バトルロールの留意点
RP村において、PC同士の戦闘描写、すなわちバトルロールは需要の多い要素で、これをメインに企画されている「バトル村」というジャンルもあります。
(変種として、集団を率いて戦う「合戦村」というものもあります。こちらは個人戦闘ではなく戦術ロールがメインとなります。)
バトル村の戦闘処理には、いくつかのパターンがあります。
- ランダムダイスで攻撃の成否やダメージを決めるTRPGタイプ
- 勝ちを譲ろうと思った側がロールで負け演出をする相談なしタイプ
- 勝敗は吊り襲撃結果で決めるシステム依存タイプ
- あらかじめどちらが勝つか展開の決まっている筋書きタイプ
いずれにおいても、共通するバトルロールの流れはおおよそ以下のとおり。
先攻後攻は任意で決まったり、ランダムダイスなり、その企画によりけりです。
特に決まってなければ先に仕掛けた方が先攻。
1) 先攻側が「攻撃ロール」を行う
2) 後攻側は「回避ロール」 または 「防衛ロール」や「ダメージロール」を行う
3) 戦闘継続可能な状態なら、後攻側が「攻撃ロール」を行う
4) 先攻側は「回避ロール」 または「防衛ロール」や 「ダメージロール」を行う
…決着のつくまで1〜4の繰り返し
バトルロールの「お作法」と推奨事項はおよそ以下の通りとなります。
命中したかどうか、ダメージの程度は受け側が演出する
RP村においては、「PCに関する演出は当人が行う」のが原則なので、攻撃側の演出は「攻撃をする」部分までです。
その攻撃が命中したのか外れたのか、損害がどれくらいであったかは、受け側が演出します。
「首を絞めて窒息させた」「鎧を刺し貫いた」など、命中や効果を確定してしまう言葉を使わないようにしましょう。
よく使われる言い換え構文としては、「殴り掛かった」「振り下ろした」「○○すべくしかける」などがあります。
台詞にして、「相手の武器を叩き落としてしまえ!」「首の骨を折ってやる」など、狙いを相手 (PL) に伝えるのもRP村の方法としては有効です。
ビジュアルを伝えよう
相手との間合い、構えの姿勢、武器や防具の特性、攻撃の角度や速さ、足場の良し悪し…
そういったものが共有情報として伝わるよう描写をしましょう。
「剣を構えて攻撃した。」だけでは状況がわかりません。
どっちの方向から? 切りつけたのか、突きなのか? どの部位を狙ってる?
そんな思惑が噛み合ないと、あなたの頭の中では相手の右手に剣を振り下ろしたつもりでいても、相手が「頭に傷を負った」り、「左へ飛んで避けた」り、あなたの頭の想定図からすると「ありえない動き」になったりすることもあります。
それはちゃんと情報を伝えていないせいです。
殊に珍しい武器や、特定の流派で戦う場合は、相手がそれを知っていると思わないことです。
「鎖鎌」というのがどういう武器なのか、「合気道」とはどんな武術なのか、肝のところを説明してから使用しましょう。
何を、どのように、どうしたくて、どう動かしているのか。
言語化してみましょう。
これは、バトルロールに限ったことではありませんが、必然的に対立動作を伴うバトルロールでは手を抜くと弊害が顕著になります。
世界観を考えよう
リアルに準拠した企画の場合、「相手の刃の上に逆立ちする」「幼女が大型武器を振り回す」といったファンタジー色が強めな演出は厭がられることがあります。
魔法なしの世界観の場合は、見栄えだけでなく、物理的に特殊すぎないアクションかも考えて演出しましょう。
程よくやられて相手を持ち上げよう
命中したかどうかは受け側が決められるため、「すべて躱してノーダメージ」を演出するのは簡単です。
また、魔法などの場合、「打ち消し効果のある魔法の上がけ」で相手の効果を無効化し続けることも可能です。
例)
サラのログ[周囲を焼き尽くす魔法の炎が町を覆う。]
トムのログ[黒雲を召還して雨を降らせた。濁流がサラを押し流さんとする。]
サラのログ[業炎は消えておらず、逆に雨をすべて蒸発させる。トムにも炎が迫る。]
トムのログ[トムの周囲には結界があり、いかなる魔法効果も受けない。]
ただし、こういったキャンセル重ねや無敵ブレイはRP村では推奨されません。
相手とのやりとりを通じて、キャラクターの強さを比較演出するには大きく分けて二通りの方法があります。
A) 相手を楽々と打ち破ってみせることで自分の優位さを示す。
B) 強敵の攻撃をしのいで反撃することで、自分にも実力があることを示す。
RP村で推奨されるのは B のスタイルです。
いわゆる「もちあげ」テクニック。
相手の戦術効果を上手に喰らって損害を受け、物語を盛り上げて、なおかつ自分の実力を発揮して魅せる、そんな技量を身につけましょう!
魔法のない世界では、大怪我をしすぎると死亡フラグとみなされてしまいがちですが、適当な手傷は何かしくじった時の言い訳にもなって便利です。
レーティングに考慮する
生々しい描写が許容されている「グロ村」以外では、ダメージロールの描写に注意しましょう。
「刃が貫通する」「首をはねる」「絶叫する」「無惨な死体」といった状況説明ならOKですが、その詳細を書くのは避けてください。
殊に臓器損壊描写はアウトとなる場合がほとんどです。
逆に、グロ村では生々しく痛々しい描写をして「楽しむ」傾向にあるので、部分的にでも苦手意識のある人は参加しないこと。
それぞれ2〜3回ずつ攻撃したら決着を目指す
自分がログを落としてから、相手が返事を寄越すまで、おおよそ20〜30分かかります。
さらにそれに返事をすれば、シーン開始から1時間程度は経過してしまいます。
更新間隔が24時間か48時間かなどにもよりますが、戦闘区切りまでの目安を1日のコアタイムに近い3時間程度とすると、それぞれ2〜3回ずつ攻撃したら決着を目指すのがいい塩梅です。
楽しい戦闘はつい長引かせたくなりますが、PLの体力も鑑みて、「小手調べ」→「本気の攻撃」→「必殺攻撃」といった構成にするとまとまりがよくなります。
勝つべき?
「その場の流れで勝敗を決めてよい」企画の場合、自分が勝ってしまっていいのか悩むこともあります。
お任せする、と言われても困るところ。
その先の展開を考えて、どっちが勝った方がオイシいか判断しましょう。
だいたい、台詞まわしや態度で「この勝負は勝ちをもらう気でいる」ことは伝えられます。
伝えられるよう精進してください。
ただ、相手と「この先、こうなるとオイシい」という目論みが合致するとは限りません。
また、状況に関わらず負けたがる人 / 負ける気がない人もいますので、相性が悪いと思ったら勝負をつけずに緊急事態を起こして、その場から離脱してしまうのも手です。
逃げ切ったかどうかは、逃げる側のPCが確定できる事項です。
互いに相手に尊敬を覚えるようなバトルに巡り会えますように!
最終更新:2013年08月12日 01:08