97 名前: 仮面ライダールート#2-8 (M8z3Z2VY) [sage] 投稿日: 2004/11/19(金) 22:58


―――駆ける。駆ける。駆ける。
後方で『止めろ』だの『無駄だ』ギルガメッシュが何か言っているが、聞いて溜まるか。
残り数メートル。標的は女か、慎二か。慎二だ。
ここで策を労するなんて事をするのは――衛宮士郎ではない。さらに言えば、そんなヤツが仮面ライダーである筈がない。
左足で路面を蹴る。1cmばかりコンクリートがへこみ、足跡がついた。
どうも一回変身したのが引き鉄になったらしい。変身前でも筋力が少し増加されている。
宙を飛ぶ。右足に力を込めて。

「慎二ィィィィィィッ!!!!!」

思いきり、間桐慎二へと叩きこもうとし、

「え、衛宮!?」

彼を庇ったライダーに阻まれて、着地した。

「あ、はははっ!衛宮じゃないか!調度良い所に来た、ほら見ろよこの写真!!」

地面に散らばった紙切れの内一枚を拾い上げ、これ見よがしに此方へと差出してくる。

「――――――」

「美綴の写真だ!ほら、アイツこんなに卓さんの男をとっかえひっかえしてやがる!
 きっと部長になれたのだって、こうやって―――」

「言いたいことは、それだけか?」

瞬間。
慎二の足元に槍が撃ち込まれた。

「――別に我は、男尊女卑でもなければフェミニストでもないがな。
 事実無根な事柄でヒトを愚弄するような屑は大嫌いなのだ、雑種よ」

―――路地の入り口には、人類最古の英雄王。


「なっ!!衛宮……お前、まさか――!」
「ああ、マスターだ」

ゆっくりと頷いて見せた。


―――自らの前には、人外の速度で駆けてきた友人。


間桐慎二にとって、これ以上絶望的な状況は――無いのだろう。



「――――ラ、ライダー!!」

「……勝ち目はありませんよ、念の為」

紫色の髪をした女は、そういって肩を竦めて見せた。


「……ふん、この雑種の知り合いらしいのでな、本来なら殺しているはずだ。
 去ね、屑よ……!!」


「ライダーッ!!」

慎二が叫び、ライダーが彼を抱きかかえて、飛んだ。

建物の屋根から屋根へ―――そして、消える。







「……………まったく、無茶ばかりするマスターを持つと、我が苦労するハメになる。
 言っておくがな、雑種。《変身》するまでは、貴様はただの人間だ。
 サーヴァント相手に1人で立ち向かおうとするのは、無貌としか言いようがない」

「む…。仕方ないじゃないか、美綴があんな状態になってたんだし―――と、美綴は?」

「ほれ、其処で倒れてる――――で、どうするんだ?」



1.美綴を連れて帰る。
2.教会へ連れていく。

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最終更新:2006年09月24日 15:20