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「悪いな~、遅くなってゴメン~」

その日の僕の始まりは彼女達と待ち合わせた時間に10分ほど遅れて始まった。

「ジュン君、遅刻だよ」
「遅いかしらぁ、バツとして朝食おごるかしらぁー」
「えっ、ジュンがおごってくれるのぉ~? やったぁ~~」
「おい、僕はまだ何も言ってないだろー!」

僕が到着するなり金糸雀と水銀燈はいつもの調子で話しかけてくる。
真紅と翠星石はどこか距離をとっているようだ。
まぁ、真紅とは…ちょっと微妙な感じになったけど、そんなの関係なく楽しもう。

「解ったよ、解った! 遅れた僕の責任だ、なんでもおごってやるぞ!」
「きゃ~、本当ぉ?」
「カナは、カナは、一度でいいからメガマックとかを食べてみたいかしら~」
「ジュン君、そんなこと言って大丈夫なの?」
「そうですぅ、金糸雀はいいとして水銀燈に後で冗談は通じないですよぉ」
「あんまりムチャな事は言うものではないわ」

突然、ジュンが自分からおごると言い出したのをきっかけに、真紅と翠星石は話に入ってくる。
それに対し、ジュンはいたって普段どおりの笑顔を浮かべる。

「なぁに、僕はローゼンメイデンのマネージャーだろ?お前らのステージを見れなかったんだ、おごるくらい何ともないよ」
「きゃ~~ッ、さぁ~すがねぇ、見直したわぁ~」
「さっそくメガマックかしらぁ~!!」
「おい、金糸雀、メガマックなんて食えるのか?」

金糸雀と水銀燈に手を引かれたジュンは笑いながら自動ドアを抜けていく。
それに蒼星石と真紅も後ろから付いていく。
そんな姿を一人やや後ろから見ていた翠星石はポツリと呟いた。

「……ジュン…」

ジュンの笑顔はいつもと変わらないはずなのに翠星石の目には、どこかムリをしているように映った。

「お~い、翠星石、何やってんだよ、ほら、早く来いよ」

店内から手を振るジュンと仲間達。
まばらに行きかう店内でレジに並ぶジュンはディーゼルのデニムにデュベティカのダウンジャケットを着ている、その後ろにはラクーンファーを贅沢に使用した黒いダウンを着た水銀燈、フェイクムートンを使用したショートコートの真紅、そして隣のレジには、どこかストリートファッションぽい服装の蒼星石はアーミーテイストを意識したウッドランドパターンがプリントされたダウンジャケットを着ている。
翠星石はベージュ色のフリースダッフルコートを着ている金糸雀の後ろに並ぶと、前にいるジュンに声をかける。

「ほんとうにジュンのおごりですかぁ~?」
「あぁ、そうだよ、今日はお前らのTV出演を祝してだからなッ、功労者に金を出させる訳にはいかないよ」
「すっごぉ~い、ジュンの口からこんなセリフを聞くとは思わなかったわぁ」
「ジュンは男前かしらぁぁ~~」
「ジュン、男は一度言ったセリフは却下できないわよ!」
「本当に大丈夫なのかい、ジュン君」
「大丈夫だよ、ちょっと臨時収入があったんだよ、それよりTV局での話が聞きたいな」

それぞれトレイを持ち、ジュンを中心に座席に付くと、さっそく金糸雀が注文したメガマックの巨大さに一頻り笑うと誰ともなくTV局での収録の話になった。

「そうだったのか、お前らでも緊張するんだな~?」
「当たり前かしら~、だってあんな雰囲気って初めてだったかしらぁ」
「うん、確かに独特の雰囲気だったね、リハーサルなんて酷かったんだよ」
「フフフッ、リハーサルで思い出したけどぉ、真紅ったら声が裏返ってたわぁ~」
「あら、水銀燈だってバッキングが酷かったわ、だから私の声も釣られてオカシクなったのだわ」
「えぇ~、なぁに、私のせいにする気ぃ~?」
「まぁ、どっちにしても僕たちのリハーサルは最悪だったよ、ハハハッ」
「へぇ~、でも本番はバッチリだったんだろ?」
「当然かしら~、だってカナ達は最高のバンド、ローゼンメイデンかしらッ
 キメる時はビシッとキメるかしらぁ~」
「うわぁ、お前らのステージ、生で見たかったな……」

笑いながら話すジュンの言葉は少し語尾が小さくなった。
そして蒼星石のとなりに座る翠星石は、そんな小さな変化を感じとっていた。

……なんだか今日のジュンは、どこかオカシイですぅ……

「翠星石、どうしたの? さっきから黙って…?」

蒼星石は不思議そうに翠星石の顔を覗き込む。
こういう会話なら真っ先に喋り出すはずなのに、翠星石は言葉なくテーブルの端に視線を置いていた。

「な、なんでも無ぇですよぉ、ちょっと寝不足かな~ですぅ!」
「寝不足ぅ~? 帰りの新幹線で思いっきり寝てたクセにぃ~?」
「そうかしらぁ~、翠星石はヨダレを出していたかしら~」
「なっ、何を言いやがりますか、このデコリアぁぁー」

金糸雀に食べかけのポテトを投げる翠星石、それを避けようとして
イスから転げ落ちる金糸雀。
そのとたんにジュンと彼女達のテーブルは大きな笑いに包まれる。

「ハハハハッ、なに転んでんだよ金糸雀~~、ハハハハ~」
「クスクスッ、ほんと愚かね…ふふ」

あぁ、やっぱりイイよなぁ~、こいつらと居ると…本当に楽しいよ。
今日だけは、今日だけは全部忘れて遊ぶぞッ!!

いきなり沸き起こった笑い声に店内の客の目が集まる。
それを感じた真紅と蒼星石は席を立とうとする。

「ねぇ、そろそろ出ようか?」
「そうねぇ~、お腹も膨れたし、次はどこに行くぅ?」
「うぅ~ん、カナはボーリングがしたいかしらぁ」
「イイね、行こうか、ボーリング。ジュン君はボーリングって上手いの?」
「いや、上手いわけじゃないよ、でもボーリングって長いことヤッてないな、
 久しぶりだし、行くかボーリング」

そう言うとジュンはガタンッと大きな音をさせながら席を立つ。
続いて真紅も水銀燈も金糸雀も席を立ち、そろって店を出る。
自動ドアが開くと、真冬の空気がヒヤリと顔をなでて行く。
乾燥した風が彼女達の髪を踊らす。

「ねぇ、ボーリングで賭けないぃ~?」
「何を賭けるかしらぁ?」
「夕食よぉ~」

「真紅のコートかわいいですねぇ、どこで買ったですぅ?」
「路上の外国人からよ、有名ブランド品がお手ごろ価格だわ、このアクアスキュータムも1万5千だったのだわ!!」
「それは、たぶんダマされてるよ真紅、アクアスキュータムがフェイクムートンとか使うかなぁ~?1万5千なんて安すぎるし…」
「なんですって?蒼星石、詳しく話して頂戴!!」

数歩ほど前を水銀燈と金糸雀、そのすぐ後ろに翠星石と蒼星石、そして真紅が大声を出しながら歩いている。
彼女達にしてみれば普段の会話、日常の何でもない場面なのだが、それを見ながら歩くジュンはどこか優しい目をして笑みを絶やさない。
だが、笑顔がこぼれる口元には微かに寂しさを感じさせていた。

「ちょっと、水銀燈、そして金糸雀、ジュンも聞いて頂戴!ボーリングは中止よ、今から不良外人を探しに行くのだわ!」

突然、立ち止まった真紅の背中にぶつかりそうになったジュンは慌てて足を止めると同時に真紅のセリフの意味が解らないでいた。
それは前を歩いていた水銀燈と金糸雀も同じである。

「なぁに、不良外人ってぇ~?」
「おい、なんだよ?いきなり外人がどうしたんだ?」

水銀燈とジュンの問いに怒り狂った真紅に代わり、蒼星石が事の成り行きを話し出す。
説明を聞くジュンは、はぁ~っと小さく息を吐く、だが一方、水銀燈の目は輝きを増していく。

「それイイわねぇ~、私そういうイベントって大好きよぉ~」

ま~た、始まったよ、こいつらと居ると絶対何かトラブルって起こるよなぁ~。
でも、それもイイよな、こう、何て言うのか…楽しいよ。

「ねぇ、聞いたぁ?今から不良外人を探すわよぉ~、もちろんジュンも探すわよねぇ~?」
「えっ、あっ…あぁ、探してやるよ、今日はお前らの言う事は何でも聞いてやるよ」
「本当?ジュン、助かるわ、あの外人に一言いってやらないと気が済まないのだわ! 私と翠星石は駅前を探すわ」
「じゃ、私はアーケードを探してみるわぁ~」

真紅から外人の特徴を聞いた水銀燈と金糸雀は人通りが多いアーケードに、ジュンは公園に向かうことにした。

見つけたら携帯に連絡なんだけど、オジーオズボーンに似てるって、誰だよ、そのオジーって、どんな顔か解らないぞ……取り合えず人が集まる所にいってみるか?

週末の公園は子供を連れた若い夫婦や恋人達が思い思いの時間を過ごしている。
ポケットに手を入れて当てもなくフラフラと辺りを見回すジュン。
そこに蒼星石の声が聞こえてくる。

「あれ、蒼星石?真紅と翠星石と一緒に駅前に行ったんじゃ?」
「うん、そうなんだけど真紅が2人1組で探す方が効率いいとか言い出して、それで僕は公園にきたんだ」
「そうか、でも助かったよ、ほら、オジーオズボーンって知らないから見かけても解らないし」
「そうだね、ジュン君は解らないよね、フフッ」

走ってきたため息を切らしながらクスッと笑う。
そんな蒼星石にジュンは近くの自販機からジュースを買うとポンッと軽く投げて渡す。

「ありがとう…ジュン君」

フワリと胸元に届くジュースに蒼星石は一瞬おとしそうになり、ジュースの缶は彼女の手元で軽く踊る。
そして、どうにかジュースを落とさないでキャッチした蒼星石はテレ笑いなのか、先ほど見せた笑みとは違った種類の笑いを顔に浮かべた。

「なぁ、蒼星石、オジーオズボーンってどんな人なんだ?」
「ん~、とにかく生きたコウモリとか食べちゃう人だよ」
「…そんなのに似た人から服とか買ってたのか?」
「みたいだね、けっこう真紅ってあぁ見えてダマされ易いからね」

蒼星石はジュンが知らない真紅の失敗談を笑いながら話す。
それを聞きながらジュンは何度も溢れる笑いを抑え切れない。

「ハハハ~そんな事があったのか~、そこに居たかったな」
「うん、そこにジュン君がいたらもっと面白かったと思うよ」

いつしか2人は冗談を言い合いながら当初の目的を忘れ、公園をブラブラしていた。
ジュンと蒼星石の横を腕を絡ませた恋人達がすれ違っていく。
中には若い夫婦が子供の手を取り楽しげに歩いていく。
それを横目でチラッと見た蒼星石はすぐにジュンの横顔を見る。

「ねぇ、ジュン君…子供ってカワイイね」
「ん? そうだな、僕は苦手かな」
「そうなの?子供の笑顔って凄くカワイイよ、もし…もしジュン君が結婚とかしたら子供は何人くらい欲しい?」
「さぁ~、そんなの考えたこともないな~。蒼星石はどうなんだ?」
「僕は…2人は欲しいな…男の子と女の子、そしてこの公園を歩きたいな…今日みたいな感じで……」

蒼星石は横を歩くジュンの袖を軽く触れるように取る。
足を止めたジュンと蒼星石は向かいあった。

「…あのね、ジュン君…僕…」

言うな、頼む蒼星石、それ以上は言わないでくれよ。
僕だって男だ、そこまで鈍くない…蒼星石の態度を見ていたら解るんだ。でも、僕はもうすぐ居なくなるんだぞ!
頼むから最後は誰も傷つけたくないんだ、今ここで告白されたら僕は蒼星石の気持ちを……。

2人の足元を落ち葉がカサカサと乾いた音を出し、冬の風に運ばれていく。
そのヒヤリとした冷たい風がジュンの前髪を揺らす。

「僕、前から…ジュン君のこと…」

真っ赤にして上目遣いで見つめる蒼星石の口がゆっくりと次のセリフを言い出そうとする。
そんな蒼星石にジュンはポケットに入れた手をギュッと握り締めた。

「…僕、ジュン君のこと…好きだよ…………ジュン君…?……」

頬を染め、自分の想いを伝えようとする蒼星石の言葉は途切れる。
うつむき目を閉じ、唇を硬く噛んでいるジュン。
その表情から蒼星石の言葉を拒んでいるのが解る。
途切れた言葉は胸の奥で黒いモヤに覆われたように姿がくすんで消えそうになる。
そんな蒼星石は今まで想像したくなかった予感に体が固まっていく。

ジュンは噛み締めた唇から搾り出すように短い言葉を地面に落とす。
その言葉は蒼星石の靴ヒモに絡みついた落ち葉を揺らす風に乗って消えてしまいそうなほど小さい。

「……ごめん……」

だが、そんな小さく弱々しい声が胸を突き刺す。
その痛みに蒼星石の表情は変わっていく。

「……ごめん…な………」

ジュンのセリフを聞いた蒼星石は言葉なく、ジュンの悲しそうな、そして力なく下げた顔すら見れない。
もうこれ以上どんな言葉が言えるだろうか。
互いに視線をズラした2人は別れの言葉すら交わすことなく唇を噛み締めたまま蒼星石に背を向けて歩き出す。
遠ざかっていく足音を聞いている蒼星石。
その靴ヒモに付いた1枚の枯れた落ち葉に一粒の涙がポツリと落ちた。

「……うぅ……うぅ………」

ジュンの姿が見えなくなるまで泣かないよう硬く閉じたはずの瞳から涙がこぼれ出す。
両手で顔を覆い何も見えない、何も聞こえない中で涙だけが色彩をもった感情として溢れてくる。

どうして? どうして僕は………
このまま告白なんてしないまま黙っていたら、こんな辛い思いなんてしなくて済んだのかな……?
あのまま、もう少し恋人のふりをして歩いていたかったよ……
どうして、どうして僕は言っちゃったの?
どうして僕は……だって…ジュン君が好きだったから、でも今は……僕は……

好きと言ってしまえば無くすこともある。
そんな事は解っていた、でも溢れ出すジュンへの想いは強くなるばかり、それを押さえきれずに出た言葉は届くことはなかった。
たった一言から、恋が消えた日から友達にすら戻れない。

僕は…………

もうこれ以上、蒼星石は何も考えることができなかった。
ただ揺れ動いていた淡い恋心が消えていく痛みに耐え切れず、流す感情だけが大きくなっていった。

強くなってきた冷たい北風が舞う真冬の午後、幸せな顔をした人々が通り過ぎていく公園で蒼星石の恋は凍りついてしまった。

「おかしいわねぇ~?」
「どこに行ったのかしらぁ~?」

結局、真紅が騙された外人が見つからないまま駅前に集合した彼女達はジュンと蒼星石の携帯を交互に鳴らしてみるが、両者とも出ない。
その後、何度なく連絡を取ってみるが結果は同じであった。
翠星石は今朝、ジュンを見て感じた違和感と妹である蒼星石がジュンに対する感情を思い出すとイヤな予感が胸をよぎる。
2人と連絡が付かないまま、予定より早く帰宅した翠星石は玄関で乱雑に脱ぎ捨てられた蒼星石の靴を見た。

「帰ってきてたですかぁ、蒼星石。どこにいたですぅ?」

散らかった靴を直しながら蒼星石の部屋のドアに向かって声をかける。
だが、帰ってくる返事はなく、代わりにフィルコリンズのバラード”I Wish It Would Rain Down”が聴こえてくる。

「蒼星石? いるですかぁ~?」

翠星石は部屋の前までくると、ドアの向こうにいるはずの蒼星石に声をかける。

「蒼星石、どうしたですぅ~?入りますよぉ~」

返事がないドアに手をかける翠星石の耳には歌に混じって蒼星石の嗚咽が聞こえた。

「そ、蒼星石………?」

そっと開いたドアの向こうにはベッドにうつ伏せ、か細い声を押し殺しながら泣き崩れた蒼星石がいた。
その場面に、しばし唖然と言葉を無くす翠星石。
だが、すぐに状況を理解する、恐らく蒼星石はジュンにフラれたと。
あの日、あの夜、自身も味わった恋を無くした痛みを思い出した翠星石はそっとベッドに座ると蒼星石を抱きしめる。
姉の胸の温もりを感じた蒼星石は感情が爆発したかのように大声を出して泣き出す。
そして、その涙が伝わったのか、昼間はあれだけ晴れていた空からは雪混じりの冷たく凍えるような氷雨が窓を濡らし始めた。

その氷雨が完全に白い結晶となりだす頃、金糸雀は急ぎ足で家に帰っていた。
フリースでできたダッフルコートのフードを頭にかぶった金糸雀は前がよく見えなかったのか、通行人とぶつかる。

「あっ! ご、ごめんなさいかしら~~」

モジモジとしながら被ったフードをのけると、そこには生活指導員である白崎が少し難しい顔をして立っている。

うわぁ、白崎とぶつかったかしら~、また何か言われるかしらぁぁ?

金糸雀が思ったとおり白崎は2~3言ほど注意じみたことを言った。
その間、金糸雀はペコッと頭を下げて白崎の注意に同意する仕草をとる。

ったく、本当にウザイかしらぁ、早く終わらないかしら~?

「まったく君はいつも慌てすぎるから今後は注意をしなさい、それに雪も降ってきたし、気をつけて帰りなさい」
「解りましたかしら~」

そう言いと金糸雀は白崎から逃げるようにその場から離れようとする。
そんな金糸雀の背後で白崎が呼び止める。

「あっ、まちなさい、学校に来たらいつでもいいから部活の登録名簿を顧問の先生に渡しなさい」
「えっ、どうしてかしらぁぁ~?」

白崎の言っている意味が解からない金糸雀は首をかしげる。

「部員が減るんだ、名簿を書き直す必要があるだろ?」
「部員が減るってどういう事かしら?」
「ん?君は聞いていないのか、桜田君が引越しのため転校することを」
「えっ!そんなの初耳かしらぁ!!」
「そうか、桜田君は君達と仲が良かったから言い出せなかったんだな、
 とにかく名簿を先生に提出するんだぞ」

そんな、ジュンは何も言ってなかったかしら~?
いきなり転校なんて信じられないかしら……みんなは、水銀燈や真紅は知ってるかしらぁ?

金糸雀は急いで携帯を取り出す、真紅達と連絡を取っていたためリダイヤルボタンですぐに電話を掛けようとするが、携帯のモニターに映し出された文字をみて思わず声を張り上げてしまった。

「あぁ、なんてことかしらぁ、こんな時に充電切れかしらぁぁ~」

無意味に携帯を振ってみるが切れたバッテリーが復活するわけはなく、急いで帰った金糸雀から連絡があったのは雪が薄っすらと路上を白く変え始めた時だった。




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最終更新:2007年01月22日 22:05