679 :エルメロイ物語 ◆M14FoGRRQI:2008/02/29(金) 15:42:28
宝箱の中身がハズレでがっかりしたバゼットが次に目を付けたのはベッドの下だった。
男が大切な物を隠す場所といえばここ、ここに何かあるとすればそれこそ魔術書の類か
あるいはエッチなものである。
「ハイ、何かあったー」
手を入れてすぐに四角い物質に触れる。
「ハイ、はずれー」
引きずり出した物はやっぱりビデオ。
グラビアモデルのようなポーズをしたイケメンとフリフリドレス姿の少年のアニメ絵が
書かれたアニメビデオはどう見てもマニア向けエロビデオ。
しかしその実態は意外な事に全年齢対象アニメだったりする。
バゼットは『大魔導師アーキス&女装系魔法美少年慎一』の第五巻を手に入れた!
「・・・なんでしょコレ」
「ふむ、このアニメをまた見かける事になるとはな」
「なにぃ!知っているのですかアルバさん!」
「主人公の佐藤慎一は成績優秀で女の子にモテモテの高校生だが、実は彼の家は
代々魔法マニアで慎一も嫌々ながら家族全員で行う儀式に参加していた。
ある日の事、適当な儀式で本当に大魔道師が召喚されて慎一の相棒になってしまう。
そいつの名はアーキス・イヌイ。闇の世界では知らぬ者はいない大魔道師だ。
そして、時を同じくして町中の魔法マニアの家で大魔道師が召喚され、最強の座を
掛けたバトルものへと発展していく。もちろん慎一の所にも刺客が次々と現れるから
アーキスの助けがないと生きて行けない。しかし、アーキスは大の女好きで男嫌いだった。
彼の力を借りるには女装するしかない、というストーリーだ」
「うわぁー、すんごい見たいですそれ」
腐女子十三歳バゼット、こういうネタにはめっぽう弱い。
もちろんビデオを見るにはテレビとビデオデッキが必要なわけだが―、
彼女は既に前回それを見つけていた。
居間のちゃぶだいの上にある宝箱テレビの本体部分を確認する。
「・・・イエス!」
思った通り宝箱テレビは宝箱テレビデオだった。とゆーかテレビが置いてあるべき場所に
これしかテレビがないのだからこれでビデオが見れないとおかしい。
電源を入れ、ビデオを差し込む。テレビ番組が一瞬映された後ビデオ画面に移る。
(て・て・テレビを見るときは~部屋を明るくして全裸で正座して利き腕の方に
ティッシュ箱を置いてから離れて見てね)
「アルバさん大変です!ティッシュ箱が一つしかありません!」
「買ってくる!」
勢いよく部屋を飛び出していくアルバ。完全に当初の目的を忘れている。
そして、バゼットは―
【選択肢】
ミルクナイトに続き打ち切りの危機を招く女、その名はバゼット!!
ウェイバー帰宅まで後4ターン
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最終更新:2008年04月05日 18:48