無題 小ネタ ID:Q/uw0MCH氏
第3局>>391


   「な撫でるな~」 
   弱々しく懇願する姿に京太郎はもっと困らせたくなる。 
   「だ…だから」 
   本当に、この天江衣は上級生なのだろうか。まぁ、かわいいからどうでもいいか。 
   「ん、ん~~~」 
   お、反抗しなくなったな。……あれ? 
   「んあっ………ふにゅう」 
   ペタンとおしりから崩れ落ちる天江衣。……え~と、 
   「ちょっと貴方! 衣になんてことを!?」 
   誰かが鬼の形相でこっちにくる。 
   「と~か~」 
   「ちょっとこっちにいらっしゃいまし! 事と場合によっては警察に突き出しますわよ。ハギヨシ!」 
   とーかが指を鳴らした瞬間誰かによって廊下に押さえ付けられる。痛え。 
   「さぁ衣、この男にどんなことをされましたか」 
   「うぅ……頭を撫でられた。衣の方が大人なのに撫でられた」 
   「……頭を撫でられただけですの……ハギヨシ」 
   やっと拘束が解かれる。服に付いた埃をはたき落としていると。 
   「貴方、名前は?」 
   とーかが俺に問い掛ける。 
   「あ~、須賀京太郎っス」 
   「須賀さん、私が広い心の持ち主で助かりましたわね。普通の人ならば即通報されますわよ」 
   「はぁ」 
   「では失礼しますわ」 
   そう言ってとーかは衣の手を取り何処かへ向かって行った。 
   「変わった人達だったな……ヤバっ早く荷物を持って行かないと!」 
   そう言って京太郎は清澄高校の控室に向かって行ったのだ。 



   「……須賀京太郎かぁ」 
   と誰にも聞こえない程度に誰かが呟いた。 
最終更新:2011年11月02日 02:46