【名前】 皐月駆
【出典】 11eyes
【性別】 男
【年齢】 17歳
【名ゼリフ】
「友と明日のために」
「俺達は負けない、カール=クラフト・メリクリウス!
俺と共にあるチーム・サティスファクションの仲間達、そして俺達を信じて戦う戦友達の総意として、今ここに劫(アイオン)の眼を解放する!」
「生きていこう、ずっと一緒に。誰よりお前を愛している」
【本ロワの動向】
原作におけるラストバトル、リーゼロッテを打倒して気絶した直後から参戦。
言わずと知れた11eyesの主人公にして、旧神九郎や流出練炭と並ぶ日本エロゲ界のチート主人公筆頭。
原作最終盤からの参戦ということもあって精神的に成熟していたため、特に葛藤することもなく対主催の道を選択することになる。
とはいえ最終決戦においてファンタズマゴリアによる精神攻撃を食らってるせいかあまり余裕はなく、リーゼロッテに対しても救済を願う心よりも危険意識の方が強かった。
とりあえず使えそうにない天魔・悪路の剣@神咒神威神楽をそこらへんに捨て、他参加者の捜索を行っていると、現れたのはハザマことユウキ=テルミ。
当然の如く殺し合いに乗っていた彼を相手に、交渉の余地もなく戦闘を開始することになる。
が、身体的にはちょっと鍛えた一般人程度の駆と超人レベルの体術を持つテルミでは彼我の実力差は一目瞭然。限定的な未来視で凌ぐも苦戦は必至であった。
絶体絶命の危機に陥る駆は、仕方なしに劫の眼を発動する。本来リーゼロッテを相手にするまで温存するつもりであったが、ここで殺されるよりはマシであると判断したのだった。
結果、今ロワでも屈指のチート能力を駆使すればテルミを撃退することもそう難しくなく、逃走を許したもののあっさりと勝利するのであった。
その後、戦闘で負った傷とアイオン発動の疲れを癒すために近くの民家で休息を取ることに。
先の戦闘により、未来視や短時間の解放という限定的な使用ながらも劫の眼の副作用で魂の損耗が発生する……はずであった。
が、実は彼に支給されていたシャルラッハロート@Dies Iraeを使っていたため、シャルラッハロートの内部の魂を消費する代わりに駆本人の魂は無傷のままであった。
同じく支給されていた草薙剣@東方を使っていたら話は違っていただろう。実際、これ以降草薙剣が使われることはなかった。泣いていいと思うよ。
休息及び
第一回放送の情報整理を行っていると、そこに隙間を介して八雲紫が強襲してくる。
実のところ、紫自身はマーダーというよりは保身と情報取得優先の危険人物であり、駆との接触も情報を求めてのことであったのだが……
余りに胡散臭い雰囲気、どうしても溢れてくる「人間を下に見る」態度、そして思わせぶりかつ危険な言動に警戒心を抱くなという方が難しいだろう。
当然駆もそんな紫を警戒し、なし崩しの形で戦闘が勃発することに。
結果? 言わなくても分かるんじゃないかな。
シャルラッハロートを手にしてチートに加速がかかった今の駆に真正面から勝てるキャラなどそうそうおらず、それは紫も同様だった。
隙間や弾幕の悉くを無効化され、散々翻弄された挙句涙目で帰って行ったとさ。そこには大妖怪としての威厳は欠片も見当たらなかったという。
紫の襲撃から一息つく暇もなく、次に出会ったのはダークザギと別行動を取っていた狛枝凪斗。
先ほどの戦いを見ていたらしい狛枝に「素晴らしい才能だ」と褒められるも、その異様な風体から何かおかしいと警戒。
狛枝の濁った瞳の中から何かを見出したのか、アイオンの力を限定的に発動。
数多の可能性、狛枝の辿り得る未来の中からたった一つだけ、駆にとって最良(=戦いを回避できる)の未来を探し当てることに成功する。
実はこの時点では明言されていなかったのだが、この時駆が引き当てた未来はダンガンアイランドの狛枝エンドであり、これが後の狛枝対主催化の最大の要因になってくる。
その後、呆けてる狛枝を殺すわけにもいかず、さりとて同行を申し出るのも嫌なのでとりあえず放っておいて探索を再開すると、遠くから拡声器による声が響いていることに気付く。
声の元へと向かおうとしたところで、同じく拡声器の声に引かれたであろう潮田渚と遭遇する。
殺し合いが始まってから初めて自分以外の対主催と出会ったことで、駆は情報交換を申し出ることに。
拡声器が伝える「ハゲマント」や渚の言う「ウォルター」が危険人物であると認識し、その代わりに「リーゼロッテ」が危険人物であることを伝えて情報交換は終了となる。
どうせならと同行を提案するもやることがあると断られ、駆は仕方なく単独行動を再開するのだった。
(なお、渚はステルスマーダーだったのだが駆がそれに気づくことは最後までなかった。ちなみにこの直後、渚はサイタマを殺害することに成功している)。
そして
第三回放送の後、彼にとって最大の転機となる出会いを果たす。
恐らくは「ハゲマント」が起こしたであろう大規模な激戦、その最中撃墜された巨大ロボットを視認し、駆は次の目的地としてその場所へと赴くことにする。
そこにいたのは撃墜されたロボットにそのパイロットであろう男性、同年代ほどの少年少女二人。
そして何より、駆が今まで探し続けてきた怨敵『リーゼロッテ・ヴェルクマイスター』であった。
奈落堕としによる人類鏖殺。ヴェラードの受け売りとはいえそれを実行しようとし、自らもファンタズマゴリアの幻影によって記憶と精神を抉られた。
その経験故に友好的な接触などできるわけもなく、剣を構え戦闘の意志を見せる。
―――しかし、そこで止めに入ったのはリーゼロッテ本人ではなく大十字九郎だった。
俺もいくらか事情を聞いてる。その上で言うが、今のこいつは危険な存在じゃない。
無論そんな言葉一つで全てを信用できるわけもない。だが、問い詰めようにも当のリーゼロッテ本人は何かばつの悪い表情を浮かべたまま言葉を発さず、残る二人も九郎の言い分に頷いている。
もしもこいつが危険な存在で俺達の目が節穴なだけだったなら、その時はもう何も言わねえ。好きにすればいい。というかこいつが俺達を騙してただけなら俺だって黙っちゃいれねぇさ。
だけどさ、俺にはどうしてもこいつが邪悪な存在とは思えない。どうだろう、様子見ってことで俺達と一緒に来ないか?
困ったように笑う九郎のその言葉に、駆は一瞬躊躇したものの。
次の瞬間にはその手を取り、かくしてリーゼロッテと一時休戦することとなった。
……が、シリアスが続いたのはそこまでだった。
早苗に振り回されるリーゼロッテと
カズマ、そのとばっちりを受けアルにボコられる九郎。もはやそこにシリアスはなく、あるのはただのコメディ空間であった。
自分の記憶にある彼女とは全く違うその様。世界に絶望し、かつて愛した男以外の全てを憎悪したバビロンの魔女の姿はそこにはなかった。端的に言えば弾けていた。
これに駆は呆気に取られるも、ヴェラード的には歓迎すべき事柄であったらしく無理やり納得。一応はリーゼロッテを信用することにするのであった。
その後、駆たちは大集団を築いていたチーム・サティスファクションや愉快な仲間たちと遭遇する。
互いに殺し合いに乗っていない者同士でいがみ合う必要もなく、三者は穏便に合流する運びとなった。
余談であるが、劫の眼の所有者として歴代所有者の記憶と経験を垣間見れる駆は、剣の達人であった記憶を辿ることで疑似的に卓抜した剣技を振るうことができる。
しかしそれは所詮借り物であり、持ってこれるのも経験のみで体そのものは少し鍛えた一般人に過ぎない。
草壁美鈴に施された草壁の鬼の力も枯渇し、アイオン以外は一般人そのものと化した駆に、依姫が「だったら鍛錬してみるか?」と持ち掛ける。
元々それは軽い提案であり、依姫としても殺し合いの最中で実践的な訓練をするつもりはなく、あくまで力量を量るくらいのつもりであった。
しかし前述した通り、歴代所有者の記憶を持つ駆は技量の面で完成しており、あとは体を動きに慣らすだけという段階に入っていた。
この事実により依姫も鍛錬に”つい”力が入り、筋力トレーニングに実地訓練→神降ろし治癒促進で体力回復させつつ無理やり筋力と経験を増強というとんでもない鍛錬を行うことと相成った。
これにはマオの地獄の訓練を乗り切ったカズマですら若干怯え、他のメンバーも同情の視線を送ることとなった。
そして
第四回放送の直後、新たに呼ばれた犠牲者たちを悼む間もなく、神州王の禁忌王のモードにより会場全域で大量のゾンビが発生する。
本来ならあり得ない死者蘇生。それが引き起こす暴動に否応なく巻き込まれ、サティスファクションのメンバーは皆その対応に追われることになる。
しかし、駆の場合は少々勝手が違った。
死者の冒涜に対する怒りと憤りを含みながら、どうせならと依姫の提案により多対一の戦闘指南を受けることになったのだ。
体裁きに間合いの取り方、一手先ではなく何手も先を読む戦術眼。アイオンの力に頼るのではなく人としての強さを徹底的に叩き込まれる。
なお、駆の基本的な身体スペックは常人に過ぎない故に長期的な戦闘は困難なのだが、ここでも依姫の神降ろしによる体力回復を継続的に受けることで問題は解消されている。
第四回放送以前のものも含め、これらの指導は本職の人が書いてるのではないかと思えるレベルの濃さを持っており、メタ的に結構な人気を博すことになった。
なお、鍛錬に必要な分以外は全てリーゼロッテと依姫の広範囲爆撃によって焼き払われている。そのすぐ傍で鍛錬させられた駆は生きた心地がしなかったという。
神州王によるゾンビ騒動。大十字九郎とアル・アジフ、そしてデモンベインという大きな犠牲を払いつつもその全てが終わった、その直後。
駆たちが見たモノは、
ジョーカーの手によって狂気に堕ちた
藤井蓮の姿であった。
全身を赤黒く染め上げ、その眼からは血涙を流し、時よ止まれと咆哮する
あまりに禍々しいその姿は、事情も経緯も知らぬとはいえ尋常ならざる事態であることだけを伝えてきた。
下手人であるジョーカーの言葉に半ば本気の殺意を抱くも、しかし今はこんな道化に付き合っている暇はない。
事実、狂乱の淵にある蓮は仲間だった自分たちにも一切の躊躇なく攻撃を加え、その斬首刀で首を落とそうと狙ってくる。
駆もアイオンで対抗するが、そもそもの速度差に開きがありすぎるせいで思うように戦えず、自分と周りの仲間を攻撃から守る未来を引き寄せることだけで手一杯であった。
攻撃の手は止まず、必死の説得も無意味。もはやここまでと思われたが……
覇吐「じゃあいっちょ始めようか。主役同士よ」
不敵な笑みを浮かべ、立ち向かうのは坂上覇吐であった。
チーム・サティスファクション全員でも苦戦する相手を単独で引き受けるなど正気の沙汰とは思えない。当然、彼を心配する駆もやめるよう説得するが、その言葉に否を告げたのは他ならない彼の将、久雅竜胆だった。
今の覇吐なら負けることはない。ましてや相手があのような様の藤井蓮ならば尚更。
その言葉が果たしてどのような心境で放たれたものであったのか、今の駆には慮ることはできない。
しかし、事実その言葉の通り、覇吐は見事勝利を収め、蓮をこちら側に引き戻したのだった。
俺は許してもらえるのか、お前たちに、先輩や錬に。
この期に及んでそう呟く蓮に、しかし駆や他の仲間たちは笑いながら答える。
そもそもお前を責めてる奴はいないよ。なんたってお前は俺達の大事な仲間なんだから。
彼を責める者は一人もおらず、そして誰もが彼の帰還を寿いだ。
紆余曲折あったものの、ここに互いを思いやる仲間たちが生まれたことは事実。
人生で二度目となる大切な戦友たちの結成に、駆の顔も綻んでいた。
最終更新:2024年07月13日 21:50