アットウィキロゴ
『腕の立つベーシストとドラマーが必要なんじゃないかなー…と思いまして、ね』

こんな電話が、つい一週間前に入った。
言ってくれる。
余程腕に覚えがあるらしい。

電話の主は蒼星石と名乗り、是非一度音合わせをしてみたいと言ってきた。

「いいわぁ。こっちはlaylaとCatch the Rainbowならすぐに合わせられるけどぉ?」

『流石。いい趣味をしてるね。じゃぁその二曲に、sunshine of your loveと正しい街も合わせようよ』

CREAMと椎名林檎を持ってくるとは、そっちこそなかなかいい趣味をしている。

そして、今日がその約束の日。
最寄りの駅で真紅と待ち合わせをし、スタジオに向かう。

「ちゃんと練習してきたぁ?」

いつもの調子で水銀燈が真紅に言う。

「当たり前なのだわ」

自信満々の態度で答える真紅。
相変わらずねぇ、と水銀燈は小さく言った。

スタジオに入ると、既に蒼星石と翠星石は待合室で待っていた。

「やぁ、待ってたよ。僕がベースの蒼星石。で、こっちが…」
「ドラムの翠星石ですぅ」

翠星石は若干蒼星石の影に隠れながらではあるが、二人は手短に自己紹介を済ませた。

「よろしくぅ。ギターの水銀燈に…」
「ボーカルの真紅よ。よろしく」

必要以上は語らない自己紹介。
否、語る必要はない。
一度音を出せば、彼女らはお互いを分かり合う事が出来るのだから。

この四人は、どこかそんな事を思わせる。

「じゃ、スタジオとってあるし、早速中に入って合わせようか」

蒼星石の言葉に促され、四人はスタジオに入る。

                    *

最初の10分は各々のセッティングの時間。

水銀燈は愛用のレスポールカスタムに、ケースに所狭しと並べられたエフェクター群を繋ぎ、アンプのイコライザーで微調整をする。

真紅も愛用のカジノにGT-6を繋ぎ、ご機嫌なロックサウンドを作り上げる。

蒼星石は蒼星石でジャズベースにロジャーメイヤーのVoodooBassという、某師匠を思わせるサウンド。

翠星石が一番大変そうだ。ツインペダルをセットし、タムやスネアの位置を叩きやすいように変え、元から備え付けのクラッシュシンバル二枚とライドシンバルに加え、スプラッシュシンバルとチャイナシンバルもセットする。

『みんな、準備はいい?』

轟音が鳴り響く中、真紅の声がスピーカーから聞こえてきた。

それに各自無言で頷く。

『それじゃ始めましょう…』



~次回予告~

ついに、出会うべくして出会った四人!
彼女らはそのサウンドでどんな世界を魅せてくれるのか!?

真紅「次回『クロスロード』、下僕(ファン)になる事を誓いなさい」

翠「絶対見るですぅ!」




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2007年01月21日 02:31