157 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM 投稿日: 2006/08/20(日) 03:07:42
加速せよ、加速せよ、加速せよ、加速せよ。
狂気が加速する、己が為すは狂気。
止まらず加速するのが己にとっての正義である。
始まりとはいつも突然である。
なぜならば突然でないモノはいわゆる始まりではないからである。
故に遠坂凛は「は?」と言った。
彼女の帰省、一週間程の休日の最後の日のことであった。
「もう一回お願いします、部門長」
電話口でフゥーと煙草の煙を吐き出した音が聞こえた。
「だから言ってるではないかね、混沌の渦が発生するっぽいから君はもう一回例の聖杯戦争に参加したまえと」
『発生するっぽい』という部分も非常に曖昧だが、何より聞き捨てならない部分があった。
「あのですね、部門長」
一息ついた。
「例の渦の大元、聖杯については私達が消失させたと報告しているはずですし、2年前の裁判沙汰の時にもそう証言したはずですが」
「うむ、それなのだよ問題は」
部門長が続ける。
「君は……えーっと、これか、三回目の聖杯戦争についてどの程度知っているね?」
「まあ、細かい経緯までは不明ですが一般的なところは」
「ではこの戦争の参加者というか生存者については?」
ここまで聞いて彼女には一つ思い当たる節があった。
「エーデルフェルト家でしょうか?」
「残念、そちらではない、君と同じ日本からの参加者だよ、名前は……? 君、この漢字は何と読むか分かるかね? ……ああ、そうか」
分からないならアルファベットで書かせればいいのにと、余計な事を考えていた。
「そうそう、ドルニエという日本人の事らしいのだが」
「なんでさ」
彼女の友人のような口調で言ってしまった。
この人は英国人以外はどうでもいいのだろうか。
というかドルニエって漢字でどう書くんだろうか、$贄? 実に守銭奴だけど貧乏そうな名前ですね。
「まあ、名前はどうでもいいとして、その人物が敗退後に作ったらしい、聖杯を、フユキの近所で」
彼女の口から二度目の「は?」が飛び出した。
1時間後、彼女こと遠坂凛は聖杯戦争に参加する気になった。
「準備が出来たらS市の教会に行きなさい」という、役に立つのか立たないような助言を残して電話は切られた。
ル:一人で勝ってみせると意気込んで早速召還儀式の準備
この辺までならまだなんとか
ス:やっぱりやめようかと酒飲んでフテ寝
俺の心の選択肢デスヨ
バルス!:強制終了
本当に強制終了
最終更新:2006年09月15日 00:49