787 名前: (M8z3Z2VY) [sage] 投稿日: 2004/11/14(日) 16:02
あ、わかりました……うん、行間開けるのは癖なんで、なるだけ気をつけるようにします
と、選択肢の件ですが――そっちの方が良いかな、と思うので訂正版を
――――interlude
「闘うぞ、アーチャー」
目の前の少年は自身の従者に、そう告げた。
「承知した。貴様のサーヴァントの実力、その目に刻み付けろ」
付き従うのは、金色の弓兵。
「――アーチャー?その格好で?」
己が主の少女は、驚きと共に零す。
だが――そのような言葉は、無意味だ。
「フン、我に当て嵌まるクラスなぞ存在するわけもない。さて……そういう貴様のサーヴァントは、セイバーか?」
「否」
そう言って、侍は首を横に振り、
「アサシンのサーヴァント、佐々木小次郎」
至極あっさりと、その真名を告げた。
「アサシン!なにを――――」
「気にするな、主。もとより、私の名前に意味など無い」
主は勝手に正体をばらした事に腹を立て、少年は少年で驚いたように硬直している。
そう、確かに聖杯戦争において、真名というものは重要な役割を果たす。
――――だが、このサーヴァントにとって、真名もクラスも無意味だ。
元より、佐々木小次郎と呼ばれる剣豪なぞ存在しないのだから。
ある剣豪の、最大の好敵手としての役割を果たす為だけに捏造された剣客。
それが、巌流、佐々木小次郎。
動作に一瞬の停滞も見せず、優雅に太刀を上げていく。
「―――我が剣技、花を舞い散らし」
「―――我が秘剣、鳥を屠り落とし」
「―――我が神速、風を彼方に残し」
「―――我が一生、月を堕すが為に」
―――花鳥風月―――
それが、伝説の剣豪の敵役として作り出された英雄の、最期に辿りついた場所。
物干し竿と呼ばれた長刀を操る剣豪もいたのだろう。
燕返しを習得した武芸者もいたのだろう。
巌流を名乗った兵法者もいたのだろう。
だが、ココに存在する《佐々木小次郎》は、その誰でも無い。
故に、彼の者の名に意味は存在せず。
その生涯は、月を堕す為のみに――――。
「――――――――秘剣、燕返し―――――――」
瞬間。
英雄王に。
三方向から《同時に》剣戟が迫り――。
1.それによって切り裂かれた。
2.その全てを防いだ。
3.その全てを潜りぬけ、剣を撃った。
――――interludeb out
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最終更新:2006年09月24日 15:04