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301 :黒桐幹也の結婚 ◆mGFGwAwBPU:2009/01/08(木) 18:50:48


独立宗教法人柳洞寺の7ターン目です。

収入が発生しました
穂群原学園からの給料 +23(人材:葛木宗一郎から発生)
土地からの魔力供給 +15(拠点:柳洞寺から発生)
入観料 +10(拠点:柳洞寺から発生)
活動費 -5(第二種警戒態勢に伴うもの)

兵の維持費用が発生しました。
竜牙兵(単位:200)-10

この結果、資源+30が得られました(資源は一の位切捨てです)


現在の状況

 本拠地:柳洞寺(要塞:山門を保有しています)
他の拠点:無し
 資源:210
 主力:竜牙兵(重装)(3:3:0:5)単位:100
    竜牙兵(弓) (2:3:1:5)単位:100
 士気:変動無し
不満度:この項目は存在しません。

  人材:キャスター  不満度40(それほど不満を感じていない)
  人材:葛木宗一郎  不満度10(大変満足している)
  人材:佐々木小次郎 不満度50(それほど不満を感じていない)(行動不能:後3ターン)
  人材:柳洞一成   不満度30(概ね満足している)(行動不能:後2ターン)
  人材:柳洞零観   不満度10(大変満足している)(行動不能:後2ターン)

 諜報部限定
  人材:黒桐幹也(柳洞寺に2ターン完全拘束)
  人材:両儀式 (柳洞寺に2ターン完全拘束)

研究または再編中の項目
竜牙兵の武装強化案Ⅰ(後4ターン)
猛毒の研究Ⅰ(後1ターン)


3個のイベントが発生しました。
内、作戦立案が一件あります。

作戦立案/何と竜牙兵列車砲弾作戦!?

弓兵は狭い戦場でその真価を発揮しますが、
その侵攻は遅く敵の迎撃にされるのが難点と言えるでしょう。
そこで敵の拠点へと如何に迅速に運ぶかを解決する為、研究班は画期的な戦術を考案しました。
偶然、再放送していた昔のアニメから考案されたこの戦法は、
竜牙兵を砲弾代わりにして敵陣に直接撃ち込むというものです。
幸い、柳洞寺は高台にあり各勢力の本拠地も理論上は狙い撃てます。
これならば敵と遭遇する事なく本拠地を強襲できるでしょう。
竜牙兵列車砲弾作戦、ご検討をお願いします。

この提案を受け入れた場合の変動は以下の様になります。
資源-20
竜牙兵列車砲弾作戦を研究します。

この提案を受け入れなかった場合の変動はありません。

(選択1)この作戦を研究しますか?

Y/迅速に研究を進めよ
N/いますぐ研究班に充分な睡眠を取る様に伝えよ


ランサー/おう、ちょっくら世話になるぜ

閣下、古代アルスター激辛麻婆帝国の幕僚であるランサーが訪れております。何でもギルガメッシュ(女性)
から暫く柳洞寺に逗留するように言われたとの事です。現在行動不能の幕僚が多い柳洞寺にはありがたい
話ですが、ランサーの女癖の悪さは有名で、両儀式氏に手を出だそうとしていきなり行動不能になる
可能性もあります。
ランサーの逗留を認めるかどうか、判断をお願いします。

この提案を受け入れた場合の変動は以下の様になります。

ランサーが数ターン柳洞寺に逗留します

この提案を受け入れなかった場合の変動はありません。

(選択2)ランサーの逗留を認めますか?

Y/別に彼が行動不能になっても柳洞寺には問題は無い
N/外部顧問の不安のネタを増やすわけにはいかない


ドクトリンアンバー/お薬いかがですか?

閣下、ドクトリンアンバーという者が閣下に面会を求めております。
何でも薬屋という事で様々な薬を扱っているとの事。何か役に立つ薬があるかもしれません。

(選択肢3)ドクトリンアンバーと面会しますか?
Y/置き薬は必要不可欠だ
N/怪し過ぎるわ!

なお、柳洞寺の山門に来ていた黒猫は外部顧問が遊んであげた所、満足して帰ったそうです。
黒猫とたわむれる黒桐氏を見ていた両儀氏が今にも飛び掛らんとしていた、との証言もありますが、
どこまで本当かは不明です。


490 :黒桐幹也の結婚 ◆mGFGwAwBPU:2009/01/14(水) 18:03:46


研究班/必ずや成功させてみせます!

上手く行けば儲け物程度の閣下の考えとは裏腹に、研究班は気合に満ちております。
諜報部が外部顧問を迎えいれ、新規一身されたのに刺激を受けたのでしょうか。
良い結果を期待できそうです。

このイベントの変動は以下の様になります。

資源-20
竜牙兵列車砲弾作戦の研究が開始されました。



 ランサー/おう、安心しろ。年増には興味がないから
キャスター/何ですって!

それではランサーの逗留を認めます。いきなり閣下にケンカを売っているような発言ですが、
元々そうなので気にする事はないでしょう。

このイベントの変動は以下の通りとなります。

ランサーが数ターン柳洞寺に逗留します



ドクトリンアンバー/今なら格安サービス中です!

A/薬を購入

A-1/魔力増幅薬:一時的に魔力を増幅させます。魔力不足のサーヴァントに効果があるかも?
   (資源-30/一回分)

A-2/逆転薬:日本は隆山に自生するという伝説のセイカクハンテンダケが原料です。偽善者には
   効果がありません。
   (資源-30/一回分)

A-3/栄養剤:不満度による-修正を無効化します(効果は一ターン限定)。
   (資源-30/三回分。人材にも効果あり)

A-4/傷薬:琥珀印の嘘・大げさのない薬です。負傷による戦闘不能ターンを短縮します。ただ、
   飲めなければどうしようもないですが。
   (資源-30/一回分)

A-5/ヤクルト:乳酸菌は大切です。
   (資源-10)


N/やはり断る


591 :黒桐幹也の結婚 ◆mGFGwAwBPU:2009/01/19(月) 17:39:38


ドクトリンアンバー/はい、ではヤクルトをどうぞ。くれぐれも使いすぎにはご注意を。


ヤクルト(薬留止)

今でない時、ここでない場所、史上最強の宗教団体「水銀党」の教祖にして現人神である水銀燈の
愛した飲み物。故に水銀党の儀式では、ヤクルトは銀様の血として用いられ、牛肉のヤクルト漬け、
ヤクルト御飯などポピュラーなものから、凍らせて齧るなど様々な料理に用いる。凍らせて齧る場合は
窒息死に注意する必要がある。
なお、単品で飲むときは右手でヤクルトを持った上で手を大きく掲げ「銀様!」と叫んだ後に、一気に
飲むのが正しい飲み方である。

(民明書房刊「水銀党の一日」より)


閣下、水銀党にとっては重要なアイテムのようですが柳洞寺にとっては普通の飲み物であります。
その甘さは疲労を回復し、幕僚の不満度を下げてくれる事でしょう。

アイテム:ヤクルトを購入しました。(効果:使用時に幕僚の不満度-10)


「ふぁあ」
「なんだ、幹也。そのあくびは」

 全国的に晴天に恵まれた火曜日。もう夏とは言え、まだ暑くならない午前6時に僕たちは
山門の清掃を行っていた。

「昨日はあんな事があったからさぁ」

 先週の土曜日は臨時の追悼式に加えギルガメッシュさんらの着せ替え大会、次の日曜は荷物を
取りに帰る事は出来たものの、基本的にはそれだけで柳洞寺にとんぼ帰り。
 そして、全国的にやはり晴れた月曜日であった昨日は、朝からギルガメッシュ陣営の
ランサーさんが柳洞寺に逗留するという予想外の出来事があった。
 何でもギルガメッシュさんから「人手が足りていないから手伝って来い」という理由で
送り出されたランサーさんであったが、アロハシャツに麦藁帽子、右手には釣竿、左手には
〆て干物にした魚とくれば、嫌気が差して脱走したと言われた方が信じられるというものである。
 実際の所、不満はかなり溜まっていたそうである。
 が、
「良い女に従うのは色男の宿命だからな」
 という理由で、それらの不満を全て捨てて柳洞寺に来たそうである。実際の不満度については、
後でメディアさんに見てもらえば本当か嘘か分かるだろう。

 まあ、そんなこんなでランサーさんをメディアさんに通した後、諜報部に顔を出しては仕事を
命じ、夜は夜で敷地内の見回りをしたため、朝から大あくびなのである。

「気合が足りていない証拠だ。顔洗って来い」
「いや、大丈夫だよ。式のその姿が見れたんだから眠気なんか吹き飛ばします」

 手水舎を指差す式に対し、僕はじっと式を見て答えた。
 今の式の格好は、白い小袖に緋袴というはっきり言えば巫女さんの格好で、これがまた
すらりとした式には良く似合っている。
 一方の僕は白色無紋の狩衣(かりぎぬ)、指貫(さしぬき)で、はっきり言うと神職の
格好である。
 寺で神社の格好をして良いのか、と思うのだがこれは零観さんから渡された服であり、
零観さんに聞いた際も

「なに、神仏習合の時代に戻ったと思えば宜しい」

との返事が返ってきた。
 確かに「柳洞寺」と寺でありながら、その由来には竜神様という神様が関わっている辺り、
神仏習合を窺わせるものはあるのだけれども、ここまで露骨なのもどうかと思う。
 とは言え、この格好は式にも動きやすいと好評であり、メディアさんも中々良いじゃないと
褒められて、諜報部の部員は土曜日のゴシックロリータっぽい衣装が良いという者とこの格好も
良いというものでしのぎを削っている。
 まったくもって平和である証拠と言えよう。


「……平和か」
「先週から、ずっとそれだな。コクトー」

 僕が思わず呟いた言葉をまるで咎めるように(というか、実際に咎めているんだろうけど)
式は言う。
 確かに僕は先週から、厳密にはアーチャーさんが消滅してからひたすら考えていた気がする。
内容は遠坂陣営の動きに関するものであったけど、最終的には非戦、戦わぬ方向に向いていた
気がする。
 しかし、現状の柳洞寺は確実に戦う方向に向いている。ギルガメッシュ陣営、そして間桐
陣営と手を組み、遠坂陣営、セイバー陣営との戦いに勝つ。

「僕も最終的に勝てないとは思っていないんだ。ただ、今の戦力では戦うことすら難しいし、
こちらの戦力が充実した頃には、向こうの戦力も充実する」
「遠坂もセイバーも裕福な陣営じゃないんだろ。それに、奴らはギルガメッシュと戦い、こちらは
戦っていない。その差は大きいんじゃないのか?」
「基本兵と補充方法が違うからねぇ。実際の所、どうなのかなぁ」

 柳洞寺は資源を使って竜牙兵を作成し、その作成は今の所メディアさん以外できない。そのため、
数を揃えないといけないのにその数を揃えにくい状況になっている。
 無論、竜牙兵は「作成」であるため熟練するに従って、今後様々な面において向上が図られると
思うんだけど、少なくとも現状はそうなのだ。独立宗教法人柳洞寺のトップは激務であり、他に
やることも多く、竜牙兵の作成にばかりやってられないという事情もある。

「なら、人材の面はどうなんだ? 遠坂からはアーチャーと楓が抜けたんだろ」
「それが問題なんだよなぁ」

 そちらもまた、僕が頭を悩ませている理由だったりする。


「ねぇ、式。もし、秋隆さんとかそれくらいの秘書というか執事というか。とにかく、それくらいの
人が敵対組織に行ったらどうする?」
「暗殺だな」
「……なんで君はそういう物騒な発想をするのかな」

 とは言え、式の言いたいことは分かる。
 式の家で秋隆さんクラスとまると、両儀家の面も裏も知り尽くした人間という事になる。
 両儀家の秘密の勝手口から式に赤飯を炊いた日まで「今、何か変な事を考えなかったか?」
「そんなことはないですよ」把握している人であろうから、敵に回れば両儀家の情報が全て相手に
流出すると思って間違いない。それを防ぐために殺害というのは、まあ、物騒ではあるがありえない
話ではない。
 そして同時に「裏切り者は許さない」という事で内部崩壊を食い止めるという意味もある。
 一人逃げ出せば次から次へと逃走者が出るもの、また組織というものである。

「まあ、式の言いたい事は分かる。で、僕の言いたい事も分かると思うんだけど」
「楓だな」
「そうなんだよねぇ」

 遠坂陣営の幕僚として(多分)それなりの地位にあり、間桐ほどではないが敵対組織に行った
楓ちゃんを遠坂凛はどう扱うのか。不安というか心配の種である。

「暗殺は無いな。楓は中核を担うような重要な役目が出来る人間じゃない」
「……否定はしないけど、その言い方は惨くない?」

 確かに楓ちゃんはおっちょこちょいで、うかつに中核にすえると大失敗をやらかして組織を
破壊してしまうような人間である。一方で何だかんだと人望はあるので、暗殺のような過激な
手段に出ることは残った人間の反発を買う事になるだろう。

「しかし、放置もないな。放置していると残った幕僚を引き抜かれる可能性がある。あれは意外と
人望があるからな」
「まあ、意外と言えば意外なんだけどね」

 乱暴者でいい加減で手も足も速い楓ちゃんだが、あれはあれで良い所がある。
 織の事を姐御を言って慕い、入院していた式への見舞いも欠かさなかったし、起きてからも
「式の姐御」と式も織も認めるよう気を配っている。その辺りを考えても、決して駄目な子ではない。
 ただ、それ以上にガサツな所が目立つ子ではあるんだけど。

「遠坂凛に出来るのは嫌がらせか怪文書くらいかな」
「ま、そんな所だろ」

 柳洞寺の諜報部が再建に陥ったのは怪文書の対応を誤ったため。それと同じ事を……ギルガメッシュ
さんならやりそうだなぁ。「我にケンカを売るとは良い度胸だ」と言いながら、休戦協定を無視して
攻め込み、全組織に対して親密度激減とか。
 でも、柳洞寺以外とはあまり仲が良くないのがギルガメッシュ陣営だから、仮に他の所と親密度が
激減しても遠坂陣営を叩き潰せればプラスなのかもしれない。
 それに、余計な事を言ってギルガメッシュさんを惑わすのは良くない。確実な情報でない、推測でしか
ないのに伝えるのもどうかというものだ。



【選択肢】ギルガメッシュ陣営にこの推測を
A/伝える
 A-1:文章で伝える
 A-2:直接出向いて口頭で伝える。
B:少なくとも、今はまだ伝えない


625 :黒桐幹也の結婚 ◆mGFGwAwBPU:2009/01/20(火) 22:11:17


「で、ギルガメッシュに警告しておきたいと」
「はい。良いでしょうか」

 式と一通り話し、ギルガメッシュさんに警戒するよう伝えた方が良いという結論に
達したため、僕はメディアさんに面会し、許可を求めた。
 メディアさんと葛木氏の朝食が終わるまで待っていたため、すでに八時を回って
いるが、まあこれは仕方ない。むしろ、掃除しながらでも朝から式と雑談が出来た事を
喜ぶとしよう。
 僕としてはいちゃついている気は無いんだけど、事ある毎にいちゃついていると
言われるので、式と二人っきりで話すのも回りが気になってしまう。
 その点、朝の掃除の最中であれば、掃除さえしっかりやっておけば文句を言われる
事はない。……終わった後も雑談していたら流石に怒られるんだろうけど。

「私としては別に構わないのだけど、方法はどうするの? 使い魔を飛ばせば良い
のかしら?」
「アーチャーさんの追悼式の招待状に紛れ込ませます。僕が行ったり、メディアさんに
使い魔を飛ばしてもらう、あるいは電話などいくつか考えたんですが、柳洞寺が
ギルガメッシュ陣営に露骨に接触している姿が分からない方が良いと思いまして」

 手紙というか文章で伝えると証拠が残るのだが、電話などで伝えてうっかり忘れられる
と非常に困る。この前話をして分かったが、ギルガメッシュさんという人は目の前の
見え見えの落とし穴に
「我がこんな罠に引っかかると思っておるのか!」
と言いながらひっかかる人だ。くどいくらい文章に残すか、直接会って念を押さないと
絶対に理解してくれないと思う。
 反面、異常なくらい運とカンの良い人なので、何もしなくても平気な面もあるんだけど。

「そう。なら、それでいいわよ。
 けど、いいのかしら? 坊やはうちがギルガメッシュ陣営と過度に接触する事を
嫌っていたようだけど」
「僕は外部顧問ですから。助言はしますが、決めるのは僕じゃないので」

 嫌味にならないよう気をつけて言ったつもりだが、多少は嫌味が入ったかもしれない。

 仮の追悼式を決めた際に僕はメディアさんに遠坂陣営を追い込みすぎないよう提案し、
情報公開の場面ではそれを認めてくれたものの、その後は遠坂陣営を刺激し続ける政策を
採り続けている。
 それは遠坂陣営との早期開戦に繋がり、決して最良の結論を得ることができない、という
のが僕の考えだ。いや、考えだった。

「それに先週メディアさんがおっしゃったように、遠坂陣営とセイバー陣営が一体化している
と考えるのなら柳洞寺単独で立ち向かうのは無理でしょう。
 間桐も対遠坂戦はともかく、セイバー戦にはしり込みするでしょうし、やはりギルガメッシュ
陣営を巻き込む必要があります」

 僕が遠坂陣営を刺激しないよう求めたのは、遠坂陣営と全面対決になった後の未来に明るい
展望を描けなかったからである。ギルガメッシュ陣営と建設的に手を組む事ができるのであれば、
明るい展望を描く事は難しくないのだから反対する理由がない。
 まあ、気まぐれすぎるギルガメッシュさんとどう友好関係を保つかという問題があるが、
そこは柳洞寺のトップであるメディアさんの手腕が問われる所だ。親密度ゼロがたった
一週間(1ターン)で50になったように、その逆もありえるのがギルガメッシュ陣営なんだし。

「それ以前にランサーさんが柳洞寺に逗留を開始した以上、柳洞寺とギルガメッシュ陣営を
無関係と考えるのはどう考えても無理があります」
「そうね。遠坂のお嬢ちゃんもセイバーも、あと横で眺めているアインツベルンのお嬢ちゃんも
もう柳洞寺とギルガメッシュ陣営が無関係だとは思わないでしょうね。
 先週土曜の出来事とランサーの逗留を知っていれば、だけど」

 メディアさんはそう含みを持たせ、怪しく笑う。


「ええ。そして遅かれ早かれその情報は漏れます。
 ランサーさんの逗留はともかく、柳洞寺に忍び込んで捕獲された蒔寺楓がギルガメッシュ
陣営に流れているんですから、遠坂はもちろん、セイバー陣営もイリヤ陣営も柳洞寺と
ギルガメッシュ陣営の接近は間違いないと考えると思います。
 そして蒔寺楓の事件に注目し、柳洞寺かギルガメッシュ陣営に対する諜報に力を入れれば、
両陣営の接触が明らかになる。やはり、時間の問題かと。
 特に遠坂陣営には氷室鐘の率いる諜報団がありますし」

 先週の情報はまだ漏れていない、だからまだ柳洞寺とギルガメッシュ陣営の接近を他陣営は
把握していない、と暗に言うメディアさんに対し、僕はすでに漏れていると考えるべきだと
反論した。
 楓ちゃんの一件は、結果だけ見れば柳洞寺がギルガメッシュ陣営に蒔寺楓を売ったようにも
見えるが、丹念に調べていけば両陣営の接触がそれだけに留まらないのは分かるだろう。
 それにギルガメッシュ陣営を巻き込むつもりなら、さっさと公開した方が良い。公開されて
セイバー陣営が柳洞寺を敵と認識した後、ギルガメッシュ陣営というカードが初めて意味を
もつのだから。

「漏れないようにする事は可能かしら?」
「遅らせる事は可能ですが、完全に漏れないようにするのは不可能です。柳洞寺の情報を
完全に秘匿しても、ギルガメッシュ陣営から情報が漏れる事はありえるわけですし、どれだけ
警戒した所で些細な所から情報は漏れるものです。
 さらに付け加えれば、柳洞寺の諜報部は再編中です。今現在は第二種警戒態勢を実施して
嵩上げしていますが、長期に渡ると士気の低下、肉体疲労などで回復に時間がかかります。
 防諜に専念する事も可能ですが再編が遅れる事は免れませんし、現状でかろうじて実施して
いる他勢力の情報収集にも支障が出ます」

 というか、ランサーさん自体に情報を秘匿しようという気がない以上、どうしようもない
と思う。今日も朝から港に行ったランサーさんは一日釣りを楽しんだ後、バケツと釣果をもって
柳洞寺に戻って、また明日も同じ一日を繰り返す気だろう。
 多くの時間を港で過ごすので柳洞寺に逗留していると分かりにくい、という面はあるかも
しれないが、柳洞寺から港までの行き帰りの間に他陣営に見つかるとアウトである。
 とは言え、ランサーさんの豪快な性格は嫌いではない。昨日、諜報部の部員たちに少し
教えていたようだけど、「アニキ」「兄貴」とすごい慕われようであった。……最近、僕の影が
薄いようだから気をつけないと。


【選択肢】メディアさんの発言
A:「現状の諜報部について、もう少し詳しい話が聞きたいわね」
B:「で、坊やはどうするべきだと考えるの?」


633 :黒桐幹也の結婚 ◆mGFGwAwBPU:2009/01/21(水) 19:43:10


「現状の諜報部について、もう少し詳しい話が聞きたいわね」
「詳しい話ですか」
「ええ。坊やを招いてから一週間経っているのだもの。再編が順調に進んでいるのかも含めて、
その辺りを説明してもらえるかしら」

 何となくメディアさんの言葉に棘を感じたが、こちらも先ほど嫌味に近い事を言ったという
自覚があるので、そこの所は触れない事にした。
 まあ、お互い様というやつだね。

「現状の諜報部は第二種警戒態勢を実施中です。これは」
「防諜能力の嵩上げに繋がっているが、部員に過度の負担を強いているため、早期に
解除しないと諜報部そのものの崩壊を招く、のよね」
「そこまでは言いませんが、適当な所で解除する必要があると思います。やはり、家で
眠れないというのはストレスを感じるものですし、日常生活から乖離してしまっては
辛いでしょう」

 僕はまだ個室を与えられている分ましだが、諜報部の部員たちは講堂で雑魚寝である。
プライベートも何も無い部屋で寝るのは今の子供には辛いのではないか、と思う。
 阪神淡路の頃はそうでも無かったが、新潟の辺りではプライベートスペースを求め、
体育館や公民館ではなく、個人の車で生活する事を選んだ人たちも多かったという話だ。
 そうでなくても、「柳洞寺に通学している」ような生活を送っていた部員たちを
「柳洞寺で生活する」ように変えたのだから、ストレスは溜まるだろう。
 任務だからと言って無理を強いてはいけないという好例である。

「諜報部の再編については、正直な所、棚上げしている状態です。
 本来の予定では、訓練を繰り返しながら徐々に基本を覚えてもらう事で、再編を
スムーズに行うつもりだったのですが、第二種警戒態勢の実施と同日の夜間襲撃により
訓練よりも境内の防諜を重視せざるを得ない状況となりました」
「防諜技術も再編に必要な能力じゃないの?」

 メディアさんがもっともな質問を投げかける。

「何というか。再編に必要なものは知識もさる事ながら『自分自身の頭で考え、
判断を下す』という能力です。境内の清掃でも、座学でも僕はそれを重視して教えています。
 ただ、これは一朝一夕に身につくものではなく、また『勝手な判断を下して大混乱に陥る』
という可能性も潜んでいます。ですから、警戒態勢中は個々の役割を決め、何かあれば
部長や霧島さんに情報を上げて、最終的には僕が判断を下せるシステムを構築しています」
「坊やは間違わないのかしら?」

 僕が判断を下す、という所で少し傲慢な態度が出たのかもしれない。メディアさんの目が
すこしきつくなる。

「勿論、間違う事もあります。ただ、僕の方が最良の判断を下せる可能性が高いとは
思っています。
 そうでなければ僕は柳洞寺に招かれなかったと考えますので」

 責任者は責任を取る為に存在し、そのために高給をもらっている。少なくともあの高額な
一時金に見合うだけの仕事はこなしたいと思う。
 僕を評価してくれた柳洞寺の人たちの期待に答えるためにも。

 とは言え、当初の任務からだいぶ逸脱した行為が増えているような気がしているのも
確かで。
 伽藍の堂を第一に、柳洞寺諜報部の再編を第二に、そして諜報に関する細々とした
仕事が第三であったはずなのに、今は伽藍の堂の仕事は一時休止で諜報部の仕事に専念。
と言いつつも、この前のギルガメッシュさんの接待のような仕事をしていたりする。
 式の可愛い姿やギルガメッシュさんの凛々しい姿、メディアさんの可愛らしい姿も
見えて、楽しい事は楽しいんだけど、式と共に「諜報部に専念する」という話からだいぶ
逸れている気がするのも確かなんだよね。
 まあ、式の色んな姿が見えたから十分満足満足しているのは否定しないんだけど。


「続けて頂戴」
「では」

 こほん、とわざとらしい咳払いをした後、僕は続ける。

「諜報部の任務は多岐にわたるのですが、現在潜入関係の任務は一切できません。
潜入関係とは、敵陣営に潜入して詳細な情報を得たり、破壊工作を実施したり、かく乱
なども含まれますが、潜入する諜報員に独自の判断が求められます。
 先ほど僕が述べた通り、現状ではそのレベルに達していないわけです。
 逆に言えば、可能となった時が柳洞寺諜報部の再編が完了した時と言えます」

 メディアさんからの依頼の関係上あえて言わなかったが、実は潜入工作を諦めて
一般情報収集と防諜に専念するという選択肢もある。
 メリットは言うまでも無くレベルの高くない諜報組織でもそれなりの成果を
上げあられる事であり、現実的と言えなくも無いのだがそれは依頼に反するものであるし、
何よりそれでは早い段階で頭打ちになってしまう。
 やはり、潜入工作を可能とするレベルまで引き上げ、その後も訓練を丹念に繰り返す
事で成功確率を上げていく事が最良の道だと思っている。

「一方、潜入を伴わない防諜、一般情報収集は現状でもある程度は可能です。今は
第二種警戒態勢を実施しているので防諜を重視していますが、解除されれば情報収集を
メインに据える事も出来ます。もちろん、解除した後も防諜重視でも構いませんが」
「警戒態勢を解除しないと情報収集をメインはできないの?」
「可能です。ただ、当然の事ながら防諜レベルは落ちます。特に昼間の防諜レベルで」

「もう一度聞くわ。現状での再編成は順調なのかしら?」
「先ほどお答えした通り、現状は棚上げ中です。どこかで第二種警戒態勢を解除し
なければ支障が出るでしょう。しかし、諜報部の部員が体力、気力の面で崩壊するまで
実施しない限り、リカバリーは可能と思っています。むろん、他の面で支障は出るで
しょうが」

 僕の言葉を一通り聴いたメディアさんは、大きく息を吐き机の上で再び手を組み合わせる。

「では、諜報部の外部顧問である黒桐幹也氏は、今週の諜報部のスケジュールをどうすべき
と考えているのかしら? 」



【選択肢1】ランサーさんを
A:山門に配置し、そこで防諜と警戒任務に当たってもらう
B:今のまま港で釣りをしていても良いから、そこで情報収集をしてもらう

【選択肢2】第二種警戒態勢は
C:解除する
D:今週はこのままにしておく

【選択肢3】諜報部のスケジュールは
E:再編、防諜、情報収集をバランスよく配分する
F:再編を重視する
G:防諜を重視する
H:情報収集を重視する



Aのみ有効投票の下一桁の合計が奇数なら成功、偶数なら失敗です。
後は選択通りとなります。


670 :黒桐幹也の結婚 ◆mGFGwAwBPU:2009/01/22(木) 22:42:37


「僕は再編を重視すべきだと考えています。
 再編が完了すれば、こちらから攻める事が可能になります。また、何事に置いても
正確な情報を手に入れる事が重要である事は言うまでもありません。一般の情報収集に
比べて潜入で得た情報は詳細であり、決戦に有利に立てる事は間違いないと思います」

 メディアさんの質問に僕はそう答えた。
 何か一つを重視するという事は逆に言えば何かを切り捨てるという事であり、ハイ
リスクである事は言うまでも無い。しかし、リターンが大きければそれに賭ける価値は
十分にある。

「でも、再編を重視すると防諜や一般情報収集の能力が落ちるんじゃなくて?」
「第二種警戒態勢は継続し、可能ならばランサーさんにも山門の警備をお願いしようと
思います。聞いたところによりますと、彼の槍捌きは達人の域を超えているそうなので、
万が一の襲撃に対しても万全の備えになるかと」

 メディアさんからのリスクに対する不安に対し、僕は用意していた答えを返した。
 何度も言って申し訳ないが、柳洞寺の山門というのは本当に要塞ようなものであり、
ここにそれなりの兵力を貼り付けておけば、ちょっとやそっとの兵力では抜くことが
出来ない。
 また、潜入に対してもここで警戒線を張っておけば、まず潜入する事は不可能だ。
他は切り立った崖のような地形、あるいは草木の生い茂る山林しかないんだし。
 ……ん? ならば、所属不明の潜入者はどこから入ったんだ? 佐々木さんが見逃した
とは思えないんだけど。

「どうしたの?」
「あ、すいません。
 とりあえず、再編を重視しますが、ランサーさんに山門に立ってもらい、第二種警戒
態勢は継続する事で防諜は現状以上のレベルで実施する事が出来ると考えています。
 とは言え、一般情報収集が落ちる事は避けられませんが、現在棚上げになっている
再編をスムーズに完了させる事で、長期的な柳洞寺の利益に繋がると考えます」

 一般情報収集とは、早い話が近所での聞き込みや観察である。
 例えば、衛宮邸に入る間桐桜を見かけたのならば、セイバー陣営と間桐陣営の接触が分かる
わけであるし、生ゴミの日に出すゴミの量がある日を境に一袋増えたのならば、その陣営に対し、
新たな幕僚が参加した可能性がある。
 そう言った細かい所を通じて情報収集を行い、部長や霧島さん、それに僕などの判断できる
人に上げるのが一般情報収集になる。
 潜入工作で必要になる能力がその「判断する事」である事を考えると、集めるだけなので、
まだ簡単なのは理解してもらえると思う。
 ただ、極端に弱体化している事が分かっている遠坂陣営に対しては、一度の潜入よりも
継続的な情報収集の方が意味がある可能性もあるので難しい所だったりする。というのも、
この弱体化した現状をどうにかすべく積極的に動き出すはずなので、一般の情報収集でも重要な
情報を得られる可能性が高いからである。
 行動が積極的というか、やってる事の規模が大きくなれば情報を秘匿する事が難しいのは
言うまでも無いと思う。

「まあ、全てを求めて失敗するよりはマシね。それに、遠坂のお嬢ちゃんの決戦までに諜報部の
再編を終えたい所だから坊や、いえ黒桐顧問の考え通りで良いわ」
「では」
「ええ。今週はその通りで進めて頂戴。ランサーは私から言えば良いのかしら? それとも、
坊やが言ってくれるのかしら?」




【選択肢】
A:柳洞寺のトップであるメディアさんから命じてもらう方が良い
B:一時的とは言え同僚である黒桐が伝えた方が良い
C:霧島さんのような若い女の人からお願いした方が良い


43 :黒桐幹也の結婚 ◆mGFGwAwBPU:2009/02/05(木) 17:31:34


臙条巴:「作者代理の臙条です。『この作品の両儀式は、自分で洗濯ができる子です。また
和装の時はさらしか和装ブラですが、洋装(銀様風ドレス、普通の洋服など)の時は普通の
ブラをつけます。誰が買ってきたかとかは考えてはいけません。以上の事を踏まえて、この作品を
お読みください』
 まあ、こっちの両儀はしばらく柳洞寺で寝泊りするから、そうでないと困るって事だろうけど。
 では、本編をお楽しみください」





「何? 今のテロップ」
「気にしないで下さい」

 十数年後、借金を取り立てる際に「鬼たちを凌ぐ閻魔のごときボス」と言われる人が洗濯は
できないし、料理もしないというのも悪くは無いと思うのだが、「特定個人に対しては良妻賢母」と
いう設定で書いているため、今更修正不可能なのである。まあ、良い所のお嬢様だから洗濯という
概念が無くても不思議ではないんだけど。


「で、ランサーには私から言えば良いのかしら? それとも、坊やが言ってくれるのかしら?」
「相手がランサーさんですからね。霧島さんのような若い女性からお願いした方が良いと思います」

 メディアさんから、誰がランサーさんに警備をお願いするのかと尋ねられ、僕は霧島さんの名を
上げた。
 ランサーさんはかなりの女好きで、港で、喫茶店で、花屋で、女の人に声をかけているのが
目撃されている。声をかけるのは主に穂群原学園の生徒たちなので、女子高生くらいの年齢が好み
なのだと思う。そうすると、霧島さんたちからお願いすると角が立たないで引き受けてくれそうな
気がする。

「ほぅ。坊やは私は若くないと」
「い、いえ。そういうわけではないんですが」

 しかし、メディアさんは僕が言った「若い女性」という所に過敏に反応した。

「いいわよ、坊や。無理にフォローしなくても。確かに霧島さんや坊やの彼女に比べると私は年を
取りすぎているから」
「い、いえ。ですからそういう意図はなく」

「ここで言い訳している暇があれば、さっさとランサーを山門に貼り付けなさい!
 時間は有限なのよ!」
「了解です!」

 ぐだぐだと引っ張られるのと、叱責と共に解放されるのとどちらがマシなのか。とりあえず、
不毛な時間を過ごす事を避けられた事を僕は感謝するべきだろう。


「はぁ。私がランサーさんの説得ですか」
「まあ、適材適所だよな」

 というわけで、僕は業務開始前の諜報部の部室に行き、そこで開始までのんびりと待っている
霧島さんを見つけてお願いしたというわけである。なお、メディアさんに「諜報部と僕を守る事」と
命じられた式もまた、諜報部の部室にいる。

「良いですけど、私の今日の業務はどうしましょう?」
「これが業務になるだろうな。ランサーはまた港だろうし、警備は夜からで良いだろ。昼間は
諜報部やこの寺の人間でやれるだろう」

 僕が何かを言う前に、式が霧島さんに全てを語ってしまい、僕は喜ぶべきか悲しむべきか
困った立場となった。
 僕の考えを理解してくれていると思えば喜ぶべきなんだけど、本来僕が説明する所を式に
取られてしまうと僕の立場が無くなる。
 実際、組み手のような体を動かす事は式の方が慣れているし、僕では今ひとつ教えきれない面が
あるので良いんだけど、こういう場合は困る。

「だけど、あのランサーさんですよね? ちょっかいかけられたらどうしましょう?」
「刺せ」
「いや、式。その答えは流石にどうかと」

 愛用のナイフをずんと霧島さんの目の前に置く式であるが、そもそもサーヴァントを
傷つけられるのは式のような特別な人じゃないと無理だと思う。普通の人では当てる事さえ
難しいのではないだろうか。

「えっと、後ろからぶすっとですか?」
「いや、真正面からドンと」
「だから、何で君たちはそんな物騒な話をにこやかにするのかな」

 冗談ですよ、という霧島さんに対し、式はちょっかいをかける人間は刺して良いと物騒な
事を言ってのけた。
 ふん、と拗ねた式が可愛かったのだが、言うと怒るだろうなぁ。それ以前に、その拗ねた
式を霧島さんが目を輝かせて見ていたのが気になるが。

「じゃ、頑張って説得してきますね」
「うん、お願いします。あと、ちょっかいかけられて困ったら、この宛て先に電話すると
良いよ」

 そう言って、僕は霧島さんに電話番号が書かれたメモを渡す。

「この番号は……冬木の教会?」
「うん、ギルガメッシュさんが今住んでいる所だけど、ここのカレン・オルテシアさんに
電話すると良い。きっと力になってくれると思うから」

 ざっくり調べた程度なんだけど、カレンさんはランサーさんのマスターで、ランサーさんも
彼女には従うしかない状態らしい。港はともかく、公園や商店街で女の子をナンパしていた
ランサーさんがカレンさんに連行される姿もちょくちょく見かけられている。 
 それが良いか悪いかは別にして、ランサーさんにつけれる鈴はカレンさんという事で、大いに
使うべきだろう。

「了解しました。では行ってまいります」

 そう言うと霧島さんは敬礼をして、颯爽と去っていく。見送る僕はあっけにとられた形だったが、
式はというとこれまた色気のある敬礼で返していた。
 段々と軍隊調になりつつあるのを良いとするか悪いとするかは判断に困る所だけど、少しずつでも
今の状況というのを皆が理解し始めている、と僕は好意的に解釈する事にした。


「顧問、そろそろ本日の指示を頂きたいのですが」

 部長から声を掛けられたのは、僕がそんな事を思っていた時だった。


【選択肢】本日の諜報部の業務
A:掃除
B:洗濯
C:家事
D:炊事

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最終更新:2009年03月22日 22:18