【出展】ポケットモンスターSPECIAL
【種族】人間
【性別】男
【本ロワでの動向】
「ばーか。言ったろ、オレの戦いは自分のためだって」
支給品に恵まれていたこともあり、レベルアップしたポケモンバトルの腕と、持ち前のトリッキーさを存分に活かすことができた。
そのかっこよさ、活躍シーンの多さ、着々と成立させていく恋愛フラグと絆等々があいまって、通称前期主人公。
誇り高いクールは、一見ちゃちい男であるゴールドのことを主人と認めなかったのである。
まあ、クーたろうというダサかっこいいニックネームに反発したのも大きかったが。
しかし、状態表での思考はそんな表向きとは裏腹に、ダチであるシルバーを気にかけ、非道を成す主催者へ憤る正義感にあふれるものだった。
そのシルバーとは長らく考えも行動も距離的にも、すれ違い続けることとなる。
- クールと喧嘩を繰り返しつつ、 ゴメちゃんを愛でながらワイワイやっていく中で、悪リンを保護。
女好きを匂わせるゴールドにこれ幸いとリンは取り入ろうとするも、それをクールに見破られる。
しかし、ゴールドはリスクを受け入れてでもリンを守っていく意思を曲げず、クールもその前向きさに呆れつつも、リンを気にかけるようになる。
好きでもない男に偽りの好意を振りまき、自分の命だけは護ろうとするリンを侮蔑し、殺そうとするティリエル。
ゴールドは命懸けでリンを護りつつも、ティリエルを山吹ギャルと命名しあろうことか口説き始める(?)。
これには、愛を注ぐ側であり、注がれたことのなかったティリエルも僅かに動揺。
好きでもない相手に、何故自分が兄に全てを捧げているかのように、命さえ賭けられるのかと心動かされたこともあり、ティリエルは撤退。
ゴールドは九死に一生を得、更にはリンに本物の好意を寄せられ始める。
二人の美少女とフラグたったゴールドマジでもげろ。
- 以降、リンと着々とフラグを立てつつ、クール&ゴメちゃんとも絆を育んでいき、リンクやダイも仲間に引き込み、気付けば対主催集団の中核となる。
すごかったのはこの集団、中核であったゴールドがぶれなかったこともあり、当時暗躍や誤解、疑心暗鬼が横行していた当ロワにおいて、屈指の安定性を誇っていたことである。
食肉工場をはじめ、延々とすれ違い続けていたシルバーと、遂に再会したのである。
しかしシルバーは、刹那とのバトルで揺らいでいたとはいえ、未だに踏ん切りが効かずマーダーのまま。
友情と家族愛のどちらを選ぶか葛藤するも、シルバーは家族を選びその凶刃をゴールドに振り下ろす。
が、避けようとしないゴールドの姿に、シルバーもまた躊躇し、刃を止めようとしたところで、ティリエルが乱入。
死した兄への純愛を貫くために、自身の心を乱すゴールドを殺して、自分も死のうとしていたティリエルは、自らの手でケリをつけることを望み、ゴールドを横取りしようとしたシルバーへと矛先を向ける。
されどその刃が貫いたのは、シルバーではなくゴールドだった。
音を立て倒れるゴールド。
その光景を前に、誰もが――敵対していたはずのシルバーや、ティリエルでさえ、彼に駆け寄る。
彼らはみんな、泣いていた。
「まあなんだ。よくあるこった、気にすんな」
それでも尚自分のせいだと自らを責めるシルバーにゴールドは笑うのだ。
「ばーか。言ったろ、オレの戦いは自分のためだって」
そうして、ゴールドは最後の力を振り絞り、立ち上がる。
死に際のものとは思えぬ強い意志で睨みつけるその先にいたのは、シルバーでもなければ、ティリエルでもなかった。
クールやティリエルのように、ゴールドというただの“人間”に惹かれた怪物がまた一人。
零号開放をなし、会場全域を襲っていた
アーカードがそこにいた。
「こんばんは、ヒューマン。調子はどうだ? 致命傷だな。心の臓が貫かれてるぞ。
どうする、どうするんだ? そのざまで私を倒すと? 化物を倒すと!!」
まったく、まったくもって痛いところをついてくれる。
正直足元も覚束なくて、目を開けてるのもやっとなありさまだ。
けど、だけど。
「オレには、こいつが、こいつらがいてくれてるんスよ」
誰よりも早く、アーカードと自分の間に割って入ったクールが。
彼に続き、次々と吸血鬼に立ち塞がるダイやティリエル、ゴメちゃん達が。
後を託せる人達が、ゴールドにはいてくれているのだ。
「ほう……それが貴様の使い魔か。駒か、道具か、見かけどおり犬か」
「『パートナー』だ! 一人ひとりがオレの大事な『ダチ公』で、『仲間』で。
一匹一匹が俺の大事な相棒たちだ!!
アーカード! オレは、シルバー達は、てめえになんざ負けやしねえ!
どれだけ群れようが独りでしかないてめえに、オレ達が負けるものか!」
いつしか右肩をシルバーが支えてくれていた。
いつしか左肩をリンクが支えてくれていた。
キューはゴメちゃんが咥えて渡してくれた。
ゴールドが築いてきた全ての絆が、ここにはあった。
ならば、であるなら。
彼は、彼らは、負けはしない。
人と、人ならざる者。
種族を超えて結びついた者達が、人でいられず化物になるしかなかった者に、負けるはずがない。
「シルバー達を頼んだぜ……相棒!!」
「了解だ――マスター!」
だったら、安心だ。
こいつは、クーたろうは契約を破らない。
絶対に、やり遂げてくれる。
霞む視界の中、アーカードと切り結ぶ仲間達を見送りながら、ゴールドは、安らかな心地で、永遠の眠りへと誘われる。
ああ、けど、だけど。
たった1つだけ、心残りがあった。
「あ……」
支えられてさえ、立っていることもままならなくなったゴールド。
仰向けに倒れたその身体が、地面と激突する寸前、何か柔らかいものに包まれた。
それは、少女だった。
泣いている少女だった。
ずっと護って来た少女だった。
これからは護れない少女だった。
「嫌、ダメ、命令だから、命令だから! 置いてかないで、わらしを、おいでかないでよぉっ!」
ぽたりぽたりと、リンの頬を伝い、ゴールドをも濡らす涙を、拭ってやれる力はもうなかった。
いつもならペラペラと動く口でさえ、今はろくに言うことを聞いてはくれなかった。
だから一言。
たった一言。
「リン……ありがとな」
その一言に全てを込めてゴールドは眠りについた。
多くの者達の心を繋いだ少年は、多くのものを彼ら彼女らに残し、静かに息を引き取った。
主なキャラとの関係
キャラ名 |
関係 |
呼び方 |
解説 |
初遭遇話 |
鏡音リン |
仲間 |
リン |
リスクを受け入れてでも護ると決意 |
|
シルバー |
仲間 |
シルバー |
最終的にクールを託す |
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ダイ |
仲間 |
ダイ |
ゴメちゃん経由で友人になる |
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リンク |
仲間 |
リンク |
骨ブーメランをプレゼントした |
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“愛染他”ティリエル |
敵対→仲間 |
山吹ギャル |
対極の在り方故に意識される |
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最終更新:2012年01月23日 02:50