798 名前: 言峰士郎-4 (eYkk4Fu6) [sage] 投稿日: 2004/12/05(日) 23:07

―――――ええっと。

「魔術師殿?」

声は少し高くて細くて可愛いから女性のモノだろう。
――――――――――――――女性?

「どうかしたのか、魔術師殿?」

華奢で長身痩躯っても背丈は140cmくらいだから、単純に考えて14~6歳くらいだから少女だな。
――――――――――――――少女?

「魔術師殿ー」

つまり、以上のことから導き出せる結論は、目の前のサーヴァントは女の子であると。
―――――――――――――女の子?

「まーじゅーつーしーどーのー」

―――――なんだ、この『実はアーサー王は女の子で、魔術師の争いに巻きこまれた少年と共に戦っていく』みたいな展開は。

「むー……」

溜息を吐く。
いや、まあ、それは良い。
目の前の存在はサーヴァントなのだろうから、だからきっとそうだ、そうだと思う。
さて、問題はこれからどうするか、なのだが―――――

「………魔術師殿?」
「うわあっ!」

目の前一杯に白い仮面が迫って、俺は驚いて飛び下がった。

「お、驚かすなよ……えーっと――ハサン、で良いのか?」
「驚かしたかったわけではなく、魔術師殿が返事をしてくれなかっただけなのだが……。
 その通り、私はハサンと呼ばれる代行者の1人だ、魔術師殿」

―――なるほど、親父の言葉に嘘は皆無だったのか。
今度マーボでも作ってやろう。

「っと、それじゃハサン」

彼――じゃなくて、彼女に向かって手を差し出す。

「―――――?」
「?、じゃなくて……手」

少しだけ考えたのか、間があって――小さい左手が差し出された。
それを軽く握って、上下に振る。

「――ま、魔術師殿?」

上下に振る。

「こ、これは――」
「これは――って握手」

困ったような様子で見上げられても、振る。

「握手って―――」
「つまりは、『今後ともヨロシク』というわけだから、気にするな」

で、ひとしきり振ってから手を離す。

さて、コレからどうしようか。


1.マスターを探しに影絵の街へ飛び出そう!
2.とりあえず寝ようか、コトミーに報告なんかしなくて良いし
3.その魔術師殿って呼び方なんだが――代行者殿にできないか?
4.その魔術師殿って呼び方なんだが――シロウ殿にできないか?
5.その魔術師殿って呼び方なんだが――ご主人様にできないか?

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最終更新:2006年09月24日 18:19