445 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI 投稿日: 2006/09/11(月) 21:05:08
「桜よこれを見るのじゃ」
ワシは手の甲に塗っておいた白粉を落として桜に令呪を見せた。
ワシがマスターである事は孫達にも秘密にしておきたかったのじゃが、
こいつらがここまで情けないとは思わんかった。今は切り札を取っておく事よりも
チームマキリが団結して生き残る事を優先じゃい。
「ゲェーっ、魔術師としては既に枯れ果てていてもはや唯のボケ老人と化したはずの
おじい様の手にれ、令呪がー!こ、これはチームマキリとしては最後のチャンス
ですね!それにしても・・・
姉さんや私のようなヤング魔術師は経験を超える直感とサーヴァントと連携ができる
フットワークの軽さで戦場となる町を駆け回りながら生き残ることができるまさに
聖杯戦争向きの年代。それに対しおじい様のようなロートル魔術師は機動力を犠牲
にして工房に閉じこもる事によって敵から身を守り返り討ちにする戦い方を主体
とするタイプ。攻撃力・防御力共に高いが、火計を使われたり最強クラスの英霊に
狙われたりしたら絶対に逃げ遅れるまさにもろ刃の剣。ヘタをすると兄さんよりも
早くリタイヤして物語内で『ある魔術師』と呼ばれるだけの存在で終わってしまう
というのに何だってこんなくたばりぞこないのジジイに令呪が!?(ぐおおおおお)」
「それじゃあ慎二をベッドに運んでからサーヴァントの召喚をするぞ。ホレ、足の方
を持たんかい」
「・・・・・・はい」
慎二を運んでいる間、桜はずっと不満げな顔でこっちを見ておった。ひょっとして
さっきの長文に対して何かツッコミが欲しかったのじゃろうか?しかし、あいにく
ワシはジャンプとかは読まんので気の利くツッコミは思いつかなかったのじゃよ。
呵々々。
閑話休題。慎二を運び終えてから30分の休憩を挟んでワシら(ワシと桜二人。キャスター
は邪魔になりそうなので庭の見張りを桜に命じさせておいた)は再び地下室へ。
「桜よ。ワシの詠唱についてまいれ。マキリ当主のサーヴァント召喚とはどういう
ものか教えてやろう」
「光栄です。おじい様」
「ではいくぞ。はぁ〜・・・・・・」
ワシと桜はお払い棒を振りながら召喚陣の周りをグルグルと回り、
「ハッ!」
マキリ式の詠唱を開始した。
446 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI 投稿日: 2006/09/11(月) 21:05:57
「ほんだらへんだらどがびかふんだ、ほんだらへんだらどがびかふん」
「ほんだらへんだらどがびかふんだ、ほんだらへんだらどがびかふん」
「「か〜〜〜っ」」
大きな卵が割れるような音が地下室内に響き渡る。ワシは召喚の成功を確信した。
「呵々、まだまだ実力は衰えておらぬわ」
「(蟲のくせに)さすがですおじい様」
さて、ワシが呼び出したのはどんなサーヴァントかのう?
【選択肢はまだ先】
なんか、召喚陣の上に頭の悪そうなクソガキがおる。
「■■■■■■■■—」
言葉が通じぬ。
なんでこの場所にランドセルを背負った小学生がいるのか。
なんでこんな少年がバーサーカーなどというクラスで召喚されているのか。
しかも、上半身裸の上にランドセル、下は海水パンツのみといういでたちで。
夏でも冬でもシャツなどいらぬ。子供は風の子だぜーとでも言いたげな気迫。
というか英雄なのかあいつ、さっきステータスをちと確認したが半端なく低いぞ。
もしかして弱いのか。さっき桜が呼んだあのキャスターと殴り合っても負けそうな
外見と筋力Eというステータスの通りに俺バーサーカー大沢木小鉄、タダノショウ
ガクセイデスザンネンデシターとでもいうのじゃろうか。
だとしたらまずい。チームマキリとしてもまずいがワシの立場もまずい。
今絶対に桜に白い目で見られておるわ。などと考えていたら—
「■■■■■■■■—!!」
バーサーカーの奴、ワシらの隙を突いて階段の方へ走っていきおったわい!
なんとしても奴を止めねば。ワシは力の限りに叫んだ。
【選択肢】
あんますぺしゃる:「止まれー!」(令呪を使用します)
まっはきうきう:「言うこと聞けー!」(令呪を使用します)
びっぐばんぐ:「ワシから離れるなー!」(令呪を使用します)
にんげんぎょらい:「桜、あれを止めい!」(危険です)
やまだのじゅつ:「慎二カムバーック!」(無理です)
ためぱんち:「キャスター!」(ここからじゃあ声は届きません)
わーぷしゅーと:「ワシも連れてけー!」(背中に飛び乗り一緒に外出します)
最終更新:2006年09月12日 00:06