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痕跡霊:ハルファクス

Halphax, The Angel in the Angle/角度の天使

痕跡霊レベル8

ノームがその軍事力で評判を獲得することはめったにないが、ハルファクスはこうした一般則の数少ない例外のひとつである。
彼はその召喚者に対して防御力を増強させ、敵を封じ込める能力を与え、さらに石のごとき硬度を付与してくれる。

伝説

計り知れないほどに優秀なエンジニアであったハルファクスは、ありとあらゆる種類の建築術の偉大な発展に貢献したという。
彼の影響は、ドワーフたちの頑丈な建築物、エルフの建築物の美しさ、ノームの住居の快適さ、そしてハーフリングの家の実用性といった中に見受けることができる。
しかし、彼が最も情熱を捧げたものは、軍事要塞の建築様式と防衛技術であった。
ハルファクスが最後の設計図を製図してからすでに1000年以上が経過したにも関わらず、今でも彼の作った壁は町を囲んでおり、彼が設計した城の大部分は今日でも健在である。
彼にとっては不幸なことに、この偉大な建築家のプロ意識こそ彼の没落の原因となった。

ハルファクスの時代、ノームたちは人間と同じくらい多くの人口を誇っていた。
彼らはエルフたちの壮大な都市に匹敵する大都市に居住し、そこで生活したり取引したりするためにやってくる、あらゆる文明化された種族をこの巨大都市に喜んで迎え入れていた。
ホブゴブリンは、部族制社会から抜け出して発展した最初のゴブリン類であり、ノームの都市国家に迎え入れられる姿が見られた。
彼らはすぐにノームの社会が気に入り、可能な限りのことを学び、その強靭な背中と頑丈な肉体を使って、軍事上の取引や肉体労働の取引の場でその居場所を確立していった。
その後、ノームたちの中で“大背信”として知られる変事で、ホブゴブリンたちは一連のよく統制の取れた攻撃を行なうことで、その恩人に仇をもって報いるという背信行為を行なった。
勝利を収めたこのゴブリン類は、本来は敵を内部に侵入させないために使われる要塞化の技術を使い、内部にいるノームたちを捕らえ、各ノーム都市を監獄へと変えた。
脱出の手段を確実に一切見逃さないようにするために、彼らはそれらを設計したノームを捕らえ、奴隷とした。
飴と鞭を使い分けることで、彼らはノームたちにその監獄をより効果的なものに作り変えることを強制した。

多くのノームたちは、ホブゴブリンに協力するくらいであればと死を選んだ。
中には、立場を利用して密かに仲間たちを都市から脱出させたりする者もいた。
しかし、ホブゴブリンたちがハルファクスの妻の命を人質としたとき、かの偉大な建築家は、彼の持てる限りの才能を駆使して難攻不落の監獄を作り出した。
伝説によれば、ただの一人のノームもハルファクスの都市を脱出できなかったと言い、“大背信”に続いて起こった戦争において落城するまで、ゴブリン類たちの最後の拠点となった。

最後のゴブリン類が倒されたとき、ハルファクスが建造した監獄都市では、彼を除く全てのノームの姿がなかった。
ホブゴブリンたちはハルファクスとその妻を除く全員を殺害していたのである。
しかし、彼女はこれほどの悲劇の原因となったことに耐えることはできず、自ら命を絶ってしまった。

ノームたちがハルファクスを逮捕し、彼の行為の責任を追及しようとすると、かの建築家は自らが建造した都市の中に消えていた。
同盟軍はこの都市の基礎まで引き剥がして彼を発見しようとしたが、二度と再び彼の姿が見られることはなかった。

特殊条件

ハルファクスの秘文は建物の中、構造物の角に描かれなければならない。

霊の発現

ハルファクスが発現する時、彼が召喚された場所の角が歪み、その構造物の大きさを超えて無限の奥行きを持つかのように深く拡がっていくように見える。
その無限の距離の彼方に人影が現れたかと思うと、突然その距離が一気に縮まり、彼を連れてくる。
ハルファクスは、常に道具や小物でいっぱいのポケットや吊り輪の付いた革の半ズボンとチョッキを着たノームの姿を取る。
技師の道具がベルトからぶら下がっており、大体において彼は退屈そうな態度でポケットに手を突っ込んでいる。
彼の最も衝撃的な特徴は、その衣類の下に一切肉や骨といったものが見当たらないことだ。そこには砕けた石の小片と石細工があるだけである。
彼の顔は、浅浮き彫りとガーゴイル像が粉々に組み合わさったような様相を呈している。

徴候

君の肉体はひび割れた石のような外観となる。

影響

痕跡霊である間、ハルファクスは彼の人生のあらゆる記憶、そして彼の行動に対する罪と恥への感情を失っている。
それゆえ、彼の影響下にある時、君は羞恥心や恥辱といった通常の感覚を失う。
しかしながら、誰かが君の大切にしているもの――クリーチャーであれ、アイテムであれ――を人質に取ったなら、ハルファクスは人質をとっている者の要求に従うように君に要求する。


付与能力

Granted Abilities
ハルファクスは機械的技術に関する知識を与えるとともに、敵を幽閉し、塔を建てる能力を付与し、君の肉体に石の硬度を与えて守護してくれる。

ダメージ減少

非魔法の武器による[殴打]、[斬撃]、[刺突]ダメージに対する完全耐性を得る。

ハルファクスの知識

君はあらゆる【知力】判定に習熟ボーナスを適用できる。
攻城技術や建築、工学に関わる【知力】判定については習熟ボーナスの2倍を適用できる。

幽閉

インプリズンメント呪文を、呪文スロットを消費することなく発動できる。
ハルファクスによる付与能力のインプリズンメント呪文は“埋葬”バージョンに限定される。構成要素や発動時間は通常通り。
いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。

鉄の壁

アクションとして、120フィート以内の君が選んだ地点に、鉄でできた平坦で垂直な非魔法の壁を出現させる。
この壁は厚さ6インチで10フィート×10フィートのパネル10枚で構成されるが、周囲の命を持たぬ物質の間に入りこませることもできるため、通路を封鎖したり、穴をふさぐことができる。
各パネルは最低でも他の1つのパネルと隣接していなければならない。

出現したときに、この壁がクリーチャーが占めている空間を分断するなら、そのクリーチャーは壁の片側(君が選択する)へと押しやられる。
もしクリーチャーがこの壁(あるいはこの壁と他の固い表面と)によって全ての面を囲まれそうなら、そのクリーチャーは【敏捷力】セーヴィング・スローを行なうことができる。
成功すれば、そのリアクションを使い、その移動速度の分まで移動し、それによって壁によって閉じ込められることがないようにすることができる。

この壁は君が望む任意の形状を取ることができるが、クリーチャーや物品と同じ空間を占有することはできない。
この壁は垂直でなければならないが、何らかの固い基礎の上に立てる必要はない。
床面とくっついていない不安定な状態で作り出された場合、出現すると同時にランダムで決定されたどちらかの方向に倒れる。
倒れてくる場所にいるクリーチャーは【敏捷力】セーヴィング・スローを成功させなければならず、失敗するとその下敷きになり、12d6[殴打]ダメージを受け、拘束状態になる(脱出難易度は君の呪文セーヴ難易度に等しい)。

この壁は鉄でできた物品であり、ダメージを与えて、突破することができる。
各パネルはAC17と240ヒット・ポイントを持つ。
パネルが0ヒット・ポイントにまで減少すると、それは破壊され、DMの判断次第ではそれに繋がるパネルの崩壊を引き起こすこともありうる。

この効果の持続時間は「精神集中、最大10分」までである。

いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。

安全な宿

呪文スロットも構成要素も必要とせずに儀式としてレオムンズ・タイニー・ハットの呪文を発動できる。


最終更新:2017年03月20日 22:42