144 :エルメロイ物語 ◆M14FoGRRQI:2008/05/31(土) 04:44:26


体育座りのままバゼットは現状を一つずつ整理していく。

ミッション内容:女子寮へ入る。
敵:ゲートキーパー一体のみ。
勝利条件:ゲートキーパーの撃破もしくはセーラの到着。
サラさん:もう50分近く待っているのに全然来ない。
戦力差:もう、なんというか、すんげえ。
具体的に:ゲートキーパー>>(超えられない壁)>>三人エロルパン>>エミヤーマン単体>>自分
結論:ええい、セーブファイルはどこだ!!最後にセーブしたのはいつだ!!

答えは出た、ヘタに突っ込めば怪我をするのは確実、いったん引くかこのまま待ち
続けるのが得策。

「・・・よし」

すっくと立ち上がり玄関に背を向ける。そのまま三歩下がり―、
振り返りざまにダッシュ、飛び蹴りをゲートキーパーに向かってはなつ。

不利を知りながらもバゼットを突き動かしたのは彼女の中にいた力の源、
抑止力エミヤの行動原理が衛宮切嗣であるのと同様に、このバゼットにはクーフーリンが
いた。
幼稚園の頃絵本で初めて出会った彼は、小学生の頃神話の本で知った彼は、中学生の頃
フェルグス×クーフーの同人誌で乳首までさらけ出した彼はこの状況で待つだろうか、
ましてや逃げるだろうか。否、彼女の心の中にいるあらゆる物語のクーフーリンが
飛び蹴りを肯定していた。

(がんばれバゼットちゃん、ボクがついてるよ!)
(行けバゼット、夢をこの手で掴むんだ!)
(詩人が差し出した犬肉に比べればこんなの試練の内にもはいらねえぜ、そうだろバゼット!)
(ダメットさ~ん、俺もう腹ペコらよ~牛乳おごって~)
(震えるぞゲイボルク、燃え尽きるほどゲイボルク、激しくえーととにかくゲイボルク!)
(ああんっ、フェルグスのしゅごいの~もうだめぇ~クーフーちからがはいらないの~)

「ダッシャァァァァァッ!!」

あらゆる媒体から形成された全ての脳内クーフーリンの思いを受けはなつとび蹴りは
バゼットの人生において最大の威力、

「損害無し、むしろ良いマッサージなり」

にも関わらずゲートキーパーノーダメージ。

「我反撃す、野郎撃退バリア展開」
「くやしいですっ!」

悔し涙を流しカキーンという音と共に吹っ飛ぶバゼット。ボインが無ければ300メートル
以上は飛び続け大怪我していた事だろう。そう、ボインはそこにあった。

「この後頭部に感じる弾力は・・・!」
「バゼットさん、遅れてごめんなさいね」

人間ロケットと化したバゼットをしっかりと抱きとめたその人物・・・!
バゼットは知っている・・・!この弾力とぬくもりを知っている・・・!
今後の進行ルートによって敵になったり味方になったりしそうな言動や外見よりも
むしろ両手で揉みまくった感触が誰かを教えている・・・!

【選択肢】
勝利?:右手に茶封筒を持って凄くイイ笑顔で到着。
引き分け?:バゼットを抱きとめた直後色々な理由で魔力切れし倒れる。手には封筒。
敗北?:バゼットが激突した部分から破れていくジャージ。そして頭はアフロ。


投票結果


勝利?:1
引き分け?:4
敗北?:5

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最終更新:2008年10月07日 18:03