と、いうわけで彼女達は焼肉屋にいる。
翠「とりあえずカルビとタン塩20人前ずつです!あとはビール全員分です」
紅「ちょっと翠星石、私は飲まないのだわ!」
銀「そんなこと言ってるから小さいのよぉ?」
紅「(ピク)……飲んでやるのだわ!飲めばいいんでしょう!?」
キレる真紅、それをみてニヤニヤする水銀燈。あんた確信犯だな。
蒼「ちょ、真紅。無理はいけな……」
紅「(蒼星石を睨みつつ)私は飲むの☆」
薔「……雛苺の……真似?」
雛「あまり似てないの~」
金「いや、腹黒さはそっくりかしら」
金糸雀の言葉を受けて雛苺の目が光ったことは気にしてはいけない。
翠「あと、生レバーも10人前ほどほしいです」
そうこうしてるうちにビールが全員の手元にわたった。
紅「勝負よ、水銀燈!私が貧相でないことを一気飲みで証明してやるのだわ」
銀「フフフッ……望むところよぉ?」
蒼「いや、一気飲みと貧相は関係ないから」
金「雛苺~、いたいのかしら~(泣」
雛「だめなの~!つぎはキーロックなの!!」
金「ひぃぃぃ、かしら~~」
金糸雀にプロレス技をかける雛苺。
さりげなく綺麗に掛かっているところが両者の息の合う部分なのだろうか?
薔「……ユッケ……美味しい」
物語は(ひどいほうに)加速する。
紅「水銀とぉぉぉう、まだやるのだわわ」
銀「真紅ぅ、酔うの早すぎよぉ?」
真紅の介護をさりげなくしている水銀燈。
翠「のめのめですぅ、バカ達が~です」
雛「やめてなの~」
金「冷たいかしら~」
返って来た如雨露でビールシャワーを雛・金に浴びせる翠星石。
蒼「ちょっと翠星石、それはいくらなんでもお店に迷惑だよ」
金「私達のことをかばってないかしら~」
突っ込みがずれている蒼星石。
さらに数十分後。
紅「水銀燈……あなたはこの巨大な……」
銀「ちょっと真紅ぅ、人の胸をそんな鷲掴みにしないでよぉ(///)」
ちょっと危ない領域に行きかけてる真紅と水銀燈。
翠「健やかに~、伸びやかに~」
雛「やめてなの~」
金「というかお酒で健やかになるわけないかしら~」
中身を焼酎に変えてやはり浴びせている翠星石。
蒼「これは……VIP板に報告だwwww」
本性(?)を現した蒼星石。
そんな中、薔薇水晶は……。
薔「レバー……ユッケ……カルビ……幸せ……」
*
紅「ふぁぁぁ……よく寝たのだわ……」
真紅は目覚める。
そして辺りを見回す。
そこは自分の慣れ親しんだ部屋ではなかった。
真っ白な壁、そこに飾られたポスター。
去年のローゼンメイデン全国ツアーのポスターである。
ベッドも真紅が慣れ親しんだフワフワでピンクなベッドでは無く、露骨なまでに金属剥きだしなパイプベッドである。
マットも固めだったらしく背骨が痛い。
紅「……まさか私……誘拐されたの?」
銀「いやぁねぇ、ここは私の部屋よぉ?」
ベッドの近くに水銀燈が座っていた。
よく見たら一般家庭には無いであろう120Wアンプの上に座っている。
紅(フェンダーの……ボックス……だったかしら?)
なぜベッドルームに大型アンプがあるのかは知るよしも無い。
まぁ、近くにレスポールとストラトが置かれている。
寝る前や暇な時にここで練習してるのは容易に想像がつく。
紅「あなた、こんな殺風景な場所にすんでいるの?」
銀「殺風景ではないわよぉ、ほらぁ、ポスターもあるしぃ」
紅「なぜベッドルームに去年のポスターが飾ってあるのかしら?」
銀「このポスター、私が映えてるじゃなぁいwwww」
どこのナルシストだ、お前は……。
紅「ところで私はなんでここに寝ているのだわ?」
銀「あなた覚えてないのぉ?焼肉屋で貴方達酔い潰れたじゃなぁい」
そういえばそうだった、と真紅は思い返した。
紅(確か昨日、水銀燈にそそのかされて……)
そっから先は思い出せないようだ。
そして今、二日酔いはしていない様子だ。
紅「それで?」
銀「でぇ、二人と相談してぇ、ある程度広い私の部屋へ運んだわけ」
紅「……あとの二人?」
銀「飲んでなかった蒼星石とぉ、何故か酔わない薔薇水晶よぉ」
紅「あぁ……あの二人……」
確かにあの二人は全員で飲みに行った時に頼りになる。
しかし薔薇水晶が酔わないのは謎である。
事実彼女はむしろ真紅よりもたくさん飲んでいた。
……すごい酒豪なのだろうか?
銀「で、私が真紅を、蒼星石が翠星石を、薔薇水晶が残りの2人を担い……」
紅「ちょっと待って! なんで薔薇水晶が二人も担げるの?」
二人とは雛苺と忘れられかけた金糸雀のことである。
薔薇水晶が気づかなければ忘れて帰るところだったらしい。
しかし今の論点(?)は薔薇水晶の怪力である。
酔っているそぶりを見せないが確実にアルコールは摂取していた。
その状態で二人も担いで歩けるものだろうか?
銀「さぁ、彼女曰く『私は……波紋の呼吸法を……してるから』だってぇ」
紅「……もう……どうでもいいのだわ……」
紅「で、他のみんなはどうしてるのかしら?」
銀「皆まだ寝てるわぁ、ちなみに部屋割りはこうなってるのよぉ?」
寝室:水銀燈&真紅
客間:翠星石&蒼星石
リビング:薔薇水晶&雛苺&金糸雀
紅「……リビング?」
銀「リビングのソファー、実はソファーベッドなのよぉ」
紅「……三人で寝れるほど?」
銀「えぇ、たたんでても私が足を伸ばして寝れるわよぉ」
それが横幅、で縦幅は一般サイズ、なら普通に寝れるだろう。
紅「……で、私はなんであなたのベッドで寝ているのかしら?」
銀「いやぁねぇ、忘れちゃったのぉ?」
紅「……?」
銀「本当に忘れてるのぉ?」
紅「何かあったのかしら?」
銀「……昨日、私達は新世界への扉を開けたじゃなぁい(////)」
紅「…(意味が判らない……)…!まさか!?」
銀「♪百まぁんの 薔薇のベーッドに 埋もれみ~る夢よりも♪」
紅「……(自分の下着を確認する)……無い……」
銀「♪香ぐわし~く アナタはな~い~て~た~の~♪」
紅「さりげなく替え歌作ってるんじゃないのだわ!!!!」
銀「あらぁ、昨日はあんなに可愛い声で……」
紅「もういいからやめてぇぇ!!!!」
蒼「皆おはよう、朝ごはん作っておいたよ」
翠「翠星石も手伝ったですぅ!」
台所から出てきた二人は皿を並べた。
そこに起きたばかりの金糸雀と雛苺がいた。
金「……良い匂いかしら!」
雛「美味しそうなの~」
どうやら匂いにつられてやってきたようだ。
蒼「すぐにご飯にしようね」
翠「まったく、二人は食い意地張りすぎです!」
雛「翠星石も人のことはいえないのー」
金「カナの推理によると、翠星石は既にツマミ食いしたかしら」
翠「(ギクッ)そ、そんなハシタ無いことを翠星石がするわけ……」
蒼「金糸雀にしては珍しくあたったね」
金「珍しくとはひどいかしら!」
そんな時、薔薇水晶が起きてきた。
薔薇水晶は全員に眼をむけ、食事を見て、
薔「蒼星石…(が)…おいしそう……( ^_^)b」
蒼「そんなに喜んでもらえて……うれしいな」
あくまで蒼星石は『料理について』だと思っている。
薔「……(つまり喰ってよし?)……じゃぁ……後で」
蒼「へ?」
銀「貰っちゃったぁ 貰っちゃったぁ 真紅の初めて貰っちゃったぁ」
紅「ちょっと水銀燈、そんな大声で……」
銀「これで今日から私達はカップルよ?」
紅「そんな不意打ちでカップルになられても……」
銀「そんなこと言ってぇ、昨日はあんなに……」
紅「もういいのだわ!」
銀「え~?」
紅「アナタの理論だと強姦罪が成立しなくなるのだわ」
銀「あなたはいつも大げさすぎよぉ」
水銀燈と真紅はリビングに入る。
蒼「あ、真紅、水銀燈、朝ごはんが出来てるよ」
銀「あらぁ、蒼星石の料理なんて久しぶりねぇ」
翠「翠星石も手伝ったです」
紅「そう、がんばったわね」
翠「……アレ?真紅、どことなく元気がないです」
紅「う……なんでもないわ……」
しかし真紅の顔はあからさまに真っ赤に染まっていた。
銀「蒼星石ぃ、私のヤクルトをパスよぉ」
蒼「はい!」
蒼星石が手首のスナップだけでヤクルトを投げる。
日ごろスラップで鍛えている手首は強い。
ヤクルトを剛速球に変えてしまった。
銀「(パシッ)ちょっとぉ、危ないでしょぉう」
といいながらも軽々キャッチしている水銀燈。
金「……今のは確実に130km/hはでてたかしら」
雛「(もぐっ)水銀燈すごいの~(はぐぅ)」
食べながら喋るな、雛苺。
というか蒼星石はこれ以上鍛えるな、死人がでる。
薔「あぁ……この二人は本当に……人間じゃないみたいだな……と思った」
どこかの高校生が入れるナレーションみたいな台詞を言う薔薇水晶。
銀「うふふふ……あらぁ?薔薇スィー、手が止まってるわよ」
たしかに薔薇水晶の皿からは一向に食べ物が減っていない。
いつもは『鬼に変身するとそれだけエネルギーが』とかいいながら、ご飯や団子を神速の勢いで食べつくすのに今日はそれをしない。
こんなことは10年に一度あればびっくりだ。
薔「私は……あとで……(蒼星石を)……食べるから」
蒼「え、じゃぁラップして置いておこうか?」
薔「そういうのも……いいね……( ^_^)b」
薔薇水晶の脳内ではラップ巻になった蒼星石が浮かんでいた。
しかし誰も薔薇水晶の言動の真意を判る人などいなかったのだ。
少なくとも、本人を除いて一人以外は……。
銀「あらぁ、じゃぁあとで私の部屋でたべなさぁい☆」
最終更新:2007年04月09日 09:26