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『三者三様』


(キャラ) 猫猫、黎星刻、クァンシ



深夜零時過ぎ。
街は静まり返っていた。
ネオンだけが眩しく街を照らし、自動販売機は律儀に光を放ち続けている。
しかし人影はない。
車も走らない。
聞こえるのは風が高層ビルの隙間を吹き抜ける音だけだった。
そんな静寂の中、三つの人影が偶然にも同じ交差点へと辿り着く。

三人はほぼ同時に立ち止まり、互いの姿を見た。
誰もすぐには動かない。
不用意に背を向ける者もいない。
殺し合いの開幕からまだ間もない。
目の前の相手が敵か味方か、それすら判断できない状況だった。
最初に沈黙を破ったのは一人の青年だった。
「敵意はない」
よく通る、それでいて落ち着いた声。
「私は黎星刻である。このような非道な殺し合いに乗る気はない」
その姿勢には武人としての気迫と品格が自然と滲み出ていた。
続いて小柄な少女が口を開く。
「猫猫だ。人殺しなんてする気はない」
最後に銀髪の女が短く言う。
「クァンシ。私もお前たちと同じ」
声に抑揚はほとんどない。
三人は互いの名と表面上のスタンスを知った。

青年――黎星刻は中華連邦が誇る若き武官。
下級官吏の家に生まれながら、その才覚だけで出世を重ねた男である。
軍略に秀で。
剣技に秀で。
人望にも恵まれた。
その武勇は世界でも指折りであり神虎という高性能なナイトメアフレームを唯一自在に操れるほどだった。
だが、その肉体は病魔に蝕まれている。
余命は決して長くない。
それでも彼は戦場へ立ち続けた。
その理由は一人の少女だった。
中華連邦の皇帝。
天子――蒋麗華。
幼き日に罪人へ薬を与えた星刻を救った少女。
彼はその恩義に報いるため「永続調和の契り」を交わし、生涯を懸けて彼女を守ることを誓った。

猫猫。
花街育ちの薬師。
毒をこよなく愛する変わり者だった。
幼い頃から養父に薬学を叩き込まれ、毒草や薬草に囲まれて育った。
ある日、人攫いによって後宮へ売られ下級女官となる。
本来なら能力を隠したまま静かに働くつもりだった。
しかし皇子の命に関わる事件で原因を見抜いたことで、その知識を隠し切れなくなる。
以降は薬師として後宮で重用され、医局でも働くようになった。
薬学の知識は常人の域を遥かに超えている。
左腕へ巻かれた包帯の下には、自ら毒を試し続けた痕が残っていた。

銀髪の女――クァンシ。
中国から来た最古のデビルハンター。
長い年月を戦い続けた歴戦の戦士。
その実力は、人類最強のデビルハンターと評されるほどだった。
普段は気怠そうにしている。
何事にも執着が薄そうに見える。
だが彼女は武器人間だ。
右目に隠された一本の矢を引き抜けば、人ならざる姿へ変貌する。
圧倒的な身体能力。
常人には視認すら困難な速度。
一瞬で敵を殲滅する戦闘能力。
数え切れない戦場を生き抜いてきた経験者である。

しばらくの沈黙のあと、最初に口を開いたのは黎星刻だった。
「まず確認したい。この場へ来て既に誰かに会っているのかを」
猫猫は言う。
「ここで会ったのはあんたたちが始めてだ」
クァンシも簡潔に答える。
「私も他の参加者は見ていない」
黎星刻は腕を組み、静かに考え込む。
「……そうか」
彼は周囲を見渡した。
無人の街。
遠くに見える高層ビル。
見慣れぬ建築物。
そして首にはめられた首輪。
「探してる相手がいるのか」
猫猫が問いかけた。
「……私には守るべき方がいる。彼女は幼くお優しい方だ。このような殺し合いへ巻き込まれているのであれば一人では非常に危険だ」
拳を静かに握る。
「天子様がこの街の何処かにおられるなら、この身をとしてでもお守りする。それが私の使命だ」
その言葉に偽りはなかった。

猫猫はそんな黎星刻を見つめながら、ふと考える。
(私には……そういう相手はいないな)
誰か一人を命より優先する。
そんな経験はない。
養父は尊敬している。
小蘭や玉葉妃にも情はある。
だが黎星刻ほど強い執着ではない。
すると不意に一人の男の顔が頭をよぎる。
――壬氏。
後宮でも外廷でも、何かと自分へ面倒事を押し付けてきた男。
無駄に整った顔。
しつこい性格。
蛞蝓でも見るような目を向けても懲りない変人。
(……いや)
猫猫は小さく頭を振る。
(何であいつの顔が浮かぶんだ)
面倒な男だ。
できれば巻き込まれていてほしくはない。
そう思っただけだ。
それ以上でも、それ以下でもない。
「どうかしたのか」
黎星刻が尋ねる。
「少し知り合いの顔を思い出しただけだ」
猫猫は素っ気なく返す。
二人の間に僅かな信頼が生まれた。

【黎星刻@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、スマートフォン、不明支給品×1~3
[思考]: 殺し合いに乗らず主催者を打倒する
1:天子がこの場にいるなら最優先で捜索、保護する
2:主催者やゲームの情報を集める
3:首輪の解除方法を探る
4:無益な殺し合いは避ける

【猫猫@薬屋のひとりごと】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、スマートフォン、不明支給品×1~3
[思考]: 殺し合いには乗らない
1:状況次第では信用できる相手と協力する
2:毒物、薬品が手に入る場所を優先的に探索する
3:首輪の構造を調査する
4:壬氏が殺し合いに巻き込まれていないか少し気になっている


クァンシだけは二人に見せていない考えを胸に秘めていた。
殺し合いに乗らない。
それは半分だけ本当だった。
彼女は主催者を信用していない。
願いを叶えるという話も。
優勝者を帰すという話も。
すべてが嘘かもしれない。
そもそも自分がこんな首輪で死ぬのか?
絶対的強者であるが故の余裕もあった。
たから現時点では積極的に人を殺す気はない。
だがもし状況が変われば。
タイムリミットか迫れば。
参加者を殲滅するのも、彼女にとっては選択肢の一つだった。

【クァンシ@チェンソーマン】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、スマートフォン、不明支給品×1~3
[思考]: 現時点では積極的に殺し合うつもりはない
1:主催者、首輪、ゲームの真相を見極める
2:状況次第では参加者を殲滅する
3:首輪を外す方法や主催者に対抗する手段があるなら協力も検討する





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最終更新:2026年07月02日 19:33