89 名前: 言峰士郎-6 (eYkk4Fu6) 投稿日: 2005/01/02(日) 01:23

あの後、俺とアサシンの出した戦法は、結局一つだった。
アサシンの宝具は、発動までに若干時間が掛かり、戦闘中に発動させようとすれば敗北必至。だけど発動すれば、殆ど確実に相手を殺せると言う。
かたや言峰士郎の場合。
切り札なんぞは一切無く、強いて言えば魔術師の癖に殴り合いが得意だという事のみ。
つまり、だ。
「代行者殿には、真正面からサーヴァントと戦って頂く」
マジですか。



「…………無理だよなあ」
何時もの生活を崩したくないから、と今日も学園に行った俺は、廊下を歩きながら、思わず溜息を零した。
実のところ、言峰士郎に実戦経験なんざ一切無い。
まあ、自分の体に魔力を通して強化する……一つ間違えれば即死しかねない鍛錬の積み重ねや、あの糞親父にやられた生死スレスレの格闘術指導やら、そして『火事』の経験やらで『死』については敏感なんだろうが。
「自信は無い、と」
聖杯戦争参加確定な幼馴染の『あかいあくま』の方が、魔術師としての力量は遥かに高いし。
はあ、と溜息が毀れる。
と、
「――――!」
名前を呼ばれた気がして、俺は振り帰った。
そこには――――


1.元部活の後輩、『衛宮桜』がいた。
2.元部活の後輩のような先輩の『イリヤスフィール・エミヤ・アインツベルン』がいた。

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最終更新:2006年09月24日 18:22