611 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM 投稿日: 2006/09/15(金) 02:41:15

S市杜王町 教会近郊

「こいつぁーグレートっすねぇ」
制服の高校生が一人ごちる。
道路は抉れ、薬莢が多数落ちている。
血は撒き散らされ、多数の剣が地面、壁に問わず突き刺さっていた。
「とりあえずここでの戦闘は終わったって事でいいんすかね?」
——そうだな、終わったと見て良いだろう……とりあえず薬莢と剣を一つずつ拾っておけ
独り言に応える声があった。
「どーすんだよそりゃ?」
——友好的な相手がいれば協力関係になった時調べて貰えるかも知れんだろう、もしかしたら弱点を突けるかもしれん
「そりゃーいいんスけどね? 協力関係ったって会う奴会う奴攻撃しまくってくるじゃないすか」
——当然、やる気満々の奴だって居るだろうな、というか協力的な連中に会える確率は低いだろう
「先週の"ライダー"はまあよかったけどよぉー、今週は"セイバー"、"アーチャー"って二日連続だぜ? 俺がモタねぇーっスよ」
——確かに毎晩は子供には少々きついかもな
「おりゃ毎日ガッコーだってあるんスよ? 確かに来週から春休みだけどなぁー」
——君の場合は補習だろう? ベンキョーしたまえ、ベンキョーを
「あーったく、オッサンはいいよな、英語勉強しなくて良いんだからなー」
彼、東方仗助の補習内容は英語である。
——私も文法上の間違いはないように勉強位はしたさ、新聞記者だったこともあるしな
「へーへー、わーかったよ、じゃー明日位は見回りは良いっしょ? 今週末はテストだしよぉー」
——ああ、それは良いが、構えろ、仗助、敵か味方かわからんが、サーヴァント連れが来たぞ


暗さに溶け込むような色彩の着衣をした、赤い大男が、仗助に向けて歩いてくる。
「……ふむ、これはどういう解釈をすれば良いと思うね? ランサー」
——戦いの後を調べる学生、と言うことは無さそうですが
「まあそうだな、残留魔力も真新しい、落ちている血液も乾いてはいるが……臭いが残っている」
——勝利はしたが傷だらけで動けなかったサーヴァントという辺りが妥当かと
「そうか、ならばトドメを刺しておくべきか、やるぞ、ランサー」
——了解した、我が主


「おいおい、姿出しやがったぜオッサン」
——ま、やる気と言うことだろう……槍を持っているからランサーか
「今日位はいい加減にしてほしーぜ、こんなことに巻き込まれて留年とかしたらオフクロに殺されちまうぜ?」
——英語を勉強したまえ、時代は違うが、多少は教えてやれるだろう
「ありがとよ、オッサン」
——いい加減、私の役職<<クラス>>位は覚えて欲しいね
「わーかったよ、行くぜ、保安官<<シュリフ>>のオッサン」
学生服の仗助の背後から現れたのは、黒いスーツを着込んだ、ダービーハットを被るステッキの男だった。
「ったく、相変わらずジーン・バリー並の渋い恰好だぜ」


「学生程度の年齢ながらマスターとは珍しい、確認するが君はこの戦いに身を投じたマスターって事でいいね?」
赤い着衣の男が言った。
「違うって言ったら見逃してくれるって様子じゃなさそうだが? そこの所は、どうかね?」
「私は君に聞いてはいない、できれば直接君が答えて欲しいな、学生君?」
「正直に言や投じたかーなかったね」
頭を掻く。
「でもよー、街を守りてーって気持ちはあるぜ、こんな風に誰だかしらねー連中に街を荒らされたかーねーってな」
「フム、いわゆる正義の味方って奴かね、だが現実では往々にして無惨に死ぬのが正義の味方だ」
「ま、そーだったとしてもよ、例外もあるってゆーやつよ」
睨み合う。
「では、それを見せて貰おうか」
男が指を鳴らす。
同時にランサーが二人に向け跳躍する。


東:「ドラァッ!」クレイジー・Dでランサーと戦う
方:ランサーはシュリフに任せて敵マスターに殴りかかる
仗:二人がかりでランサーを攻撃する
助:拾っておいた剣を敵マスターに投げつける

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最終更新:2006年09月15日 21:13