【詳細】
錬金術師である黒鋼スパナがヴァルバラッシャーに「マッドウィール」のライドケミーカードをセットし変身した戦士。
「仮面ライダー」とつかないため疑似ライダー枠に分類されるが、こうした戦士が序盤から参加している例は珍しく、また
魔進チェイサー等のように敵側でないかつ主役ライダーと敵対していないのもまた珍しい。ただ変身者同士の仲はあまり良いとは言えないが(スパナの高圧的な態度等性格面の不一致)…
ヴァルバラドはスパナが自ら作り上げた装備であり、対マルガム用強化スーツを着用した姿。
基本形態は武器ともなる「ヴァルバラッシャー」に「マッドウィール」のカードを装填し強化錬成することで変身する。
仮面ライダーではないため変身時の掛け声は「鉄鋼!」。
ヴァルバラッシャーに変身とは別のビークルケミーのカードを追加することで様々なモードにチェンジし、その特性を使用できるようになる。
腕等に武装する扱いのため、フォームチェンジではなく「●●カスタム」という名称にとどまるが、パワーやスピード、飛行能力の付与等、幅広いカスタマイズが可能。
基本的にヴァルバラッシャーに読み込めるカードは1枚のみで、同時に2枚のカードを多重錬成するガッチャードとは根底から異なるシステムと言えるが、マッドウィールの特性を宿した本体に別のライドケミーカードの能力をプラスしているため、擬似的にガッチャードに近い多重錬成を行っているようなもの、とも言える。
変身に使うヴァルバラッシャーを武器として扱い、戦う。
【各部機能】
変身時に使用する「マッドウィール」はレベル6のビークルケミー。
一度走り出したら誰にも止められない荒くれ者の自動車ケミーであり、メインカラーは紫。
変身者が「スパナ」という名前のせいか体の各部にネジの意匠を持つ上、頭部レンチフェイスの左半分には顔面を覆うように巨大なモンキーレンチ(スパナ)の意匠がある。
その部位メタルレンチは全身の装甲の中でも最も強度が高く、頭部の打撃力を最大化している他、左目部分に備わるウジャトアジャスタは強大なケミーの力を抑制することで錬金術師への負担を軽減する役割を持つ。
右目の部位ヴァルバラドアイは目視により対象の組成を分析し、物質の分解や再錬成を容易にする形でスパナが行う錬金術をサポートする。
ヴァルバラドのヘッドカウル、シルフサーキュレーションはマッドウィールの外装を再錬成したものでエアロ効果を生み出して衝撃や衝突物を受け流す。
シルフとは風の精霊の名であり、風の力を使いベクトルを操る効果を指しての名前であろう。
上半身はマッドウィールの再錬成によるアーマジストと呼ばれるケミー錬成装甲に覆われている。
爆発的なパワーと突破力を錬金術師にもたらす。
両肩にはウィールオブフォーチュンという動力源を持ち、凄まじい回転を生み出して全身各部に伝達し錬金術師の身体能力を増強する役割を持つ。
鋭いトゲがあるため回転も合わせれば武器として扱うことも可能かもしれない。
なお、こういった動力源が内蔵ではなく、外に配置されているのはかなり珍しい。
ほとんどは武器だったり変身ベルトないしアイテムに内蔵されるか、装備そのものに備わる機能だったりするのがほとんどのため。
ヴァルバラドの全身は錬金強化服ヴァルバラシュラウドとなっている。
鉄鋼化錬成により錬金術師を強化し、ケミーの力に耐えうる鋼鉄の肉体を構築している。
常人を遥かに超えた強度と腕力を生み出すクレイトンアームという腕部は鉄鋼化錬成によってより錬金術師の肉体をより強靭な鋼鉄の筋肉に変換している。
これによって血液と特殊錬成油「V.V.R.」の交換が可能になり凄まじい腕力を実現した。
油にまみれた作業衣を思わせる下半身、特にアダマントレッグという脚部はマッドウィールの優れた走破性を継承し、どんな悪路であろうと高速で疾走する。
凄まじい回転力の伝達を受けることでキックの破壊力を飛躍的に高めることにも成功した。
必殺技は「ヴァルバラブレイク」。
ヴァルバラドはヴァルバラッシャーにライドケミーカードをドローすることで身体の各種をカスタムすることが可能。
ヴァルバラドが使うライドケミーカードは腰にあるヴァルバラドローバックルに収められ、最大でライドケミーカードを20枚が収納可能。
以下は劇中に登場したカスタム形態。
【ガッツショベルカスタム】
「ガッツショベル」のライドケミーカードを使ってカスタマイズされた形態。
【ゲキオコプターカスタム】
「ゲキオコプター」のライドケミーカードを使ってカスタマイズされた形態。
【トライカスタム】
「ガッツショベル」、「ゲキオコプター」のライドケミーカードを使ってカスタマイズされた形態。
両腕にパーツを装備する。
【活躍】
第3話にて初登場。
サブマリンマルガムと交戦し撃破している。
ビークルケミーのカードを使ってカスタムすることが可能。
以後もマルガム退治に活動していたが、第17話で冥黒の三姉妹の上司のグリオンの手でマッドウィールのカードなどを強奪されてしまい、変身が不可能となる。
【余談】
撮影用スーツはアップ用、アクション用兼任の1着が制作されたとのこと。
両肩の動力源、ウィールオブフォーチュンはおそらくタロット大アルカナカードの「運命の輪(ホイール・オブ・フォーチュン)」のもじり。
名前の由来は今のところ言及はないが、変身者がスパナという名前のため、錬金術の要素でも有る分解から連想される「バラバラ」ではないかとも言われている。
本文中でも語ったが、ヴァルバラドはガッチャードという作品における仮面ライダーの定義に則さないため疑似ライダー枠となる。
ライバル戦士という立ち位置は間違いではないが、解き放たれたケミーを回収するためのライバル関係のため、今のところマルガムや冥黒の三姉妹側に回る気配はない。
こういった疑似ライダー枠の歴代戦士はのちに仮面ライダーへの変身も行っているため、ヴァルバラドもそうなるのではないかという見方もあるが果たして…
その後の第21話では1号のドライバーと大差ないもので変身をし、3人目の仮面ライダーとなった。
最終更新:2024年02月08日 21:15