471 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI 投稿日: 2006/09/12(火) 11:27:01
「桜よ!」
「はい!」
阿吽の呼吸で動き出すワシ達。
令呪を使うのをしぶったワシは桜と協力してバーサーカーを止める事にした。
これが大きな間違いじゃった。
「桜いきまーす!」
「ほえ?」
ぐわし。
突然足首をつかまれたワシにイヤな予感が走る。何かさっきもこんな事があった気が
するのう。んー、デジャブー。
そしてそのまま持ち上げられてグルグルと回される。
「桜よ、ついさっきこれのせいでチームマキリの危機が訪れた気がするんじゃが」
遠心力で耳の穴から漏れてきそうな蟲を両手で必死に押さえ込みながら質問するワシに
桜はとてもいい笑顔でこう答えた。
「大丈夫です。バーサーカーが記憶喪失になっても戦力的には特に問題ありません。
それにおじい様が脱落してもマキリにはまだ私がいます」
ヤバイ。この孫ワシから当主の座及びチームマキリのリーダーの座を奪う気満々じゃ。
しかしこんなワシの二十分の一も生きていない若者に好きにされる程衰えてはおらん。
腹筋を限界まで使用して体を持ち上げ、桜の顔面に向かって右手を振り上げる。
そして鼻の穴に指を突っ込んでチンコ蟲を一気に引っこ抜いた!
「ぐぎゃ〜!」
耐え難い苦痛に顔を歪めワシの足を離す桜。
よし、これで後は、後は、————
「あとはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
時すでに遅し、桜の手を離れたワシは運動エネルギーを解放しつつ、
階段からは逆方向にすっ飛んでいた。
472 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI 投稿日: 2006/09/12(火) 11:28:11
以下はそれから数秒後のワシらについての情報である。
間桐桜、チームマキリのエース。混乱に乗じてワシの抹殺を行おうとするも失敗。
鼻の怪我が大幅に悪化し、現在地下室で行動不能なほどに悶絶中。
バーサーカー、間桐臓硯のサーヴァントで真名は大沢木小鉄。現在地下を
抜け出して外へ向けて爆走中。もし、一般人に見つかろうものならマスターの
ワシが社会的に抹殺される事間違いなし。
キャスター、間桐桜のサーヴァントで真名不明。現在間桐邸の庭にて待機中。
うまくいけば外に出ようとするバーサーカーを止めてくれるかもしれないが望み薄し。
間桐慎二、チームマキリの一番のお荷物。と思われていたが現在相対的に地位が向上
している事を彼はまだ知らない。ベッドで眠ったまんま。
間桐臓硯、チームマキリのオーナー。すなわちワシ。一番イタイ。壁に叩きつけられて
頚椎を骨折したので令呪を使おうにも手を動かしたり口を開いたりする事もできん。
つーかこの体はもうすぐ死ぬわい。さようならワシの体465号。
そしてはやく完成しろワシの体466号。
どーよこの現状、まだ聖杯戦争が始まってもいないんじゃよ?
最終更新:2006年09月12日 13:59