73 :Fate/ Y+7+M night ◆iXWQ7.soOY:2008/05/24(土) 00:31:16
ああ、いったいどうしてこうなってしまうのか。
冬木の管理人、当代遠坂の女魔術師、遠坂凛は心の中でそう嘆いた。
召喚の儀は完璧だった。下準備やコンディションといったありとあらゆる面で万全を期した。
そう完璧だったはずだ。
なのに何故こうなる。
地下室の召喚陣には何も現れず、代わりに聞こえたのは居間より響く破砕音。
ああ、ほんとどうしてこんな目に
再び心の中で嘆きながら地下室への階段を駆け上がる。“何かが”起こったであろう居間を目指して
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先ほどの破砕音を引き起こした“何か”の影響で、
金具などが歪んで開かなくなった扉を凛は強引に蹴破って居間の中に入り込んだ。
「・・・!!」
そこで凛の視界に飛び込んで来たのは滅茶苦茶になった居間だった。
家具は悉く倒れるか壊れるかしており、壁や天井には一部穴が空いている所まである。
だがそうした居間の惨状以上に凛の意識を引きつけてやまないモノがこの部屋にはあった。
それは・・・
くぅ~~ グオ~~ うふっ あふっ ぐがぁ~~~ ぐぉ~~~~
居間の中央で散乱した瓦礫の上で、大の字になっていびきを立てながら寝ている謎の大男の存在であった。
「・・・・・・・・」
身長は恐らく壱百八拾以上、泥や埃で汚れた薄汚い着物姿をしており、その傍らの床にはかなり大型の太刀が無造作に置かれていた。
くぅ~~ グオ~~ うふっ あふっ ぐがぁ~~~ ぐぉ~~~~
男は目を覚ます気配すら見せず、終いには鼻提灯までふくらましている。
しかもイビキの合間に挟まる妙な喘ぎ声に合わせて、先ほどから視界の端をちらつく“モノ”がピクンピクンと動くのも気になる。
「・・・・・・・・」
うん、解っている。この混沌とした状況から一刻も早く向けだすには“アレ”と正対せざるを得ないのだということぐらい。
しかし・・・
「・・・・・・・・」
魔術師とは言え仮にも彼女は乙女なのだ。目の前でピクピク動く“アレ”を正視できないというのももっともなことだ。
くぅ~~ グオ~~ うふっ あふっ ぐがぁ~~~ ぐぉ~~~~
“ソレ”は所謂、男の“イチモツ”というやつだ。
それがまるで抜き身の刀のようにそそり立っているのだ。
しかもかなり大きい。それに時折ピクピク動いている。
「・・・・・・・」
凛は思わず赤面しながら、頭に手をやって途方に暮れた。
何なのだろうこの状況。
滅茶苦茶になった洋室の居間のど真ん中で瓦礫の上でイビキかきながらイチモツを勃てた男が寝ている。
頭痛がしてきた・・・・と、言うかひょっとしてこの目の前で寝ている男が私のサーヴァントなんだろうか
「・・・・・・・・」
切れ者を気取るわけではないが、しかし優秀であることは間違いない自分の脳みそをフル回転させても
この混沌とした状態から抜け出る一手はなかなか思いつかない。
とりあえず凛は・・・・
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最終更新:2008年10月07日 18:02