことしなくても僕は十分イケメンですから」と言い切り、トランクスは漢らしく消えていった。
【本ロワの動向】
「イケメン☆サイヤ人、トランクス復活D☆A!」
というわけで
リピロワ2017に参加させられたトランクスだが、見せしめには我那覇くんと悟空も選ばれていた。
トランクスは元ロワで悟空とは一度も接触していないので知らないが、何やら殺し合い中に因縁が出来ていた様子で我那覇くんをとっ捕まえ、雪辱とばかりにズッコンバッコンと「大騒ぎ」しだす。
で、五月蝿いもんだから主催に両方見せしめ枠に選ばれてサメに喰われるハメに。
「そ、そうだったんですか……悟空さん、しょうがないなあ~」
原作なら主催に怒るか動揺していただろうが、死んだ悟空はクズロットなのでトランクスはドン引きするくらいであった。
初っ端から、この始末☆はてさてどうなりますことやら……
クズロットはまだしも、他の見せしめや火星の件には憤りを感じており、対主催として行動をする。
だが、対主催に会っても普通にトランクスルーされまくってなかなか合流できず。
途方に暮れていたトランクスであったが、そこへタマと合体した猫松こと一松が協力を申し出る。
この猫松だったが、DB世界じゃ男オオカミなど獣人は普通にいるので特に気に留めはしなかった。
また、一松自身はコミュ障だが、ウザンクスのナルシストっぷりに元ロワで亡くなったカラ松を連想し若干は打ち解けたのだった。
パンツ「そうなんです、ボクは、最高すぎる、イケメンなんです!」
一松(まったく、クソ松と言い一人で何が楽しいんだか)フッ
パンツ「あー! 今、鼻で笑いましたね!」
ナルシストとコミュ障の漫才のようなことを道中で繰り広げつつも、シャークネードのサメ以外はなかなか他の対主催や参加者に会えなかった二人だが、磯野家屋敷の近くを通りがかることで事態が動き出す。
トランクス「あそこは嫌な気を感じる……闇雲に出かけるのは危険です!もっと情報を集めてからでも……!」
一松「だけど、タマの家族の匂いがする……俺は行く」
その屋敷は参加者を問答無用で家族に仕立て上げる恐ろしい吸血鬼がおり、気を探れるトランクスは忠告するも一松はタマの家族がいるとして構わず行こうとする。
この時、マーダーののび太がいたのだが、トランクスが最大限の警戒をしていたことと、戦闘をすると自分では倒せない吸血鬼を呼び寄せて挟み撃ちにされる危険があったのでのび太の方から刺激せずに退くのだった。
とうめいマントを使っているのにトランクスが気を辿ってこちらの位置を概ね把握していたことも、のび太に「奴は危険だ」と思わせたこともある。
しかし、引き留めようとした一松は磯野家宅で騒ぎが発生したと見るといてもたっても入られずにトランクスルー。
トランクスはそれでも一松を必死に止めようとするが、そこへ強者限定マーダーファレグおばさん襲来。
ファレグ曰く隠れた不遇の強者・サイヤ人を「つまみ食いしたくなった」とのこと。
お互いに首輪で制限(トランクスはスーパーサイヤ人になれない)を課されているが殺し合いに乗っていれば優勝候補と言える実力者同士、その戦いぶりは圧巻の一言であり、磯野家周辺にいくつものクレーターを作る。
戦いの過程で磯野家宅に突っ込んだ時は、仲間である一松を考慮してファレグに対し「やめてくださーい! 一松さんがー! 一松そのものがー!」と静止を呼びかけるが、ヒートアップしたファレグは話を聞いてくれない。
そこへ屋敷の影から猫松が現れる。
良かった、無事だったのかと安堵するトランクスだったが、様子がおかしい。
よく見ると細部が違う上に遅れて合体しているハズのタマが現れたのだ。
そして油断したトランクスにジュエルシードの力で異形とかした一松は爪の一撃を与える。
この爪には麻痺毒があり、サイヤ人は凄まじい戦闘力を誇る代わりに病気や毒の耐性がない。
トランクスは体が痺れて動けなくなってしまった。
あわやトドメを刺されかけたところだが、まだ辛うじて理性があった一松はトランクスを置いて逃げ出し、タマは彼を追いかける。
戦っていたファレグも動けなくなったトランクスを殺す卑怯な真似はできず、自分の好敵手になれるかもしれない男に不意打ちをした一松を殺すために追いかけていった。
そしてトランクスは偽磯野家の住人であったイオク様に拾われることになる。
イオクという男はトランクスと似たような自信過剰・自意識過剰な男ではあり、元のロワで最終決戦まで生き残ったと言っているが、正直胡散臭い。
お世話になった偽磯野家の身を案じる優しい男であり、この殺し合いは死体は消滅する仕様であるため、直接参加者の死は放送で知る以外の方法はなかった。
一松を追跡することができなくなったトランクスもイオクと同じく一松の無事を願った。
だが運命は残酷であり、偽磯野家はしんのすけ以外が全滅、一松の名前も放送で乗ることになった。
「嘘です!」と言いたくなるほど一松の死には悲しみを覚えたトランクスであったが、仲間の死に嘆き悲しむイオクを励まし、持ち直させることができた。
そしてイオクはこのロワにおけるトランクスの第二の友になった。
放送の後に機動要塞デストロイヤーを使って今から数時間後に核爆弾をぶっ放して会場全てを消し飛ばすと宣戦布告、これを聞いてトランクスとイオクも向かうことになる。
その途中で同じく機動要塞に向かう途中の魔理沙とエンブリヲのコンビに出会う。
イオク「全てこの私に任せろー!」
魔理沙「こいつってそんなに凄いやつなの?」
鰤「例の殺し合いでは一番最初の放送でイオク・クジャンの名前を呼ばれた覚えがあるのだが……」
トランクス「……最終決戦まで生き残ったとか嘘じゃないか」
イオクに対して呆れ顔のトランクス。
なんにせよ麻痺毒が抜けてないために移動が遅くなりがちだったため、機動兵器ロボディという移動手段をエンブリヲが持っていたのはありがたく、共にデストロイヤーへ向かうことに。
到着前にデストロイヤーは永夢たちの手で破壊されて陥落するが、そこへ要塞から脱出したジェシカと鉢合わせになり、戦闘になる。
ジェシカは魔理沙を自分のものにするために一体一の戦いを挑み、魔理沙もジェシカを改心させる最後のチャンスであるとして追っていく。
その際、ジェシカが一つのぬいぐるみを落とすのだが、それがイオクの探していたしんのすけそっくりであり、放つ気からしんのすけが生きていると気づいたトランクスはエンブリヲに頼んで支給品のタイム風呂敷で元の人間に戻させる。
すると気を失ってはいたがしんのすけは元に戻り、イオクは少年の無事に安堵した。
しんのすけを元に戻した後は魔理沙の助けになるために魔法と弾幕飛び交う場所へ向かおうとするが、そこへ
ジョーカーである蛇喰が現れてロボディごとエンブリヲが拐われてしまう。
拐われる前のエンブリヲから「私より魔理沙を頼む」と言われ、トランクスとイオクは彼の指示通りに魔理沙とジェシカの元へ向かうことに。
魔理沙とジェシカ、及び駆けつけた蓬莱学園の生徒たちの戦いは五停心観を使った心の中での説得に移行していた。
生徒たちが寝ているわけではなく、気の動きからジェシカに対して何かをしていると悟ったトランクスはイオクに生徒たちを守らせるように指示を出す。
ここで強マーダーにでも襲われれば、麻痺しているトランクスと戦闘力は普通の人間であるイオクでは厳しかったが、それでもいつマーダーが襲いかかってくるかわからない。
気を感じられるトランクスと軍人であるイオクだけが生徒たちの頼みの綱であった。
トランクスとイオクの中で緊張が張り詰める。
幸い、マーダーが襲いかかってくることはなく、魔理沙と生徒たちはジェシカの説得に成功した。
ジェシカからは少なくとも殺気は感じ取れない。
これで一安心……そう思った矢先に、トランクスはとても近い場所から強烈な殺気を感じた。
振り返るとそこには気絶から覚めた野原しんのすけがいた。
トランクスはイオクから聞いた偽磯野家の家族としてのしんのすけしか知らず、元ロワとこのロワで散々不幸な目にあった結果、精神は限界をきたしていた。
特にジェシカからぬいぐるみとして虐められたことで彼女を恨んでおり、明確な敵意をジェシカに向けていた。
トランクスはすぐにイオクにしんのすけを取り押さえるように叫ぶが、それよりも早くしんのすけはイオクのポケットから支給品であるルールブレイカーを奪い、突き刺して致命傷を与えた。
しんのすけの凶行はそれだけに留まらず、イオク以外の周囲の人間……特にジェシカと親しかった人間にも向けられる。
トランクスは止めようとするが抜けきってない麻痺のせいでしんのすけを掴まえられない。
そうこうしている内にジェシカを殺された復讐心により魔理沙がしんのすけを殺そうとミニ八罫炉を向けている。
対するしんのすけも魔理沙に向けてナイフを掲げて突撃しようとしている。
――このままでは最悪の結末になる。
焦るトランクスだが体がいうことを聞かず、周囲の生徒たちもこれまでの殺し合いによる怪我や消耗のせいでろくに動けない。
そしてナイフによる突きとマスタースパークの輝きが飛び出した瞬間、これまで呆然としていたイオクが危険を承知の上で二人の間に飛び出したのだ。
魔理沙の腕を掴むことでマスタースパークの射線をしんのすけから逸らし、しんのすけのナイフの刃をその身に受けて魔理沙の盾となったイオク。
突然の割り込みに驚く魔理沙、そしてこのロワで親しかったイオクおじさんを刺し殺してしまった悲しみでしんのすけもようやく刃を下ろし、殺し合いを終わらせのだ……イオク自身の命を代償にして。
だが、イオクはしんのすけが正気に戻り、生徒たちも少年を恨んで殺す気がなくなっただけでも満足して逝くのであった。
彼は紛れもなくイケメンだった……顔ではなく心が。
イオクの死に様にトランクスはそう心の中で漏らし、そして親友を守れなかった自分をイケメンと名乗るのが恥ずかしく思えた。
こうしてトランクスは一松に続き、このロワにおける第二の友を失ってしまったのだった……
イオクとジェシカを失ったトランクスと蓬莱学園の生徒一行は、対主催の一大拠点になりつつあるドバーランドへ向かう。
その途中で蛇喰によりエンブリヲと合流。
エンブリヲは蛇喰の件など多くは語らなかったが、ただイオクを守れなくてすまないとトランクスとしんのすけに謝った。
彼もまた自分たちの見えないところで戦っていたのだろうと、悲しみの表情からトランクスは察する。
ドバーランドに到着した一行。
回復要員のアクアにより苦しめられていた麻痺毒が体から消え、ようやく全力で戦えるようになったトランクス。
さらに首輪も解除され、スーパーサイヤ人への変身も解禁となった。
そして対主催に投降してきたBBによって知らされる殺し合いの真実と主催の目的。
ありたいに言えば、全ての魂の征服と大虐殺。
ただでさえ莫大な力を持っていたビーストことキアラは殺し合いと数多の世界を滅ぼしてきたことで命を吸ってきたために莫大な力を持っており、完成段階に入ればスーパーサイヤ人でも勝てないらしい。
正宗、TDN(真)、浄化杜首領Rなどの幹部クラスは彼女の力に弁上して、ライダークロニクルによる全ての命の管理、淫夢コンテンツのある平行世界の破壊、人類虐殺と己の神格化を目指しているらしい。
原作的に言えばキアラは魔人ブウで、正宗はフリーザ、TDNはブロリー、首領Rはザマスだ。
どれも無視できない巨悪であり、倒さなければいけない存在だ。
だがこの頃のトランクスは二人もの友を失ったことで自信を喪失しかけており、いつもの元気がなかった。
決戦前夜、この前戦ったファレグがトランクスの前に現れる。
どうやら彼女は生粋のマーダーではなく、気飲み気の向くまま強者と戦っていただけのようだが、彼女の介入さえなければ一松を怪物になることは阻止できたため、彼女へ怒りの眼を向ける。
一方、少しでも戦力が必要な現状においてサイヤ人並の戦闘力を持つファレグは必要不可欠であり、強者には戦いを仕掛ける一方でトド松などの弱者は守っていたので複雑な心境であった。
ファレグとしては一松の件は謝罪しつつも、今のトランクスは「つまみ食い」する気にはなれないと言い、せっかく出会えた強敵がふぬけている様を見たくなかった様子。
だが完全に失望したわけではなく、勇気づけるために彼の手を引っ張ってついてくるように言った。
最初に出会ったのは一松の弟のトド松。
彼は人間的に見ても非常に弱い部類に入るが、それでも給弾係や荷物持ちぐらいはできると戦いに参加するつもりであり、その準備をしていた。
これが兄の死で投げやりになっているのなら止めさせるべきだったが、彼の目は戦士のように澄んでいた。
トド松は強い意志を持って、仲間のために戦おうとしているのだ。
トランクスはトド松に一松を守れなかった件を謝罪するが、トド松は怒ることはなく一松の友達になってくれてありがとうとお礼を言ったのだった。
次に出会ったのはイオクの守りたかった少年、しんのすけであった。
イオクの件をトランクスに謝罪した彼の体はエンブリヲのタイム風呂敷で大人の形になり、剣を振って修行をしていた。
少年もまたイオクやジェシカに償うために戦おうと真剣に考えていたのだ。
まるで未来悟飯を失ったどこかの誰かさんそのままである。
中身は五歳児なのだから戦いは止めるべきなのかもしれないが、燻る心を止めるのは例えサイヤ人でも難しい。
しんのすけには剣道の心得があったが、生き残るにはまだまだ不足していたのでトランクスが剣の稽古をつけることにした。
ファレグがトランクスに見せたかったのは人の強さ、成長の力であった。
トド松としんのすけは単に良い例というだけかもしれないが、悲しみをバネに立ち上がろうとしている。
二人だけでなくドバーランドに集った全員が強い意志を持って戦いに臨もうとしてしている。
そんな中でトランクスだけが落ち込んでいて良いのか? というのがファレグの問いかけであった。
そうだ、その通りだ。
戦う意志を持った対主催たちは皆イケメンになった。
僕は彼らのようになりたかった……まさに原作の悟空や父のように輝きたかったのではないか?
ここで腐っていては自分をスルーせずに見ていてくれた戦友たちに申し訳がない。
イケメン
だからこそトランクスは誓うのだった――強く気高く格好良く誇り高い希 望 になると。
強い意思を取り戻した好敵手の顔にはファレグもついニッコリとなった。
始まった主催との最後の決戦。
脱出艇確保と一斉に稼働するとまず勝てない量産型ブラックヴォルフの出撃阻止のためにオルガの指揮の下、ファレグら仲間と共に格納庫の破壊、そして人質に取られていたテツヲ学園長@
オリロワ6救助に入る。
もちろん浄化杜構成員やセンチネルなどの雑兵が現れるが、スーパーサイヤ人と化したトランクスを止められるわけもなくバッタバッタとなぎ倒していく。
途中で上位センチネルにザマスがいたが、なぜか対主催たちにザマスルーされて全く気づいてもらえず、やけになって攻撃したらファレグにはあっさり弾かれて、邪魔と言わんばかりに拳でぶっ飛ばされてサメのいる海に沈み、「破壊」された。
余談だが、原作ザマスは未来トランクスの最後の敵というべき因縁の敵なのだが、両者MAD仕様のためかあんまり生かされなかった。
ただスルー仲間同士、可哀想な最期だったので南無三とだけ唱えておいた。
ここまで大きな被害もなく目的の脱出艇・アンパンビウム、人質のテツヲの確保、ブラックヴォルフの破壊に成功する。
構成員の指揮を取るために格納庫にいると思われた浄化杜首領Rがいなかったことや、キアラ・TDN・正宗の討伐に向かったしんのすけがいる他のチームが気がかりであったが、少なくとも自分たちのチームの目標は達成できたのですぐに応援に向かおう……そう思った矢先に、凄まじい殺気をトランクスは背後から感じた。
見ると、辛うじて息のあった捕虜の浄化杜構成員がどこからともなく現れた岩塊によって皆殺しにされていた。
続けて不意打ちとして岩の雨が降り注ぐが、トランクスの気弾によって事なきを得る。
自分たち対主催の所業ではない。では誰が?
気を辿ると行き着くのは……今まで人質と思われていたテツヲであった!
そう、テツヲこそテロリスト浄化杜の首領にしてエアーズロックの付喪神ロックキング・テツヲノウルルだったのだ。
今まで人質のふりをして正体を悟らせず、背後から対主催を皆殺しにしようと画策していたのである。
さらに人類をずっと前から憎んでおり、自分は人間の無能力者のふりをしてテロリストを扇動し、人類同士で不毛な戦いをさせることで進化の道を妨げていたことが発覚。
さらに穏やかそうな仮面の裏に様々な外道行為を行っていたことを喋る。
単なる僻みでオリロワ6世界及びオルフェンズ火星の人類を絶望の淵に叩き落としたことに対主催が憤慨する。
すぐにでも石屑に変えてやろうと思った対主催は総攻撃を仕掛けるが、そこでトランクスはテツヲの気が何百倍、何千倍、何万倍に膨れ上がるのを感じ、そして――
今見せよう 真の姿を 神々たる変貌 後悔など遅い
ビリビリビリ大地が揺れる ズキズキズキ傷が痛む ビリビリビリ大気がウネる
そ の 震 え は ダ ー ク サ イ ド
――破壊されたエアーズロックの中から、テツヲの本体が現れた。
元々太古の地球を支配していた王と言える実力者にアインストの力が加わり、その姿と力は巨大なものになっていた。
トランクスは感じる……この岩の大巨人の戦闘力はブロリーのそれすら凌いでいることに。
テツヲはスピードこそ正宗・TDNに劣るが、攻撃力と防御力は最大クラス。
オルガら機動兵器軍団の攻撃でビクともせず、トランクス・ファレグ・バーンの攻撃すら効果は薄く、有効打を与える前に再生されてしまう。
スピードは確かに遅いが、岩と念動力の嵐のような攻撃により弱点にはなっていない。
惑星破壊クラスの戦闘ができるスーパーサイヤ人にすらテツヲには迂闊に近づけない相手であった。
そうして次第に身も心も追い詰められていく対主催に余興はここまでだと、テツヲは念動力で作った大剣による一薙を放った。
つけもの「あの光はなんだ!?」
バーン「あの真っ直ぐ伸びた光は…なんだ!?」
念動力の塊は格納庫を襲撃した対主催チームに多大な損害を与えた。
遊星による魔法カード、リエルの皆無性能力、バーンの魔力、ノビタのビッグドラによる献身、そしてトランクスのビッグ・バン・ブラストによる相殺がなければ全滅していたことである。
とても一方的に対主催を追い詰めることに嘲笑うテツヲ。
バーンの分析では今の一撃は「メラゾーマに見えるメラ」、すなわち本気で放った一撃ではないらしい。
本気で攻撃をすれば対主催などまとめて粉微塵だが、それをやらなかったのは主催基地のキアラが巻き添えを喰い、彼の目的である全ての並行世界の人類消滅ができなくなるからだ。
ノビタが航時機による特攻でテツヲに大打撃を与えたが、撃破には至らなかった。
テツヲと戦うにはあまりにも…あまりにも戦力が少なすぎたのだ……
それでもファレグは「人類を舐めないでください」と諦めずに攻撃をする。
だがテツヲが呼び出したシャークネードによってファレグが飲み込まれてしまう。
シャークネードのサメはロキの作り出した生物兵器である神殺しの存在…さらにファレグが弱点とする氷属性の力を持ったサメも混じっていたために、ファレグはサメに噛み付かれたままシャークネードと共に消えてしまった。
強敵であったファレグがあまりにも簡単に死亡したことにトランクスは動揺の色を隠せなくなる。
更に他所で人類悪キアラの完成、多くの仲間やイオクが守りたがっていたしんのすけの死を気で感じ戦意が失われていく。
トドメにはキアラの人類悪完成……直接目にしてはいないがその戦闘力は破壊神ビルス……いや、彼以上であり、これによりキアラ討伐隊が全滅一歩手前まで追い詰められた。
更にテツヲは先に破壊した量産型ブラックヴォルフはただの予備にすぎず、火星を滅ぼした100機を超える量産型ブラックヴォルフ軍団本隊がもうすぐ主催本拠地に戻ってくることを伝えた。
対主催は……戦う前から戦力的に詰んでいたのだ。
トランクスの中にあるサイヤ人の本能が「もうだめだぁ、おしまいだぁ」という諦めの言葉を投げかけ、俯いてしまう。
そこへ
――おまえは皆の希望になるんじゃなかったのか?
――諦めるな!! トランクス!!
唐突に一松とイオクの叱咤激励が聞こえた気がした。
サーバル「あれを見て! すごーい! みんなが頑張ってる!」
場違いなはしゃぎ声が聞こえてトランクスが見上げると、テツヲが対主催を絶望させるために見せた映像の中で各世界の人々が主催の軍勢に猛反撃を開始した姿が見えた。
宇宙で、地上で、相手がどれだけの戦力を有していても諦めずに戦う戦士たちの勇ましさにトランクスは感動を覚える。
戦闘力など関係ない、僕も彼らのような戦士にならなければ、と強く願い、立ち上がる。
さらに完全に偶然ではあるが、ラングセンの裏切りによってキアラが一時的に大幅弱体化。
主催戦力だったシャークネードも暴走し、結果として戦力は拮抗状態になった。
勝機はまだある……!
トランクスを含んだ戦士たちは最後の力を振り絞った。
オルガが決死の覚悟で行った鉄華団大召喚により、テツヲと五分五分の戦いを展開する対主催……だが、テツヲの力はあまりにも強大……そんな中、TDN撃破後にギアの多重装着と激しい戦いで体力を消耗した世界から剣に変形させたアガートラームを託される。
世界「アガートラームは、英雄一人の力で抜く剣じゃない…みんなの想いを受け取って…ッ!」
聖剣となったアガートラームを手にするトランクス。
アガートラームにHOPEの字が宿る。
トランクス「…寛容に。健やかに心育む時、四海はその涙、奮い立て…」
その剣には様々な想いがエネルギーとして込められていくのを肌で感じられた――まさに元気玉の如く。
テツヲもまたあの剣の直撃は危険であると察し、先ほど対主催を苦しめた念動力の大剣を……全力全開で放つ。
一度放たれれば対主催はおろか本拠地そして惑星すら両断してしまう威力過多の攻撃。
そうでもしないとアガートラームの一閃は防げないというのがテツヲの見解であった。
元々、元人間である正宗とTDNとは折り合いが悪く、死んでもらった方が都合がいい。
目的のキアラさえ生き延びていれば……最悪、目的であるキアラが死んでも自分だけ生き延びて再起を図ればいい。
私に寿命の概念はないのだから、人員も時間も犠牲にできる。
そのような邪念(イデオロギー)と怨が込められた破壊の魔剣(ソード)。
かけがえのない仲間の犠牲、それを無駄にしないために僕は、僕らはここにいる。
誰ひとりとして失いたくない命……みんなに輝く未来を歩んで欲しいという願い。
人の命は有限、限られた時間の中だからこそ紡がれた絆を大事にしなければいけない。
トランクスが握るのは悪しきものの罪(ギルティ)を断罪し、未来を切り開く希望の聖剣(ギア)。
惑星すら容易く破壊しかねない、この殺し合いの最強最大の二つの火力が衝突した。
黒い地獄の絶望と蒼い風の希望がぶつかり合い、鍔迫り合う。
眩い光の中でも対主催は目を逸らすことなく結末を見届ける。
勝ったのは……
トランクス「みんなの心を一つにした力を喰らえ! ライジング・フォース!!!!!」
テツヲ「おのれえええええええええ!!」
D E S T R O Y E D !!
トランクス「今です! 奴の内部に突入して!!」
アガートラームは威力に耐え切れずに砕け散った。
だが競り勝ったのはトランクスであった。
スーパーサイヤ人の力、そして仲間との絆と想いがテツヲの力を上回り、テツヲの腹部に大穴を開けたのだった。
それでも殺しきるには至らなかったが、最後の手段として対主催は開いた穴からテツヲの体内に侵入。
そして内部から直接、心臓を穿つことで邪悪なる浄化杜首領は魂を失った岩塊として崩れさるのだった。
ほぼ同時刻にキアラ、正宗も討たれ、対主催は勝利を勝ち取ったのだった。
――だが、主催の残党と三次元人の狂気により暴走した神殺しのサメの群れは残っていた。
このまま残っていては会場の崩壊に巻き込まれてしまうにも関わらず、サメと残党によって対主催が脱出できない状況に陥っていた。
計算上は救援も間に合わない。
いちおうハイパームテキに覚醒した永夢ことエグゼイドならば正面は突破できるが、後方は守りきれない。
どうしても誰かが会場に残り、脱出艇の背後を守る必要があった。
そこでトランクスは仲間に万全な脱出を迎えさせる為に主催勢力の足止めを買って出た。
それはすなわち脱出せず会場に残るということ。
だが、永夢・トランクス以外の疲弊した戦力では誰も余力を残しておらず、より少ない犠牲で対主催が脱出するにはこの手しかなかったのだ。
その勇姿は普段のようにスルーされる事なく、参加者の多くは謝罪や感謝の気持ちを示した
生き残ったトド松があなたのような最高にカッコいい人を永遠に忘れないと、厚い抱擁を交わした。
多くの人々からの信頼を受けたトランクスの表情には一片の憂いもない。
「皆さんなら正しい未来に辿り着く、俺はそう確信している!」そう断言し、彼は脱出艇に背を向け飛び立っていった。
主催本拠地に一人戻ったトランクス。
そこには意外な人物――ファレグがいた。
実は彼女は先ほどのシャークネードを生き残っており、死んでいなかったのだ。
死んだと思われていたばっかりに脱出艇に乗れずに本拠地に取り残されてしまったようだが。
ボロボロのファレグだったが、トランクスに向けて戦いの構えを取る。
何のつもりだと問いかけるが、ファレグは人生の最後は最高の好敵手であるトランクスと戦いたいとのこと。
自分はもう脱出はできない、そしてここにいるトランクスは本物のトランクスを元に作られた虚空の存在故に大元である主催基地が消えると消滅してしまう。
実際、トランクスは基地の破壊が進むたびに消えかかっていた。
どうせどちらも死ぬのならばその前に心置きなく戦いたいのだった。
単に生き延びたいだけなら、エンブリヲと黎斗を拉致して自分とその二人だけ脱出して生きながらえることも可能だったハズだが、トランクスはそれを選ばずに仲間のために命を捧げる覚悟を見せた。
体の強さだけでなくいつしか心の強さを兼ね備えたトランクスにロマンティックを与えられたのだ。
だからこそ最後のライバルとして戦いたいというのがファレグの願いであった。
仲間の脱出のためにも時間は取らせない。戦いは一瞬で決める。
私が勝った場合が仲間の背中を守る役目を引き継ぐ。
それら条件を飲み、トランクスはファレグとの決闘を受け入れた。
戦いは公約通りに一瞬で決まった。
彼女の一撃より早くトランクスのエネルギー弾がファレグを包み込んだのだ。
だが、それは彼女を殺すためのものではなく、彼女を会場の外へ大きく押し出すことで助けるための手段でもあった。
ファレグ「あなた……!?」
トランクス「僕の勝ちですね……“本物の”僕に出会ったらよろしくお願いします」
エネルギー弾の威力はファレグが死なないギリギリに調整したもの。
ファレグほどの生命力の持ち主ならば宇宙に放り出されても大丈夫であろう。
運がよければ他の対主催と同じくブラックヴォルフ部隊を倒した艦隊が拾ってくれるハズだ。
自分が負ければ役目を継いだファレグがここで死んでいたところだが、勝つと同時に救い出すことにトランクスは成功したのだ。
この殺し合いにおける第三の友を救うことができたことに笑顔になるトランクス。
『全く妬ましい……どうしてそこまで格好良くできるのかな。
あー、こうなるなら最後まで付き合っとけば良かったよ』
振り返ると金髪の謎エルフの霊がトランクスに笑顔を向けていた。
思えば彼女が最初に友達になってくれたからこそ、今のトランクスがいたのだ。
そう、自分の力だけでは誰の希望になることもできない、多くの仲間に支えられたからこそ、自分は最良の守護者――Z戦士となれたのだ。
これまで出会った人々に感謝をし、Z戦士は役割を全うするべく遠くなった脱出艇を見る。
いくら永夢が頑張っているとは言え、脱出艇の速度ではシャークネードを振り切れない
が――
『待て、しかして希望<<HOPE>>せよ』
脱出艇が飛び立った少し後、巨大な閃光が脱出艇を追撃しようとする主催戦力を飲み込んでいった……
会場は爆散し、トランクスもまた虚空へ帰っていく。
だがその優しい笑顔に後悔の色はなかった。
ある日、とある世界にてグレートサイヤマンとして闘う青年悟飯の耳に、奇怪な噂が入り込む。
なんでも巷では「最高過ぎる☆超☆イケメン☆□□□□□」という男も、悪人退治のため日夜出没しているんだそうな。
……というのは仮投下スレ止まりの話であり、死んだ参加者が
エピローグに出るのはおかしいということで本投下は見送られた。
ただし、ある方法を使えばこのSSの内容も実現可能であろう。
君がもし、あのイケメンにもう一度会いたいのならば、この世というでっかい宝島の中で探してみよう、あの七つ玉を。
最終更新:2024年01月21日 22:07