番外編1-2 雪降る夜に
雪鎖「・・・」
寒さには慣れている。
雪にも慣れている。
男性「おまえ、盗んだんだって?」
この手のやつにもなれている。
弱ければ、手刀で倒せる。
強ければ、能力で撃退する。
女性「あの人から盗んだでしょ?」
雪鎖「知らないよ」
いちいちかまっているのも面倒だ。
こんなのは、無視したほうがいい。
男性「おい、逃げるのか?」
雪鎖「ああ、逃げるさ」
僕はこの手の奴らはなれた。
逃げるのかといわれて、挑発にのるのは馬鹿だ。
雪鎖「はぁ、あいつらは今頃、何をしてるだろうか」
男性「何をぶつぶついってんだ、おまえは」
両親のことを考えていた。
いまさら、敬語を使う必要はないだろう。
捨てられたのだから。
女性「早く盗んだ物を出したほうがいいわよ」
男性「それとも、ボコボコにしてやろうか?」
雪鎖「どうぞお好きなように。・・・さすがに寒くなってきたな」
慣れてるとはいえ、やはり長時間いると冷える。
能力使って、雪を防ぐのもありだが・・・。
男性「なら、死ね!」
雪鎖「・・・」
無言で相手のこぶしを肌に届くぎりぎりの距離で止める。
使うのは雪。
雪の壁を使う。
本気でやってんのか?こいつは。
女性「私はそう間単には行かないわよ」
あきらかに構えが素人だが。
まあ、少し遊んでやるか。
結局、3分も相手は持たなかった。
雪鎖「こんぐらいきつくしとけば、取れないだろう。
男性「許してくれ!このままじゃ死んでしまう!!」
吹雪のなかで木に二人を縛り付ける。
俺はなれてるが、さすがに一般人はこんなことになれてはいない。
すでに女性のほうは、意識が無い。
まあ、かわいそうなのはわかっている。
後でちゃんと返してやるし。
雪鎖「さてと、そろそろかな」
二人の体に手を当てる。
雪鎖「ふんっ!!」
エネルギーを消費して二人を一番近くのまちに転送する。
あとは自力でやってもらうしかない。
雪鎖「さてと、そこの奴、盗み見か?」
そしてなにかがでてくる。
ナイフが50本ほど。
いや、一度にこれを投げれるか?
雪鎖「まったく、なにがしてんだ」
当たる可能性のある全てのナイフを叩き落とす。
??「雪鎖・・・」
雪鎖「久しぶりだな、クソジジィ」
そこにいたのは父親だった。
名前は・・・・忘れた。
??「おまえ、盗みをやっとるらしいな」
雪鎖「やってないし」
??「もう何処の町でも噂になってるぞ」
雪鎖「金なら原生生物の討伐でいくらでも手にはいるから。 それに、その噂は詐欺師の流した噂だろう」
原生生物を倒したとき、その生物に応じた部位を町の引換所に持っていくと、金と交換してもらえる。
中には1体分で1年暮らせるような金になるやつもいる。
雪鎖「今の所持金は金貨50枚。これだけあれば、死ぬまで生きてけるっての」
夫婦と子供2人の4人家族で大体、一ヶ月銅貨60枚。金貨1枚は銀貨100枚分。
持っている金貨全て銀貨に両替すると5千枚。
??「しかし、証拠がないな」
雪鎖「しかしまあ、無用心にもほどがあるぜ」
バンッ!
??「!?」
雪鎖「背後を取らせるなんて、腕が鈍ったか?」
ドガァァン!!
??「よくパンドラをハンドガン一発で・・・」
ランクSSの原生生物、パンドラ。
パンドラの箱をベースに名づけられた。
もって行く部位は頭。
金貨3枚分。
雪鎖「んじゃ、交換に行くか」
??「わしらの元に戻るつもりは・・・」
雪鎖「ねぇよ。クソジジィ」
??「しかし──」
雪鎖「お前は金がほしいだけなんだろう? おまえは金のために自分の子供を売るような奴だからな! 分かってんだよ!ゲス野朗!」
こいつは、俺の姉さんを売りやがった。
人身売買だ。
結局、それからすぐに僕が姉さんを連れ戻してやったけど。
今は、僕の家でもある場所に住んでいる。
雪鎖「おまえは金があればなんでもいいんよな! 家族が死のうが! 友人を殺そうが! てめぇは最低のゲス野朗だ!」
??「お前はどう思ってるんだ?」
雪鎖「何がだ」
??「お前の姉、雨針(あめり)だ」
雪鎖「どうも思ってないよ」
??「おまえは、雨針に会いたくないのか?」
雪鎖「少なくとも、今は思ってないな」
いつでも会えるし。
それをこいつに言うはずはないが。
??「そうか」
雪鎖「しかしまあ、本当に馬鹿だよな、お前も」
グサッ
??「・・・」
雪鎖「こうも簡単に囲まれるなんてな」
周りには何十体もの原生生物。
弱いFランクから、至高のSSランクまで、様々だ。
さっき刺したのはBランクのバロ。
やけに変な名前だが気にしない。
交換部位は角。
2本あるのでお得だ。
雪鎖「わかってんだろうな、クソジジィ」
??「まだまだわしは現役だよ」
雪鎖「ふ、笑わせんなよ」
ザザザザザザザザザザザザザ
雪鎖『針は雪。雪の鎖。この雪は溶けることはない。ゆえに、雪のある場所では無敵』
ズズズズ
雪鎖『その名は』
ザスッザスッ
雪鎖『雪鎖』
ズゾォン!!
雪鎖「雪の中に含まれる微量の水分を使い、雪を操る」
硬さは泥から黒曜石まで、自由自在。
ちなみに今は、鋼。
??「成長したのお」
雪鎖「おまえも後で刺してやる」
周りには数々の種類の敵が倒れていた。
こりゃ久々にいい稼ぎになりそうだ。
雪鎖「どうやって持っていくか、なんだよな」
??「手伝うぞ」
雪鎖「金がほしければ働けっての」
??「わしもこれだけ倒したぞ」
・・・
全部Fランクじゃん。
まじか。
レービー・・5体。 一体あたり銅貨6枚で銅貨30枚
イッドス・・3体。 一体あたり銅貨5枚で銅貨15枚
ラービー・・8対。 一体あたり銅貨5枚で銅貨40枚
・・・銅貨85枚?
雪鎖「わびしい奴」
バロの角を回収する。
15体分で銀貨2枚(角1本分)×2(本数)×15(バロの数)。
えっと、銀貨60枚?
ランクSのロックマウスの眼を回収する。
雪鎖「銀貨80(一匹分)×30(数)で、金貨24枚か」
他の奴らのも回収する。
雪鎖「合計、金貨85枚と銀貨30枚分か」
これで所持金は金貨135枚、銀貨30枚になるのか。
雪鎖「しかしまあ、もって行くのに苦労しそうだ」
能力で全てをまとめて凍らせる。
そしてそれを浮かせる。
雪鎖「さっさと行こう」
手にもってるわけじゃないので軽い。
だがエネルギーの消費がすごい。
雪鎖「テレポートでもしようか?」
そうだな。
最終更新:2011年11月03日 19:57