ある者の愛を巡る戦いの歴史
事の始まり
この戦いの歴史はある純魔族が
天使族の女性と恋に落ちた事から始まる。
そのある純魔族とはホムラ(
焔 凛奈)の事で,彼は生まれた時から女性ばかりの環境で育ったせいか女々しい姿と女々しい声,お淑やかな性格になった事から大人になって彼女が作れず悩んでいた。
しかしそんな彼の傍で彼を励まし,いつも傍にいたのが一番の親友枝理(
新田枝理)である。
彼女と恋の相談やら何やら話す内にホムラはある感情を彼女に抱いている事に気付いた。
そう,長年付き合っている内に彼女こそが自分に相応しい女だと解ったのか,恋心を抱くようになったのだ。
数ヶ月の間それを言い出せずにいたが,ある日枝理から地上界(裏球)での食事に誘われた際の帰り際に彼は告白を決意。
お台場の夜景が綺麗な場所で,彼は自らの想いをしどろもどろながらもなんとか伝える事に成功。
そしてそれを聞いた枝理はその言葉を待っていたかのように自分も同じ感情を抱いていて,今日告白するつもりだったと返す。
この事がきっかけとなり,ホムラと枝理は恋人としての関係を結ぶ事となる。
利用された恋仲
ホムラと枝理が恋人関係となってから数年が過ぎた。
その間に彼は天上魔導四天皇の内の水を司る北天碧皇の座に就き,枝理を側近として置くなどして距離が離れてしまわぬようにしていた。
だがしかしその幸せは長く続かない。
彼の血筋の関係上で関わった悪魔族の当時の頭・
アルフレッド(未完成が彼を第2次天魔戦争勃発の火種に使おうと企て,枝理を攫い彼女を人質にホムラを
悪魔界側の味方へ強制的に入れてしまったのだ。
しかもそれに気が付かないように彼には決して純魔族としての姿を露わに出来ない『封印の刻印』がつけられたのである。
それを知ったフィガロ剣聖(
フィガロ・スケルッツォ・ジグル(未完成)は友であり同僚であった残りの天上魔導四天皇達(南天紅皇
椿 直隆(未完成・東天蒼皇
東 雷児(未完成・西天白皇
夜倉沙那(未完成)へホムラを説得し,連れ戻すように命令を下す。
命令書を持って当時の魔界皇帝・ユリウス(
ユリウス・ダークルーラー・アスタロッソ(未完成)の元へ行き悪魔界への道を開いて貰った末に,悪魔族の軍隊が出撃する前になんとか間に合った3人だったが,アルフレッドはそれを予測していたのか枝理の命を盾にホムラと彼等を戦わせた。
初めは大人しく命令に従っていた彼であったが,枝理に対する思いが時折彼の攻撃の手を止めさせた。
その時にもアルフレッドは枝理の首元に剣の刃をあて,ホムラを命令に従わせようとした。
しかし,彼女は突如として言を発し,アルフレッドから剣を奪い自らの胸に突き刺した。
彼女は死に際にこんな言葉を残した,そしてそれがホムラの心を突き動かす原動力となった。
『忘れないで・・・私は・・・ずっと貴方と一緒に生き続けるの・・・!
私は何処までも,永遠に・・・貴女の友であり・・・唯一愛した女だから・・・!
お願い凛奈・・・私の分まで生きて・・・そして悪魔と天使の平和を・・・世界を・・・護って・・・!!』
壮絶なる最後
枝理の言葉と自殺を目の当たりにし,ホムラから真実を告げられた3人はアルフレッドに対し強い怒りを覚え立ち向かった。
しかしアルフレッドの強大な闇の力の前に3人は無力で,ことごとく弾き返され,大打撃を受けてしまう。
そんな中で友が傷つく様を目の当たりにしたホムラの心にもアルフレッドに対する怒りが芽生えだした。
剣を手にありったけの魔力を込めてアルフレッドに斬りかかり,彼にお返しと言わんばかりにダメージを与えてゆく。
ただ,最後の抵抗でホムラも突き飛ばされてしまい,もう成す術がないと思ったその時に奇跡は起きた。
悪魔族達が裏切りを起こしホムラ達の味方に回ったのだった。
突然の裏切りに戸惑う最中にツバキの指示でサナ・アズマが残りの魔力をホムラの剣へ注ぎ込み,更にツバキも同様に魔力を渡した。
そしてホムラ自身に残された残り少ない魔力も合わさって強大なエネルギーが生み出され,それを纏った剣でホムラは再びアルフレッドに斬りかかる。
その一撃が決め手となり,悪意に満ちた頭であったアルフレッドは跡形もなく消滅した。
こうして危うく天界と対立し戦争を起こす所だった悪魔界は正常な状態へと戻り,一時の平和がもたらされた。
その後ホムラは責任を取ろうと一度天界軍に辞表を提出するが,フィガロの意志と言葉により辞職をやめ,更にフィガロから今回の手柄として海軍指揮官の座まで渡される事となる。
こうして彼等は現在居る地位に立ち,様々な悪と戦い続けている。
そして悪魔界は新たな主として裁判長・
五条 罪(未完成を起用,悪意に満ちた者が指揮者とならないよう公平な審判を下せる者として彼は悪魔族の長である闇精皇の座に就く事になった。
そして今,悪魔界と天界は魔界や裏球を通じて和平を保ち,対立する事はほとんどなくなっている。
最終更新:2006年10月09日 21:31