痕跡霊:アハズゥ

Ahazu, the Seizer/掴み手

痕跡霊レベル3

【知力】〈魔法学〉判定
難易度15:“掴み手”アハズゥは夜と拉致のデーモン・ロードであるが、彼は遥か昔にこの多元宇宙から消滅してしまった。
難易度20:“暗黒の井戸”には君主はいないが、その特性の多くは“掴み手”アハズゥによって確立された。
難易度25:“掴み手”アハズゥは自らが作り出したアビスの世界の囚人となっている。彼と彼の囚人たちはこの階層の境界線を超えた虚空、“砕けた夜”として知られる場所に留まっている。“暗黒の井戸”はこの虚空に向けた窓であり、それを観察する者は、それぞれの窓を通してアハズゥの囚人の1人を知覚することができるという。

特殊条件

君はアハズゥの秘紋を、アビスの第73階層にある“暗黒の井戸”の底で見つけられる“暗黒の池”の1つの水面に描かなければならない。

霊の発現

アハズゥの霊の発現は、ゆっくりとその半径を拡張する暗黒の球体として始まる。その球体の奥深くに、アハズゥの形態が徐々に形を取っていき、黒い肌をした、コウモリのような羽を持ち、細長い頭部で、ボダックのものに類似した腕を持った裸の人型の姿が出現する。彼の足は何もない宙に消えており、その皮膚は滑らかで目立った特徴が見当たらない。何百もの針のように鋭い牙でいっぱいの“掴み手”の口は、部分的にその頭蓋骨にまで落ち窪んだ一組の目の下で大きく開いている。

徴候

君の皮膚は触れるとひんやりと冷たく、口の内側は完全なる暗闇に覆われ、周期的に黒い煙を排出するようになる。

影響

アハズゥの貪欲さが君に影響を与え、機会さえあればいつでも、もしそうしても捕まらなさそうだと感じるなら、小さな貴重品を盗み出さずにはいられなくなる。この貪欲さは、君の敵の命に対しても同様に及ぶ。もし可能なら、君は敵を殺したり、彼らを逃がしてやったりすることなく、生きたまま捕らえて暗く汚らわしい場所に幽閉しようとしなければならない。


付与能力

アハズゥは、元々のデーモンとしての起源、すなわち虚空に流刑にあっている事と、他者を拉致するという強迫観念に由来する能力を付与する。

アハズゥの拉致(Ahazu's Abduction)

君はアクションを使い、アハズゥの名前を口にして30フィート以内にいて目視できる1体のクリーチャーを目標にする。目標となったクリーチャーは【魅力】セーヴィング・スローを行なわねばならない。セーヴに失敗すると目標は次元界の狭間にある虚空へと追いやられる。セーヴに成功すると虚空に追いやられることはなく、24時間の間は君のこの能力に対する完全耐性を得る。虚空に追いやられた目標は、君の次のターンの開始時に元々いた場所か、そこがすでに何かに占有されているなら、そこに最も近い何ものにも占有されていない場所に帰還する。この能力は回数無制限で使用できる。

アハズゥの接触(Ahazu's Touch)

君は自分のターンにおけるボーナス・アクションで5フィート以内にいるクリーチャー1体に対して手で触れるために近接呪文攻撃を行なう。命中したならその目標は冷たく、うんざりするような脂ぎった暗闇の瘴気に包まれ、この痕跡霊を呪縛するために消費した呪文スロットのレベルあたり1d6ポイントの[死霊]ダメージを受ける。目標は被った[死霊]ダメージと同じ分だけヒット・ポイント最大値が減少する。ヒット・ポイント最大値の減少は大休憩を取ることで回復する。いったんこの能力を使用したなら、大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。

擬似視覚(Blindsight)

君は15フィートに加えてこの痕跡霊を呪縛するために消費した呪文スロットのレベルあたり5フィートの距離の擬似視覚を得る。

精神虚無化(Void Mind)

君はアクションを使って自分自身の精神と魂を次元界の境界の彼方へと脱出させることができ、それによってこの痕跡霊を呪縛している限りずっと、マインド・ブランク呪文の効果を得ると共に、魂に影響を与える呪文や効果(マジック・ジャー呪文や強力なデミリッチの“魂捕縛”能力など)に完全耐性を得る。しかし、もし君がこの付与能力を使用している最中に死んだなら、君はレイズ・デッドやリザレクション呪文で生命を取り戻すことはできない(トゥルー・リザレクション呪文やウィッシュ呪文であれば生命を取り戻すことができる)。 

最終更新:2020年04月27日 14:06
添付ファイル