254 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM 投稿日: 2006/08/21(月) 02:56:10
ぎこちなく桜を抱く腕。
今はそうする事しか出来ないとしても、決心した物だけは、
揺るぎのない本物だった。
『Fate/stay night』
そして彼はまたここに立つ。
かつて彼、衛宮士郎は正義の味方を目指していた。
だが聖杯戦争を切っ掛けとして彼は一人の人間の味方となる事を選択した。
だから彼女の言葉は嬉しくもあり、悲しくもあった。
「先輩が私の味方になってくれるのならば、私が正義の味方になります、そうなっても、私の味方で居てくれますか?」
一方そう言ってくれた彼女は非常に混乱していた。
玄関には丁度ライダーが居た。
「ライダー、衛宮くんと桜は居る?」
「おかえりなさい、リン、シロウは土蔵……サクラはお茶の間です」
少し躊躇したような声と表情でライダーが応えた。
「じゃあ話が三人にあるのでお茶の間に、私は衛宮くんを呼んでくるわ」
「姉さん」
土蔵の彼と共にお茶の間に行くと、もの凄く暗い雰囲気で、彼女、桜は姉である凛を見た。
「……どうしたの?」
「自首してください」
遠坂凛、本日三度目の「は?」である。
「私も一緒に警察に行きますし、そうすればきっと罪も軽く」
「いや、ちょっと待って桜、話が見えないんだけど」
「ではこれはなんですか? 来週にはロンドンに帰ると言う話だったから口座から旅費を引き落としておこうと思ったこの瞬間のこの通帳を!」
見せつけられたのは遠坂凛、桜姉妹共用のの日本での預金通帳である。
家の維持費などは別口座として純粋な生活費などに充てられる口座番号である。
そこには「フリコミ ¥1,080,365,000」と書かれていた。
「つい一昨日に銀行強盗のニュースもあったし、このお金は明らかに……」
「ちょ、ちょっと待って桜、それは多分私の話そうとしていた事に関係がある事よ」
「え、じゃあ自首してくれるんですか? それとも」
「待ったー! その発想から離れなさーい!」
よく見ると程度の差はあれライダーと士郎も「犯罪は良くないぞ、遠坂」という目をしていた。
「そこで問題だ! この状況でどうやってあの桜を止めるか?」
3択−3つの中から一つだけ選びなさい
答え①:美人の遠坂凛は突如黙らせるアイデアがひらめく
答え②:虎がきて助けてくれる
答え③:止められない。 思いこみは最強である。
投票結果
最終更新:2006年10月30日 00:52