14 名前: ブロードウェイを目指して ◆bvueWC.xYU [sage] 投稿日: 2006/08/18(金) 14:06:04
「弓塚、一緒に稽古しないか?」
「……………………………………え?」
ぽかんと開いた口を塞ぐ事も忘れて弓塚は俺の顔を見ている。
何ていうか、「何言ってるの?」っていうぐらい今聞いたことが信じられないといった顔をしている。
「いやほら、誰かとやるって言ったって俺は殆ど弓塚としか演らないからさ。その、やりたくないならいいんだけど……」
「っ! ううん!! やるよ、わたし! もうずっとだって演れるよ!!」
「………………そ、そぉ?」
大袈裟なリアクションに思わずたじろいで俺はブンブンと首を縦に振っている弓塚を見た。
何というかまぁ、やる気があるのはいいことですよ?
「じゃあどこでやろうか。演るんならあまり皆の邪魔にならない場所で演りたいけど……」
教室はまだ他の人達が熱い議論を交わしている。ここで練習でもしたら迷惑そのものでしかないだろう。
「体育館…………は運動系の部活で使ってるだろうし」
俺が練習場所について思案していると、
「屋上なんてどうかな? 遠野君」
「屋上?」
弓塚の言葉を繰り返す。
「うん。屋上なら誰も人は来ないし、いつも鍵開いてるから練習場所にはぴったりだよ」
「そっか…………じゃあ行こうか」
俺と弓塚は晶ちゃんに一声かけてから一足先に議論を抜け出し、肩を並べて二人だけの練習場所へと向かった。
「遠野君は自分の役柄、分かった?」
「う~ん…………何かいまいち。あんま帝っていうイメージがしないっていうか何ていうか」
「だから皆がみんな遠野君に投票したんじゃないのかな?」
「う…………」
そう言われればそうなのかもしれない。そんな話をして俺達は屋上に通じる階段を登りながら会話を続けた。
その間俺は盗み見るように弓塚の横顔を眺めていた。二つの髪房が揺れ、その隙間からやや強張った笑顔が垣間見える。
――主役の心情をもっとも理解できるのは誰か、という点でいけばそれは違うかもしれません。
その表情を見てシオンの言葉を思い出す。
――演技の方向性です。弓塚先輩は一つの感情に対する表現がとても強く表せていたんです。
その瞳の奥があきらちゃんの言葉を思い出させる。
そして俺は急に弓塚がどこか遠くへ行ってしまうような感覚に襲われて……
「ゆみづ……」
いつのまにか数段先を行っている弓塚を呼び止めようとした時だった。
「きゃあっ!!」
弓塚が短い悲鳴を上げる。
そして俺の目に飛び込んできたのは……
1.階段に足をひっかけて豪快にスカートの中をさらけ出す弓塚の下半身だった。
2.階段を踏み外してこちらに倒れこんでくる弓塚の上半身だった。
どっかのエロゲであったりするCGをイメージしてくれると助かる。
なお、1に関しては中身の詳細を希望してくれればもしかしたらYOUの希望が通るのかもなっ!
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最終更新:2006年09月05日 15:27