「戦火の中犯される娘達」SS保管庫

無題・大使館占拠モノ

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senka

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だれでも歓迎! 編集
作者:2スレ7氏


 銃声が響いた。兵隊どもが掃除の行き届いた床を土足で踏みにじり、壁に威嚇のため
の風穴が開き、硝煙と埃の匂いが幾重にも混ざり合って、大使館の荘厳たる権威を潰し
ていく。
 マリーの身体は壁に縫い付けられたかのように動かない。
 銃身が槍衾のように周囲を取り囲んでいて、マリーの他にも、いままでよく働いてく
れた顔なじみの職員や、面倒を見てくれた手伝いや、話し相手にもなってくれた警備兵
の人たちが、顔を真っ青にして一つの部屋に集められている。
 動くなと、マリー達は命令されていた。命令。本当ならただ一人だけ命令を発する権
利を持っていたはずの父親は、別の部屋で丁重な扱いを受けているらしい。今命令して
いるのは、肥え太った豚のようなグンソウという名前の男だった。逆らった人たちはお
仕置きをされた。頭や胸や腕に穴を開けて、そこここから血を溢れさせていた。もう血
が流れなくなった人のほうが多い。硝煙の匂いよりも血の匂いのほうが強いぐらいだ。
でも、私は動かないのは得意だった。いま私を抱きしめて震えているナタリーより、ず
っと得意だった。
「逆らわなければ、手荒な真似はしない」
 ひきつったような声で、グンソウは私達に言った。綺麗な服とは正反対の太った男だ
った。彼が命令している兵隊の多くは、選択しすぎて色あせた服を着た、顔だけで人を
睨み殺せそうな精悍な連中だったけど、彼だけはまったく太っていた。どうしてこんな
ガマガエルみたいな醜い男が司令官なのだと思ったが、マリーは貞淑を至上とする貴族
教育をたっぷりと身に浴びるように受けていたので、口に出しては何も言わなかった。
双方にとっていい結果だったかもしれないと、後になってそう思う。

「お、お嬢様だけは」
「あ?」
「マリーお嬢様だけは、どうか、開放して差し上げてください。まだ子供ではないです
か」
 ナタリーは、震える声でそういった。いつも笑顔を絶やさず、気の強そうな表情を崩
したことのないこの女が、どうしてそんなにへりくだらなければならないのかはわから
ない。あんなブタガエル、いつもみたいに一括してやれば、へこへこ頭を下げるか、苦
い顔で去っていくかのどちらかだと思うのに。
「黙れ。次、要らんことを言ったら」
 大きな音が響いて、二階からほこりがぱらぱらと落ちてきた。銃弾で天井を打ち抜い
たのだ。男はすぐに暴力行為に出るから、マリーはあまり好きになれなかった。
「…………ナタリー、私は大丈夫だよ」
「お嬢様」
「言うとおりにしよう。グンソウさん、大人しくしているから、危害は加えないで下さ
い」
 ぺこりと頭を下げると、グンソウは鷹揚にうなずいた。いかにも恩着せがましく、顔
は浅ましくゆがんでいたけれど、マリーは心からの感謝をこめているようにも見える表
情を作って、あとはずっと黙っていた。
 グンソウは部下に命じて、私達二人に個室をあてがった。全権大使の家族であるマリ
ーは、彼らにとって人質の価値が十分以上にあったから、そこそこ丁重に扱われた。風
呂も使えたし、食事も一番いいものを回してもらえたし、運動や身づくろいの時間も与
えられていた。もちろん、その間にはいかつい顔をした兵士二人組の監視があったのだ
が、それでもしばらくは、人質にされる前よりも刺激の無い日々が過ぎていった。生き
るのは難しくなかった。退屈を紛らわせることのほうが難しいぐらいだった。

 そして、月日が流れた。

 表面上は何事もなく日々は過ぎていたが、変化はゆるやかに進んでいた。まず、グン
ソウが大声で部下を怒鳴り散らすことが多くなった。兵士達の雰囲気がぴりぴりとして
きた。奇妙な緊張が屋敷を包んでいた。ひときわ大きかった変化は、大使館の周りを兵
隊がぐるりと取り囲むようになったことだろうか。グンソウも彼の部下達も、親の仇で
も見るかのような視線をその場所に向けていた。はじめは私達に決して聞こえないよう
に行われていた会話も、今では平然と大使館の廊下や食堂で行われるようになった。
「クーデターは失敗」
「友軍は全滅」
「人質がいるうちは大丈夫」
「食料を持ってこさせなければ」
「毒の危険」
「交渉の余地は」
「人質を助けるための強襲が予定されている」
「どこかで手打ちを」
「ありえない」
「最後の一兵まで戦う」
 以上の事実から、マリーはおおざっぱに状況を推察することが出来た。
 彼らは憂国の念をまちがった形で募らせて、まちがった形の行動で発散することを選
んだ、おばかな自称愛国者である。実際に行動するぐらいなのだからこの国の治安も相
当悪かったのだろうし、そういえば父はこの国に来るのを必死で止めようとしていた記
憶もあるような気がするが、それにしても遊びに来ているまさにその時にクーデターに
巻き込まれるとは自分の運のなさは相当なものであるらしい。このまま貴重な青春が浪
費されることになるとは、どうにもこうにも耐え難い。

「ねえナタリー、この生活、いったいどれぐらいになるかしら」
「一ヶ月ほどかと思います」
「そろそろ飽きてきたわ」
「お嬢様…………そのようなことを公言してはなりません。あいつらは舐められている
と思うでしょう」
「まあね。でも、やっぱり退屈は退屈なの。そろそろ警備も緩いんじゃないかしら」
「脱出は危険すぎます」
「ものはためしって言うじゃない?」
「お嬢様、このようなケースでは、勝手な判断で動くのが最も危ないのです。一年でも
二年でも、軍には逆らわずにじっと待つべきです。いずれ、彼らは何らかの理由によっ
て自滅するでしょう」
「何らかの理由って?」
「不利な条件での交渉を飲むか。あるいは、単純に武力によって全滅させられるか、ど
ちらかです。後者の場合だと、私達の安全は保証されておりませんが」
「あいつらの仲間割れって線もあるわよね」
「その状態は議論の余地なく最悪ですが、決着には繋がりません。むしろ私達が危険に
なるだけです」
「早く決着するといいのにねえ」
「それまでが辛抱の時なのです。あせってはいけません、お嬢様」
「わかってるわよ。ありがとう、ナタリー」
 笑顔を向けると、ナタリーは感極まったかのように抱きついてきた。マリーは何かに
つけて世話をやいてくれたこの女性職員が大好きだったし、今では年齢を超えた友情さ
え感じている。
 自分とは違う、黒い髪。いつでも濡れているライトブルーの瞳。肌こそ一ヶ月の捕虜
生活のせいで多少荒れてしまったが、それでも白く美しい輝きを保持している。すっと
通った鼻筋に、形のいい桜色の唇、なめらかに線を描く眉。男の人は誰でもこんな女性
が好きなんだろうなと、マリーは若干の嫉妬をこめてそう思う。

「ねえナタリー。もしも私が国に帰ったら、私に雇われてくれないかしら」
「もったいないお言葉です。機会があれば、是非お願いしますね」
「……遠まわしに断ってるでしょ、それ」
「そんなことありませんわ」
「じゃあ、私がここを出てから、改めてあなたを口説く準備をして、大々的にあなたを
勧誘しても恥をかくことがないって、そう思っていていいのね?」
「…………」
「ほら、嘘なんじゃないの」
「……お嬢様、あまりナタリーを困らせないで下さい。私は外で働く人なのです」
「まあ、そりゃあ大使館で働いてるくらいなんだから、超エリートなんだろうけど。そ
れは私との縁よりも大事なものなの?」
「私は働くことが好きなのです。たとえどれだけつらくとも」
「そっか」
「ただ、もしも疲れることがあって、その時にまだお嬢様が私を忘れていなければ……
……必ず駆けつけます。きっと約束しますよ」
「うん。嬉しい」
 マリーは、そんな仮定がありえないことを理解できる程度には大人だったが、そんな
のは嘘だと糾弾するほど子供でもなかったので、心の寂しさを押し込んで幸せを装い頷
いた。
 そして。
 それが、二人が幸せだった時の、最後の記憶になった。

 夜の帳が下りる。一日は過ぎていく。星が煌々ときらめき、男達が狂気をもてあそぶ
闇の時間がやってくる。
 久々の呼び出しを受けて、マリーとナタリーは司令室までの廊下を歩いていた。かつ
てブリーフィングルームとして利用されていたものだが、今では命令伝達の中枢部とし
て使われているらしい。防音対策も完璧で、中で何を話そうとも、外には一切漏れるこ
とがない。
「失礼します。マリーとナタリーです。お呼びに応じ、参上しました」
 ノックを二回して返事を待ったが、反応がない。
 沈黙が十秒ほど続き、さすがに不審に思ってもう一度ノックしようとしたときに、ヒ
キガエルが潰れたときに出す悲鳴のような声で、
「入れ」
 と、グンソウの声が聞こえた。
 マリーは扉を開けようとして、その手を掴まれた。強張ったような表情のナタリーが、
マリーをかばうように前にでて、金属製のドアノブを睨みつけている。
 錆びたようなにおいがした。
 そんなに古い金属なのだろうか、と、マリーは気楽に考えたが、次の瞬間、勢いよく
扉をあけて広がった視界を目に入れて、状況を一瞬で理解した。
 匂いが、強くなった。
 司令室の床に紅い花が咲いている。人の死体を養分にして咲く狂い花、それが真新し
い血痕であることをマリーは瞬時に見て取った。錆びたようなにおいは、新鮮な血液が
出す鉄サビのそれだった。重厚なアイボリーホワイトの絨毯が、血液を吐くほどむさぼ
って赤色に染まっている。
「ひ…………きゃあああああああああああああああ――!!!!」
 マリーは悲鳴を上げた。絶叫した。本心から驚いたというより、人を集めるため、助
けを呼ぶための絶叫だった。しかしあっという間に肩をつかまれ、血溜まりの床に引き
倒されてしまう。扉が無慈悲に閉ざされた。これで、よほどのことが無い限りは助けが
来ることはない。

「…………ようこそ、マリーお嬢様」
 ヒキガエルの顔を持った豚グンソウは、にたにた笑いながら不必要なほどゆっくりと
挨拶した。
 精神にささくれができそうな、酷い声だ。
 その視線がじっくりと、なめくじを思わせる湿った欲望をまとって自分の身体を上下
していることに気がついて、さすがに気丈なマリーも声を呑んだ。
「ああ、ああ、お嬢様。今日は記念すべき日です。廊下ですれ違うたびに食堂で顔を合
わせるたびに犯してやりたいと思っていた貴方を、今から現実に蹂躙することができる
のですからねえ」
 芝居がかった声に、彼の左右に従えている兵士達の笑い声が追従した。
 顔も、その眉も唇までもが笑っている。
 楽しそうだった。
 ……楽しいのだろう。
 マリーは、彼らに毅然とした態度を示すため、侮辱に対しては権威をもって報いるこ
とを決意した。
「…………正気ですか。私を犯せば、この国も、私の国も、あなた達を許しはしません
よ」
「それは怖いですねえ」
「ならば! 私達をこのような場に呼んだことを詫び、自らの罪を悔いるための方法を
探しなさい!」
「いやいや、もういいのですよお嬢様。我々はもう死を覚悟しているのです。どんな国
であれ、内乱罪は死刑に決まっているのですから」
「…………っ!」
 その瞳に含まれた狂気の色を正確に読み取って、マリーはグンソウに対する説得の不
可能を思い知った。狂気にとらわれた人と会話が成立するはずがない。今、この場にお
いて、まがりなりにも未来と呼べるものがあるのはマリーとナタリーだけなのだ。それ
は、この絶望だけが先に待っている罪人達にとっては許しがたいことに違いない。


「お、お嬢様だけは! 私が、私がかわりに!」
 パン! と、響いた銃声で、ナタリーはそこから先の抗弁を封じられた。マリーも同
じだった。眼前に迫った死の匂いが、その銃声からはむせ返るほどに香ってくる。実際
に殺されるかもしれない。そういう損得の利かない人間の持っているハッタリでない危
うさが、目の前の兵士達からは確かに感じられた。
「…………もちろん、あなたにも相手はしてもらいますよ」
 不必要なほど慇懃な言葉を使って、グンソウはにたにた笑い、ナタリーの身体を見た。その形のいい胸を。腰の柔らかなくびれを。手入れの行き届いた黒髪などを、じっくりと見つめている。
 マリーは嫌悪感から唾液があふれ出し、恐怖から生じる冷たい汗が流れるを感じた。
「しかし、まずはお嬢様、あなたからです。いやはや、あなたのような美しい、気品の
ある少女というのは、市井の街角なかでは中々お目にかかることさえできませんからね
え」
 ぐっぐっ、と、くぐもったような笑い声をあげ、グンソウはマリーに近づき、その肩
を掴み取った。
「ああ、甘い匂いです。とてもいい。肌も、すごく柔らかい」
「…………っ!」
「この金の髪も、本当になめらかです。はははあ、いや、毎日湯場を使わせていた甲斐
もあろうというものではないですか。誰に見せるためにこんなに綺麗にしているんです
か? いや、わかっていますよ。答えなくてもいい」
 絶対にわかっていない私はお前のようなクズのために身体を綺麗にしているんじゃな
い、とマリーは思ったが、恐怖と嫌悪感は既に口を利くことさえ難しくなるほどの大き
さになっていた。正面から、背中越しに、服越しに、胸をもまれ、太ももをなでられ、
腰に性器をこすりつけられる感覚は、絶望的なほどに屈辱だ。
 涙が浮かんできた。
 それが、すごく、いやだった。

「そんなに嬉しがらなくてもいいのですよ。ああ、一応聞いておきますが…………マリ
ーお嬢様、あなたは処女ですか?」
「…………」
 無言の抵抗を決め込むつもりで黙っていると、グンソウは、スカートの下に手を入れ、
秘所に指をあらあらしく突っ込んだ。
「うっ、あっ、っ……ひあああああああああああああああ!!」
「答えなさい」
「……っ! しょ、処女です!!」
「よくできました。それでは、貫通式の準備をするとしましょうか」
 血溜まりの地面に引き倒され、マリーは純白のワンピースを真っ赤に染めることにな
った。瑞々しい華奢な腕をつかまれ、脚を抑えられ、肌を数人がかりでなぶられる段に
なって、心の底からの恐怖が湧き上がってくる。
「いやっ…………や……いやよ! やめなさいっ! こっ……こんなの、ゆ、許されな
いわよっ!!」
 兵士達は、聞く耳も持たずにマリーの身体を愛撫している。
「グンソウ、ローション使っていいですか」
「ああ、好きにしろ」
「へへ、お嬢様、ちょっと冷たいですよっと」
「…………え、う、うあああああっ!!」
 ツプッ、と、指が秘所に入れられた。まるで濡れていない陰部をまさぐるように、奇
妙な感触がうごめいた。
「いやっ…………もっ、もう……いやああああああああああ!!!」
 もはや対面も気にせず、マリーは暴れまわった。腕と脚に力を入れ、腰をばたつかせ
た。しかし男達の無骨な手にあっという間に押さえつけられ、身動きが取れない状態に
させられる。

「さあ、誰がやる?」
「もちろん俺だ。お前達は、そこの黒髪をくれてやる」
「へっへっ、まあ、俺たちゃこっちのほうがいいですけどね」
「グンソウ、俺はお嬢のほうがいいっす。口のほう使ってもいいですか?」
「後にしろ。まだ反抗する気力があるみたいだから、噛まれてもつまらんぞ。手でしご
いてもらえ」
「わかりやした…………ほら、うまくやれよ」
「ううっ、そ、そんな……」
 グロテスクに脈打つ男根を突きつけられ、マリーは目の前が真っ黒になった。しかし
男達は容赦せず、マリーの小さな手を掴み、陰部にこすりつけるように動かしていく。
「へへ、まあまあいいぜ、お前」
 指に絡みつく少女の手に陶然としながら、男はマリーの胸をつかみ、蛇を思わせるし
つこさでなでまわした。
「うっわー、きれいなマ○コしてますねえ。綺麗なピンクですよ!」
「たまんねえ。俺、こんなマ○コ見たことねえよ!」
「おめーの相手はいっつも三流の娼婦だろ。こんなお嬢と一緒にすんなよ」
「処女の手コキもいいぜー……この、ぎこちなさが、ぞくぞくくる」
「クリ剥けてねえし、これ、マジモンの処女だな…………へへ、やべ、燃えてきた」
 口々に勝手なことを言いながら、男達は裸のマリーに群がっている。
 いや、もう一人。
 泣き叫びながら犯されているナタリーの声が、遠くから聞こえるかのように耳に響い
てくる。

「おいおい、こっちも処女だぜ!」
「マジで!? うわ、俺もそっちにすればよかったかなあ」
「へへへ……ほら、ナタリーさん。俺のが入ってますよー。どんな気分ですか」
「…………んっ、あ、ああああっ! やめてええっ! い、う、うあああああああああ
あああああ!!!」
「おい、処女の二穴差し、行こうぜ」
「俺が前な」
「げー、俺後ろかよ…………まだ浣腸してねえし」
「後で洗えよ」
「そうそう、浣腸も後で楽しもうぜ」
「んじゃ、せーの」
「せーの」
 掛け声をあわせて、男はナタリーの直腸に進入した。
「………………やめ、っ! や、やだ……あ、あああ、ひゃああ!!!」
「入った! 入ったぜ!」
「ほら、動くぞ!」
「ああっ…………う、くっ……い、いやっ………………いやあああああああああああ!!」
 ナタリーが絶叫するが、誰も頓着する様子はない。
 むしろそれを楽しむかのように、彼女の細い腰を掴み、二人がかりで蹂躙している。
 涙が溢れてきた。
 だめだ。
 止まらない。
 これからされるのは自分なのに、まだ挿入されてもいないのに、絶望はすでにこのま
ま死ぬんじゃないかと思うほどに大きくなっていく。

「ははっ…………さて、こちらも楽しみましょうか」
「グンソウ、早く終わらせて下さいよ」
「馬鹿が。こんな極上の処女、すぐに手放すわけないだろう」
「へへ、俺、しばらくは胸でいいや」
「俺は手だな」
「胸、うすいけど形はいいし、うまくやったらいけるんじゃね?」
「……っ! う、や、やだああああああああ!!!」
 その真っ白な肌や、むき出しにされた臍に、男の手が伸びてペッティングを繰り返し
ている。
 首筋に舌が這っている。
 乳首を舐められている。
 陰部が、二本の指で、勝手気ままにかきまわされている。
「あっ! ……う、ううっ!! や…………ああああっ!?」
 マリーの正気は、野獣のような男達にあっという間に犯されていく。
 壊されていく。
「……はは、じゃあ、そろそろ頂きますか」
「…………っ!!」
 足を広げられたので、閉じようと必死で力をこめるが、その反抗さえも楽しむかのよ
うに太ももを嘗め回され、マリーは絶望の悲鳴を上げる。
「や……やだっ…………やだあああああっっ!!」
「さあ、開通式ですよ?」
「いやああああああああああああああああああああああっ!!」
 激痛に、気が遠くなった。
 腹に異物が進入してくるのがわかる。
 身体が裂けるような、肉ごとえぐられるかのような、最悪の感触だ。
 ガマガエルのような顔に醜悪な笑みを浮かべて、グンソウは、マリーの腰を逃げられ
ないように両手で固定して、性器をぐいぐいと押し込んでいく。

「はあああっ! う……ああっ! あっ! ああああっ! いや……あっ…………ああ
あああああああっ!!」
 ひときわ大きい絶叫が、司令室に響いた。
「ふ、ふはははははははっ! ついに頂いた! 破った! マリーお嬢様の処女を、俺
が頂いてやったっ!!」
「あぅっ! くぁあああっ!! …………あっ! ……うっ、くあああああっっ!!」
「うっわー、すっげえ泣いてるよ」
「汗かいてるし、かわいいー」
「処女だけあって最高の感触ですな。ほら、もっと締め付けてくださいよ」
「……ううううっ! くっ、い、あ…………ふっ、ああっ! くああああああああっ!!」
「…………ああ、処女はいい声で泣くなあ。指だけでいきそう…………」
「ううああぁ、うっ! っ……いっ……! ひあああぁぁ!!」
「ああ、お嬢様、ああ、なんと素晴らしい。こんな風にあなたをよがらせる日を夢見て
ましたよ、マリー様」
「ぐっ……かはっ……! ん、あ……ぎっ……あああっ!」
「ぎゅうぎゅう締め付けてきます。痛いほどですねえ。まあ、あなたも痛いでしょうか
ら、おあいこかな?」
「あ、あああっ!!! もういやあああああっ!!」
 切り裂くような痛みに、マリーは悲鳴を上げることしかできない。
 ずぶずぶと、膣に男性自身を出し入れされるおぞましさに、吐き気さえこみ上げてく
る。
 どれほど時間が立ったかわからない。
 挿入を繰り返された陰部が赤くなり、口々に交わされる兵士の声が、異国の言語のよ
うに耳に響いてきた。

「グンソウ、処女穴どうっすか?」
「搾り取られそうだ。ああ、もう出ちまうから、今度はお前がやるか」
「マジっすか! やります! 絶対にやりますから!」
「はは、元気だな…………それではお嬢様、たっぷりと出してあげますから、受け止め
てくださいね」
「え…………?」
「ほら、ほら、もう出てしまいますよ」
「…………っ!! あ、や、やめて…………そ、そんなことされたら、私…………私は
っ!!」
 つかまれていた手を片方だけ振りほどき、マリーは、必死でグンソウの腹を押して遠
ざけようとする。
 膣を締め付けて、これ以上奥を犯されないように抵抗する。
 それが、グンソウには嬉しかったらしい。
 唇をゆがめて優越感に笑いながら、マリーの髪を掴み、陶然とした表情で視線をぶつ
けてくる。
「ああ、その抵抗、潔癖さ。あなたは最高でしたよ。でも、そろそろ今日はおしまいに
しましょう。あなたの膣は、麻薬のように居心地がよすぎますから」
「……や、やだ、やだやだっ!!! やめて! やめてよっ!!」
「行きますよ?」
「う、嘘でしょ!? も、もう十分…………あ、ああああああっ!!」
 どぷどぷ!! どぷっ、びゅるううううっ!!!
 白濁の汚れが、マリーの膣に、大量に注ぎ込まれた。

「あ、ああああ…………」
 絶望に瞳をにごらせて、マリーは全身を虚脱させ、がっくりとうなだれる。
 グンソウはゆっくりと性器を引き抜いた。
 膣の入り口から、ごぽごぽと白い液体がこぼれてくる。
 犯された。
 豚のような男に、身体の底からレイプされた。
 その屈辱と悔しさに、マリーは涙を溢れさせ、せめて顔を手で隠して、誰にも無様を
見せないようにしてうなだれる。
 しかし、まだまだ宴は終わらない。
 金の髪を掴まれて顔を強引に上げられ、奉仕を強要され、それから、尻穴をえぐられ
る。
 永遠とも思える時間の中で、男達に輪姦される。
 マリーの意識は、ゆっくりと暗転し、気絶した。

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