【名前】とら
【名台詞】
「口の中によ……隠さねえとなァ」
「腹ン中が、空っぽだ……」
【人物説明】
週刊少年サンデーに連載されていた妖怪バトル漫画『うしおととら』の登場人物。主人公の少年、蒼月潮の相棒にしてもう一人の主人公であり、二千年以上の時を生きる、炎と雷の大妖怪。
【本ロワでの動向】
妖怪ロワにおいて、因縁の相手である「白面の者」と相討ちした直後より参戦。原作での時系列では最終巻での消滅後に当たることもあり、みずからの復活に疑念を抱きつつも、永久の眠りから覚まされた白面を救うため、また、死の連鎖に再び巻き込まれた他の参加者を、あるべき元の世界に帰すため、元ロワと同様、強力な対主催の一人として行動を開始した。
登場話『妖(バケモノ)ら、三度(みたび)出会うの縁』では、開始早々白面と、森を焼き山を崩す派手な戦いを繰り広げる。
この戦いは白面側の撤退によって中断され、悪態をつきながら飛んでいたところで、フツオ(
ザ・ヒーロー)と遭遇。対主催同士、即席のコンビを組み、本ロワにおけるフツオの最初の「仲魔」となる。
とら「おお、知っとるぞ、それ!てれぴんだな」
フツオ「いや、これはノートPCって言って……」
とら「のとぴーし?……おっ、はんばっかだ!はんばっかが写ってんじゃねえか!」
フツオ「は、半分蛾?」
上記のような会話を繰り広げながらも、互いの情報を交換しつつ、他の対主催と合流するため移動していたが、その中途で、狂気の人造魔導士・ケフカと出くわしてしまう。
大妖怪と平定の英雄、双方に興味を持ち、捕えようとするケフカに対し、とらの耐久力と狡猾さ、フツオの立ち回りと技を駆使して互角以上に闘い、逆に追い詰める。しかし、結局、不利を悟ったケフカの転移魔法によって、二人はばらばらに飛ばされてしまった。
飛ばされた先で今度は、妖怪ロワで共に戦った八雲藍らのチームと遭遇。
サーニャ「お、お化け!?」
六花「!?」
アドルフ「……敵か」
とら「……なんだ、おめーらは。『ふつお』の奴と、あの戯けた法師はどこへ行きやがった」
アドルフ「…………」(サーニャ、六花を後ろへ庇う)
藍「……大丈夫、危険はない」
アドルフ「知り合いなのか?」
藍「ええ。……長飛丸、またの名をわいら、字伏(あざふせ)、雷獣。その行は凶、その性は悪。雲を呼び、火を吐き、身には雷を帯びて、思うまま人を喰らう。齢ゆうに二千を超え、平安の陰陽家の手を煩わせ、太陰の化身たる『白面の者』とも直接戦った、年経た妖ならば知らぬ者とてない伝説的な存在。口癖は『喰うぞコラ』」
サーニャ「えっと……全然大丈夫に聞こえないんですけれど……」
とら「わしは“とら”だ。間違うんじゃねえ、狐」
藍「藍ですよ。ご無沙汰でしたね、とら」
キャスター「大丈夫、要約すると、超ツンデレ妖怪ってことです!」
サーニャ「ええ?!」
とら「なんだそのつんどらとかいうのは。てれぴんみたいなもんか」
フツオの捜索を条件に合流するも、駄狐組の影響か、
- ツンデレツンデレとさんざんイジられる。
- もふもふ組に強制的に組み入れられる。
- 「雷と炎の獣」ということで六花にいろいろと目を輝かされる。
等々の、(とらにとっては)憂き目に遭う。
一方で、アドルフとは雷を操る者同士として連携し、闇に乗じて襲い来た墓場鬼太郎を、字伏&デンキウナギのダブル雷撃で一度は撃退している。
フツオを探す中、続いて起こった
東京王マエバヌスとの戦いでも、魔闘気を応用した魔物殺しの秘拳で押されていたところをアドルフに救われるが、「人間の誇り」を貫いた彼は、激戦の末、東京王を道連れに死亡してしまった。
虫の息の中、「班のみんなを護ってくれ」と呟いたアドルフに、とらは、かつて自分の出会った人間たちの姿を重ねる。
そして、墓場鬼太郎の再度の襲来。卑劣にも、呪いの歌「ガイコツ節」でサーニャ六花を催眠にかけ隙を作り、妖力殺しのサラマンドラの粉によって藍とキャスターを無力化した鬼太郎を前に、アドルフの遺した言葉を守り、とらは、足止め役を買って出る。
とら「『きたろもどき』はこのわしが直々にぶっちめる!おめーらは邪魔だ、とっとと消えな!」
キャスター「あ……貴方だって、ケガしてるでしょうに!」
六花「だ、駄目だ!……」
サーニャ「逃げるのなら皆で!」
とら「あのクソガキが、わしらが背を見せるのを素直に見てると思うかよ!
いいから行け!ウナギの奴に言い訳できねえだろうが!」
藍「……後で、後で必ず会いましょう」
そうだ。とらならば、きっと大丈夫。きっと必ず、また会えるはず。
眩しい稲妻を帯びる黄金の妖怪の背中を信じて、離れていく藍たち。それを振りかえらぬまま、とらは一人、墓場鬼太郎に対峙する。
――――伝説の大雷妖と呪われし幽霊族の戦いは、千変万化と言うにふさわしい互いの術と攻撃の応酬の結果、草原をおどろおどろしい血に染め、辺り一面を半ば焦土に変えるほどの激戦となったが、鬼太郎の慢心を利用し、諸刃の呪文である「ヒ一族」の歌を用いて、とらが何とか勝利する。二つのロワイアルを謳歌した幽霊族の末裔は、字伏の豪炎の中に乾いた笑い声を遺して消えて行った。
しかし結果的には、鬼太郎の最期の笑いがそれを暗示していたかの如く、これが、対主催としての――――「とら」としての、最後の戦いとなってしまった。
以降の彼は、
リピロワ2013を象徴するマーダーの一人として、絶望の連鎖の中、太陽の傍にあって輝く「月」の魂を、どす黒い血の色に染めてゆくことになる。
最終更新:2024年07月13日 21:13