嘆きの


ワンモア

嘆き「よくもここまできたものだ」
嘆き「貴様等は私の全てを奪ってしまった」
嘆き「これは許されざる行為といえよう」
嘆き「この最終鬼畜譜面をもって」
嘆き「貴様等の罪に私自らが処罰を与える」

嘆き「死ぬがよい」

☆白虎

SS 大桟橋

 =白虎の休日=

白虎「しかし、急に休みを貰ったとて、どこに行けばよいのやら……。
   まぁ、こういう風に街外れを歩いてみるのもなかなか面白いものだな……」

スタスタ…………

……~~♪ …~~♪♪

白虎「ほう、歌か……。 しかしこの声、どこかで聞いたことがあるような……」
??「…………ときも~♪ どんなときも~♪ 僕が僕らしくある~ために……♪」
白虎「ん? この声は、もしかして……」

…………。

大桟橋「~♪ こーたーえーになるこーと、僕は知ってる~か~ら~~♪」
白虎(……やっぱり大桟橋のおじ様だったか……)

~~♪ ~~…………♪

パチパチパチ……

大桟橋「……えっ? ……ああ、白虎君じゃないか。こんにちは。こんな所にいるなんてどうしたんだい?」
白虎「そちらこそ。おじ様こそこんな街外れの寂れた公園で……。歌の練習ですか?」
大桟橋「ああ。流石に街中の方だと人に注目されて集中できないのでね」
白虎「確かに、街のこちら側の方は人の通りが少ないですし……」
大桟橋「そう言うこと。しかし君の方こそ、どうしたんだい?」
白虎「ええ、実は……」

…………。

白虎「……と言うわけがありまして」
大桟橋「そうか。ま、たまにはゆっくりするのもいいだろう。折角だし、どうだい? ちょっといいかな」
白虎「ええ」
大桟橋「緑茶でいいんだよね?」
白虎「すみません、わざわざ……」
大桟橋「気にする事は無いさ。ほら」
白虎「ありがとうございます……」

……プシュッ!

白虎「んく、……んく……。…………ふぅ……」
大桟橋「しかし、もう春も終わりだねぇ……」
白虎「そうですね……。桜も殆ど散ってしまいましたし」
大桟橋「八重桜はこれからが本格的だろうけどね」
白虎「はい。……因みにおじ様。おじ様はよくここに来られるのでしょうか?」
大桟橋「ん……、まぁ、時々……ね。やっぱり歌と言うのは、常に練習していないといけないから」
白虎「おじ様の店は、おじ様の歌も売りですからね」
大桟橋「ははは……、そう言われると照れるなぁ」
白虎「でも、そう言えば、先ほど歌われていたのはおじ様自身の曲では無いですよね?」
大桟橋「ああ……。……あの歌は、最近ACから離れてしまった私の弟の曲なんだ……」
白虎「あ……、そうでしたか……」
大桟橋「なに、気にする事は無いさ。確かに寂しいことには変わりないが、離れていくのも一つの運命だろうからね。
    私もいつ離れる事になるのか、それとも最後まで残るのかは分からないが、できる限りの事をするだけさ」
白虎「…………」
大桟橋「ほら、そんな湿っぽい顔をしないでくれ」
白虎「あ、申し訳ありません……」

ビュゥウウウ………

大桟橋「ん……、少し今日は風があるね」
白虎「はい……。もうすぐこの樹の桜の花も全部散ってしまうのでしょうね」
大桟橋「そうだな……。結局、何にだって終わりはいつか来る。私達はその終わりが来るまで、頑張ろうじゃないか」
白虎「……そうですね。私もお嬢様を守る義務を終えても、それでも……」
大桟橋「ああ……」
白虎「……あの、おじ様」
大桟橋「何だい?」
白虎「おじ様自身の歌、歌っていただいても……宜しいでしょうか」
大桟橋「…………分かった。今日は特別サービスのライブだ」
白虎「はい、ありがとうございます」
大桟橋「すぅ……、はぁ…………。それでは、『大桟橋』、歌わせて頂きます」

~~~♪ ~~~♪♪♪……

☆玄武

SS ある所に一人のIIDXプレーヤーがいた。

そこそこの実力はあるものの、ランカーとは無縁の人間。
彼は今日もまた、人の少ないゲームセンターでひっそりとIIDXを楽しんでいる。
ランカーからは遠いとはいえ、ハイパーのゲートを開くほどの実力は持っていた。
そして朱雀、白虎、青龍の3人には普通に勝てるほどの力があった。
…………しかし、

玄武「これで、終わりですっ!」
プレーヤー「……くあっ……!」

最後の一人、玄武には今までに一度たりとも勝ちを収めたことが無かったのだ。
幾度と無く彼女に戦いを挑んでは、いつも、毎回のように叩きのめされ続けていた。

プレーヤー「…………まだ駄目か……っ!」
玄武「……あの……」
プレーヤー「……何だ?」
玄武「何故あなたは、そこまで私にこだわるんですか……?
   自分で言うのもあれですが、あなたがこのレベルの私に勝つのは厳しいと思います……」
プレーヤー「……そんなのは分かってる」
玄武「ならどうして……。 そこまでして、私に買ったという称号が欲しいんですか?」
プレーヤー「……まぁ、それは否定しない。だけど、違くもある……。ただ……、あんたの曲が好きだから、さ」
玄武「……え?」
プレーヤー「好きな曲に挑むのに、それ以外の理由がいるのか?」
玄武「…………」
プレーヤー「確かに自分の力をぶつけ合い、しのぎを削り、高みを目指すのもいい。
    だが、俺達プレーヤーと、あんた達楽曲が存在する意義は、それだけじゃないだろ?
    ……純粋に音楽を楽しむっていうのがよ」
玄武「…………あっ」
プレーヤー「俺のホームは人が少なくてな、ちょっとマニアックな曲をやればすぐに筐体トップが自分になっちまう。
    でも、それでいい。例え他の人が選ばないような奴らでも、俺がそいつの曲を好きならばそいつに挑むだけだ。
    俺にとっちゃ、俺の好きな曲に挑むのが一番楽しいんだ。
    ……ま、やっぱり好きな曲に挑むからには勝ちたいってのはあるが……」
玄武「…………」
プレーヤー「いつか朱雀の人から聞いたが、あんた、解禁後には自分を選んでくれる人がいないんじゃ、って言ってたそうだな。
    別にそんなのは気にしなくていいじゃねぇか。俺みたいに……、いや、俺だけじゃない。
    俺『達』みたいにあんたを欲している奴らは大勢いる。だからあんたはあんたなりにすればいいんだよ」
玄武「……は、はい……!」
プレーヤー「全く、泣いてるんじゃねぇよ……。 ……それじゃあ、『また』な」
玄武「あ……っ! ……はい、『また』ですっ!!」
プレーヤー「次こそは負けねぇぞ! ……じゃあな!」
玄武「私だって、手は抜きませんからねぇっ!!」

キィィィィィ……………………ガシャン!!

 =GAME OVER!!=

SS  =其の壱・玄武の休日=

屋敷の近くの川辺にて……。

玄武「…………ふ~~~~~~んふ~~んふ~~んふ~~~~~~ん♪
   やっぱりお散歩って気持ちいいなぁ……。…………あれ?」

~~~♪

玄武「何だろ、何か音楽が聞こえてくる……。しかも、何だか遅い曲で、いい感じ……」

~~♪ ~~~~♪♪

玄武「あ、あの人が流してるんだ。あの人の曲がこれなのかなぁ……」

~~~♪♪~~…………

玄武「あ、終わっちゃった……。でも、何だか好きな感じの曲だったし、ちょっと聞いてみようっと。 ……あの~~」
??「はい? …………あ、君って……!」
玄武「え?」
??「君って、あのお屋敷にいる……」
玄武「あ、もしかして私のこと、知ってるんですか?」
??「うん。玄武……さんだよね。巷じゃ4姉妹の仲で一番強いとか言われてる……」
玄武「あぅ、大げさだよぉ……。でも、そんなに有名なんだ、私……達って」
??「そりゃもう。カーディナルゲートを守る4姉妹、って。俺が初めて来た時はそんなの無かったんだけどな……」
玄武「あ、そちらは結構前のシリーズからいたんですね。……あ、一応名前を聞いてもいいですか?」
??「ああ、ごめん、つい夢中になっちゃって。俺、『I can fly,I've got reason』」 <>
爆音で名前が聞こえません<>sage 残りの3人は別の機会に。<>2006/04/13(木) 21:15:01 ID:K/FinYuf<> 玄武「あははっ、長い名前だね~」
I can「そうだね。暫く俺はACの方から離れてたんだけど、今回やっと戻ってこられたんだよ……」
玄武「大変だねぇ……」
I can「うん……。やっぱりこっちに出てこられないってのは辛いな……」
玄武「そう言えば、さっき何か流してたけど、あれがあなたの曲なの?」
I can「ああ。BPMが遅い遅いって、人によっては結構嫌われるんだよな、俺の曲……」
玄武「あ、私、遅い曲好きだよ~。逆に速いのって苦手……」
I can「あ、そうなんだ」
玄武「ねぇ、聞かせてもらってもいい?」
I can「ああ、いいよ。 えっと……、はい」

♪♪~~アイキャンフラーーイ(アイキャンフラーーイ)、アイガッリーズン!! アイガッリーズン!! アイガッリーズン!!・・・・

玄武「あはは、何だか面白いね。うん、でも私も好きな感じの曲です~」
I can「気に入ってもらえて嬉しいよ。何かこう、遅くて、ズンズン来る感じの曲っていいよね」
玄武「うんうん。何だか気が合うね。……折角だから、私の曲も……」

~~♪♪ ~~~~♪♪

I can「そっちはメロディーがシンセなんだ。俺のはギターやストリングスとかなんだけど……」
玄武「でも、遅くて重厚感がある感じは同じだよ」
I can「そうだね。でも最近って、やたら速い曲が多いよね。そりゃあ、悪いわけじゃないけどさ……」
玄武「そうそう~。ただ速くすればいいってわけじゃないのにね~」
I can「…………」
玄武「…………」
I can「あはははっ! 本当に気が合うね、俺達」
玄武「くすくす……、そうだね。ねぇ、もうちょっと一緒にお話しててもいい?」
I can「勿論。趣味が合う人がいて、俺も嬉しいし」
玄武「えっと、それじゃあ……」




MAX 300「ぶえっくしょん!!」
桜「は、はっくしょん!!」
パラ鯖「……いくしっ!!」
最終更新:2009年03月10日 22:12