229 :371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg:2008/03/25(火) 00:22:11
「きゃはははははー!!」
聞こえてきたのは、高らかに響く雛苺の笑い声だった。
「っ!?」
今の声は……どっから聞こえてきた!?
振り向く。
さっきまで雛苺を待たせていた場所とは別の方向だ……!
なんてこった!
蒔寺との交渉にかまけてて、雛苺のことをすっかりないがしろにしちまってた!
「ん? 誰の声だ?」
「女の子の声……?」
蒔寺と三枝さんは、突然の声に首をかしげている。
やばい。
今の声で、物見高い連中が集まってくる……!
氷室を見ると……氷室もまた、俺を見て、難しい顔をしていた。
(何かあったのかもしれない。
このまま騒ぎになったら問題だ)
氷室の目は、そう語っていた。
ああ、俺もそれに異論はない。
今の声から察するに、雛苺に身の危険が迫ってる、ってわけじゃなさそうだけど……いや、楽観は出来ない。
雛苺が気付かないうちに危機に晒されている可能性もなくはない……!
「ちょっと見てくる!」
「あ、ちょ、衛宮!」
一刻も早く、の声がしたところへ駆けつけることだ!
蒔寺の制止の声を振り切り、俺は一目散にグラウンドを突っ切る!
声の大きさから察するに、雛苺はそう遠くにはいないはず!
目指すはグラウンドに面した場所、すなわち……!
α:職員室! そこで無表情の葛木先生と表面的には笑顔のキャスターが待っていた!
β:弓道場! そこでキレかけた慎二が待っていた!
γ:裏の雑木林! そこで渋い顔のアーチャーが待っていた!
δ:正門前! そこでにぱにぱしたギルガメッシュ(小)が待っていた!
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最終更新:2008年08月19日 03:46