266 名前: ブロードウェイを目指して ◆bvueWC.xYU [sage] 投稿日: 2006/09/08(金) 14:55:19

「えぇっと……」

 頭の中のスーパーコンピューターがこの状況から抜け出す論理を導き出す。

ここで三人の内の誰かを選ぶ

他の二人に串刺しにされるor切り裂かれるor奪い尽くされる

否決

弓塚と帰ると仮定

三人に串刺s(ry

否決

当たり障りのない人物を供にする

我が生涯の悪友を連れる

機動屋台中華反転マークIIへ


――――――見えたっ!

「有彦ぉっ!!!!!!!」
「うおっ! 何だ遠野、いきなりとびついてくるな!」
「え、何? ラーメンが食いたい? 奇遇だなぁ、俺もだよ。よし行くか、今すぐ振り返らずに目の前の道を邁進せよ乾軍曹!」
「オ、オイオイ……」

 ズルズルと有彦の首根っこを掴んで俺はすでに教室のドアを開けていた。

「あ、兄さん!」
「志貴ー、逃げる気ー!?」
「遠野君、待ちなさい!」

 待てと言われて待つ奴がいるかっ!

「それじゃあ皆、今日はお疲れ様っ! 遅くならないうちに屋敷には戻るから心配するなっ!」

 早口でそう言いながら俺は約60キロの荷物を片手で(しかもぞんざいに)扱いながらそのままノンストップで校門まで走りきってみせた。

………………………………で、

「…………」
「どうも」

 ゴト、と高田君(兄)のラーメンが俺の前に置かれる。ちなみに今日のトッピングサービスは味付け卵。久しぶりに来たせいか、さらにチャーシューも一枚多く乗っている。ラッキー。

「ったく、いきなり人の首掴んで飯たぁどういう了見だよ」
「確かに悪かったと思ってるって」
「ま、あの状況だしな。あの三人だったらどうしようもないわな」

 そう言って俺のサービス分のチャーシューを問答無用とばかりに持っていく。俺も仕方無しとそれを黙って了承する。

「にしても大変だよな、遠野は。あんな綺麗な人達に囲まれて」
「んー、まぁ慣れたというか何というか」
「ちっとは否定しろよ……ひがむ気も失せる」

 どうでもいい馬鹿話をしながら箸を進める。やっぱりこういう時は有彦と一緒にいるのが一番だ。

「さて…………遠野、俺に何か聞きたい事があるんじゃないのか?」
「…………」

 食事もほぼ終えた有彦がそう言った。

「どうして?」
「いや、ただ何となくな。お前が珍しく迷ってるみたいだったからな」
「………………?」

 そうだろうか。自分としてはそういう事はないように思えるが。有彦にはそういうのが見えるんだろうか。
 でも今の話とは別に有彦に聞きたい事があったのは事実だ。ちょうどいい機会だから聞いてしまおう。

乾.聞くといったら弓塚の投票の事しかない
有.聞くといったら有彦の劇に対する意気込みしかない
彦.ん、やっぱやーめた

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最終更新:2006年09月08日 20:26