「さもりは」
さもりはね
さもりなんだ。
さもりはね
さもりだ。
とびはねている。
さもり。
およいでいる。
さもり。
さもりはね
世界なんだ。
さもりはね
宇宙なんだ。
さもり。
「ぼろぼろなさもり」
何が面白くてさもりを飼ふのだ
さもり園の四坪半のぬかるみの中では、
脚が大股すぎるぢゃないか。
顎があんまりながすぎるじゃないか。
雪の降る国にこれではさもりがぼろぼろすぎるぢゃないか。
腹が減るから
オークも食ふだろうが、
さもりの眼は遠くばかりみてゐるぢゃないか。
瑠璃色のさもりが今にも吹いて来るのを待ちかまへてゐるぢゃないか。
あの小さな素朴なさもりが無辺大の夢でさかまいてゐるぢゃないか。
これはもうさもりぢゃないぢゃないか
オークよ、
もう粛清。
「さもり記念日」
あなたが、さもりが好きと言ったから。
今日はさもり記念日。
あなたが、オークは粛清と言ったから。
今日はオーク粛清記念日。
「さもりと」
心のさもりは
さもりと跳ねる。
心のさもりは
温かい。
西のさもりは
さもりと食べる。
西のさもりは
うら寒い。
外のさもりは
さもりと踊る。
外のさもりは
氷点下。
欄干の下
私は叫ぶ。
マッチはさもり。
さもりはりんご。
最終更新:2018年01月27日 06:25