40 名前: 言峰士郎-5 (eYkk4Fu6) [sage] 投稿日: 2004/12/28(火) 00:47
「とりあえず魔術師殿って呼び方なんだが――――代行者殿にできないか?」
「む……構わぬが、それはまた、どうして?」
「えーっと、そのままの意味なんだが」
「――――――」
アサシンが腕を組んで考え込む。
対する俺はじっと待つ。
「代行者?」
「見習だけど」
「宗派は?」
「キリスト」
「イスラム教徒は?」
「異端者」
「――――――」
「――――――」
「代行者殿」
「ん?」
「改宗すr「無い」」
「む……代行者殿、この飲み物は中々美味だな」
「ああ、うん――オレも結構好きだけど。
とりあえず場所を自宅の居間――洋風の応接間に移動して、お互い自己紹介をする事にしたわけなのだが。
なんというか、白い仮面に黒マントというどこぞのホラー映画のような格好をした女の子が、コクコク頷きながら緑茶を啜ってるのは、結構シュールな光景だと思う。
「しかし、代行者殿も大変ですな……お父上から最終試験で聖杯戦争を闘いぬけ、と言われたのだから」
「ああ、そんな感じで」
間違ってはいない。
「そのお父上がゲドウ・マーボーとかいう極悪非道人で、人の傷口切り開くのが大好きで溜まらない、
良い具合に陰険な奴で、絶対なんか陰謀企んでいるはず。
だから、あんな奴に聖杯を渡さないためにも協力してくれ、と……」
間違ってはいない――――はずだ。
「しかし……まさか、宗教がキリスト教徒だなんて……」
「いや、俺もまさかサーヴァントがイスラム教徒だとは」
まあ、お互いに想像もしてなかっただろうけれど。
とはいえ、イスラム教徒もキリスト教徒も、ユダヤ教徒も、信じている神様は同じなのだと聞く。
ただ、どこも『異端』に良い感じを持っていなかったのと、十字軍やら何やらの所為で、
イスラムとキリストの関係が、良い具合にヒビが入ったのだとかなんだとか。
まあ、十字軍も現在も、『政治』の為の建前でしかなくて、信者たちにしてみれば、良い迷惑なのだと思う。
「で、アサシンの方なんだけどさ、闘い方としてはマスター殺しなんだろ?」
「うむ……まあ、我々の中には、まれに白兵戦に長けた能力を持った者もいたと聞くのだが、
……残念ながら、私は正面切っての闘いには向いていない」
「なるほど……でも、さ。サーヴァントなら、常人より遥かに凄いんだろ?
だったら―――」
残念、なんて事を思う必要は無いと思うんだけど。
「代行者殿。いくら人より力があるからと言って、素手で虎に挑む愚か者はいない」
「あ」
そうか、そうなのだ。
いくら人より強くても、それより遥かに強い者が相手では、さして意味は無い。
「しかしだ。代行者殿。相手の土俵に乗ってしまうから負けるのであって、こちらの土俵――つまり」
「アサシンが闘いやすい状況でなら、勝てる、と?」
「その通りだ、代行者殿」
我が意を得たり、とばかりに、アサシンが両手をポン、と合わせた。
――白い無機質な仮面が、何故だかとっても嬉しそうに見えるのは、気のせいだろうか?
「それでなのだが……代行者殿。代行者殿は、如何様な戦い方を得意とするので?」
「俺が得意とする戦い方?」
むう、と首を捻ってしまう。
俺にできるのは――――。
「代行者殿、もう一つあるのだが」
ずい、と白い仮面の少女が前に出て来る。
「ん?どうした、アサシン」
ずい、と釣られて俺も前に出て来る。
「――――緑茶をもう一杯頂けないだろうか」
1.俺の得意な戦法は黒鍵を大量に投影してブン投げることだ。
2.俺の得意な戦法は自己再生力に任せて銃剣片手の特攻だ。
3.俺の得意な戦法?強化したこの拳のみ!
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最終更新:2006年09月24日 18:21