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真・ひいらぎレールジャーナルまるまるっ☆房総編PIT IN - (2012/03/23 (金) 23:58:57) の編集履歴(バックアップ)


人生に転換期というものがあるように、鉄道の世界にも何かをきっかけにその運命が大きく変わることがある。2012年3月17日、東京ではある駅と路線が大変貌を遂げることになった。



空港アクセスという使命を与えられた地方路線「成田線」


銚子からはまた千葉行きの各駅停車に乗車。
千葉~銚子の列車は総武本線経由と成田線経由があり、成田線経由の方が距離が長いですが、本数的に成田線の千葉行きが総武本線の千葉行きに抜かれるというシチュエーションはまずありません。

自分が乗ったのは成田線の方。
次の松岸から分岐し、利根川沿いに香取や佐原といった主要駅に停車していきます。


そして到着したのは成田線の名前にもなっている成田駅
ここで電車を降ります。


成田線はこの成田駅から2つの支線が伸びています。
つまり本線を含めて4方向に線路が伸びてるわけですが全部成田線
なんだか不思議です。

支線の一つが常磐線の我孫子までを結ぶ通称「我孫子支線」。
我孫子市では水空ラインと呼んでいるようですがJR東日本では使用してません。


そしてもう一つが「空港支線」。
その名の通り、日本の空の玄関口こと成田空港へのアクセス路線として1991年に開業しました。


▲成田空港行きの各駅停車到着。英語での案内もされます。

元々、成田空港のアクセスのために成田新幹線が計画されており、1974年に着工されました。

しかし空港建設反対派のみならず沿線自治体からも反対の声が多く上がり、工事は1983年に凍結。
成田新幹線の計画自体が消滅しました。

しかし空港と東京都心が鉄道で直結してない事態が続くとさすがに不便だということで、3つの鉄道整備案が上がりました。

A案:成田新幹線の計画ルートの再整備。
B案:北総線を延伸して京成上野と成田空港を結ぶもの。
C案:成田線を分岐させて乗り入れさせるもの。

当時の運輸省はB案を選択し推進するはずでした。


しかし急遽C案が先行して進められることになります。
これは当時の運輸大臣石原慎太郎の「鶴の一声」とも言えることでした。

既に成田新幹線用として中途半端に建設済みだった空港付近の設備を有効活用し、成田線と京成本線からそれぞれ分岐させて空港地下に直結させるというものでした。

そういうことでこの決定が下された瞬間、いち地方路線だった成田線が空港アクセス路線に変貌したわけです。
まぁ一部区間ですけど。



そんなこと知ったこたないと言わんばかりに、普通列車の成田空港行きは終点成田空港に到着。

この列車に使用されたのは211系3000番台。
元々は宇都宮線・高崎線に使用されていた電車です。


2004年から始まった宇都宮線・高崎線の普通列車グリーン車の連結。
それと新型電車の導入により一部要らない子になった電車は房総地区に残る旧型電車の駆逐を目的に千葉にやってきたのでした。

しかし、新天地で活躍しはじめて早々、京浜東北線からやってきた209系にその活躍の座を奪われてきてます。

今は総武本線と成田線で活躍していますが、そのうち中央本線の立川以西の普通列車に使用されるという話が出ています。



日本の玄関をさまよってみる


▲前6両大船行き、後6両大宮行き

成田空港はJRと京成線のホームがあり、JRは1面2線を有してます。
到着したホームの隣には特急成田エクスプレスが停車してました。

▲大船行きの場合、行き先表示には横浜・大船と出るようになってる


▲そして発車


隣の京成線はからは特急の上野行きが発車。
通勤型車両を使用した、いわゆる私鉄無料特急ですね。


ホームから階段を上がりコンコースへ出ます。
改札がえらく遠く感じます。
ちなみに柵を越えた向こうは京成線です。

▲出てから撮影

そして成田空港と言えば改札を出てからの荷物チェック
飛行機に乗る乗らないにかかわらず行われています。

とは言ってもそんな仰々しいものではなかったですね。
ただし身分証明書は持っておいた方が良いです。



空港に来たからと言って飛行機に乗るわけでも飛行機を見るわけでもなく
隣の改札へ早々と移動。


京成線の改札前にある発車案内を見ると、京成本線経由の特急、成田スカイアクセス線経由のアクセス特急・スカイライナーで占められてます。

この時間帯、特急しかないってことですね。
でも特急料金を取られるのはスカイライナーだけで、他の特急は通勤型電車で運転され追加料金をとりません。
しかも京成本線の特急は京成佐倉まで各駅停車です。


スカイアクセス線のホームに降りればスカイライナーが停車中。



この車両は鉄道友の会よりブルーリボン賞を受賞しており、それを記念したラッピングが施してありますね。


そして発車。振り返るとそこには何やら柵のようなものが


そして柵の向こうに電車が。


柵の向こうが京成本線経由の電車が、手前がスカイアクセス線経由の電車が停まるように分けられているのです。

このような措置は隣の空港第2ビル駅でも見られます。


なんで分けているのかと言うと経由線が変わると運賃が変わるため。
なので誤乗と誤乗と言う名の不正乗車を防ぐためにこんなことになっているのです。



この下続く


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