先代にも搭載された機体OS「G.U.N.D.A.M Complex」は書き換えバージョンを搭載。VPS装甲起動時のカラーリングは白・黒(濃紺)・青を基調としたトリコロールへと相転移する。
フリーダムでも特徴的なシルエットを形成していた背部の翼状部位は、先代と似て非なる機動兵装ウイングに置き換わったが、広角展開は「ハイマットモード」、一斉射は「フルバーストモード」と引き続き呼称されることとなった。
また額にはイタリア数字で20を指す単語と共に、「X-20A VENTI」の文字が彫られている。
極めて高い反射速度を持ったコーディネーターでも最高峰の能力を持つキラを搭乗する事を前提として再設計された本機は、その挙動を彼の操縦技術に追従させるため内部フレームが特殊な仕様となっている。
その仕様とは、内部骨格部材自体をPS装甲素材で造り、五体各部でより細かく細分割された外部装甲が内部骨格の動きに連動して可変移動すると言うもの。
内部骨格の動きに連動させた外部装甲可変移動機構は、限りなく人体に近い可動と高い機動力を実現したが、稼働した装甲の間に無防備な隙間を生むことになり防御力の低下を招く。
だがキラの被弾率の低さから「敵機の攻撃に当たらなければ装甲など必要無い」という強引な理屈の下、極限まで運動性を上げることで被弾しないことを前提として、防御力の低下を無視し採用されることになる。
結果としてキラはロールアウトされてから一度も戦場において被弾せず、もしこの機構が導入されていなかった場合キラの反射速度に機体が追随出来なかったとされる。
PS装甲素材製内部骨格部材は、キラの超絶機動により発生する多大な負荷から機体構造を保護する為のもので、高機動戦闘時には内部骨格部材に電力が振り分けられ機体剛性を上昇させる。
しかしキラの反射速度は、時に電力振り分けの制御マトリックスの反応速度を瞬間的に上回る程高い域に達する、設計限界を超えた超絶機動を引き起こす事が多い。
そのため機体の運動速度がある一定の域を超え、設定値を上回る負荷が掛かった場合フェイルセーフ機構が発動。
予備電力をも活用し内部骨格部材のPS装甲素材作動値を瞬間的に極大値まで引き上げる形でフェイズシフトダウンを防ぐ。
PS装甲素材作動値が極大値にされた際の内部骨格部材は、余剰電力とフレームにかかった負荷を光子の形で外部に放射する為、フレームが金色に発光する。
ちなみにこのフレーム部PS装甲素材の発光現象は、当初想定されていなかった現象であり、フレームまでもフェイズシフトすることで装甲を稼働させたことに依る防御力低下を最大限緩和することにも役だっている。
|